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Oracle Solaris 11.1 ネットワークの構成と管理 Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
IPv6 は通常、次の図に示すような IPv4 も使用されている混在ネットワークトポロジで使用されます。この図は、後続の各セクションでの IPv6 構成タスクの説明で、参照として使用されます。
図 2-1 IPv6 ネットワークトポロジのシナリオ
この企業ネットワークシナリオでは、既存の IPv4 アドレスを持つサブネットが 5 つあります。ネットワークのリンクは管理サブネットに直接対応します。4 つの内部ネットワークは、RFC 1918 スタイルの IPv4 専用アドレスで表されています。このアドレスは、IPv4 アドレスの不足に対応するための一般的な解決方法です。このような内部ネットワークのアドレス指定スキームは次のとおりです。
Subnet 1 は内部ネットワークバックボーン 192.168.1 です。
Subnet 2 は内部ネットワーク 192.168.2 であり、LDAP、sendmail、および DNS サーバーが含まれます。
Subnet 3 は内部ネットワーク 192.168.3 であり、企業の NFS サーバーが含まれます。
Subnet 4 は内部ネットワーク 192.168.4 であり、企業の従業員用のホストが含まれます。
外部の公開ネットワーク 172.16.85 は、企業の DMZ として機能します。このネットワークには、Web サーバーや匿名 FTP サーバーなど、企業が外部に提供するリソースが含まれます。Router 2 はファイアウォールを実行して、公開ネットワーク 172.16.85 を内部バックボーンから分離します。DMZ のもう一方の終端では、Router 1 がファイアウォールを実行して、企業の境界サーバーとして機能します。
図 2-1 では、公開 DMZ は RFC 1918 専用アドレス 172.16.85 を持っています。実際には、公開 DMZ は登録済み IPv4 アドレスを持っている必要があります。ほとんどの IPv4 サイトは、公開アドレスと RFC 1918 専用アドレスの組み合わせを使用します。しかし、IPv6 を導入すると、公開アドレスと専用アドレスの概念が変わります。 IPv6 は巨大なアドレス空間を持つため、専用ネットワークにも、公開ネットワークにも、IPv6 公開アドレスを使用します。
Oracle Solaris デュアルプロトコルスタックは、IPv4 と IPv6 の並行動作をサポートします。ユーザーは、ネットワーク上での IPv6 の配備中や配備後に IPv4 関連の処理を正常に実行できます。IPv4 をすでに使用している動作中のネットワーク上で IPv6 を配備するときは、進行中の処理の邪魔にならないようにしてください。
次の各セクションでは、IPv6 の実装を準備するときに考慮する必要のある領域について説明します。