1.1. Oracle VMユーティリティのダウンロードとインストール

1.1.1. Oracle VM ManagerでのOracle VMユーティリティのインストール
1.1.2. Oracle LinuxでのOracle VMユーティリティのインストール
1.1.3. Oracle VMユーティリティのディレクトリ構造

Oracle VMユーティリティは、Oracle VMのダウンロード・ページから.zipファイルでダウンロードできます。

http://www.oracle.com/technetwork/server-storage/vm/downloads/index.html

この項では、これらのユーティリティのインストール方法および場所について説明します。また、インストール・ディレクトリ構造およびファイルの概要も説明します。

1.1.1. Oracle VM ManagerでのOracle VMユーティリティのインストール

Oracle VM Managerと同じサーバー上にOracle VMユーティリティをインストールする場合は、それらをOracle VM Managerアプリケーションのソフトウェア・ディレクトリに格納することをお薦めします。Oracle VMユーティリティには、.zipアーカイブがバンドルされています。インストールするには、アーカイブをダウンロードして、適切なディレクトリに展開するだけです。

注意

下の例では、.zipファイルは、Oracle VMユーティリティをインストールする予定のサーバーからもアクセスできるファイル・サーバーにダウンロードされています。このネットワーク・ドライブをサーバー・ファイル・システム上にマウントし、.zipファイルをインストール・ディレクトリにコピーして解凍します。ダウンロードしたファイルをインストール・ディレクトリに格納する際は、ご使用のローカル構成と設定に応じて、他の方法を使用してもかまいません。

# cp ovm_utils_archive.zip /u01/app/oracle/ovm-manager-3/
# cd /u01/app/oracle/ovm-manager-3
# unzip ovm_utils_archive.zip

この時点で、コマンドライン・スクリプトはすぐに使用できます。これらのスクリプトはJavaプログラムを実行し、ホスト・コンピュータにあるデフォルトのJava VMを使用することに注意してください。Oracle VM Managerを実行中のサーバーには、必要なJava VMが、Oracle VM Managerアプリケーションの一部として/u01/app/oracle/javaにインストールされます。あらためて構成する必要はありません。

1.1.2. Oracle LinuxでのOracle VMユーティリティのインストール

Oracle VMユーティリティをOracle Linuxサーバーまたはデスクトップ・コンピュータ上にインストールする場合、それらを格納するインストール・ディレクトリはユーザーが決めることができます(例: /usr/local/bin)。Oracle VMユーティリティには、.zipアーカイブがバンドルされています。インストールするには、アーカイブをダウンロードし、コピーして適切なディレクトリに展開するだけです。

# cp ovm_utils_archive.zip /usr/local/bin/oracle/
# cd /usr/local/bin/oracle
# unzip ovm_utils_archive.zip
注意

Oracle VMユーティリティは、Open JDKまたはGNU Compiler for Java (GCJ)では機能しません。標準のJava VMバージョン1.6.xをインストールしたら、システム上で、JAVA_HOME環境変数でデフォルトのJava VMとして定義されているか、またはPATH変数に含まれていることを確認してください。

Oracle VMユーティリティのコマンドライン・スクリプトは、Javaプログラムを実行し、ホスト・コンピュータにあるデフォルトのJava VMを使用します。Java実行ファイルおよび有効なJavaバージョンの正確なパスを確認するには、次のコマンドを使用します。

# which java
/usr/java
# java -version
java version "1.6.0_26"
Java(TM) SE Runtime Environment (build 1.6.0_26-b03)
Java(TM) Server VM (build 20.1-b02, mixed mode)

標準のJava VMバージョン1.6.xがシステムで利用できない場合は、ご使用のプラットフォームに適したバージョンをhttp://java.com/en/download/からダウンロードしてインストールします。適切なJava VMバージョンが使用されているか確認するには、JAVA_HOMEおよびPATH変数を次のように設定します。

  1. Oracle Linuxシェルのプロファイルを編集します。

    # vi /etc/profile
    - OR -
    # vi /etc/bashrc
  2. プロファイルに、以下の行を追加します。Javaのパスが/usr/javaと一致しない場合は、システム上の実際のパスと置き換えます。

    JAVA_HOME=/usr/java
    export JAVA_HOME
    PATH=$PATH:$JAVA_HOME/bin
    export PATH
  3. ファイルを保存します。変更内容を有効にするには、ログアウトしてからログインし直します。

  4. Javaのパスおよびバージョンを再度確認して、正しいJava VMが使用されていることを確認します。

    # which java
    /usr/java
    # java -version
    java version "1.6.0_26"
    Java(TM) SE Runtime Environment (build 1.6.0_26-b03)
    Java(TM) Server VM (build 20.1-b02, mixed mode)

この時点で、コマンドライン・スクリプトはすぐに使用できます。

1.1.3. Oracle VMユーティリティのディレクトリ構造

Oracle VMユーティリティ・アーカイブを解凍すると、これらのユーティリティ・スクリプトが含まれる、ovm_utilsという名前のサブディレクトリが作成されます。

  • ovm_managercontrol

  • ovm_servercontrol

  • ovm_vmcontrol

  • ovm_vmdisks

  • ovm_vmmessage

  • ovm_poolcontrol

  • ovm_repocontrol

これらの各ユーティリティ・スクリプトには、man pageも含まれています。これらのヘルプ・ファイルは、.../ovm_utils/man/man8にあります。

# ls /u01/app/oracle/ovm-manager-3/ovm_utils/man/man8/
ovm_managercontrol.8  ovm_repocontrol.8    ovm_vmcontrol.8  ovm_vmmessage.8
ovm_poolcontrol.8     ovm_servercontrol.8  ovm_vmdisks.8

ヘルプを表示するには、たとえば、manコマンドを次のように使用します。

# man man/man8/ovm_servercontrol.8