ナビゲーションリンクをスキップ | |
印刷ビューの終了 | |
Oracle Solaris 11.1 ネットワークの構成と管理 Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
name-service/switch SMF サービスは、構成情報用のネットワークデータベースの検索順を定義します。デフォルトドメインなど、以前は構成ファイル内に格納されていた一部のネットワーク構成情報が変換され、この SMF サービスのプロパティーとなりました。この SMF サービスのプロパティーによって、システム上でのネームサービスの実装が決まります。プロパティーの一覧を次に示します。
% svccfg -s name-service/switch listprop config config application config/value_authorization astring solaris.smf.value.name-service.switch config/default astring files config/password astring "files nis" config/group astring "files nis" config/host astring "files dns nis" config/network astring "nis [NOTFOUND=return] files" config/protocol astring "nis [NOTFOUND=return] files" config/rpc astring "nis [NOTFOUND=return] files" config/ether astring "nis [NOTFOUND=return] files" config/netmask astring "files nis" config/bootparam astring "nis [NOTFOUND=return] files" config/publickey astring "nis [NOTFOUND=return] files" config/netgroup astring nis config/automount astring "files nis" config/alias astring "files nis" config/service astring "files nis" config/printer astring "user nis" config/auth_attr astring "files nis" config/prof_attr astring "files nis" config/project astring "files nis"
各プロパティーに設定された値により、パスワード、別名、ネットワークマスクなどの、ネットワークユーザーに影響を及ぼす情報を、どのネームサービス内で検索するかが決まります。この例では、自動マウントとパスワードのプロパティーは、files と nis に設定されています。したがって、自動マウント情報とパスワード情報はファイルと NIS サービスから取得されます。
あるネームサービスから別のネームサービスに変更するには、name-service/switch SMF サービスの対応するプロパティーを設定することで、その選択したネームサービスを有効にする必要があります。
たとえば、ネットワーク上の LDAP ネームサービスを使用する必要があるとします。この SMF サービスの次のプロパティーを構成する必要があります。
config/default でファイルと LDAP が使用されるように設定する必要があります。
config/host でファイルと DNS が使用されるように設定する必要があります。
config/netgroup で LDAP が使用されるように設定する必要があります。
config/printer でユーザー、ファイル、および LDAP が使用されるように設定する必要があります。
したがって、次のコマンドを入力してこれらのプロパティーを正しく設定する必要があります。
# svccfg -s name-service/switch setprop config/default = astring: '"files ldap"' # svccfg -s name-service/switch setprop config/host = astring: '"files dns"' # svccfg -s name-service/switch setprop config/netgroup = astring: '"ldap"' # svccfg -s name-service/switch setprop config/printer = astring: '"user files ldap"' # svccfg -s name-service/switch:default refresh
ネームサービススイッチの詳細は、『Oracle Solaris 11.1 でのネームサービスおよびディレクトリサービスの作業』を参照してください。
ネットワークデータベースの形式は、ネットワークで選択したネームサービスの種類によって異なります。たとえば、hosts データベースには、少なくとも、ローカルシステムとそのシステムに直接接続されているネットワークインタフェースのホスト名と IPv4 アドレスだけは含まれています。しかし、ネットワークで使用するネームサービスの種類によっては、その他の IPv4 アドレスとホスト名も hosts データベースに含まれていることがあります。
ネットワークデータベースは次のように使用されます。
ローカルファイルをネームサービスとして使用するネットワークは、/etc/inet および /etc ディレクトリ内のファイルに依存します。
NIS は、NIS マップと呼ばれるデータベースを使用します。
DNS は、ホスト情報を含むレコードを使用します。
注 - DNS のブートファイルやデータファイルは、ネットワークデータベースに直接対応しません。
NIS、DNS、および LDAP でのネットワークデータベースの対応関係の情報については、『Oracle Solaris 11.1 でのネームサービスおよびディレクトリサービスの作業』を参照してください。