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Oracle Solaris 11.1 システムのブートおよびシャットダウン     Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語)
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ドキュメントの情報

はじめに

1.  システムのブートとシャットダウン (概要)

2.  x86: GRand Unified Bootloader の管理 (タスク)

3.  システムのシャットダウン (タスク)

4.  システムのブート (タスク)

5.  システムのネットワークからのブート (タスク)

SPARC: システムのネットワークからのブート

SPARC: ネットワークブートプロセス

SPARC: システムをネットワークからブートするための要件

SPARC: OpenBoot PROM へのネットワークブート引数の設定

SPARC: OpenBoot PROM でのネットワークブート引数の指定方法

SPARC: DHCP を使用して自動ブートするための NVRAM 別名の設定

SPARC: システムをネットワークからブートする方法

x86: システムのネットワークからのブート

x86: システムをネットワークからブートするための要件

x86: GRUB 2 PXE ブートイメージがインストールされる場所

x86: UEFI および BIOSファームウェアを搭載するシステムのネットワークからのブート

x86: システムをネットワークからブートする方法

6.  システムのブートのトラブルシューティング (タスク)

索引

SPARC: システムのネットワークからのブート

このセクションでは次の手順について説明します。

次の理由により、システムのネットワークからのブートが必要になることがあります。

Oracle Solaris で使用されるネットワーク構成ブート方法は動的ホスト構成プロトコル (DHCP) です。

この Oracle Solaris リリースでの DHCP の動作に関する一般的な情報と、DHCP サーバーを設定するための具体的な情報については、『System Administration Guide: IP Services』のパート III「DHCP」を参照してください。

SPARC: ネットワークブートプロセス

ネットワークデバイスの場合、ローカルエリアネットワーク (LAN) 上でブートするプロセスと WAN 上でブートするプロセスは多少異なっています。どちらのネットワークブートシナリオでも、PROM によってブーター (この場合 inetboot) がブートサーバーまたはインストールサーバーからダウンロードされます。

LAN 上でブートするとき、ファームウェアは DHCP を使用して、ブートサーバーとインストールサーバーのいずれかを検出します。次に、Trivial File Transfer Protocol (TFTP) が使用されて、ブーター (この場合 inetboot) がダウンロードされます。

WAN 上でブートするときは、ファームウェアは DHCP または NVRAM プロパティーを使用して、システムをネットワークからブートするために必要なインストールサーバー、ルーター、およびプロキシを検出します。ブーターのダウンロードに使用されるプロトコルは HTTP です。さらに、定義済みの非公開鍵を使ってブーターの署名が確認される場合もあります。

SPARC: システムをネットワークからブートするための要件

ブートサーバーが利用できれば、どのようなシステムもネットワークからブートできます。スタンドアロンのシステムがローカルディスクからブートできない場合、そのシステムを復旧目的でネットワークからブートしなければならないことがあります。

SPARC: OpenBoot PROM へのネットワークブート引数の設定

eeprom ユーティリティーの network-boot-arguments パラメータを使用すれば、WAN ブートを実行するときに PROM によって使用される構成パラメータを設定できます。PROM に設定したネットワークブート引数は、あらゆるデフォルト値よりも優先されます。DHCP を使用する場合、これらの引数も、所定のパラメータについて DHCP サーバーによって提供された構成情報よりも優先されます。

ネットワークからブートするように Oracle Solaris システムを手動で構成する場合、システムがブートするために必要なすべての情報をクライアントシステムに提供する必要があります。

PROM が必要な情報には次のものが含まれます。

さらに、使用するデフォルトルーターのサブネットマスクおよび IP アドレスを提供することが必要な場合もあります。

ネットワークブートで使用する構文は次のとおりです。

[protocol,] [key=value,]*
protocol

使用するアドレス検索プロトコルを指定します。

key=value

構成パラメータを属性ペアとして指定します。

次の表に、network-boot-arguments パラメータに指定できる構成パラメータを示します。

パラメータ
説明
tftp-server
TFTP サーバーの IP アドレス。
file
TFTP を使ってダウンロードするファイル、または WAN ブートの URL。
host-ip
クライアントの IP アドレス (ドット区切り 10 進表記)。
router-ip
デフォルトのルーターの IP アドレス (ドット区切り 10 進表記)。
subnet-mask
サブネットマスク (ドット区切り 10 進表記)
client-id
DHCP クライアント識別子
hostname
DHCP トランザクションに使用するホスト名
http-proxy
HTTP プロキシサーバー指定 (IPADDR[: PORT])
tftp-retries
TFTP の最大リトライ回数
dhcp-retries
DHCP の最大リトライ回数

SPARC: OpenBoot PROM でのネットワークブート引数の指定方法

始める前に

システムをネットワークからブートするために必要なすべての予備的タスクを完了します。詳細については、「SPARC: システムをネットワークからブートするための要件」を参照してください。

  1. ネットワークからブートするシステム上で、root 役割になります。

    『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。

  2. network-boot-arguments パラメータに適切な値を指定します。
    # eeprom network-boot-arguments="protocol,hostname=hostname"

    たとえば、ブートプロトコルとして DHCP を使用し、ホスト名 mysystem.example.com を使用するには、network-boot-arguments パラメータの値を次のように設定します。

    # eeprom network-boot-arguments="DHCP,hostname=mysystem.example.com"
  3. システムを ok PROM プロンプトにします。
    # init 0
  4. ネットワークからシステムをブートします。
    ok boot net

    注 - この方法で network-boot-arguments パラメータを指定した場合、PROM コマンド行で引数を指定する必要はありません。指定すると、指定済みの network-boot-arguments パラメータに設定されたほかの値は無視されます。


SPARC: DHCP を使用して自動ブートするための NVRAM 別名の設定

Oracle Solaris 11 では、Oracle Solaris をインストールするためにネットワークからブートするとき、使用されるネットワーク構成ブート方法は DHCP です。DHCP を使用してシステムをネットワークからブートするには、DHCP ブートサーバーをネットワーク上で利用できる必要があります。

boot コマンドを実行するとき、DHCP プロトコルを使用した SPARC ベースシステムブートを指定できます。あるいは、NVRAM 別名を設定することによって、システムをリブートしてもこの情報を PROM レベルで保存できます。

次の nvalias コマンドの例では、デフォルトで DHCP を使ってブートするように、ネットワークデバイスの別名を設定します。

ok nvalias net    /pci@1f,4000/network@1,1:dhcp

結果として、boot net と入力するだけで、システムは DHCP を使用してブートします。


注意

注意 - nvalias コマンドと nvunalias コマンドの構文を十分理解するまでは、nvalias コマンドを使用して NVRAMRC ファイルを変更しないでください。


SPARC: システムをネットワークからブートする方法

始める前に

  1. root 役割になります。

    『Oracle Solaris 11.1 の管理: セキュリティーサービス』の「割り当てられている管理権限を使用する方法」を参照してください。

  2. 必要に応じて、システムを ok PROM プロンプトにします。
    # init 0
  3. 「install」フラグを付けずにネットワークからシステムをブートします。
    ok boot net:dhcp

    注 - デフォルトで DHCP を使用してブートするように PROM 設定を変更した場合、次に示すように boot net と指定するだけでかまいません。

    ok boot net