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Oracle Solaris 11.1 での UUCP および PPP を使用したシリアルネットワークの管理     Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語)
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ドキュメントの情報

はじめに

1.  Solaris PPP 4.0 (概要)

2.  PPP リンクの計画 (タスク)

3.  ダイアルアップ PPP リンクの設定 (タスク)

4.  専用回線 PPP リンクの設定 (タスク)

専用回線の設定 (タスクマップ)

専用回線上の同期デバイスの構成

同期デバイスを設定する際の前提条件

同期デバイスの構成方法

専用回線上のマシンの構成

専用回線上のローカルマシンを構成する際の前提条件

専用回線上のマシンの構成方法

5.  PPP 認証の設定 (タスク)

6.  PPPoE トンネルの設定 (タスク)

7.  一般的な PPP 問題の解決 (タスク)

8.  Solaris PPP 4.0 (リファレンス)

9.  Asynchronous Solaris PPP から Solaris PPP 4.0 への移行 (タスク)

10.  UUCP (概要)

11.  UUCP の管理 (タスク)

12.  UUCP (リファレンス)

索引

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専用回線上のマシンの構成

このセクションのタスクでは、ルーターを専用回線の終端でローカルピアとして機能するように設定する方法について説明します。ここでは、「専用回線リンクの構成例」で紹介した専用回線を例として使用します。

専用回線上のローカルマシンを構成する際の前提条件

以降の手順を実行する前に、次の作業を終了しておく必要があります。

専用回線上のマシンの構成方法

  1. ローカルマシン (ルーター) 上で管理者になります。

    詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。

  2. リモートピア用のエントリをルーターの /etc/hosts ファイルに追加します。
    # cat /etc/hosts
    #
    # Internet host table
    #
    127.0.0.1       localhost
    192.168.130.10  local2-peer        loghost
    192.168.130.11  local1-net
    10.0.0.25       farISP

    /etc/hosts の例は、架空の LocalCorp のローカルルーター用のファイルです。サービスプロバイダのリモートピア farISP の IP アドレスおよびホスト名をメモしておきます。

  3. プロバイダのピアに関する情報を保持する /etc/ppp/peers/peer-name ファイルを作成します。

    この例の専用回線への接続用に、/etc/ppp/peers/farISP ファイルを作成します。

    # cat /etc/ppp/peers/farISP
    init '/etc/ppp/conf_hsi'
    local
    /dev/hihp1
    sync
    noauth
    192.168.130.10:10.0.0.25
    passive
    persist
    noccp
    nopcomp
    novj
    noaccomp

    次の表では、/etc/ppp/peers/farISP で使用されているオプションおよびパラメータについて説明しています。


    オプション
    定義
    init '/etc/ppp/conf_hsi'
    接続を開始する。次に、init はスクリプト /etc/ppp/conf_hsi のパラメータを使用して、HSI インタフェースを構成する
    local
    データ端末レディー (DTR) 信号の状態を変更しないように、pppd デーモンに指示する。また、データキャリア検出 (DCD) 入力信号を無視することも pppd に指示する
    /dev/hihp1
    同期インタフェースのデバイス名を指定する
    sync
    接続の同期エンコーディングを確立する
    noauth
    ローカルシステムがピアに認証を要求する必要がないように設定する。ただし、ピアは認証を要求することができる
    192.168.130.10:10.0.0.25
    ローカルピアおよびリモートピアの IP アドレスをコロンで区切って定義する
    passive
    最大数の LCP Configure-Request を発行したら、ピアが起動するまで待機するように、ローカルマシンの pppd デーモンに指示する
    persist
    接続が解除されたあとでもう一度接続を開始するように、pppd デーモンに指示する
    noccp、nopcomp、novj、noaccomp
    CCP (Compression Control Protocol)、プロトコルフィールドの圧縮、Van Jacobson 圧縮、およびアドレスとコントロールフィールドの圧縮をそれぞれ無効にする。これらの圧縮形式を使用すると、ダイアルアップリンクでの伝送速度は速くなるが、専用回線での伝送速度は遅くなる可能性がある
  4. demand という初期設定スクリプトを作成します。こうすると、ブートプロセスの一部として PPP リンクが開始されます。
    # cat /etc/ppp/demand
    #!/bin/sh
    if [ -f /system/volatile/ppp-demand.pid ] &&
       /usr/bin/kill -s 0 `/bin/cat /system/volatile/ppp-demand.pid`
    then
            :
    else
            /usr/bin/pppd call farISP
    fi

    demand スクリプトには、専用回線リンクを確立するための pppd コマンドが含まれています。次の表では、$PPPDIR/demand の内容について説明しています。


    コーディング例
    意味
    if [ -f /system/volatile/ppp-demand.pid ] && /usr/bin/kill -s 0 `/bin/cat /system/volatile/ppp-demand.pid`
    これらの行は、pppd が動作しているかどうかを確認する。pppd が動作している場合は、起動する必要はない
    /usr/bin/pppd call farISP
    この行は、pppd を起動する。pppd は、/etc/ppp/options からオプションを読み取る。 call farISP オプションをコマンド行で指定すると、/etc/ppp/peers/farISP も読み取る

    Solaris PPP 4.0 の起動スクリプト /etc/rc2.d/S47pppd によって、demand スクリプトがブートプロセスの一部として呼び出されます。/etc/rc2.dS47pppd にある次の行は、$PPPDIR/demand というファイルが存在するかどうかを調べます。

        if [ -f $PPPDIR/demand ]; then
                    . $PPPDIR/demand
            fi
            

    $PPPDIR/demand が検出された場合は、それが実行されます。$PPPDIR/demand の一連の処理の実行中に、接続が確立されます。


    注 - ローカルネットワークの外部にあるマシンにアクセスするためには、ユーザーに、telnetftprsh、または 同様のコマンドを実行させます。


参照

この章のすべての手順を実行すると、専用回線接続の構成が完了します。関連情報の参照先は次のとおりです。