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Oracle Solaris 11.1 でのネットワークファイルシステムの管理 Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
3. ネットワークファイルシステムへのアクセス (リファレンス)
Oracle Solaris 11 リリースで NFS version 4 のデフォルトドメインを構成する
Solaris 10 リリースで NFS version 4 のデフォルトドメインを構成する
NFS version 4 におけるファイルシステムの共有解除と再共有
NFS version 4 におけるファイルシステムの名前空間
NFS version 4 における OPEN 共有サポート
NFS version 4 での ACL と nfsmapid
ACL エントリ内のすべてのユーザーおよびグループ ID が NFS version 4 のクライアントとサーバーの両方に存在することを確認します。
マウント時の -public オプションと NFS URL の意味
NFS version 4 におけるクライアント側フェイルオーバー機能
Web ブラウザの使用と比較した場合の WebNFS の制約
autofs のナビゲーションプロセス開始法 (マスターマップ)
autofs がクライアント用のもっとも近い読み取り専用ファイルを選択する方法 (複数ロケーション)
Oracle Solaris 11.1 リリース 以降、NFS のデフォルトのトランスポートプロトコルは RDMA (Remote Direct Memory Access) プロトコルです。RDMA は、高速ネットワーク上でデータのメモリー間転送を行うテクノロジです。特に、RDMA により、CPU の介入なしでメモリーにリモートデータ転送を直接行えます。また、データを直接配置できます。これは、データのコピーを省略し、さらに CPU の介入も省略します。このように、RDMA はホストの CPU を解放するだけでなく、ホストのメモリーと入出力バスの接続も減らします。この機能を提供するために、RDMA は、SPARC プラットフォーム上の InfiniBand のインターコネクト入出力テクノロジと Oracle Solaris オペレーティングシステムを組み合わせます。次の図は、UDP や TCP など、その他のプロトコルとの RDMA の関係を示します。
図 3-1 その他のプロトコルとの RDMA の関係
RDMA は NFS のデフォルトのトランスポートプロトコルなので、クライアントまたはサーバーで RDMA を使用するために特別な share オプションや mount オプションは必要ありません。既存のオートマウンタマップ vfstab およびファイルシステム共有は、RDMA トランスポートで機能します。クライアントとサーバーの間で SPARC プラットフォームに InfiniBand 接続が存在する場合、RDMA トランスポート経由の NFS マウントは透過的に実行されます。RDMA トランスポートをクライアントとサーバーで使用できない場合、TCP トランスポートが初期フォールバックになります。TCP が使用できない場合は UDP がフォールバックになります。ただし、proto=rdma マウントオプションを使用する場合、NFS マウントは強制的に RDMA だけを使用するようになります。
TCP と UDP のみが使用されるように指定するには、proto=tcp/udp mount オプションを使用できます。このオプションは、NFS クライアントの RDMA を無効にします。NFS マウントオプションの詳細は、mount_nfs(1M) のマニュアルページおよび 「mount コマンド」を参照してください。
注 - InfiniBand の RDMA は、IP アドレス指定形式および IP ルックアップインフラストラクチャーを使用して、ピアを指定します。ただし、RDMA は、独立したプロトコルスタックであるため、すべての IP のセマンティクスを完全には実装しません。たとえば、RDMA はピアと通信するための IP アドレス指定を使用しません。したがって、RDMA は、IP アドレスに基づいたさまざまなセキュリティーポリシーの構成を省略することがあります。ただし、mount 制限や Secure RPC などの NFS と RPC の管理ポリシーは省略されません。