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Oracle Solaris Cluster システム管理     Oracle Solaris Cluster 4.1 (日本語)
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ドキュメントの情報

はじめに

1.  Oracle Solaris Cluster の管理の概要

2.  Oracle Solaris Cluster と RBAC

3.  クラスタの停止とブート

4.  データ複製のアプローチ

5.  グローバルデバイス、ディスクパス監視、およびクラスタファイルシステムの管理

グローバルデバイスとグローバルな名前空間の管理の概要

Solaris Volume Manager のグローバルデバイスのアクセス権

グローバルデバイスでの動的再構成

ストレージベースの複製されたデバイスの管理

EMC Symmetrix Remote Data Facility で複製されたデバイスの管理

EMC SRDF 複製グループを構成する方法

EMC SRDF を使用して DID デバイスを複製用に構成する方法

EMC SRDF で複製されたグローバルデバイスグループ構成を確認する方法

例: Oracle Solaris Cluster の SRDF 複製グループの構成

クラスタファイルシステムの管理の概要

クラスタファイルシステムの制限事項

デバイスグループの管理

グローバルデバイス名前空間を更新する方法

グローバルデバイス名前空間で使用する lofi デバイスのサイズを変更する方法

グローバルデバイス名前空間を移行する

専用パーティションから lofi デバイスにグローバルデバイス名前空間を移行する方法

lofi デバイスから専用パーティションにグローバルデバイス名前空間を移行する方法

デバイスグループを追加および登録する

デバイスグループを追加および登録する方法 (Solaris Volume Manager)

デバイスグループ (raw ディスク) を追加および登録する方法

複製デバイスグループ(ZFS)の追加と登録方法

デバイスグループ名を保守する

デバイスグループを削除して登録を解除する方法 (Solaris Volume Manager )

すべてのデバイスグループからノードを削除する方法

デバイスグループからノードを削除する方法 (Solaris Volume Manager)

raw ディスクデバイスグループからノードを削除する方法

デバイスグループのプロパティーを変更する方法

デバイスグループのセカンダリノードの希望数を設定する方法

デバイスグループ構成の一覧を表示する方法

デバイスグループのプライマリノードを切り替える

デバイスグループを保守状態にする方法

ストレージデバイス用の SCSI プロトコル設定の管理

すべてのストレージデバイスのデフォルトのグローバルな SCSI プロトコル設定を表示する方法

単一ストレージデバイスの SCSI プロトコルを表示する方法

すべてのストレージデバイスのデフォルトのグローバルなフェンシングプロトコル設定を変更する方法

単一ストレージデバイスのフェンシングプロトコルを変更する方法

クラスタファイルシステムの管理

クラスタファイルシステムを追加する方法

クラスタファイルシステムを削除する方法

クラスタ内のグローバルマウントを確認する方法

ディスクパス監視の管理

ディスクパスを監視する方法

ディスクパスの監視を解除する方法

障害のあるディスクパスを表示する方法

ディスクパスのステータスエラーを解決する方法

ファイルからディスクパスを監視する方法

監視しているすべての共有ディスクパスが失敗したときのノードの自動リブートを有効にする方法

すべての監視共有ディスクパスが失敗した場合にノードの自動リブートを無効にする方法

6.  定足数の管理

7.  クラスタインターコネクトとパブリックネットワークの管理

8.  ノードの追加と削除

9.  クラスタの管理

10.  CPU 使用率の制御の構成

11.  ソフトウェアの更新

12.  クラスタのバックアップと復元

A.  例

索引

ストレージベースの複製されたデバイスの管理

ストレージベースの複製を使用して複製されるデバイスが含まれるように、Oracle Solaris Cluster デバイスグループを構成できます。Oracle Solaris Cluster ソフトウェアは、ストレージベースの複製用に EMC Symmetrix Remote Data Facility ソフトウェアをサポートしています。

EMC Symmetrix Remote Data Facility ソフトウェアでデータを複製する前に、ストレージベースの複製のドキュメントによく目を通し、ストレージベースの複製製品と最新の更新をシステムにインストールしておいてください。ストレージベースの複製ソフトウェアのインストールについては、製品のドキュメントを参照してください。

ストレージベースの複製ソフトウェアは、デバイスのペアを複製として構成する際、一方のデバイスをプライマリ複製、もう一方のデバイスをセカンダリ複製とします。一方のノードのセットに接続されたデバイスが、常にプライマリ複製になります。もう一方のノードのセットに接続されたデバイスは、セカンダリ複製になります。

Oracle Solaris Cluster 構成では、複製が属する Oracle Solaris Cluster デバイスグループが移動されると、常に、プライマリ複製が自動的に移動されます。そのため、Oracle Solaris Cluster 構成下では、プライマリ複製を直接移動しないでください。その代わりに、テイクオーバーは関連する Oracle Solaris Cluster デバイスグループを移動することによって行うようにしてください。


注意

注意 - 作成する Oracle Solaris Cluster デバイスグループ (Solaris Volume Manager、または raw ディスク) の名前は、複製されたデバイスグループと同じ名前にする必要があります。


ここでは、次の手順について説明します。

EMC Symmetrix Remote Data Facility で複製されたデバイスの管理

次の表に、EMC Symmetrix Remote Data Facility (SRDF) ストレージベースの複製されたデバイスを設定および管理するために実行する必要のあるタスクを示します。

表 5-2 タスクマップ: EMC SRDF ストレージベースの複製されたデバイスの管理

タスク
手順
ストレージデバイスとノードに SRDF ソフトウェアをインストールする
EMC ストレージデバイスに付属するドキュメント。
EMC 複製グループを構成する
DID デバイスを構成する
複製されたグループを登録する
構成を確認する
キャンパスクラスタのプライマリルームが完全に失敗したあとに手動でデータを回復する

EMC SRDF 複製グループを構成する方法

始める前に


注意

注意 - 作成する Oracle Solaris Cluster デバイスグループ (Solaris Volume Manager、または raw ディスク) の名前は、複製されたデバイスグループと同じ名前にしてください。


  1. ストレージアレイに接続されたすべてのノードで、RBAC の承認 solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
  2. 複製データで構成された各ノードで、シンメトリックスデバイス構成を検出します。

    これには数分かかることがあります。

    # /usr/symcli/bin/symcfg discover
  3. まだ複製ペアを作成していない場合は、この時点で作成します。

    複製ペアを作成するには、symrdf コマンドを使用します。複製ペアの作成方法の手順については、SRDF のドキュメントを参照してください。

  4. 複製されたデバイスによって構成された各ノードで、データの複製が正しく設定されていることを確認します。
    # /usr/symcli/bin/symdg show group-name
  5. デバイスグループのスワップを実行します。
    1. プライマリ複製とセカンダリ複製が同期していることを確認します。
      # /usr/symcli/bin/symrdf -g group-name verify -synchronized
    2. どのノードにプライマリ複製が含まれ、どのノードにセカンダリ複製が含まれているかを判別するには、symdg show コマンドを使用します。
      # /usr/symcli/bin/symdg show group-name

      RDF1 デバイスのノードにはプライマリ複製が含まれ、RDF2 デバイス状態のノードにはセカンダリ複製が含まれます。

    3. セカンダリ複製を有効にします。
      # /usr/symcli/bin/symrdf -g group-name failover
    4. RDF1 デバイスと RDF2 デバイスをスワップします。
      # /usr/symcli/bin/symrdf -g group-name swap -refresh R1
    5. 複製ペアを有効にします。
      # /usr/symcli/bin/symrdf -g group-name establish
    6. プライマリノードとセカンダリ複製が同期していることを確認します。
      # /usr/symcli/bin/symrdf -g group-name verify -synchronized
  6. 最初にプライマリ複製があったノードで、手順 5 のすべてを繰り返します。

次の手順

EMC SRDF で複製されたデバイス用にデバイスグループを構成したら、複製されたデバイスが使用するデバイス識別子 (DID) ドライバを構成する必要があります。

EMC SRDF を使用して DID デバイスを複製用に構成する方法

この手順では、複製されたデバイスが使用するデバイス識別名 (DID) ドライバを構成します。

始める前に

phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。

この手順では、長形式の Oracle Solaris Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。

  1. クラスタの任意のノードで、RBAC の承認 solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
  2. 構成される RDF1 デバイスおよび RDF2 デバイスに対応する DID デバイスを判別します。
    # /usr/symcli/bin/symdg show group-name

    注 - システムに Oracle Solaris デバイスのパッチ全体が表示されない場合は、環境変数 SYMCLI_FULL_PDEVNAME を 1 に設定して、symdg -show コマンドを再入力します。


  3. Oracle Solaris デバイスに対応する DID デバイスを判別します。
    # cldevice list -v
  4. 一致した DID デバイスのペアごとに、複製された 1 つの DID デバイスにインスタンスを結合します。RDF2/セカンダリ側から次のコマンドを実行します。
    # cldevice combine -t srdf -g replication-device-group \
    -d destination-instance source-instance

    注 - SRDF データ複製デバイスでは、-T オプションはサポートされていません。


    -t replication-type

    複製タイプを指定します。EMC SRDF の場合、SRDF を入力します。

    -g replication-device-group

    symdg show コマンドで表示されるデバイスグループの名前を指定します。

    -d destination-instance

    RDF1 デバイスに対応する DID インスタンスを指定します。

    source-instance

    RDF2 デバイスに対応する DID インスタンスを指定します。


    注 - 間違った DID デバイスを結合した場合は、scdidadm コマンドで -b オプションを使用して、2 つの DID デバイスの結合を取り消します。

    # scdidadm -b device
    -b device

    インスタンスを結合したときに destination_device に対応していた DID インスタンス。


  5. 複製デバイスグループの名前が変更された場合は、SRDF で追加の手順が必要です。手順 1 - 4 が完了したら、該当する追加手順を実行します。
    項目
    説明
    SRDF
    複製デバイスグループと、対応するグローバルデバイスグループの名前が変更された場合は、最初に、scdidadm -b コマンドを使用して既存の情報を削除し、複製されたデバイス情報を更新する必要があります。最後の手順では、cldevice combine コマンドを使用して、更新された新しいデバイスを作成します。
  6. DID インスタンスが結合されていることを確認します。
    # cldevice list -v device
  7. SRDF 複製が設定されていることを確認します。
    # cldevice show device
  8. すべてのノード上で、結合されたすべての DID インスタンスの DID デバイスがアクセス可能であることを確認します。
    # cldevice list -v

次の手順

複製されたデバイスが使用するデバイス識別名 (DID) ドライバを構成したら、EMC SRDF で複製されたグローバルデバイスグループ構成を確認する必要があります。

EMC SRDF で複製されたグローバルデバイスグループ構成を確認する方法

始める前に

グローバルデバイスグループを確認する前に、まずそれを作成する必要があります。Solaris Volume Manager ZFS または raw ディスクからデバイスグループを使用できます。詳細は、次を参照してください。


注意

注意 - 作成する Oracle Solaris Cluster デバイスグループ (Solaris Volume Manager または raw ディスク) の名前は、複製されたデバイスグループと同じ名前にする必要があります。


phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。

この手順では、長形式の Oracle Solaris Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。

  1. プライマリデバイスグループが、プライマリ複製が含まれるノードと同じノードに対応することを確認します。
    # symdg -show group-name
    # cldevicegroup status -n nodename group-name
  2. 試験的にスイッチオーバーを実行し、デバイスグループが正しく構成され、複製がノード間を移動できることを確認します。

    デバイスグループがオフラインの場合は、オンラインにします。

    # cldevicegroup switch -n nodename group-name
    -n nodename

    デバイスグループの切り替え先のノード。このノードが新しいプライマリになります。

  3. 次のコマンドの出力を比較し、スイッチオーバーが成功したことを確認します。
    # symdg -show group-name
    # cldevicegroup status -n nodename group-name

例: Oracle Solaris Cluster の SRDF 複製グループの構成

この例では、クラスタの SRDF 複製を設定するのに必要な Oracle Solaris Cluster 固有の手順を完了します。この例では、次のタスクが実行済みであることを前提とします。

この例には 4 ノードクラスタが含まれ、そのうちの 2 ノードは 1 つのシンメトリックスに接続され、残りの 2 ノードはもう 1 つのシンメトリックスに接続されています。SRDF デバイスグループは、dg1 と呼ばれます。

例 5-1 複製ペアの作成

すべてのノードで次のコマンドを実行します。

# symcfg discover
! This operation might take up to a few minutes.
# symdev list pd

Symmetrix ID: 000187990182

        Device Name          Directors                   Device                
--------------------------- ------------ --------------------------------------
                                                                           Cap 
Sym  Physical               SA :P DA :IT  Config        Attribute    Sts   (MB)
--------------------------- ------------- -------------------------------------

0067 c5t600604800001879901* 16D:0 02A:C1  RDF2+Mir      N/Grp'd      RW    4315
0068 c5t600604800001879901* 16D:0 16B:C0  RDF1+Mir      N/Grp'd      RW    4315
0069 c5t600604800001879901* 16D:0 01A:C0  RDF1+Mir      N/Grp'd      RW    4315
...

RDF1 側のすべてのノードで、次のように入力します。

# symdg -type RDF1 create dg1
# symld -g dg1 add dev 0067

RDF2 側のすべてのノードで、次のように入力します。

# symdg -type RDF2 create dg1
# symld -g dg1 add dev 0067

例 5-2 データ複製設定の確認

クラスタ内の 1 つのノードから、次のように入力します。

# symdg show dg1

Group Name:  dg1

    Group Type                                   : RDF1     (RDFA)
    Device Group in GNS                          : No
    Valid                                        : Yes
    Symmetrix ID                                 : 000187900023
    Group Creation Time                          : Thu Sep 13 13:21:15 2007
    Vendor ID                                    : EMC Corp
    Application ID                               : SYMCLI

    Number of STD Devices in Group               :    1
    Number of Associated GK's                    :    0
    Number of Locally-associated BCV's           :    0
    Number of Locally-associated VDEV's          :    0
    Number of Remotely-associated BCV's (STD RDF):    0
    Number of Remotely-associated BCV's (BCV RDF):    0
    Number of Remotely-assoc'd RBCV's (RBCV RDF) :    0

    Standard (STD) Devices (1):
        {
        --------------------------------------------------------------------
                                                      Sym               Cap 
        LdevName              PdevName                Dev  Att. Sts     (MB)
        --------------------------------------------------------------------
        DEV001                /dev/rdsk/c5t6006048000018790002353594D303637d0s2 0067      RW      4315
        }

    Device Group RDF Information
...
# symrdf -g dg1 establish

Execute an RDF 'Incremental Establish' operation for device
group 'dg1' (y/[n]) ? y

An RDF 'Incremental Establish' operation execution is
in progress for device group 'dg1'. Please wait...

    Write Disable device(s) on RA at target (R2)..............Done.
    Suspend RDF link(s).......................................Done.
    Mark target (R2) devices to refresh from source (R1)......Started.
    Device: 0067 ............................................ Marked.
    Mark target (R2) devices to refresh from source (R1)......Done.
    Merge device track tables between source and target.......Started.
    Device: 0067 ............................................ Merged.
    Merge device track tables between source and target.......Done.
    Resume RDF link(s)........................................Started.
    Resume RDF link(s)........................................Done.

The RDF 'Incremental Establish' operation successfully initiated for
device group 'dg1'.

#  
# symrdf -g dg1 query  


Device Group (DG) Name             : dg1
DG's Type                          : RDF2
DG's Symmetrix ID                  : 000187990182


       Target (R2) View                 Source (R1) View     MODES           
--------------------------------    ------------------------ ----- ------------
             ST                  LI      ST                                    
Standard      A                   N       A                                   
Logical       T  R1 Inv   R2 Inv  K       T  R1 Inv   R2 Inv       RDF Pair    
Device  Dev   E  Tracks   Tracks  S Dev   E  Tracks   Tracks MDA   STATE       
-------------------------------- -- ------------------------ ----- ------------

DEV001  0067 WD       0        0 RW 0067 RW       0        0 S..   Synchronized

Total          -------- --------           -------- --------
  MB(s)             0.0      0.0                0.0      0.0

Legend for MODES:

 M(ode of Operation): A = Async, S = Sync, E = Semi-sync, C = Adaptive Copy
 D(omino)           : X = Enabled, . = Disabled
 A(daptive Copy)    : D = Disk Mode, W = WP Mode, . = ACp off

# 

例 5-3 使用されているディスクに対応する DID の表示

RDF1 側と RDF2 側に同じ手順を適用します。

dymdg show dg コマンドの出力の PdevName フィールドの下に DID が表示されます。

RDF1 側で、次のように入力します。

# symdg show dg1

Group Name:  dg1

    Group Type                                   : RDF1     (RDFA)
...
    Standard (STD) Devices (1):
        {
        --------------------------------------------------------------------
                                                      Sym               Cap 
        LdevName              PdevName                Dev  Att. Sts     (MB)
        --------------------------------------------------------------------
        DEV001                /dev/rdsk/c5t6006048000018790002353594D303637d0s2 0067      RW      4315
        }

    Device Group RDF Information
...

対応する DID を取得するには、次のように入力します。

# scdidadm -L | grep c5t6006048000018790002353594D303637d0
217      pmoney1:/dev/rdsk/c5t6006048000018790002353594D303637d0 /dev/did/rdsk/d217   
217      pmoney2:/dev/rdsk/c5t6006048000018790002353594D303637d0 /dev/did/rdsk/d217 
#

対応する DID の一覧を表示するには、次のように入力します。

# cldevice show d217

=== DID Device Instances ===                   

DID Device Name:                                /dev/did/rdsk/d217
  Full Device Path:                                pmoney2:/dev/rdsk/c5t6006048000018790002353594D303637d0
  Full Device Path:                                pmoney1:/dev/rdsk/c5t6006048000018790002353594D303637d0
  Replication:                                     none
  default_fencing:                                 global

# 

RDF2 側で、次のように入力します。

dymdg show dg コマンドの出力の PdevName フィールドの下に DID が表示されます。

# symdg show dg1

Group Name:  dg1

    Group Type                                   : RDF2     (RDFA)
...
    Standard (STD) Devices (1):
        {
        --------------------------------------------------------------------
                                                      Sym               Cap 
        LdevName              PdevName                Dev  Att. Sts     (MB)
        --------------------------------------------------------------------
        DEV001                /dev/rdsk/c5t6006048000018799018253594D303637d0s2 0067      WD      4315
        }

    Device Group RDF Information
...

対応する DID を取得するには、次のように入力します。

# scdidadm -L | grep c5t6006048000018799018253594D303637d0
108      pmoney4:/dev/rdsk/c5t6006048000018799018253594D303637d0 /dev/did/rdsk/d108   
108      pmoney3:/dev/rdsk/c5t6006048000018799018253594D303637d0 /dev/did/rdsk/d108   
# 

対応する DID の一覧を表示するには、次のように入力します。

# cldevice show d108

=== DID Device Instances ===                   

DID Device Name:            /dev/did/rdsk/d108
  Full Device Path:               pmoney3:/dev/rdsk/c5t6006048000018799018253594D303637d0
  Full Device Path:               pmoney4:/dev/rdsk/c5t6006048000018799018253594D303637d0
  Replication:                    none
  default_fencing:                global

# 

例 5-4 DID インスタンスの結合

RDF2 側から、次のように入力します。

# cldevice combine -t srdf -g dg1 -d d217 d108
# 

例 5-5 結合された DID の表示

クラスタ内の任意のノードから、次のように入力します。

# cldevice show d217 d108
cldevice:  (C727402) Could not locate instance "108".

=== DID Device Instances ===                   

DID Device Name:                                /dev/did/rdsk/d217
  Full Device Path:                                pmoney1:/dev/rdsk/c5t6006048000018790002353594D303637d0
  Full Device Path:                                pmoney2:/dev/rdsk/c5t6006048000018790002353594D303637d0
  Full Device Path:                                pmoney4:/dev/rdsk/c5t6006048000018799018253594D303637d0
  Full Device Path:                                pmoney3:/dev/rdsk/c5t6006048000018799018253594D303637d0
  Replication:                                     srdf
  default_fencing:                                 global

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プライマリルームの完全な失敗後に EMC SRDF データを回復する方法

この手順では、キャンパスクラスタのプライマリルームが完全に失敗し、プライマリルームがセカンダリルームにフェイルオーバーして、プライマリルームがオンラインに戻ったとき、データ回復を実行します。キャンパスクラスタのプライマリルームは、プライマリノードとストレージサイトです。ルームの完全な失敗には、そのルームのホストとストレージの両方の不具合が含まれます。プライマリルームが失敗した場合、Oracle Solaris Cluster は自動的にセカンダリルームにフェイルオーバーし、セカンダリルームのストレージデバイスを読み書き可能にし、対応するデバイスグループとリソースグループのフェイルオーバーを有効にします。

プライマリルームがオンラインに戻ったら、セカンダリルームに書き込まれた SRDF デバイスグループからデータを手動で回復し、データを再同期できます。この手順では、元のセカンダリルーム (この手順では、セカンダリルームに phys-campus-2 を使用) のデータを元のプライマリルーム (phys-campus-1) と同期して、SRDF デバイスグループを回復します。また、この手順では、SRDF デバイスグループタイプを、phys-campus-2 では RDF1 に変更し、phys-campus-1 では RDF2 に変更します。

始める前に

手動でフェイルオーバーを実行する前に、EMC 複製グループおよび DID デバイスを構成し、EMC 複製グループを登録する必要があります。Solaris Volume Manager デバイスグループの作成の詳細は、「デバイスグループを追加および登録する方法 (Solaris Volume Manager)」を参照してください。


注 - これらの説明は、プライマリルームが完全にフェイルオーバーしてからオンラインに戻ったあとに、SRDF データを手動で回復するための 1 つの方法を示しています。その他の方法については、EMC のドキュメントを確認してください。


これらの手順を実行するには、キャンパスクラスタのプライマリルームにログインします。次の手順では、dg1 は SRDF デバイスグループ名です。失敗した時点では、この手順のプライマリルームは phys-campus-1 で、セカンダリルームは phys-campus-2 です。

  1. キャンパスクラスタのプライマリルームにログインし、RBAC の承認 solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
  2. プライマリルームから、symrdf コマンドを使用して RDF デバイスの複製ステータスに対するクエリーを実行し、これらのデバイスに関する情報を表示します。
    phys-campus-1# symrdf -g dg1 query

    ヒント - split 状態にあるデバイスグループは同期されません。


  3. RDF ペア状態が split で、デバイスグループタイプが RDF1 の場合、SRDF デバイスグループのフェイルオーバーを強制実行します。
    phys-campus-1# symrdf -g dg1 -force failover
  4. RDF デバイスのステータスを表示します。
    phys-campus-1# symrdf -g dg1 query
  5. フェイルオーバー後、フェイルオーバーした RDF デバイスのデータをスワップできます。
    phys-campus-1# symrdf -g dg1 swap
  6. RDF デバイスに関するステータスおよびその他の情報を確認します。
    phys-campus-1# symrdf -g dg1 query
  7. プライマリルームで SRDF デバイスグループを確立します。
    phys-campus-1# symrdf -g dg1 establish
  8. デバイスグループが同期状態にあり、デバイスグループタイプが RDF2 であることを確認します。
    phys-campus-1# symrdf -g dg1 query

例 5-6 プライマリサイトフェイルオーバー後の EMC SRDF データの手動回復

この例では、キャンパスクラスタのプライマリルームがフェイルオーバーし、セカンダリルームがテイクオーバーしてデータを記録し、プライマリルームがオンラインに戻ったあとで、EMC SRDF データを手動で回復するために必要な Oracle Solaris Cluster 固有の手順が示されています。この例では、SRDF デバイスグループは dg1 と呼ばれ、標準論理デバイスは DEV001 です。失敗した時点では、プライマリルームは phys-campus-1 で、セカンダリルームは phys-campus-2 です。キャンパスクラスタのプライマリルーム phys-campus-1 から各手順を実行します。

phys-campus-1# symrdf -g dg1 query | grep DEV
DEV001 0012RW  0  0NR 0012RW  2031   O S.. Split

phys-campus-1# symdg list | grep RDF
dg1 RDF1  Yes  00187990182  1  0  0  0  0

phys-campus-1# symrdf -g dg1 -force failover
...

phys-campus-1# symrdf -g dg1 query | grep DEV
DEV001  0012  WD  0  0 NR 0012 RW  2031  O S..  Failed Over

phys-campus-1# symdg list | grep RDF
dg1  RDF1  Yes  00187990182  1  0  0  0  0

phys-campus-1# symrdf -g dg1 swap
...

phys-campus-1# symrdf -g dg1 query | grep DEV
DEV001  0012 WD  0  0 NR 0012 RW  0  2031 S.. Suspended

phys-campus-1# symdg list | grep RDF
dg1  RDF2  Yes  000187990182  1  0  0  0  0

phys-campus-1# symrdf -g dg1 establish
...

phys-campus-1# symrdf -g dg1 query | grep DEV
DEV001  0012 WD  0  0 RW 0012 RW  0  0 S.. Synchronized

phys-campus-1# symdg list | grep RDF
dg1  RDF2  Yes  000187990182  1  0  0  0  0