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Oracle Solaris 11.1 でのサービスロケーションプロトコルサービスの管理 Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
頻繁なパーティション分割に対する DA のハートビートの構成
頻繁なパーティション分割に対して DA のハートビートを構成する方法
経路指定されていない複数のネットワークインタフェースに対して構成を行う場合
経路指定されていない複数のネットワークインタフェースの構成 (タスクマップ)
net.slp.interfaces プロパティーの構成方法
このセクションでは、次のプロパティーを変更して SLP のパフォーマンスを調整できる可能なシナリオについて説明します。
表 3-3 SLP パフォーマンスのプロパティー
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SA は、期限が切れる前に定期的にサービス通知をリフレッシュする必要があります。DA が多くの UA および SA から非常に重い負荷を受けている場合は、頻繁なリフレッシュにより DA が過負荷になることがあります。DA が過負荷になると、UA の要求がタイムアウトして欠落します。UA 要求のタイムアウトには多くの原因が考えられます。DA の過負荷が問題であると判断する前に、snoop トレースを使ってサービス登録に登録されているサービス通知の有効期限を確認してください。有効期限が短く、再登録が頻繁に発生している場合は、再登録が頻繁すぎることがタイムアウトの原因と考えられます。
次の手順に従って、SA の最小リフレッシュ間隔を長くすることで、再登録回数を削減します。
詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。
# svcadm disable network/slp
デフォルトの最短再登録期間はゼロ (0) です。デフォルトのゼロである場合、SA はいつでも自由に再登録できます。次の例では、間隔は 3600 秒 (1 時間) に増やしています。
net.slp.DAAttributes(min-refresh-interval=3600)
# svcadm enable network/slp
マルチキャストの有効期限プロパティー (net.slp.multicastTTL) は、マルチキャストパケットがイントラネット内で伝達される範囲を決定します。マルチキャスト TTL は net.slp.multicastTTL プロパティーを 1 と 255 の間の整数に設定することにより構成されます。マルチキャスト TTL のデフォルト値は 255 で、これは理論的にはパケットルーティングが無制限であることを意味します。しかし、TTL を 255 とすると、マルチキャストパケットがイントラネットを超えて管理ドメインの端にある境界ルーターまで進む原因になります。マルチキャストパケットがインターネットのマルチキャストバックボーンまたは ISP に漏れないようにするには、境界ルーター上のマルチキャストが正しく構成されている必要があります。
マルチキャスト TTL のスコープ設定は、TTL 比較が行われることを除いて、標準的な IP の TTL と似ています。マルチキャストを実行できるルーター上の各インタフェースには、TTL 値が割り当てられています。マルチキャストパケットが着信すると、ルーターはパケットの TTL をインタフェースの TTL と比較します。パケットの TTL がインタフェースの TTL 値と同じかそれより大きい場合は、標準的な IP の TTL の場合と同じように、パケットの TTL を 1 減らします。TTL がゼロになると、そのパケットは破棄されます。SLP マルチキャストに TTL スコープを使用する場合、パケットをイントラネットの特定のサブセクションに限定するために、ルーターが正しく構成されている必要があります。
次の手順を使用して、net.slp.multicastTTL プロパティーを設定し直します。
詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。
# svcadm disable network/slp
net.slp.multicastTTL=value
マルチキャスト TTL を定義する 255 以下の正の整数
# svcadm enable network/slp
SLP のデフォルトのパケットサイズは 1400 バイトです。ほとんどのローカルエリアネットワークにはこのサイズで十分です。無線ネットワークまたは広域ネットワークの場合は、メッセージの断片化を防いだりネットワークのトラフィックを削減したりするために、パケットサイズを縮小できます。より大きなパケットを持つローカルエリアネットワークの場合は、パケットサイズを大きくするとパフォーマンスが向上します。ネットワークの最小パケットサイズを確認して、パケットサイズの縮小が必要かどうかを判断できます。ネットワーク媒体のパケットサイズがより小さい場合は、それに合わせて net.slp.MTU の値を小さくできます。
ネットワーク媒体のパケットサイズがより大きい場合は、それに合わせて値を大きくできます。ただし、SA からのサービス通知または UA からのクエリーが頻繁にデフォルトのパケットサイズをオーバーフローするのでなければ、net.slp.MTU の値を変更する必要はありません。snoop を使用して、UA 要求がデフォルトのパケットサイズを頻繁にオーバーフローし、UDP ではなく TCP を使用するためにロールオーバーしているかどうかを判断できます。
net.slp.MTU プロパティーは、リンク層ヘッダー、IP ヘッダー、UDP または TCP ヘッダー、SLP メッセージを含めた、IP パケットの全体サイズを測定します。
次の手順に従って、net.slp.MTU プロパティーを調整することで、デフォルトのパケットサイズを変更します。
詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。
# svcadm disable network/slp
net.slp.MTU=value
ネットワークのパケットサイズ (バイト単位) を指定する、16 ビットの整数
デフォルト値は、1400
値の範囲は、128 から 8192
# svcadm enable network/slp
SLP は、DA が存在しない場合のサービス検出や DA 検出を、マルチキャストを使って行うように設計されています。使用するネットワークが、マルチキャストルーティングを配置しない場合は、net.slp.isBroadcastOnly プロパティーに True を設定することで、SLP がブロードキャストを使用するように構成できます。
マルチキャストと異なり、ブロードキャストパケットはデフォルトでサブネットを越えて伝達しません。このため、マルチキャストを行わないネットワークでは、DA を使用しないサービス検出は、単一のサブネット上でしか機能しません。さらに、ブロードキャストが使用されているネットワークに DA およびスコープを配置する場合は、特別な考慮が求められます。マルチホームホスト上の DA は、マルチキャストが使用できない複数のサブネット間でサービス検出をブリッジできます。マルチホームホスト上の DA の配置については、「DA の配置とスコープ名の割り当て」を参照してください。
次の手順を使用して、net.slp.isBroadcastOnly プロパティーを True に変更します。
詳細は、『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。
# svcadm disable network/slp
net.slp.isBroadcastOnly=True
# svcadm enable network/slp