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Oracle VM Server for SPARC 3.0 リリースノート Oracle VM Server for SPARC (日本語) |
1. Oracle VM Server for SPARC 3.0 リリースノート
必須および推奨される Oracle Solaris OS バージョン
Oracle VM Server for SPARC 3.0 の機能を有効にするための必須ソフトウェア
PCIe SR-IOV のハードウェアおよびソフトウェア要件
Oracle VM Server for SPARC 3.0 ソフトウェアの場所
Logical Domains Manager とともに使用できるソフトウェア
Logical Domains ソフトウェアと相互作用するシステムコントローラソフトウェア
Oracle VM Server for SPARC 3.0 ソフトウェアへのアップグレード
Oracle VM Server for SPARC 3.0 リリースで非推奨となった機能
Oracle Solaris 10 5/08 OS より古い Oracle Solaris 10 OS からのアップグレード
サービスプロセッサとシステムコントローラは読み替え可能な用語
特定の条件で、ゲストドメインの Solaris Volume Manager 構成またはメタデバイスが失われることがある
Logical Domains システムの正常な停止と電源の再投入
リクエストされたメモリーサイズが割り当てられたメモリーサイズと異なる場合がある
Oracle Sun SNMP Management Agent は複数ドメインをサポートしない
ldmp2v convert コマンド: ブート中の VxVM 警告メッセージ
ソフトウェアのライセンスに対するオラクルのハードパーティション分割の要件
ldmp2v prepare -R の使用時にアップグレードオプションが提供されない
動的に追加されたメモリーのブロックはブロック全体でしか動的に削除できない
ldmp2v コマンド: ufsdump のアーカイブ方法が使用されなくなった
遅延再構成中に実行を許可される CPU 構成操作は 1 つだけである
cpu-arch=generic 移行での SPARC M5 および SPARC T5 のサポート
Oracle VM Server for SPARC MIB の問題
snmptable コマンドがバージョン 2 またはバージョン 3 のオプションで動作しない
Oracle VM Server for SPARC 3.0 ソフトウェアに影響するバグ
send_mondo_set: timeout 負荷がかかった後に、ゲストドメインで ldm stop コマンドを使用すると、パニックが発生する
SPARC T5 および SPARC M5: SR-IOV デバイスの使用中に、リソースのバインド解除または削除を行おうとするとハングアップし、Ctrl-C を使用しても停止できない
障害のあるストランドをドメインに動的に追加すると、パニックが発生することがある
PCIe デバイス下のサブデバイスが割り当てられていない名前に戻る
SPARC M5-32: panic: mpo_cpu_add: Cannot read MD
SPARC M5-32: ルートコンプレックスのフェイルオーバーによって、ゲストドメインの直接 I/O 構成が不正になることがある
SPARC M5-32: 複数の直接 I/O パス経由でアクセスできるディスクの問題
ixgbevf primary ドメインのリブート時に、SR-IOV ドメイン内のデバイスが無効になることがある
Oracle Solaris 10 1/13 primary ドメインのリブートで、IP アドレスが仮想機能インタフェースに自動的に組み込まれず、割り当てられないことがある
ILOM Power Capping 機能は、調整の更新と /SYS/VPS の更新を同期させるべきである
IOV で貸し出されているデバイスが無効にされている場合にゲストドメインをブートできない
mutex_enter: bad mutex primary ドメインのリブートまたはシャットダウン時のパニック
SPARC M5-32: LSI-SAS コントローラが SR-IOV によって誤ってエクスポートされる
SPARC T5-1B の primary ドメインで、sxge 仮想機能にジャンボ MTU を設定できない
Logical Domains Manager の再起動後に、以前にブラックリストに挙げられたリソースが、退避保留で使用可能として誤ってマークされる
ldmd は sxge デバイスに mac-addr および alt-mac-addrs プロパティー値を設定できない
ldm list-io -d SPARC T5-1B 上の sxge デバイスの出力に 2 つのプロパティーが不足している
ldmconfig の失敗: バグ ID 15972394 の修正により、未変更の factory-default 構成が除外される
きわめて多数の仮想 CPU の CPU DR が失敗したように見える
HIO 仮想ネットワークを持つ cpu-arch=generic が指定されたゲストドメインを移行すると、ドメインが中断されるまでの待機中にタイムアウトする
CPU 間の移行後に CPU DR を実行するとゲストドメインでパニックが発生することがある
メモリーの断片化が大幅に進んでいる場合にゲストドメインのブートに失敗する
使用可能な CPU の CPU 動的再構成により、lpl_topo_verify fail -5 パニックが発生する
ルートドメインに他のルートドメインへの依存関係を設定できない
threading プロパティーの値を max-throughput から max-ipc に変更するとゲストドメインでパニックが発生する
2 つのアクティブな直接 I/O ドメインを持つ制御ドメインをリブートするとハングアップする
ldm rm-io は -n の別名として --dry-run を受け入れるべきである
SPARC T3 および SPARC T4: 高い負荷がかかった仮想ネットワークデバイスまたは仮想スイッチを持つドメインがパニック状態になることがある
異なるファームウェアバージョンがインストールされているシステム間で移行の問題が発生する
メモリーの DR 追加が部分的に成功したときにエラーメッセージが表示されない
ハイブリッド I/O および仮想 I/O ネットワークデバイスのあるゲストドメインのバインド解除または移行時に、primary ドメインまたはゲストドメインでパニックが発生する
ldm stop または ldm stop -f コマンドを使用してドメインを停止できない
11 以上のドメインに PCIe デバイスが存在すると、ゲストドメインから PCIe ファブリックにアクセスできない
PCIe 仮想機能が割り当てられたドメインの XML ファイルからの再作成が失敗する
制御ドメインをコア全体の使用から部分的なコアの使用に変更すると、正しくないエラーメッセージが発行される
ldm init-system コマンドで、仮想機能デバイスを含むドメインを正しく再作成できない
多数のドメインを同時に変更しようとすると、Logical Domains Manager がクラッシュして再起動する場合がある
ixgbe 物理機能および仮想機能のユニキャストスロットの最大数を超えて設定しようとしても失敗しない
移行を取り消したあと、ターゲットシステム上で実行されている ldm コマンドが応答しない
一部の Emulex カードが、I/O ドメインに割り当てられると機能しない
SPARC T4 システムへの移行時、cputrack コマンドの実行中にゲストドメインでパニックが発生する
Oracle Solaris 11: DRM の横取りによって Oracle Solaris の DR の失敗および再試行が報告される
CPU 間の移行を使用するゲストドメインが、移行の完了後、ランダムな稼働時間を報告する
Oracle Solaris 10:Intel デュアルポート Ethernet Controller X540 カードでのブート時に ixgbe ドライバによるパニックが発生する可能性がある
バージョン 8.2.0 のシステムファームウェアには新しいバージョンの scvar データベースが含まれている
すべての仮想機能を破棄してスロットをルートドメインに戻しても、ルートコンプレックスリソースが回復されない
PCIe から PCI へのブリッジを備えた PCIe カードの ldm remove-io は、拒否されるべきである
ldm start コマンドの直後に ldm stop コマンドを発行すると、コマンドが失敗する可能性がある
init-system が、保存した XML ファイルからゲストドメインに対する名前付きコアの制約を復元しない
ldm set-io を使用して pvid の値を 2 回続けて変更すると、構成が失敗する可能性がある
非常に多数の仮想機能が割り当てられた primary ドメインをリブートすると、システムでパニックが発生する
あいまいな SR-IOV エラーメッセージ: Create vf failed
部分的なコアを持つ primary でコア全体の DR 移行が許可されない
primary ドメインのリブート後に、primary ドメインに割り当てられた igb および ixgbe 仮想機能が障害の状態になる
ブート後に ldm list-io コマンドで UNK または INV 状態が表示される
SPARC T4-4s で非常に大容量のメモリーのドメインを移行すると、ターゲットシステムのドメインでパニックが発生する
Oracle Solaris のホットプラグ操作を使用して PCIe エンドポイントデバイスをホットリムーブできない
スライス 2 がない物理ディスクの仮想ディスク検証に失敗する
ハイブリッド I/O および仮想 I/O の仮想ネットワークデバイスを持つゲストドメインの移行時に、nxge パニックが発生する
移行に含まれる共有 NFS リソースが見つからない場合、すべての ldm コマンドがハングアップする
システムログサービスがオンラインにならない場合、Logical Domains エージェントサービスもオンラインにならない
移行中にカーネルのデッドロックによってマシンがハングアップする
DRM および ldm list 出力に、ゲストドメイン内の実際の仮想 CPU の数とは異なる数が表示される
ターゲットマシン上の非アクティブなマスタードメインに依存するドメインのライブ移行を行うと ldmd で障害が発生し、セグメント例外が生成される
ポリシーが削除された場合やポリシーの期限が切れた場合に、移行されたドメインで DRM が仮想 CPU の数をデフォルトに戻すことができない
システムの MAC アドレスが別の MAC アドレスと重複している場合、移行の失敗理由が報告されない
移行処理を「反対方向」に同時に実行すると、ldm がハングアップすることがある
エラスティックポリシーが設定され、Oracle Solaris 10 8/11 OS を実行しているシステムが、ハングアップすることがある
pkgadd が /var/svc/manifest/platform/sun4v/ldmd.xml での ACL エントリの設定に失敗する
SPARC T3-1: 複数の直接 I/O パス経由でアクセスできるディスクの問題
複数の NIU nxge インスタンスが plumb されているときにメモリー DR 削除処理を実行すると、無限にハングアップして完了しないことがある
マスター - スレーブ関係にあるドメインで ldm stop -a コマンドを実行すると、スレーブに stopping フラグが設定されたままになる
有効なデフォルト DRM ポリシーがあるドメインをマイグレートすると、使用可能な CPU がすべてターゲットドメインに割り当てられる
ldmconfig が SP 上にドメイン構成を作成できない
非協調的 Oracle Solaris ドメイン移行が cpu0 がオフラインの場合にブロックされることがある
仮想ネットワークデバイスの MTU 値の動的再構成が失敗することがある
ターゲット OS が暗号化装置の DR をサポートしていない場合、MAU を持つ移行したドメインに CPU が 1 つしか含まれない
実アドレスメモリーのバインドが失敗したときの移行失敗メッセージがわかりにくい
ドメインからすべての暗号化装置を動的に削除すると、SSH が終了する
ldm list-io -l 出力で PCI Express Dual 10-Gigabit Ethernet Fiber カードに 4 つのサブデバイスが表示される
いくつかのドメインがブート中の場合、ldm コマンドの応答が遅くなる
Oracle Solaris 11: 自動ネットワークインタフェースで構成されたゾーンの起動に失敗することがある
Oracle Solaris 10: 制御ドメインで仮想ネットワークデバイスが適切に作成されない
Logical Domains が構成されている場合に、新しく追加した NIU/XAUI アダプタがホスト OS に表示されない
e1000g からのブート時に I/O ドメインまたはゲストドメインでパニックが発生する
明示的なコンソールグループおよびポートのバインドが移行されない
ターゲットのvdsdev のバックエンドが異なっていても移行が失敗しない
ターゲットに使用可能なメモリーが十分にある場合でも、移行でメモリーのバインドに失敗することがある
マシンがネットワーク接続されていない場合に NIS クライアントが実行されていると、Logical Domains Manager が起動しない
移行されたドメインが、すでにブートされているにもかかわらず Logical Domains Manager には「移行」状態と表示される
vntsd を再起動しないかぎり、移行したドメインのコンソールに接続できない
Logical Domains システムから uadmin 1 0 コマンドを実行すると、システムが OK プロンプトに戻らないことがある
Logical Domains Manager によるドメインの停止に 15 分以上かかることがある
SC または SP のリセット後、scadm コマンドがハングアップすることがある
共通コンソールグループ内で複数ドメインを同時にネットインストールすると失敗する
ldc_close:(0xb) unregister failed, 11 警告メッセージ
DHCP を使用している同一ネットワーク上で、ゲストドメインに構成された仮想ネットワークが多すぎると、ゲストドメインが応答しなくなることがある
Logical Domains Manager の実行中に、eeprom コマンドによって、OpenBoot PROM 変数を変更できない
Logical Domains 実行中にセキュリティーキーを設定できない
ldm stop-domain コマンドの動作がわかりにくいことがある
ldm(1M) のマニュアルページ: I/O 仮想化コマンドを使用しても遅延再構成が自動的に開始されない
ldm(1M) のマニュアルページ: 仮想機能の動的作成はサポートされていない
このセクションでは、Oracle VM Server for SPARC 3.0 ソフトウェアに関する一般的な問題と固有のバグについて説明します。
このセクションでは、Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアの今回のリリースに関する一般的な既知の問題のうち、特定のバグ番号でカバーされないものについて説明します。回避方法がある場合は、一緒に記載しています。
制御ドメインが Oracle Solaris 10 5/08 OS より古い (または、パッチ 127127-11 が適用されていない) Oracle Solaris 10 OS バージョンからアップグレードされる場合や、ボリュームマネージャーのボリュームが仮想ディスクとしてエクスポートされた場合は、Logical Domains Manager がアップグレードされたあと、options=slice を使用して仮想ディスクバックエンドを再エクスポートする必要があります。『Oracle VM Server for SPARC 3.0 管理ガイド』の「ボリュームのエクスポートおよび下位互換性」を参照してください。
Oracle VM Server for SPARC のドキュメントでは、サービスプロセッサ (Service Processor、SP) とシステムコントローラ (System Controller、SC) という用語は同じ意味で使用されます。
サービスドメインが Oracle Solaris 10 8/11 より前のバージョンの Oracle Solaris 10 OS で動作しており、ゲストドメインに仮想ディスクとして物理ディスクスライスをエクスポートしている場合、このゲストドメインではその仮想ディスクが不適切なデバイス ID で表示されます。その後、このサービスドメインを Oracle Solaris 10 8/11 にアップグレードすると、このゲストドメインでは、仮想ディスクとしてエクスポートされた物理ディスクスライスはデバイス ID がない状態で表示されます。
仮想ディスクのデバイス ID を削除すると、仮想ディスクのデバイス ID を参照しようとするアプリケーションで問題が発生する可能性があります。特に、Solaris Volume Manager はその構成を検索したり、そのメタデバイスにアクセスしたりできなくなる可能性があります。
回避方法: サービスドメインを Oracle Solaris 10 8/11 にアップグレードしたあと、ゲストドメインが Solaris Volume Manager 構成またはメタデバイスを検出できない場合は、次の手順を実行します。
md_devid_destroy=1; md_keep_repl_state=1;
ドメインがブートされたあと、Solaris Volume Manager 構成とメタデバイスを検出できるようになるはずです。
リブート時に次のようなメッセージが表示されます。
NOTICE: mddb: unable to get devid for 'vdc', 0x10
これらのメッセージは正常で、問題を報告するものではありません。
論理ドメインで使用できる論理ドメインチャネル (LDC) の数には制限があります。LDC の制限は次のとおりです。
LDC の制限は 512 です。
LDC の制限は 768 です。
この制限が問題になるのは制御ドメインのみです。これは、制御ドメインには I/O サブシステムの少なくとも一部が割り当てられているためです。また、仮想 I/O データ通信と Logical Domains Manager によるほかの論理ドメインの制御の両方の目的で多数の LDC が作成される可能性がある場合も、この制限が問題になることがあります。
サービスの追加やドメインのバインドを実行しようとすると LDC チャネルの数が制御ドメインで制限を超えるため、処理は失敗し、次のようなエラーメッセージが表示されます。
13 additional LDCs are required on guest primary to meet this request, but only 9 LDCs are available
同じ仮想スイッチに接続されている仮想ネットワークデバイスが多数存在する場合は、ldm add-vsw または ldm set-vsw コマンドを使用して inter-vnet-link=off を設定することによって、割り当てられている LDC チャネルの数を減らすことができます。このプロパティーが off に設定されていると、LDC チャネルは inter-vnet 通信に使用されません。代わりに、LDC チャネルは仮想ネットワークデバイスと仮想スイッチデバイス間の通信のみに割り当てられます。ldm(1M) マニュアルページを参照してください。
注 - inter-vnet チャネルの割り当てを無効にして LDC の数を減らすことはできますが、ゲスト間ネットワークパフォーマンスに悪影響を与える可能性があります。
次のガイドラインによって、制御ドメインで LDC 機能がオーバーフローする可能性のある構成を作成することを防止できます。
制御ドメインは、ハイパーバイザ、障害管理アーキテクチャー (Fault Management Architecture、FMA)、およびシステムコントローラ (System Controller、SC) とのさまざまな通信用に、約 15 個の LDC を割り当てます。これは、構成済みのほかの論理ドメインの数には依存しません。制御ドメインによって割り当てられる LDC チャネルの数は、プラットフォーム、および使用されているソフトウェアのバージョンによって異なります。
制御ドメインは、制御ドメイン自身を含む各論理ドメインに対して、制御トラフィック用に LDC を 1 つ割り当てます。
制御ドメインの各仮想 I/O サービスは、そのサービスに接続されているクライアントごとに LDC を 1 つ使用します。
たとえば、制御ドメインが 1 つとそれ以外の論理ドメインが 8 つある場合について考えます。各論理ドメインには少なくとも次のものが必要です。
仮想ネットワーク
仮想ディスク
仮想コンソール
ガイドラインに従うと、次のような結果になります。丸括弧内の数字は、値の算出に用いた前述のガイドラインの番号に対応しています。
15 (1) + 9 (2) + 8 × 3 (3) = LDC の合計数 48
次に、ドメインの数が 8 ではなく 45 で、各ドメインに 5 つの仮想ディスク、5 つの仮想ネットワーク、および 1 つの仮想コンソールがある場合について考えます。この場合、数式は次のようになります。
15 + 46 + 45 × 11 = LDC の合計数 556
使用するプラットフォームでサポートされる LDC の数に応じて、Logical Domains Manager が構成を受け入れるか拒否するかが決まります。
Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアでは、ドメインを作成するときのメモリーサイズの制限はありません。メモリーサイズの要件は、ゲストオペレーティングシステム特有のものです。Oracle VM Server for SPARC の機能によっては、現在のメモリー容量が推奨サイズより少ないと動作しない場合があります。Oracle Solaris 10 OS の推奨されるメモリー要件と最小メモリー要件については、『Oracle Solaris 10 8/11 Installation Guide: Planning for Installation and Upgrade』の「System Requirements and Recommendations」を参照してください。Oracle Solaris 11 OS の推奨されるメモリー要件と最小メモリー要件については、『Oracle Solaris 11 Release Notes 』および『Oracle Solaris 11.1 Release Notes 』を参照してください。
OpenBoot PROM には、ドメインの最小サイズの制限があります。現在、制限値は 12M バイトです。このサイズより小さいドメインが存在すると、Logical Domains Manager はそのドメインのサイズを自動的に 12M バイトに引き上げます。Fujitsu M10 システム の最小サイズ制限は 256M バイトです。メモリーサイズの要件については、使用しているシステムファームウェアのリリースノートを参照してください。
メモリー動的再構成 (Dynamic Reconfiguration、DR) 機能では、操作に関与するメモリーのアドレスとサイズが 256M バイト単位であることが要求されます。『Oracle VM Server for SPARC 3.0 管理ガイド』の「メモリー配置」を参照してください。
ブートできるドメインの数は、プラットフォームに応じて次のように異なります。
Fujitsu M10 システム で最大 256
物理ドメインあたり SPARC M5 システムで最大 128
SPARC T5 システムで最大 128
SPARC T4 サーバーで最大 128
SPARC T3 サーバーで最大 128
UltraSPARC T2 Plus サーバーで最大 128
UltraSPARC T2 Plus サーバーで最大 64
未割り当ての仮想 CPU を使用できる場合は、それらをサービスドメインに割り当てて、仮想 I/O リクエストの処理に役立てます。32 を超えるドメインを作成する場合は、サービスドメインに 4 - 8 個の仮想 CPU を割り当ててください。ドメインの最大構成ではサービスドメインに CPU が 1 つしか含まれない場合、ドメインを構成して使用する際は、この単一の CPU に余分な負荷を与えないようにします。仮想スイッチ (vsw) サービスは、マシン内で使用可能なすべてのネットワークアダプタに分散させてください。たとえば、Sun SPARC Enterprise T5240 サーバー上で 128 ドメインをブートする場合は、4 つの vsw サービスを作成し、各サービスに 32 の仮想ネット (vnet) インスタンスを割り当てます。vsw サービスあたり 32 を超える vnet インスタンスを割り当てると、サービスドメインでハードハングが発生することがあります。
最大構成を実行するには、ゲストドメインをサポートするために適切な量のメモリーがマシンに必要です。このメモリー量は、使用しているプラットフォームと OS によって異なります。使用しているプラットフォームのドキュメントについては、『Oracle Solaris 10 8/11 Installation Guide: Planning for Installation and Upgrade 』、『Installing Oracle Solaris 11 Systems 』、および『Installing Oracle Solaris 11.1 Systems 』を参照してください。
ドメインで使用されている vsw サービスが複数のドメイン内の多数の仮想ネットワークにサービスを提供していると、ゲストドメイン内のメモリーやスワップ空間の使用率が増加します。この増加は、vsw に接続されているすべての vnet 間のピアツーピアリンクによるものです。サービスドメインでは、追加のメモリーを設定すると役立ちます。64 を超えるドメインを実行する場合の推奨される最小サイズは 4G バイトです。10 以下のドメインをグループにまとめて起動し、ブートが完了するまで待機してから次のグループを起動します。この方法は、ドメインにオペレーティングシステムをインストールする際にも適用されます。リンクの数は、inter-vnet チャネルを無効にすることで減らすことができます。『Oracle VM Server for SPARC 3.0 管理ガイド』の「Inter-Vnet LDC チャネル」を参照してください。
構成を SC に保存したあとで構成に変更を加えた場合は、Logical Domains システムの電源を切って再投入する前に、保持する必要のある最新の構成を必ず保存してください。
ほかにバインドされているドメインは存在しないため、ファームウェアは自動的にシステムの電源を切ります。
ほかにバインドされているドメインは存在しないため、システムをリブートする前に、ファームウェアは自動的にシステムの電源を再投入します。システムの再起動時には、最後に保存された、または明示的に設定された Logical Domains 構成でブートします。
特定の状況では、Logical Domains Manager は、リクエストされたメモリー割り当てを 8K バイトまたは 4M バイトの倍数のいずれかに切り上げます。これは、ldm list-domain -l コマンドの次の出力例で確認できます。この例では、実際に割り当てられているサイズより制約値の方が小さくなっています。
Memory: Constraints: 1965 M raddr paddr5 size 0x1000000 0x291000000 1968M
変数の更新はリブートの場合には保持されますが、電源を再投入した場合には、制御ドメインの OpenBoot ファームウェアから開始されるか、変数の更新後に SC に構成が保存されていないかぎり保持されません。
ここでは、次のような制御ドメインのリブートによって、システムの電源の再投入が開始される可能性があることに注意することが重要です。
バインドされているゲストドメインが存在せず、遅延再構成が進行中でない場合に制御ドメインがリブートすると、SC はシステムの電源の再投入を実行します。
バインドされているゲストドメインまたはアクティブなゲストドメインが存在する場合 (または制御ドメインで遅延再構成が進行中の場合) に制御ドメインがリブートすると、SC はシステムの電源の再投入を実行しません。
ドメインの Logical Domains 変数は、次のいずれかの方法で指定できます。
OpenBoot プロンプトを使用する
Oracle Solaris OS eeprom(1M) コマンドを使用する
Logical Domains Manager CLI (ldm) を使用する
システムコントローラ (SC) から bootmode コマンドを使用して、制限された方法で、つまり、特定の変数のみを factory-default 構成内に存在する場合にのみ変更する
これらいずれかの方法で更新された変数がドメインをリブートしても必ず保持されるようにすることが目標です。また、更新された変数がこのあと SC に保存されたすべての論理ドメイン構成に必ず反映されるようにします。
Oracle VM Server for SPARC 3.0 ソフトウェアでは、更新された変数が期待どおりに保持されない場合があります。
どの方法で変数を更新した場合でも、変数はそのドメインをリブートしても保持されます。ただし、システムの電源を再投入すると、新しい論理ドメイン構成が SC に保存されていないかぎり、更新された変数は保持されません。変数を更新する方法には、OpenBoot ファームウェアによる方法や、eeprom および ldm コマンドによる方法が含まれます。また、制御ドメインでは、OpenBoot ファームウェアを使用した変数の更新は、システムの電源を再投入しても、つまり、あとで新しい論理ドメイン構成を SC に保存しなくても保持されます。
あらゆる場合において、Logical Domains Manager で生成された構成から factory-default 構成に戻すと、すべての Logical Domains 変数はデフォルト値に戻ります。
Logical Domains 変数の変更について懸念がある場合は、次のいずれかの手順を実行します。
システムで ok プロンプトを表示し、変数を更新します。
Logical Domains Manager を無効にして変数を更新します。
# svcadm disable ldmd update variables # svcadm enable ldmd
Live Upgrade を実行し、次のコマンドを実行します。
# svcadm disable -t ldmd # luactivate be3 # init 6
ntpdate コマンドなどを使用して論理ドメイン上の時間または日付を変更すると、その変更はドメインをリブートしても保持されますが、ホストの電源を再投入した場合は保持されません。時間の変更を保持するには、時間が変更された構成を SP に保存して、この構成からブートします。
これらの問題を解決するために、15375997、15387338、15387606、および 15415199 のバグ ID が報告されています。
Sun Simple Network Management Protocol (SNMP) Management Agent は複数ドメインをサポートしません。単一のグローバルドメインのみをサポートします。
primary ドメインが遅延再構成状態である場合、Oracle VM Server for SPARC で管理されるリソースの電源は、primary ドメインがリブートしたあとでのみ管理されます。OS で直接管理されるリソース (Solaris Power Aware Dispatcher で管理される CPU など) は、この状態の影響は受けません。
個別の暗号化装置は、UltraSPARC T2、UltraSPARC T2 Plus、および SPARC T3 システムのみに存在します。
暗号化装置の動的再構成 (DR) により、ドメインに暗号化装置を追加および削除できます。Logical Domains Manager は、ドメインで暗号化装置の DR が許可されているかどうかを自動的に検出し、許可されているドメインに対してのみこの機能を有効にします。また、暗号化装置がバインドされ、適切なバージョンの Oracle Solaris OS が実行されているドメインでも、CPU DR は有効になります。
Oracle Solaris 10 OS 上での Veritas Volume Manager (VxVM) 5.x の実行は、Oracle VM Server for SPARC P2V ツールでサポートされる (テストされた) 唯一のバージョンです。Solaris 8 および Solaris 9 オペレーティングシステム上で実行されている (3.x や 4.x などの) 古いバージョンの VxVM も動作する可能性があります。この場合は、ldmp2v convert コマンドを実行したあとの最初のブートで、VxVM ドライバからの警告メッセージが表示されることがあります。このメッセージは無視してかまいません。ゲストドメインがブートしたあと、古い VRTS* パッケージを削除できます。
Boot device: disk0:a File and args: SunOS Release 5.10 Version Generic_139555-08 64-bit Copyright 1983-2009 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved. Use is subject to license terms. Hostname: normaal Configuring devices. /kernel/drv/sparcv9/vxdmp: undefined symbol 'romp' WARNING: mod_load: cannot load module 'vxdmp' WARNING: vxdmp: unable to resolve dependency, module 'misc/ted' not found /kernel/drv/sparcv9/vxdmp: undefined symbol 'romp' WARNING: mod_load: cannot load module 'vxdmp' WARNING: vxdmp: unable to resolve dependency, module 'misc/ted' not found /kernel/drv/sparcv9/vxio: undefined symbol 'romp' WARNING: mod_load: cannot load module 'vxio' WARNING: vxio: unable to resolve dependency, module 'drv/vxdmp' not found WARNING: vxspec : CANNOT INITIALIZE vxio DRIVER WARNING: VxVM vxspec V-5-0-0 vxspec: vxio not loaded. Aborting vxspec load WARNING: vxspec : CANNOT INITIALIZE vxio DRIVER WARNING: VxVM vxspec V-5-0-0 vxspec: vxio not loaded. Aborting vxspec load WARNING: vxspec : CANNOT INITIALIZE vxio DRIVER WARNING: VxVM vxspec V-5-0-0 vxspec: vxio not loaded. Aborting vxspec load WARNING: vxspec : CANNOT INITIALIZE vxio DRIVER WARNING: VxVM vxspec V-5-0-0 vxspec: vxio not loaded. Aborting vxspec load WARNING: vxspec : CANNOT INITIALIZE vxio DRIVER WARNING: VxVM vxspec V-5-0-0 vxspec: vxio not loaded. Aborting vxspec load WARNING: vxspec : CANNOT INITIALIZE vxio DRIVER WARNING: VxVM vxspec V-5-0-0 vxspec: vxio not loaded. Aborting vxspec load WARNING: vxspec : CANNOT INITIALIZE vxio DRIVER NOTICE: VxVM not started
ソフトウェアのライセンスに対するオラクルのハードパーティション分割の要件については、Partitioning: Server/Hardware Partitioningを参照してください。
ルート (/) ファイルシステムを保持するスライスのパーティションタグが root に設定されていない場合、Oracle Solaris インストーラはアップグレードオプションを提供しません。この状況は、ゲストのブートディスクにラベル付けを行う際に、タグが明示的に設定されていない場合に発生します。format コマンドを使用して、次のようにパーティションタグを設定できます。
AVAILABLE DISK SELECTIONS: 0. c0d0 <SUN-DiskImage-10GB cyl 282 alt 2 hd 96 sec 768> /virtual-devices@100/channel-devices@200/disk@0 1. c4t2d0 <SUN146G cyl 14087 alt 2 hd 24 sec 848> /pci@400/pci@0/pci@1/scsi@0/sd@2,0 2. c4t3d0 <SUN146G cyl 14087 alt 2 hd 24 sec 848> /pci@400/pci@0/pci@1/scsi@0/sd@3,0 Specify disk (enter its number)[0]: 0 selecting c0d0 [disk formatted, no defect list found] format> p PARTITION MENU: 0 - change `0' partition 1 - change `1' partition 2 - change `2' partition 3 - change `3' partition 4 - change `4' partition 5 - change `5' partition 6 - change `6' partition 7 - change `7' partition select - select a predefined table modify - modify a predefined partition table name - name the current table print - display the current table label - write partition map and label to the disk !<cmd> - execute <cmd>, then return quit partition> 0 Part Tag Flag Cylinders Size Blocks 0 unassigned wm 0 0 (0/0/0) 0 Enter partition id tag[unassigned]: root Enter partition permission flags[wm]: Enter new starting cyl[0]: 0 Enter partition size[0b, 0c, 0e, 0.00mb, 0.00gb]: 8g partition> label Ready to label disk, continue? y partition>
動的に追加されたメモリーのブロックは、ブロック全体でしか動的に削除できません。つまり、そのメモリーブロックのサブセットを動的に削除することはできません。
この問題が発生するのは、次の例に示すように、ドメインのメモリーサイズが最初は小さく、そのあとで動的に大きく拡張した場合です。
# ldm list ldom1 NAME STATE FLAGS CONS VCPU MEMORY UTIL UPTIME ldom1 active -n---- 5000 2 1G 0.4% 23h # ldm add-mem 16G ldom1 # ldm rm-mem 8G ldom1 Memory removal failed because all of the memory is in use. # ldm rm-mem 16G ldom1 # ldm list ldom1 NAME STATE FLAGS CONS VCPU MEMORY UTIL UPTIME ldom1 active -n---- 5000 2 1G 0.4% 23h
回避方法: この状態が発生する確率を低くするために、メモリーをより少ない量で動的に追加します。
回復方法: ドメインをリブートします。
ufsdump アーカイブを UFS ファイルシステム上のファイルによってバックアップされた仮想ディスク上に復元すると、システムがハングアップすることがあります。このような場合、ldmp2v prepare コマンドは終了します。この問題は、仮想ディスクが UFS ファイルシステム上のファイルであるときに、ldmp2v prepare -R /altroot コマンドの準備として ufsdump アーカイブを手動で復元した場合に発生することがあります。以前に作成された ufsdump アーカイブとの互換性のために、ldmp2v prepare コマンドを使用して、UFS ファイルシステム上のファイルによってバックアップされていない仮想ディスク上に ufsdump アーカイブを引き続き復元できます。ただし、ufsdump アーカイブの使用はお勧めできません。
遅延再構成中の primary ドメイン上で複数の CPU 構成操作を実行しようとしないでください。さらに CPU 構成リクエストを発行しようとすると、それらの要求は拒否されます。
回避方法: 次のいずれかの操作を実行します。
その遅延再構成を取り消し、別の遅延再構成を開始して、以前の遅延再構成から失われた構成の変更をリクエストします。
CPU の数が正しくない制御ドメインをリブートし、そのドメインがリブートしたあとで割り当てを修正します。
次のセクションでは、ドメイン移行の制限について説明します。Logical Domains Manager ソフトウェアおよびシステムファームウェアのバージョンは、移行を許可するために相互に互換している必要があります。また、ドメイン移行を正常に完了するためには、特定の CPU 要件を満たす必要があります。
注 - ネットワークの影響を受けるアプリケーションを実行しているゲストドメインでは、移行の進行中に短い遅延または割り込みが発生することがあります。
8.4 以上のバージョンのファームウェアでブートされるドメインを、古いファームウェアバージョンを実行するシステムにライブ移行しようとすると、移行が失敗します。この失敗は、新しいファームウェアバージョンと古いファームウェアバージョン間のハイパーバイザ API の不一致のために発生します。この場合は、次のメッセージが表示されます。
# ldm migrate ldg1 root@target Target Password: Domain ldg1 is using features of the system firmware that are not supported in the version of the firmware running on the target machine. Domain Migration of LDom ldg1 failed
8.4 バージョンより古いバージョンのファームウェアのシステムでブートされるドメインを 8.4 以上のバージョンのファームウェアを実行するシステムにライブ移行できます。
バグ ID 15805135: Oracle VM Server for SPARC 3.0 では、異なるプラットフォームタイプ (SPARC T2、SPARC T2 Plus、SPARC T3、SPARC T4 など) から SPARC T5 または SPARC M5 プラットフォームにドメインを移行することはできません。このタイプの移行は、cpu-arch=generic を設定した場合でも発生することはありません。
SPARC T5 および SPARC M5 プラットフォームでは、PARC T5-2 から SPARC T5-8、またはある SPARC M5-32 から別の SPARC M5-32 のように同じプラットフォームタイプのシステム間の移行操作のみを実行できます。この制限は、SPARC T5 および SPARC M5 プラットフォームにのみ適用されます。
移行するドメインで、Oracle Solaris 10 8/11 OS よりも古いバージョンの Oracle Solaris OS が実行されている場合、移行中に次のメッセージが表示される場合があります。
Domain domain-name is not running an operating system that is compatible with the latest migration functionality.
Oracle Solaris 10 8/11 OS より優先される OS を実行した場合にのみ、次の CPU 要件と制限が適用されます。
移行されるドメインにフルコアが割り当てられている必要があります。移行するドメインのスレッドの数がフルコアより少ない場合、移行されたドメインがリブートするまで、追加のスレッドはどのドメインでも使用できません。
移行後、移行されたドメインがリブートするまで、移行されたドメインでの CPU の動的再構成 (Dynamic Reconfiguration、DR) は無効になります。リブートした時点で、移行されたドメインで CPU の DR を使用できるようになります。
ターゲットマシンでは、移行されたドメインに必要なスレッドの数を提供する、完全に解放されたフルコアが十分に存在している必要があります。移行後に、移行されたドメインによってフルコアが部分的にしか使用されない場合、移行されたドメインがリブートするまで、追加のスレッドはどのドメインでも使用できません。
これらの制限は、OpenBoot またはカーネルデバッガで実行されているドメインを移行しようとする際にも適用されます。『Oracle VM Server for SPARC 3.0 管理ガイド』の「OpenBoot PROM からまたはカーネルデバッガで実行中のドメインの移行」を参照してください。
このセクションでは、Oracle VM Server for SPARC 管理情報ベース (Management Information Base、MIB) ソフトウェアの使用時に発生する可能性のある問題について要約します。
バグ ID 15376861: snmptable コマンドを -v2c または -v3 オプションを付けて使用して Oracle VM Server for SPARC MIB 2.1 ソフトウェアをクエリーすると、空の SNMP テーブルが返されます。snmptable コマンドで -v1 オプションを使用すると、期待どおりに動作します。
回避方法: -CB オプションを使用し、GETBULK リクエストではなく、GETNEXT リクエストのみを使用してデータを取得します。『Oracle VM Server for SPARC 3.0 管理ガイド』の「Oracle VM Server for SPARC MIB オブジェクトを取得する方法」を参照してください。
このセクションでは、このバージョンのソフトウェアを使用するときに発生する可能性があるバグの概要について説明します。最新のバグを最初に説明します。回避方法および回復手順がある場合は、指定しています。
バグ ID 16486383: PCI カードが物理的に存在する /SYS/DCU から割り当てられたコアがないゲストドメインに、PCI デバイスまたはバスを直接割り当てます。ハイパーバイザは、ゲストドメインの代わりに PCI デバイスをリセットするため、各ゲストドメインのリブート時に、PCI デバイスに接続されている DCU 上にコアがあるドメインがパニックを起こす可能性があります。非 DCU ローカルゲストに割り当てられている PCI デバイスが多いほど、パニックの可能性が大きくなります。
回避方法: 次のいずれかを実行してください。
PCI デバイスをゲストドメインに割り当てる場合、カードがコアと同じ DCU に物理的に存在することを確認してください。
柔軟な物理的カードの配置のため、手動でコアを割り当てます。
たとえば、IOU0 上の PCI デバイス (pci_0 から pci_15) の場合、0 から 127 の間のコアを選択し、それをドメインに割り当てます。
# ldm add-core cid=16 domain
システムコアを表示するには、次のコマンドを使用します。
# ldm ls-devices -a core
IOU1 上の PCI デバイス (pci_16 から pci_31) の場合は、128 から 255 の間のコアを選択します。IOU2 上の PCI デバイス (pci_32 から pci_47) の場合は、256 から 383 の間のコアを選択します。IOU3 上の PCI デバイス (pci_48 から pci_63) の場合は、384 から 511 の間のコアを選択します。
バグ ID 16426940: SR-IOV 構成を持つ SPARC T5 システムまたは SPARC M5 システムで、ハングアップが発生し、Ctrl-C を使用しても停止できないことがあります。ldm unbind コマンドまたは ldm rm-io コマンドを使用した場合、ハングアップはほとんど発生しません。
回避方法: primary ドメインで実行されている Oracle Solaris OS のインスタンスをリブートします。primary ドメインによって共有されている I/O リソースを使用しているすべてのゲストドメインもリブートします。
バグ ID 16301304: 特定の環境で、障害の発生したコアが Logical Domains Manager によってただちにブラックリストに登録されません。その結果、障害の発生したコアのストランドがドメインに追加される可能性があります。そのようなストランドが、仮想 CPU 動的再構成を使用して追加された場合、ゲストドメインが次のようなメッセージを表示してパニックを起こします。
panic[cpu10]/thread=2a1003e9c60: promif_start_cpu: failed to start cpu 12 (6)
障害の発生したストランドが、実行中でないドメインに追加された場合、ドメインの起動時に、次のメッセージがコンソールに表示されます。
NOTICE: cpux is not runnable and will not be brought online NOTICE: cpux removed from system
これらのメッセージは、その後のリブートでも表示されます。これらのメッセージは、実行中のドメインで問題になりませんが、表示された CPU がゲストドメインで使用できなくなります。
回避方法: これらの問題を回避するには、障害の発生したストランドをすべてのドメインから分離します。障害の発生したストランドを使用していない場合は、システムの他のドメインに影響を及ぼす可能性はありません。
バグ ID 16299053: PCIe デバイスを無効にすると、予期しない動作が発生することがあります。無効にした PCIe デバイスがまだドメインによって所有されている場合に、そのドメイン下にあるサブデバイスが、割り当てられていない名前に戻ります。
回避方法: ILOM 上の PCIe スロットを無効にしようとする場合、PCIe スロットが、直接 I/O (DIO) 機能を使用して、ドメインに割り当てられていないことを確認します。つまり、まず、ILOM 上のスロットを無効にする前に、PCIe スロットが対応するルートドメインに割り当てられていることを確認します。
PCIe スロットが DIO によってドメインに割り当てられている場合に、ILOM 上の PCIe スロットを無効にする場合は、正しい動作のために、そのドメインを停止してから、ルートドメインにデバイスを再割り当てします。
バグ ID 16238762: 2.4T バイト以上のメモリーを搭載する SPARC M5-32 で、primary ドメイン内の CPU の数を 6 から 1056 CPU に設定しようとすると、カーネルが次のメッセージを表示してパニックを起こします。
mpo_cpu_add: Cannot read MD
次の手順によってパニックが発生します。
ホストに割り当てられている DCU によって電源を投入します。
たとえば、DCU0 を HOST0 に割り当てます。
ゲストドメインを作成します。
構成を SP に保存します。
ホストの電源を切ります。
別の DCU をホストに割り当てます。
たとえば、DCU1 を HOST0 に割り当てます。
ホストの電源を入れます。
ファームウェアは、構成が「ブート可能」であることを確認します。この検証により、構成の作成時に存在していたすべての CPU、メモリー、および I/O がまだ存在していることが確認されます。ファームウェアは、システム全体の構成を記述する新しい PRI も生成します。
構成は正常に電源投入し、ゲストドメインがブートします。
既存のドメインに CPU を動的に追加してみます。
Logical Domains は正しい待ち時間情報を反映する新しい GMD を生成しますが、Oracle Solaris OS は新しい情報を解析できず、パニックが発生します。
回避方法: パニックを避けるには、問題の説明にある手順を実行しないでください。
ただし、すでにこれらの手順を実行し、パニックが発生している場合は、次の手順を実行します。
小さな物理ドメインから、保存した構成をブートした後に、アクションを実行します。たとえば、アクティブな各ドメインから CPU を削除します。
ドメインをリブートします。
ドメインのバインドを解除します。
バインドされているドメインを再バインドします。
新しい構成を SP に保存します。
バグ ID 16232834: SPARC M5 プラットフォームには、デュアル内部ポートディスクおよびそれらのデュアルパスが含まれている場合があります。ルートコンプレックスのフェイルオーバーによって、ゲストドメインの直接 I/O 構成が不正になることがあります。
回避方法: 奇数どうしまたは偶数どうしの PCIe Express Module (EMS) カードが、同じドメインに割り当てられるようにします。たとえば、ドメインに EMS1 と EMS3 の両方がある場合は、そのディスクへの両方のパスがそのドメイン内に存在するようにします。ドメインに EMS0 と EMS2 の両方がある場合も同様です。
次の手順を実行します。
ILOM を使用して、ルートコンプレックスのフェイルオーバー機能を無効にします。
-> set /HOSTx ioreconfigure=false
x は 0 から 3 の値にすることができます。
ldm add-io コマンドを使用して、奇数どうしまたは偶数どうしの EMS カードを同じ I/O ユニット (IOU) からゲストドメインに割り当てます。
この例では、2 つのドメイン構成ユニット (DCU) のホスト構成で、次のコマンドを使用して EMS カードを ldg1 ゲストドメインに割り当てます。
最初に、pci_40 および pci_44 のルートコンプレックスが制御ドメインから削除されます。
# ldm rm-io pci_40 primary # ldm rm-io pci_44 primary
次に、pci_40 および pci_42 のルートコンプレックスが ldg1 ゲストドメインに追加されます。
# ldm add-io pci_40 lgd1 # ldm add-io pci_44 lgd1
同様に、pci_48 および pci_52 の両方のルートコンプレックスまたは 4 つのバスすべてをゲストドメインに割り当てることができます。
これらの変更を行なったあとに、ldm ls-io コマンドを使用して、更新された構成を表示します。
# ldm ls-io NAME TYPE BUS DOMAIN STATUS ---- ---- --- ------ ------ pci_32 BUS pci_32 primary pci_33 BUS pci_33 primary pci_34 BUS pci_34 primary pci_35 BUS pci_35 primary pci_36 BUS pci_36 primary pci_37 BUS pci_37 primary pci_38 BUS pci_38 primary pci_39 BUS pci_39 primary pci_40 BUS pci_40 primary pci_41 BUS pci_41 primary pci_42 BUS pci_42 primary pci_43 BUS pci_43 primary pci_44 BUS pci_44 primary pci_45 BUS pci_45 primary pci_46 BUS pci_46 primary pci_47 BUS pci_47 primary pci_48 BUS pci_48 primary pci_49 BUS pci_49 primary pci_50 BUS pci_50 primary pci_51 BUS pci_51 primary pci_52 BUS pci_52 primary pci_53 BUS pci_53 primary pci_54 BUS pci_54 primary pci_55 BUS pci_55 primary pci_56 BUS pci_56 primary pci_57 BUS pci_57 primary pci_58 BUS pci_58 primary pci_59 BUS pci_59 primary /SYS/IOU2/PCIE3 PCIE pci_32 primary OCC /SYS/IOU2/EMS1/CARD/NET0 PCIE pci_32 primary OCC /SYS/IOU2/EMS1/CARD/SCSI PCIE pci_32 primary OCC /SYS/IOU2/PCIE2 PCIE pci_33 primary OCC /SYS/IOU2/PCIE5 PCIE pci_34 primary EMP /SYS/IOU2/PCIE8 PCIE pci_35 primary EMP /SYS/IOU2/PCIE11 PCIE pci_36 primary EMP /SYS/IOU2/EMS3/CARD/NET0 PCIE pci_36 primary OCC /SYS/IOU2/EMS3/CARD/SCSI PCIE pci_36 primary OCC /SYS/IOU2/PCIE10 PCIE pci_37 primary OCC /SYS/IOU2/PCIE13 PCIE pci_38 primary OCC /SYS/IOU2/PCIE16 PCIE pci_39 primary OCC /SYS/IOU2/PCIE6 PCIE pci_40 primary EMP /SYS/IOU2/EMS2/CARD/NET0 PCIE pci_40 primary OCC /SYS/IOU2/EMS2/CARD/SCSI PCIE pci_40 primary OCC /SYS/IOU2/PCIE7 PCIE pci_41 primary EMP /SYS/IOU2/PCIE4 PCIE pci_42 primary EMP /SYS/IOU2/PCIE1 PCIE pci_43 primary OCC /SYS/IOU2/PCIE14 PCIE pci_44 primary OCC /SYS/IOU2/EMS4/CARD/NET0 PCIE pci_44 primary OCC /SYS/IOU2/EMS4/CARD/SCSI PCIE pci_44 primary OCC /SYS/IOU2/PCIE15 PCIE pci_45 primary OCC /SYS/IOU2/PCIE12 PCIE pci_46 primary EMP /SYS/IOU2/PCIE9 PCIE pci_47 primary EMP /SYS/IOU3/PCIE3 PCIE pci_48 primary EMP /SYS/IOU3/EMS1/CARD/NET0 PCIE pci_48 primary OCC /SYS/IOU3/EMS1/CARD/SCSI PCIE pci_48 primary OCC /SYS/IOU3/PCIE2 PCIE pci_49 primary OCC /SYS/IOU3/PCIE5 PCIE pci_50 primary OCC /SYS/IOU3/PCIE8 PCIE pci_51 primary EMP /SYS/IOU3/PCIE11 PCIE pci_52 primary EMP /SYS/IOU3/PCIE12 PCIE pci_52 primary EMP /SYS/IOU3/EMS3/CARD/NET0 PCIE pci_52 primary OCC /SYS/IOU3/EMS3/CARD/SCSI PCIE pci_52 primary OCC /SYS/IOU3/PCIE9 PCIE pci_53 primary OCC /SYS/IOU3/PCIE10 PCIE pci_53 primary OCC /SYS/IOU3/PCIE13 PCIE pci_54 primary EMP /SYS/IOU3/PCIE14 PCIE pci_54 primary EMP /SYS/IOU3/EMS4/CARD/NET0 PCIE pci_54 primary OCC /SYS/IOU3/EMS4/CARD/SCSI PCIE pci_54 primary OCC /SYS/IOU3/PCIE15 PCIE pci_55 primary EMP /SYS/IOU3/PCIE16 PCIE pci_55 primary EMP /SYS/IOU3/PCIE6 PCIE pci_56 primary OCC /SYS/IOU3/EMS2/CARD/NET0 PCIE pci_56 primary OCC
バグ ID 16232834: ldm add-vcpu コマンドを使用して、CPU をドメインに割り当てると、Oracle Solaris OS が次のメッセージを表示してパニックを起こすことがあります。
panic[cpu16]/thread=c4012102c860: mpo_cpu_add: Cannot read MD
このパニックは、次の条件が存在する場合に発生します。
ホストに追加の DCU が割り当てられている
ホストが、ホストに割り当てられているすべてのハードウェアを含まない、以前に保存された SP 構成を使用して起動されている
ldm add-vcpu 操作のターゲットドメインはパニックを起こしたドメインです。ドメインは、リブート時に、追加の CPU で回復します。
回避方法: ホストに割り当てられているハードウェアリソースより少ないリソースで生成された構成を使用しないでください。
問題を避けるには、問題の説明に示しているように、CPU を追加しないでください。または、次の手順を実行します。
DCU の追加後に、新しい SP 構成を生成します。
たとえば、次のコマンドは、new-config-more-dcus という構成を作成します。
# ldm add-config new-config-more-dcus
ドメインをシャットダウンします。
ホストを停止します。
-> stop /HOST
ホストを起動します。
-> start /HOST
バグ ID 16224353: primary ドメインのリブート後、primary ドメイン内の ixgbevf インスタンスが動作しないことがあります。
回避方法: ありません。
バグ ID 16219069: Oracle Solaris 10 1/13 OS を実行する primary ドメインで、/etc/hostname.vf-interface ファイルに基づいて、仮想機能インタフェースに IP アドレスが自動的に組み込まれず、割り当てられないことがあります。
この問題は、primary ドメインで Oracle Solaris 10 1/13 OS を 実行する SPARC T3、SPARC T4、または SPARC T5 システムをブートまたはリブートした場合に発生します。この問題は、オンボード物理機能とアドイン物理機能の両方で作成された仮想機能に影響します。この問題は、Logical Domains ゲストドメインイメージをブートした場合には発生しません。
バグ ID 16205895: 各 SPARC M5 物理ドメインでは、Power Capping によって、ドメインの消費電力センサーの /SYS/VPS を監視して、電力制限を満たすように、CPU 周波数を調整するタイミングを判断します。このセンサーは、20-30 秒おきにしか更新されません。ただし、数秒ごとに、センサーがポーリングされ、その値に基づいて電力調整が行なわれます。古い消費電力値によって、システムが不必要に調整するため、CPU 周波数の調整でスパイクが発生することがあります。
回避方法: Power Capping を使用しないでください。
バグ ID 16098592: PCIe 物理機能または仮想機能デバイスがゲストドメインに貸し出されている場合、ILOM CLI または障害管理フレームワークを使用して、動的データベース (DDB) でそのデバイスを無効とマークできます。システムの次回の起動時 (電源投入、リセット) に、ホスト構成は、マシン記述子を使用して、ハイパーバイザに DDB ステータスを反映させます (PRI/ゲスト MD などの作成時)。ハイパーバイザはそれらのデバイスを無効にしますが、Oracle Solaris OS はデバイスが無効にされていることを認識しません。
そのデバイスを含むゲストドメインが起動すると、ドメインがハングアップします。ドメインがハングアップするのは、ハイバーバイザがデバイスを無効にしたため、PCIe ファブリックを所有する Oracle Solaris インスタンスがデバイスを起動できないからです。その結果、OBP が PCIe デバイスをプローブしようとすると、ハイパーバイザがアクセスをブロックし、OBP が絶えず再試行します。
回避方法: 次の手順を実行して、UNK (不明) 状態に移行したデバイスをゲストドメインから削除します。
ゲストドメインを停止します。
不明な状態のデバイスをゲストドメインから削除します。
ldm rm-io コマンドを使用します。
ゲストドメインを再起動します。
バグ ID 16080855: primary ドメインのリブートまたはシャットダウン時に、primary ドメインで、次のようなパニックメッセージを表示して、カーネルのパニックが発生することがあります。
panic[cpu2]/thread=c40043b818a0: mutex_enter: bad mutex, lp=c4005fa01c88 owner=c4005f70aa80 thread=c40043b818a0 000002a1075c3630 ldc:ldc_mem_rdwr_cookie+20 (c4005fa01c80, c4004e2c2000,2a1075c37c8, 6c80000, 1, 0) %l0-3: 00000000001356a4 0000000000136800 0000000000000380 00000000000002ff %l4-7: 00000000001ad3f8 0000000000000004 00000000ffbffb9c 0000c4005fa01c88 000002a1075c3710 vldc:i_vldc_ioctl_write_cookie+a4 (c4004c400030, 380,ffbff898, 100003, 0, 70233400) %l0-3: 0000000006c80000 0000000000156dc8 0000000000000380 0000000000100003 %l4-7: 00000000702337b0 000002a1075c37c8 0000000000040000 0000000000000000 000002a1075c37f0 vldc:vldc_ioctl+1a4 (3101, c4004c400030, ffbff898,c4004c400000, c4004c438030, 0) %l0-3: 0000000000100003 0000000000000000 000000007b340400 0000c4004c438030 %l4-7: 0000c4004c400030 0000000000000000 0000000000000000 0000000000000000 000002a1075c38a0 genunix:fop_ioctl+d0 (c4004d327800, 0, ffbff898, 100003,c4004384f718, 2a1075c3acc) %l0-3: 0000000000003103 0000000000100003 000000000133ce94 0000c4002352a480 %l4-7: 0000000000000000 0000000000000002 00000000000000c0 0000000000000000 000002a1075c3970 genunix:ioctl+16c (3, 3103, ffbff898, 3, 134d50, 0) %l0-3: 0000c40040e00a50 000000000000c6d3 0000000000000003 0000030000002000 %l4-7: 0000000000000003 0000000000000004 0000000000000000 0000000000000000
回復方法: primary ドメインのリブートを許可します。primary ドメインが、クラッシュ後にリブートするように構成されていない場合、primary ドメインを手動でブートします。
バグ ID 16071170: SPARC M5-32 システムで、内部 SAS コントローラが、SR-IOV をサポートしなくても、SR-IOV 対応コントローラとしてエクスポートされます。
これらのカードに物理機能を作成しようとすると、Oracle VM Server for SPARC ログに、次のメッセージが表示されます。
Dec 11 04:27:54 warning: Dropping pf pci@d00/pci@1/pci@0/pci@0/pci@0/pci@4/LSI,sas@0: no IOV capable driver Dec 11 04:27:54 warning: Dropping pf pci@d80/pci@1/pci@0/pci@c/pci@0/pci@4/LSI,sas@0: no IOV capable driver Dec 11 04:27:54 warning: Dropping pf pci@c00/pci@1/pci@0/pci@c/pci@0/pci@4/LSI,sas@0: no IOV capable driver Dec 11 04:27:54 warning: Dropping pf pci@e00/pci@1/pci@0/pci@0/pci@0/pci@4/LSI,sas@0: no IOV capable driver
システムには、SPARC M5-32 アセンブリの IOU 1 つにつき、4 つの LSI SAS コントローラポートがあります。各ポートでこのエラーが報告されます。
回避方法: このメッセージは無視してかまいません。これらのメッセージは、システムの LSI-SAS コントローラデバイスが SR-IOV に対応できることを示していますが、このハードウェアでは、SR-IOV をサポートしていません。
バグ ID 16059331: sxge ドライバは、primary ドメイン上のその仮想機能にジャンボ MTU を正しく設定できません。
回避方法: /kernel/drv/sxge.conf ファイルを手動で変更して、ゲストドメインの sxge 仮想機能インタフェースにジャンボ MTU を設定します。
バグ ID 16016576: Logical Domains Manager が手動で再起動されるか、または制御ドメインがリブートされた場合に、ブラックリストに載っていた障害のあるリソースが使用可能になります。これらのリソースは、以前に退避され、ブラックリストに正しく追加されていても、退避保留の使用可能として誤ってマークされます。Logical Domains Manager は、それらのリソースがドメインに追加されるのを妨げません。
回復方法: 回復させる必要はありません。退避されたリソースはドメインに割り当てられないため、現在のシステム構成に影響しません。ただし、これらのリソースは以前に障害が発生していたため、これらのリソースがシステム内のドメインに割り当てられないように注意してください。
バグ ID 15974640: ldm コマンドは、sxge デバイスに、mac-addr および alt-mac-addrs プロパティー値を正しく設定できません。その結果、ldmd デーモンが MAC アドレスの不整合を報告します。さらに、VNIC MAC アドレスに基づいたリンクアグリゲーションも失敗します。
バグ ID 15974547: sxge がある SPARC T5-1B システムで実行すると、ldm list-io -d PF-device の出力に、max-vlans または max-vf-mtu プロパティーが表示されません。これらのプロパティーは、ixgbe のある SPARC T5-1B システムと非ブレードシステムに存在します。
max-vlans プロパティー値がありません。sxge デバイスはハードウェア VLAN のタグ付けをサポートしていないため、値は 0 になるはずです。max-vf-mtu プロパティー値は 1500 で修正され、物理機能ドライバが仮想機能にジャンボ MTU を設定しないようにします。
バグ ID 15858731: Fujitsu M10 システム では、次の制限が 『Oracle VM Server for SPARC 3.0 管理ガイド』の「OpenBoot PROM からまたはカーネルデバッガで実行中のドメインの移行」で説明する情報より優先されます。
移行するドメインが OpenBoot またはカーネルデバッガ (kmdb) で実行しており、ソースマシンまたはターゲットマシンが Fujitsu M10 システム である場合、移行の試みは常に失敗します。移行するドメインに単一の CPU しかない場合、次のエラーメッセージが表示されることがあります。
# ldm migrate ldg1 system2 Non-cooperative migration is not supported on this platform.
バグ ID 15829698: ldmconfig コマンドは、システムが未変更の factory-default 構成を実行している場合にのみ実行するため、Oracle VM Server for SPARC 3.0 ソフトウェアで動作しません。Oracle VM Server for SPARC 3.0 で導入されたバグによって、常に構成が変更済みとしてレポートされます。
回避方法: Oracle VM Server for SPARC 3.0 の初期インストールを実行する代わりに、まず Oracle VM Server for SPARC 2.2 をインストールしてから、ldmconfig を実行してください。ドメインが作成されたら、SUNWldm パッケージを Oracle VM Server for SPARC 3.0 にアップグレードします。
バグ ID 15826354: きわめて多数のCPU の CPU DR によって、ldmd デーモンが失敗を返します。ldmd はタイムアウトしますが、バックグラウンドで DR 処理が続行し、最終的に成功します。それにもかかわらず、ldmd は結果のドメインと連携しなくなり、後続の DR 処理が許可されないことがあります。
次に例を示します。
# ldm ls NAME STATE FLAGS CONS VCPU MEMORY UTIL NORM UPTIME primary active -n-cv- UART 7 20G 2.7% 0.4% 1h 41m ldg0 active -n---- 5000 761 16G 75% 51% 6m # ldm rm-vcpu 760 ldg0 Request to remove cpu(s) sent, but no valid response received VCPU(s) will remain allocated to the domain, but might not be available to the guest OS Resource removal failed # ldm set-vcpu 1 ldg0 Busy executing earlier command; please try again later. Unable to remove the requested VCPUs from domain ldg0 Resource modification failed # ldm ls NAME STATE FLAGS CONS VCPU MEMORY UTIL NORM UPTIME primary active -n-cv- UART 7 20G 0.9% 0.1% 1h 45m ldg0 active -n---- 5000 761 16G 100% 0.0% 10m
回避方法: 数分間待ってから、ldm set-vcpu コマンドを再実行します。
# ldm set-vcpu 1 ldg0 # ldm ls NAME STATE FLAGS CONS VCPU MEMORY UTIL NORM UPTIME primary active -n-cv- UART 7 20G 0.9% 0.1% 1h 50m ldg0 active -n---- 5000 1 16G 52% 0.0% 15m
760 は推奨される最大数を超えていることに注意してください。
バグ ID 15825538: ハイブリッドネットワーク I/O インタフェース (mode=hybrid) と CPU 間の移行 (cpu-arch=generic) の両方が有効になるように構成されている論理ドメインでは、セキュアなライブ移行が実行された場合に (ldm migrate)、移行がタイムアウトし、ドメインが中断状態のままになることがあります。
回復方法: 論理ドメインを再起動します。
回避方法: セキュアな CPU 間のライブ移行では、ハイブリッド I/O 仮想ネットワークデバイスを使用しないでください。
バグ ID 15825330: プロセッサボードが 1 つのみの一部の SPARC T4-4 構成で、起動時に Oracle VM Server for SPARC 3.0 がハングアップしたように見えます。
回避方法: 常にプロセッサボードがプロセッサ 0 および 1 用のスロットを占有していることを確認してください。このような構成でシステムを再起動すると、Oracle VM Server for SPARC 3.0 ソフトウェアを起動できるようになります。
バグ ID 15825060: ライブ移行を使用して SPARC T3 または SPARC T4 システム上に作成されたドメインを UltraSPARC T2 または UltraSPARC T2 Plus システムに移行すると、後続の CPU 動的再構成操作でパニックが発生することがあります。次のようなパニックメッセージが表示されます。
panic[cpu8]/thread=2a102491c60: cpu8: dev_mondo queue configuration failed, error 6
回復方法: なし。
回避方法: SPARC T3 または SPARC T4 システム上に作成されたドメインを UltraSPARC T2 または UltraSPARC T2 Plus システムに移行するときに、アクティブなドメインは移行しないでください。その代わりに、移行プロセスを開始する前にドメインを停止してください。
バグ ID 15824270: Oracle Solaris 11.1 OS が実行されているドメインで大幅に断片化されたメモリーが割り当てられるとブートできない場合があり、その際に次のようなエラーが表示されます。
ERROR: Last Trap: Fast Data Access MMU Miss
回避方法: まず、ブートに失敗するゲストにバインドされているメモリーの量を変更してみてください。この試みに失敗した場合や、primary ドメインが影響を受ける場合は、代替の SP 構成になるように電源再投入を実行してください。
バグ ID 15823255: 複数の DCU がある SPARC M5 上のドメインが、次の状況でパニックを起こすことがあります。
ドメインに少なくとも 2 つの DCU が構成されている
1 つだけの DCU に CPU が構成されている
他の DCU に CPU が構成されていないが、メモリーが構成されている
次のいずれかの操作によってパニックが発生します。
CPU をオンまたはオフにする
CPU の動的再構成 (DR) を実行する
プロセッサセットを作成または削除する
プロセッサセットにプロセッサを追加または削除する
システムのリブート時に、コンソールおよび /var/adm/messages ファイルにパニックメッセージが表示されることがあります。
panlc [cpu4]/thread=0x30012a008: : lpl_topo_verify failed: -5
回避方法: 次の手順を実行します。
パニックを起こす可能性のあるすべての操作を実行しないようにします。
/etc/system ファイルに次の行を追加します。
set lgrp_topo_levels=2
システムをリブートします。
システムのリブート後、以前にパニックを起こした操作を安全に実行できます。
バグ ID 15823203: PCIe バスを所有するルートドメインは、その PCIe エンドポイントデバイスまたは SR-IOV 仮想機能を他のルートドメインに割り当てることができません。ただし、PCIe バスから、そのバスを所有するルートドメインに、PCIe エンドポイントデバイスまたは仮想機能を割り当てることはできます。
バグ ID 15822313: Oracle Solaris 11.1 OS が実行されているシステムで、移行されたドメインに対して CPU DR 操作を実行するとゲストドメインでパニックが発生することがあります。
回避方法: 移行されたゲストドメインがリブートするまで、ドメインマネージャーで CPU DR 操作を実行しないでください。
バグ ID 15821246: Oracle Solaris 11.1 OS が実行されているシステムで、移行されたドメインに対する threading プロパティーの値を max-ipc から max-throughput に変更すると、ゲストドメインでパニックが発生することがあります。
回避方法: 移行されたゲストドメインがリブートするまで、そのゲストドメインの threading ステータスは変更しないでください。
バグ ID 15820741: 直接 I/O が構成されている 2 つのドメインを持つ Oracle Solaris 11.1 システムでは、制御ドメインのリブート時にハングアップすることがあります。
回復方法: リブート時のハングアップから回復するには、SP で次のコマンドを発行して制御ドメインをリセットします。
-> reset -f /HOST/domain/control
バグ ID 15818302: ldm rm-io コマンドに --dry-run オプションを指定できません。
回避方法: 代わりに、-n オプションを使用してください。
バグ ID 15816287: まれに、仮想ネットワークデバイスまたは仮想スイッチに高い負荷がかかったときに、論理ドメインがパニック状態になることがあります。
回避方法: いずれかの回避方法を行います。/etc/system を使用した回避方法を実装して、システムパフォーマンスへの影響を制限することが最適です。
仮想スイッチを持つドメインの /etc/system ファイルに次の行を追加し、ドメインをリブートして変更を反映します。
set vsw:vsw_ldc_tx_serialize=1
仮想ネットワークデバイスまたはスイッチを持つドメインの extended-mapin-space プロパティー値に off を設定します。
# ldm set-domain extended-mapin-space=off ldom
バグ ID 15815409: ソースマシンとターゲットマシンで異なるシステムファームウェアバージョンが実行されている場合に、アクティブなドメインの移行に失敗することがあります。こうした失敗は次のような状況で発生します。
SPARC T3 または SPARC T4。ソースマシンで 8.1.5 よりも古いファームウェアリリースが実行され、ターゲットシステムで 8.1.5 以上が実行されています。
UltraSPARC T2 または UltraSPARC T2 Plus。ソースマシンで 7.4.3 よりも古いファームウェアリリースが実行され、ターゲットシステムで 7.4.3 以上が実行されています。
回復方法: 次のいずれかを実行してください。
古いバージョンのシステムファームウェアが実行されているシステムに、適切なシステムファームウェアをインストールします。
SPARC T3 または SPARC T4。バージョン 8.1.5 以上のシステムファームウェアをインストールします。
UltraSPARC T2 または UltraSPARC T2 Plus。バージョン 7.4.3 以上のシステムファームウェアをインストールします。
古いファームウェアが実行されているシステムをアップグレードできない場合は、新しいファームウェアが実行されているシステムに、バージョン 8.2.2.b のシステムファームウェアをインストールします。
回避方法: 移行を実行する前にドメインを停止してください。
バグ ID 15812823: 空きメモリーが少ない状況では、サイズが原因で、必ずしもすべてのメモリーブロックがメモリーの DR 操作の一部として使用されないことがあります。ただし、このようなメモリーブロックは空きメモリー量に含まれます。こうした状況では、予想よりも少ない量のメモリーがドメインに追加される可能性があります。この状況が発生しても、エラーメッセージは表示されません。
回避方法: ありません。
バグ ID 15803617: primary ドメインまたはアクティブなゲストドメインで、ドメインがハイブリッド I/O 仮想ネットワークデバイスで構成されている場合、バインド解除操作またはライブ移行操作時にパニックが発生することがあります。
回復方法: 影響のあるドメインを再起動します。
回避方法: ハイブリッド I/O 仮想ネットワークデバイスを使用しないでください。
バグ ID 15801579: まれに、ldm stop または ldm stop -f コマンドを使用してもドメインを停止できないことがあります。通常、この問題は、ほかのなんらかの問題のためにドメインでハードハングが発生したか、非常に高速なパニックとリブートのループに入った場合にのみ発生します。
回避方法: ドメインに直接ログインできない場合は、ldm stop -f コマンドを数回発行してみてください。このコマンドは、ハイパーバイザがドメインを停止できる期間に実行される可能性があります。
この回避方法が成功しない場合は、システムの電源再投入を実行してください。
バグ ID 15789903: 11 以上のゲストドメインに PCIe エンドポイントデバイスが割り当てられているときに制御ドメインがリブートされた場合は、ゲストドメイン上でそれらの PCIe デバイスにアクセスできません。
回復方法: 影響を受けたゲストドメインを停止して再起動してください。
回避方法: その制御ドメインと、PCIe エンドポイントデバイスが割り当てられているゲストドメインの間にドメインの依存関係を構成します。次の依存関係によって、制御ドメインが何らかの理由でリブートすると、PCIe エンドポイントデバイスが存在するドメインが確実に自動的に停止されます。
primary# ldm set-domain failure-policy=stop primary primary# ldm set-domain master=primary ldom
バグ ID 15783851: 仮想機能の制約を間違って表している XML ファイルから構成を再作成するしようとすると、問題が発生することがあります。
この問題は、ldm list-constraints -x コマンドを使用して、PCIe 仮想機能が割り当てられたドメインの構成を保存した場合に発生します。
ldm add-domain -i コマンドを使用してあとでドメインを再作成すると、元の仮想機能が存在しないため、ドメインのバインドの試行が失敗し、次のエラーメッセージが表示されます。
No free matching PCIe device...
ldm add-domain コマンドによって仮想機能が PCIe デバイスとして誤って分類されているため、欠落している仮想機能を作成しても、ドメインのバインドの別の試行が失敗し、同じエラーメッセージが表示されます。
回避方法: ldm list-io コマンドを使用して仮想機能に関する情報を保存したあと、ldm rm-dom コマンドを使用して、影響を受けた各ドメインを破棄します。次に、ldm create-vf コマンドを使用して、必要なすべての仮想機能を作成します。これで、ldm コマンドを使用してドメインを再構築できるようになります。ldm add-io コマンドを使用して各仮想機能を追加すると、仮想機能デバイスとして正しく分類されるため、ドメインをバインドできます。
仮想機能を使用するドメイン構成の再構築については、「ldm init-system コマンドで、仮想機能デバイスを含むドメインを正しく再作成できない」を参照してください。
バグ ID 15783608: 制御ドメインを、物理的に制約されたコアの使用から制約のない CPU リソースの使用に変更すると、次の無関係なメッセージが表示されることがあります。
Whole-core partitioning has been removed from domain primary,because dynamic reconfiguration has failed and the domain is now configured with a partial CPU core.
回避方法: このメッセージは無視できます。
バグ ID 15783031: ldm list-constraints -x コマンドを使用して XML ファイルに制約を保存した場合、仮想機能の詳細は保存されません。その結果、構成を factory-default にリセットし、ldm init-system コマンドを実行して保存された構成を再作成すると、仮想機能は作成されず、ドメインのバインドの試行がすべて失敗します。
回避方法: 既存のいずれかの構成に仮想機能が含まれている場合は、これらの仮想機能に関するすべての情報を保存します。あとで ldm init-system コマンドを実行する前に、これらの情報を使用して仮想機能を手動で再作成できます。
次の手順は、あとで使用するために、仮想機能に関するすべての情報を保存する方法を示しています。
仮想機能の再作成で使用するために、ドメイン構成をファイル vfs.txt に保存します。
primary# ldm list-io -l -p | grep "type=VF" >vfs.txt
vfs.txt 内の仮想機能の標準的なエントリは次のようになります。
|dev=pci@400/pci@1/pci@0/pci@4/network@0,83|alias=/SYS/MB/NET0/IOVNET.PF1.VF1| status=RDY|domain=ldg1|type=VF|class=NETWORK |proptype=class|mac-addr=00:14:4f:f9:74:d0 |proptype=class|vlan-ids=3,5,7 |proptype=class|mtu=1500 |proptype=device|unicast-slots=6
最初の行は、読みやすさのために意図的に 2 行に分割されています。vfs.txt ファイル内では 1 行になります。
ドメインを factory-default 構成にリセットします。
制御ドメインをリブートします。
vfs.txt ファイル内の情報に基づいて仮想機能を作成します。
このようなエントリごとに、ldm create-vf コマンドを使用して、元の名前とプロパティーを含む仮想機能を再作成します。仮想機能の例として、次のコマンドを使用します。
primary# ldm create-vf mac-addr=00:14:4f:f9:74:d0 vid=3,5,7 mtu=1500 \ unicast-slots=6 /SYS/MB/NET0/IOVNET.PF1
class および device プロパティーの詳細については、ldm(1M) のマニュアルページを参照してください。
注 - 仮想機能名は、その親の物理機能の名前から生成されます。その結果、ldm create-vf コマンドは、名前の仮想機能の部分に基づいて数値が増加する順に実行します。たとえば、物理機能 /SYS/MB/NET0/IOVNET.PF1 に、次の子の仮想機能があるとします。
/SYS/MB/NET0/IOVNET.PF1.VF0 mac-addr=00:14:4f:f9:74:d0 /SYS/MB/NET0/IOVNET.PF1.VF1 mac-addr=00:14:4f:f9:74:d1
次のコマンドによって仮想機能が作成されます。
primary# ldm create-vf mac-addr=00:14:4f:f9:74:d0 /SYS/MB/NET0/IOVNET.PF1 Created new VF: /SYS/MB/NET0/IOVNET.PF1.VF0 primary# ldm create-vf mac-addr=00:14:4f:f9:74:d1 /SYS/MB/NET0/IOVNET.PF1 Created new VF: /SYS/MB/NET0/IOVNET.PF1.VF1
最初の ldm create-vf コマンドにより、システムは遅延再構成モードに入ります。
新しい構成に、手動で作成した仮想機能が含まれていることを確認します。
primary# ldm list-io -l -p | grep "type=VF" >vfs.after.txt
vfs.after.txt ファイルの内容を vfs.txt ファイルと比較します。
制御ドメインをリブートします。
XML ファイルからドメインを再構成します。
primary# ldm init-system -i file.xml
バグ ID 15782994: 多数のドメインの構成に影響を与える操作を試みると、Logical Domains Manager がクラッシュして再起動する場合があります。この問題は、仮想ネットワーク構成に関連した何らかの設定を変更しようとした場合、および同じ仮想スイッチ内の多数の仮想ネットワークデバイスが多数のドメインにわたって存在する場合に発生することがあります。この問題は通常、同じ仮想スイッチに接続された仮想ネットワークデバイスを含むドメインが約 90 以上存在し、かつ inter-vnet-link プロパティーが有効になっている (デフォルトの動作) 場合に発生します。この現象は、ldmd ログファイルや、/var/opt/SUNWldm ディレクトリ内の core ファイルにある次のメッセージを見つけることによって確認します。
Frag alloc for 'domain-name'/MD memory of size 0x80000 failed
回避方法: 同じ仮想スイッチに接続された多数の仮想ネットワークデバイスを作成することを避けてください。そのような作成を意図的に行う場合は、仮想スイッチ上で inter-vnet-link プロパティーを off に設定します。このオプションによって、ゲストドメイン間のネットワークパフォーマンスに悪影響が発生する可能性があることに注意してください。
バグ ID 15780217: ixgbe 物理機能および仮想機能のユニキャストスロットを、上限によって許可される数を超えて設定しようとしても、コマンドが成功します。この上限を超えようとすると失敗するはずですが、実際には失敗しません。
次のコマンドを使用して、デバイスでサポートされているユニキャストスロットの最大数を識別します。
# ldm list-io -d pf-name
次に、その物理機能内の各仮想機能に与えられているユニキャストスロットの総数がその最大値を超えていないことを確認します。
バグ ID 15778392: 制御ドメインには、システム内の最小番号コアが必要です。そのため、コア ID 0 が最小番号コアである場合、制御ドメインにコア全体の制約を適用しようとすると、そのコアをほかのどのドメインとも共有することができません。
たとえば、システム内の最小番号コアがコア ID 0 である場合、制御ドメインは次の出力のようになるはずです。
# ldm ls -o cpu primary NAME primary VCPU VID PID CID UTIL STRAND 0 0 0 0.4% 100% 1 1 0 0.2% 100% 2 2 0 0.1% 100% 3 3 0 0.2% 100% 4 4 0 0.3% 100% 5 5 0 0.2% 100% 6 6 0 0.1% 100% 7 7 0 0.1% 100%
バグ ID 15777490: Oracle VM Server for SPARC 2.2 ソフトウェアが、Oracle Solaris 10 10/09 より古い Oracle Solaris OS バージョンが実行されている制御ドメインにインストールされている場合は、ldmd デーモンのサービス管理機能 (SMF) サービスがオンラインになりません。この状況は、SMF の svc:/ldoms/agents SMF サービスに対する明示的な依存関係が追加されたために発生します。
回避方法: パッチ ID 142909-17 をインストールします。これにより、ldmd が依存する svc:/ldoms/agents SMF サービス ldmad のサポートが追加されます。
バグ ID 15776752: ライブ移行を取り消した場合、ターゲット上で作成されたドメインインスタンスのメモリーの内容をハイパーバイザが「スクラブする」必要があります。このスクラブ処理はセキュリティー上の理由から実行され、この処理を完了してからでないと、そのメモリーを空きメモリーのプールに返すことができません。このスクラブの進行中に、ldm コマンドが応答しなくなります。その結果、Logical Domains Manager がハングアップしているように見えます。
回復方法: ほかの ldm コマンドを実行しようとする前に、このスクラブリクエストが完了するまで待つ必要があります。この処理には長い時間がかかることがあります。たとえば、500G バイトのメモリーを備えたゲストドメインでは、この処理の完了に SPARC T4 サーバー上では最大 7 分、SPARC T3 サーバー上では最大 25 分かかることがあります。
バグ ID 15776319: 制御ドメインおよび I/O ドメイン上で Oracle Solaris OS が実行されているシステムでは、I/O ドメインに割り当てられた一部の Emulex カードが、割り込みを受信しないために正しく機能しません。ただし、制御ドメインに割り当てられると、同じカードが正しく機能します。
この問題は、次の Emulex カードで発生します。
Emulex 2-Gigabit/Sec PCI Express Single and Dual FC Host Adapter (SG-XPCIE1(2)FC-EM2)
Emulex 4-Gigabit/Sec PCI Express Single and Dual FC Host Adapter (SG-XPCIE2FC-EB4-N)
Emulex 4-Gigabit/Sec PCI Express Single and Dual FC Host Adapter (SG-XPCIE1(2)FC-EM4)
Emulex 8-Gigabit/Sec PCI Express Single and Dual FC Host Adapter (SG-XPCIE1(2)FC-EM8-Z)
Emulex 8-Gigabit/Sec PCI Express Single and Dual FC Host Adapter (SG-XPCIE1(2)FC-EM8-N)
回避方法: ありません。
バグ ID 15776123: ゲストドメインを SPARC T4 システムに移行中にそのドメインで cputrack コマンドが実行されている場合、移行が完了したあと、ターゲットマシン上のゲストドメインでパニックが発生することがあります。
回避方法: ゲストドメインの SPARC T4 システムへの移行中に cputrack コマンドを実行しないでください。
バグ ID 15775668: 高い優先順位ポリシーを持つドメインは、より低い優先順位ポリシーを持つドメインから仮想 CPU リソースを横取りできます。この「横取り」処理の進行中、ldmd ログに 10 秒ごとに次の警告メッセージが表示されることがあります。
warning: Unable to unconfigure CPUs out of guest domain-name
回避方法: これらの誤解を招くようなメッセージは無視できます。
バグ ID 15775637: I/O ドメインには、ルートコンプレックスあたりに使用できる割り込みリソースの数に関する制限があります。
SPARC T3 および SPARC T4 システムでは、この制限は約 63 MSI/X ベクトルです。各 igb 仮想機能は、3 つの割り込みを使用します。ixgbe 仮想機能は、2 つの割り込みを使用します。
あるドメインに多数の仮想機能を割り当てると、そのドメインの、これらのデバイスをサポートするためのシステムリソースが不足します。次のようなメッセージが表示されることがあります。
WARNING: ixgbevf32: interrupt pool too full. WARNING: ddi_intr_alloc: cannot fit into interrupt pool
バグ ID 15775055: CPU 周波数が異なる 2 台のマシン間でドメインが移行されたあと、ldm list コマンドによる稼働時間レポートが正しくないことがあります。これらの正しくない結果は、稼働時間が、そのドメインが実行されているマシンの STICK 周波数に基づいて計算されるために発生します。ソースマシンとターゲットマシンの間で STICK 周波数が異なる場合は、稼働時間が間違ってスケーリングされて表示されます。
ゲストドメイン自体によって報告および表示される稼働時間は正確です。また、ゲストドメイン内の Oracle Solaris OS によって実行されるアカウンティングもすべて正確です。
バグ ID 15773603: Intel デュアルポート Ethernet Controller X540 カードでのブート時に、Oracle Solaris 10 ixgbe ドライバに起因するシステムパニックが発生する可能性があります。このパニックが発生するのは、このドライバが、ほかのドライバの接続を妨げる優先度の高いタイマーを持っているからです。
回避方法: システムをリブートします。
バグ ID 15772090: バージョン 8.2.0 のシステムファームウェアには新しいバージョンの scvar データベースが含まれていますが、これは、インストール完了後にデフォルトに戻ります。
回避方法: システムファームウェアをインストールする前に、実行中の Oracle VM Server for SPARC の構成や変更されたすべてのシステム診断プロパティーを記録しておきます。ILOM show コマンドを使用します。次に例を示します。
-> show /HOST/domain/configs
ファームウェアをインストールしたあと、システムの電源を投入する前に、ILOM set コマンドを使用します。次に例を示します。
-> set /HOST/bootmode config=config-name
この時点では、Oracle VM Server for SPARC の構成は保持されています。ただし、特定の構成、factory-default 構成のどちらをブートするかを選択する必要があります。
ファームウェアをインストールしたあと、次のプロパティー値がデフォルト値に戻ります。
/HOST Properties: autorunonerror ioreconfigure /HOST/bootmode Properties: config /HOST/diag Properties: error_reset_level error_reset_verbosity hw_change_level hw_change_verbosity level mode power_on_level power_on_verbosity trigger verbosity /HOST/domain/control Properties: auto-boot boot_guests /HOST/tpm Properties: enable activate forceclear /SYS Properties: keyswitch_state /SP/powermgmt Properties: policy
バグ ID 15765858: すべての仮想機能を破棄してスロットをルートドメインに戻しても、ルートコンプレックスのリソースが回復されません。
回避方法: 特定の PCIe バスに対する iov オプションを off に設定してください。
primary# ldm start-reconf primary primary# ldm set-io iov=off pci_0
バグ ID 15761509: このサポートドキュメントに記載された、直接 I/O (DIO) 機能をサポートする PCIe カードのみを使用してください。
回避方法: ldm add-io コマンドを使用して primary ドメインにカードをふたたび追加します。
バグ ID 15759601: ldm start コマンドの直後に ldm stop コマンドを発行すると、ldm stop コマンドが次のエラーで失敗する可能性があります。
LDom domain stop notification failed
回避方法: ldm stop コマンドをもう一度発行します。
バグ ID 15758883: ldm init-system コマンドを使用しても、保存した XML ファイルからゲストドメインに対する名前付き CPU コアの制約を復元できません。
回避方法: 次の手順を実行します。
primary ドメイン用の XML ファイルを作成します。
# ldm ls-constraints -x primary > primary.xml
ゲストドメイン (複数可) 用の XML ファイルを作成します。
# ldm ls-constraints -x ldom[,ldom][,...] > guest.xml
システムの電源を再投入し、出荷時のデフォルト構成でブートします。
XML 構成を primary ドメインに適用します。
# ldm init-system -r -i primary.xml
リブートします。
XML 構成をゲストドメイン (複数可) に適用します。
# ldm init-system -f -i guest.xml
バグ ID 15753523: ldm set-io コマンドを使用して仮想機能の pvid プロパティー値を 2 回以上変更すると、pvid の値が仮想機能ハードウェアに正しく設定されない可能性があります。
回避方法: 数秒待ったあとで、ldm set-io コマンドを再実行します。
バグ ID 15750727: 非常に多数の仮想機能が割り当てられた primary ドメインをリブートすると、システムでパニックが発生します。
回避方法: 次のいずれかを実行してください。
仮想機能の数を減らすことで、失敗する仮想機能の数を減らします。この変更によってチップの応答性を維持できる可能性があります。
システムのすべての ixgbe 仮想機能に対して 1 つの IRM プールのみが作成されるため、ixgbe 仮想機能用の割り込みリソース管理 (IRM) プールをより多く作成します。
バグ ID 15748555: ある物理機能デバイスで構成可能な仮想機能の最大数を超えて仮想機能を作成しようとすると、Create vf failed というメッセージが発行されます。このエラーメッセージでは失敗の理由が不明です。
バグ ID 15748357: 直接 I/O (ldm remove-io) を使用してマルチソケットの SPARC T シリーズまたは Fujitsu M10 システム から複数の PCIe スロットを削除すると、システムのブート時にパニックが発生します。この問題は、PCIe スロットのパスが互いに似ている場合に発生します (ルートコンプレックスパスを除く)。このパニックは、PCIe スロットを削除してから primary ドメインをリブートしたあとで発生する可能性があります。直接 I/O (DIO) 機能の詳細については、『Oracle VM Server for SPARC 3.0 管理ガイド』の「PCIe エンドポイントデバイスの割り当て」を参照してください。
たとえば、/SYS/MB/PCIE5 (pci@500/pci@2/pci@0/pci@0) スロットと /SYS/MB/PCIE4 (pci@400/pci@2/pci@0/pci@0) スロットを削除すると、パス名が似ているため、Oracle Solaris 11 OS の次回のブートでパニックが発生することがあります。
/SYS/MB/PCIE4 および /SYS/MB/PCIE5 PCIe スロットを削除したあとで次の ldm list-io コマンドを実行します。
# ldm list-io IO PSEUDONYM DOMAIN -- --------- ------ pci@400 pci_0 primary niu@480 niu_0 primary pci@500 pci_1 primary niu@580 niu_1 primary PCIE PSEUDONYM STATUS DOMAIN ---- --------- ------ ------ pci@400/pci@2/pci@0/pci@8 /SYS/MB/PCIE0 OCC primary pci@400/pci@2/pci@0/pci@4 /SYS/MB/PCIE2 OCC primary pci@400/pci@2/pci@0/pci@0 /SYS/MB/PCIE4 OCC pci@400/pci@1/pci@0/pci@8 /SYS/MB/PCIE6 OCC primary pci@400/pci@1/pci@0/pci@c /SYS/MB/PCIE8 OCC primary pci@400/pci@2/pci@0/pci@e /SYS/MB/SASHBA OCC primary pci@400/pci@1/pci@0/pci@4 /SYS/MB/NET0 OCC primary pci@500/pci@2/pci@0/pci@a /SYS/MB/PCIE1 OCC primary pci@500/pci@2/pci@0/pci@6 /SYS/MB/PCIE3 OCC primary pci@500/pci@2/pci@0/pci@0 /SYS/MB/PCIE5 OCC pci@500/pci@1/pci@0/pci@6 /SYS/MB/PCIE7 OCC primary pci@500/pci@1/pci@0/pci@0 /SYS/MB/PCIE9 OCC primary pci@500/pci@1/pci@0/pci@5 /SYS/MB/NET2 OCC primary #
回避方法: 似たパス名を持つスロットをすべて削除しないでください。代わりに、そのような PCIe スロットを 1 つだけ削除してください。
また、パスが似ていないスロットに PCIe カードを挿入し、それらを DIO 機能で使用することもできます。
バグ ID 15748348: primary ドメインが別のドメインと最小番号の物理コア (通常は 0) を共有している場合、primary ドメインでコア全体の制約を設定する試みが失敗します。
回避方法: 次の手順を実行します。
ドメインで共有されている、最小番号のバインドされたコアを判定します。
# ldm list -o cpu
primary ドメイン以外のすべてのドメインで、最小番号コアのすべての CPU スレッドのバインドを解除します。
結果として、最小番号コアの CPU スレッドは共有されず、primary ドメインに自由にバインドできるようになります。
次のいずれかを実行して、コア全体の制約を設定します。
CPU スレッドを primary ドメインにバインドし、ldm set-vcpu -c コマンドを使用してコア全体の制約を設定します。
ldm set-core コマンドを使用して、CPU スレッドのバインドとコア全体の制約の設定を一度に行います。
バグ ID 15747047: primary ドメインのリブート後に igb および ixgbe 仮想機能デバイスが障害の状態になります。これらの仮想機能は primary ドメインに割り当てられています。システム構成に含まれるのは、primary ドメインだけです。ゲストドメインや I/O ドメインは構成されていません。
fmadm faulty コマンドは、各仮想機能デバイスで障害が発生していることを示します。fmadm repair コマンドを使用すれば障害から回復できますが、primary ドメインをリブートするたびに障害の状態に戻ります。
回避方法: primary ドメインをリブートするたびに、fmadm repair コマンドを使用して障害から回復します。
バグ ID 15738561: primary ドメインがブートされた直後に ldm list-io コマンドを実行すると、PCIe スロットや SR-IOV 仮想機能で UNK または INV 状態が表示される可能性があります。この問題の原因は、Oracle Solaris OS からの Logical Domains エージェント応答の遅延にあります。
この問題は、いくつかのシステムでのみ報告されました。
回避方法: Logical Domains エージェントから情報が受信されると、PCIe スロットや仮想機能のステータスが自動的に更新されます。
バグ ID 15731303: 500G バイトを超えるメモリーが搭載されたドメインは移行しないでください。ドメインのメモリー構成を確認するには、ldm list -o mem コマンドを使用します。合計 500G バイトを超える複数のメモリーブロックを含む一部のメモリー構成では、次のようなスタックでパニックが発生する可能性があります。
panic[cpu21]/thread=2a100a5dca0: BAD TRAP: type=30 rp=2a100a5c930 addr=6f696e740a232000 mmu_fsr=10009 sched:data access exception: MMU sfsr=10009: Data or instruction address out of range context 0x1 pid=0, pc=0x1076e2c, sp=0x2a100a5c1d1, tstate=0x4480001607, context=0x0 g1-g7: 80000001, 0, 80a5dca0, 0, 0, 0, 2a100a5dca0 000002a100a5c650 unix:die+9c (30, 2a100a5c930, 6f696e740a232000, 10009, 2a100a5c710, 10000) 000002a100a5c730 unix:trap+75c (2a100a5c930, 0, 0, 10009, 30027b44000, 2a100a5dca0) 000002a100a5c880 unix:ktl0+64 (7022d6dba40, 0, 1, 2, 2, 18a8800) 000002a100a5c9d0 unix:page_trylock+38 (6f696e740a232020, 1, 6f69639927eda164, 7022d6dba40, 13, 1913800) 000002a100a5ca80 unix:page_trylock_cons+c (6f696e740a232020, 1, 1, 5, 7000e697c00, 6f696e740a232020) 000002a100a5cb30 unix:page_get_mnode_freelist+19c (701ee696d00, 12, 1, 0, 19, 3) 000002a100a5cc80 unix:page_get_cachelist+318 (12, 1849fe0, ffffffffffffffff, 3, 0, 1) 000002a100a5cd70 unix:page_create_va+284 (192aec0, 300ddbc6000, 0, 0, 2a100a5cf00, 300ddbc6000) 000002a100a5ce50 unix:segkmem_page_create+84 (18a8400, 2000, 1, 198e0d0, 1000, 11) 000002a100a5cf60 unix:segkmem_xalloc+b0 (30000002d98, 0, 2000, 300ddbc6000, 0, 107e290) 000002a100a5d020 unix:segkmem_alloc_vn+c0 (30000002d98, 2000, 107e000, 198e0d0, 30000000000, 18a8800) 000002a100a5d0e0 genunix:vmem_xalloc+5c8 (30000004000, 2000, 0, 0, 80000, 0) 000002a100a5d260 genunix:vmem_alloc+1d4 (30000004000, 2000, 1, 2000, 30000004020, 1) 000002a100a5d320 genunix:kmem_slab_create+44 (30000056008, 1, 300ddbc4000, 18a6840, 30000056200, 30000004000) 000002a100a5d3f0 genunix:kmem_slab_alloc+30 (30000056008, 1, ffffffffffffffff, 0, 300000560e0, 30000056148) 000002a100a5d4a0 genunix:kmem_cache_alloc+2dc (30000056008, 1, 0, b9, fffffffffffffffe, 2006) 000002a100a5d550 genunix:kmem_cpucache_magazine_alloc+64 (3000245a740, 3000245a008, 7, 6028f283750, 3000245a1d8, 193a880) 000002a100a5d600 genunix:kmem_cache_free+180 (3000245a008, 6028f2901c0, 7, 7, 7, 3000245a740) 000002a100a5d6b0 ldc:vio_destroy_mblks+c0 (6028efe8988, 800, 0, 200, 19de0c0, 0) 000002a100a5d760 ldc:vio_destroy_multipools+30 (6028f1542b0, 2a100a5d8c8, 40, 0, 10, 30000282240) 000002a100a5d810 vnet:vgen_unmap_rx_dring+18 (6028f154040, 0, 6028f1a3cc0, a00, 200, 6028f1abc00) 000002a100a5d8d0 vnet:vgen_process_reset+254 (1, 6028f154048, 6028f154068, 6028f154060, 6028f154050, 6028f154058) 000002a100a5d9b0 genunix:taskq_thread+3b8 (6028ed73908, 6028ed738a0, 18a6840, 6028ed738d2, e4f746ec17d8, 6028ed738d4)
回避方法: 500G バイトを超えるメモリーを含むドメインの移行は実行しないでください。
バグ ID 15726205: ゲストドメインから多数の CPU を削除しようとすると、次のエラーメッセージが表示される可能性があります。
Request to remove cpu(s) sent, but no valid response received VCPU(s) will remain allocated to the domain, but might not be available to the guest OS Resource modification failed
回避方法: ゲストドメインから 100 個を超える CPU を削除する場合、事前にドメインを停止します。
バグ ID 15721872: ldm rm-io コマンドを使用して PCIe エンドポイントデバイスを primary ドメインから削除したあとで、Oracle Solaris のホットプラグ操作を使用してそのデバイスをホットリムーブすることはできません。PCIe エンドポイントデバイスの置換や削除を行う方法については、『Oracle VM Server for SPARC 3.0 管理ガイド』の「PCIe ハードウェアの変更」を参照してください。
バグ ID 15713809: サイズ 0 のスライス 2 で構成された物理ディスクでは、次の問題が発生する可能性があります。
ldm add-vdsdev コマンドを使用してそのようなディスクを仮想ディスクのバックエンドとして追加すると、コマンドが失敗します。
# ldm add-vdsdev /dev/dsk/c3t1d0s2 vol@primary-vds0 Path /dev/dsk/c3t1d0s2 is not valid on service domain primary
primary ドメインとすべてのサービスドメインにパッチ ID 147708-01 をインストールしてから、svc:/ldoms/agents サービスを再起動します。
ldm bind コマンドを使用してそのようなディスクを仮想ディスクのバックエンドとして持つドメインをバインドすると、コマンドが失敗します。
# ldm bind ldg3 Path /dev/dsk/c3t1d0s2 is not valid on service domain primary
この問題を回避するには、ldm bind コマンドの -q オプションを使用します。
# ldm bind -q ldg3
両方の問題のもう 1 つの回避方法は、ldm add-vdsdev および ldm bind コマンドで実行されるディスク検証を永続的に無効化することです。結果として、-q オプションを指定する必要がなくなります。ディスクの検証を永続的に無効化するには、ldmd サービスの device_validation プロパティーを更新します。
# svccfg -s ldmd setprop ldmd/device_validation=value # svcadm refresh ldmd # svcadm restart ldmd
ネットワークデバイスとディスクデバイスの検証を無効にする場合は、値 0 を指定します。ディスクデバイスの検証は無効にするが、ネットワークデバイスの検証はまだ有効にしておく場合は、値 1 を指定します。
device_validation プロパティーの可能な値は次のとおりです。
すべてのデバイスの検証を無効にする
ネットワークデバイスの検証を有効にする
ディスクデバイスの検証を有効にする
ネットワークデバイスとディスクデバイスの検証を有効にする
すべてのタイプのデバイスの検証を有効にする (デフォルト)
バグ ID 15710957: ハイブリッド I/O 構成が含まれた高負荷のゲストドメインを移行しようとすると、nxge パニックが発生することがあります。
回避方法: primary ドメイン、およびそのドメインのハイブリッド I/O 構成の一部であるサービスドメイン上で、/etc/system ファイルに次の行を追加します。
set vsw:vsw_hio_max_cleanup_retries = 0x200
バグ ID 15708982: 開始された移行や進行中の移行、またはすべての ldm コマンドがいつまでもハングアップします。この状況は、移行するドメインが別のシステムの共有ファイルシステムを使用し、そのファイルシステムが共有されなくなった場合に発生します。
回避方法: 共有ファイルシステムをふたたびアクセス可能にします。
バグ ID 15707426: システムログサービス svc:/system/system-log が起動に失敗してオンラインにならない場合、Logical Domains エージェントサービスもオンラインになりません。Logical Domains エージェントサービスがオンラインではない場合、virtinfo、ldm add-vsw、ldm add-vdsdev、ldm list-io commands の各コマンドが予想したとおりに動作しない場合があります。
回避方法: svc:/ldoms/agents:default サービスが有効化され、オンラインになっていることを確認します。
# svcs -l svc:/ldoms/agents:default
svc:/ldoms/agents:default サービスがオフラインの場合は、サービスが有効化されていることと、依存するすべてのサービスがオンラインであることを確認します。
バグ ID 15704500: アクティブなゲストドメインの移行がハングアップし、ソースマシンが応答しなくなることがあります。この問題が発生した場合、次のメッセージがコンソールと /var/adm/messages ファイルに書き込まれます。
vcc: i_vcc_ldc_fini: cannot close channel 15 vcc: [ID 815110 kern.notice] i_vcc_ldc_fini: cannot close channel 15
表示されるチャネル番号は Oracle Solaris 内部チャネル番号であり、警告メッセージごとに異なる可能性があります。
回避方法: ドメインを移行する前に、ゲストドメインのコンソールの接続を切断します。
回復方法: ソースマシンの電源を再投入します。
バグ ID 15702475: CPU の数が大幅に削減されたあとにロードされたドメインの DRM ポリシーの期限が切れると、Oracle VM Server for SPARC ログに No response メッセージが表示されることがあります。ldm list 出力には、psrinfo 出力に示されている数よりも多くの CPU リソースがドメインに割り当てられていることが示されています。
回避方法: ldm set-vcpu コマンドを使用して、ドメイン上の CPU の数を psrinfo 出力に示されている数にリセットします。
バグ ID 15701865: ターゲットマシン上の非アクティブなドメインに依存するドメインのライブ移行を試みると、ldmd デーモンで障害が発生してセグメント例外が生成され、ターゲットマシン上のドメインが再起動されます。それでも移行を実行できますが、それはライブ移行ではありません。
回避方法: ライブ移行を試みる前に、次のいずれかのアクションを実行してください。
移行するドメインからゲスト依存関係を削除します。
ターゲットマシン上のマスタードメインを起動します。
バグ ID 15701853: DRM ポリシーが有効な間にドメイン移行を実行し、その後、DRM ポリシーの期限が切れた場合、または移行されたドメインから DRM ポリシーが削除された場合、DRM はドメイン上の仮想 CPU の数を元の数に戻すことができません。
回避方法: DRM ポリシーがアクティブな間にドメインを移行し、その後 DRM ポリシーが削除された場合や DRM ポリシーの期限が切れた場合は、仮想 CPU の数をリセットします。ldm set-vcpu コマンドを使用し、ドメイン上の仮想 CPU の数を元の数に設定します。
バグ ID 15701258: 100 を超える仮想 CPU といくつかの暗号化装置を持つゲストドメインで ldm set-vcpu 1 コマンドを実行すると、仮想 CPU の削除に失敗します。仮想 CPU は DR タイムアウトエラーが原因で削除されません。暗号化装置は正常に削除されます。
回避方法: ldm rm-vcpu コマンドを使用して、ゲストドメインから仮想 CPU を 1 つを残してすべて削除します。100 を超える仮想 CPU を一度に削除しないでください。
バグ ID 15699763: ドメインに重複する MAC アドレスが含まれている場合、そのドメインを移行できません。通常、この理由によって移行に失敗すると、失敗メッセージには MAC アドレスの重複が示されます。しかし、この失敗メッセージが、MAC アドレスの重複を報告しないことがまれにあります。
# ldm migrate ldg2 system2 Target Password: Domain Migration of LDom ldg2 failed
回避方法: ターゲットマシンの MAC アドレスが一意であることを確認します。
バグ ID 15696986: 2 つの ldm migrate コマンドを「反対方向」に同時に実行すると、その 2 つのコマンドがハングアップして完了できなくなる場合があります。反対方向の状況は、マシン A からマシン B への移行と、マシン B からマシン A への移行を同時に開始した場合に発生します。
ハングアップは、移行プロセスが -n を使用して予行演習として開始された場合でも発生します。この問題が発生した場合は、ほかの ldm コマンドもすべてハングアップする可能性があります。
回避方法: ありません。
バグ ID 15677358: 100 を超える CPU を制御ドメイン (primary ドメインとも呼ばれる) から削除する場合は、動的再構成ではなく遅延再構成を使用します。次の手順を実行します。
ldm start-reconf primary コマンドを使用して、制御ドメインを遅延再構成モードにします。
必要な数の CPU リソースを削除します。
CPU リソースの削除中に何らかの間違いをおかした場合は、制御ドメインがまだ遅延構成状態になっている間に CPU を削除する別のリクエストを試みないでください。そうした場合、コマンドが失敗します (「遅延再構成中に実行を許可される CPU 構成操作は 1 つだけである」を参照)。代わりに、ldm cancel-reconf コマンドを使用して遅延構成処理を取り消し、最初からやり直します。
制御ドメインをリブートします。
バグ ID 15672651 および 15731467: 次の条件が満たされていると、ログイン時またはコマンド実行中に OS がハングすることがあります。
Oracle Solaris 10 8/11 OS が SPARC sun4v システムで実行されている
Power Management (PM) エラスティックポリシーが、システムの ILOM サービスプロセッサで設定されている
回避方法: パッチ ID 147149-01 を適用します。
バグ ID 15668881: pkgadd コマンドを使用して、Sun ZFS ストレージアプライアンスから NFS 経由でエクスポートされたディレクトリから SUNWldm.v パッケージをインストールすると、次のエラーメッセージが表示される場合があります。
cp: failed to set acl entries on /var/svc/manifest/platform/sun4v/ldmd.xml
回避方法: このメッセージは無視してください。
バグ ID 15668368: SPARC T3-1 システムには、デュアルポートディスクをインストールできます。このディスクには、2 つの異なる直接 I/O デバイスからアクセスできます。この 2 つの直接 I/O デバイスをそれぞれ異なるドメインに割り当てると、ディスクが両方のドメインで使用されることになり、ディスクの実際の使用状態によっては他方のドメインに影響を及ぼすことがあります。
回避方法: 同じディスクセットにアクセスする複数の直接 I/O デバイスを、それぞれ異なる I/O ドメインに割り当てないでください。T3-1 システムにデュアルポートディスクがあるかどうかを調べるには、次のコマンドを SP で実行します。
-> show /SYS/SASBP
出力の fru_description の値が次のとおりならば、対応するシステムにデュアルポートディスクがあります。
fru_description = BD,SAS2,16DSK,LOUISE
システムにデュアルディスクが存在している場合は、次に示す直接 I/O デバイスが両方とも同じドメインに割り当てられていることを確認します。
pci@400/pci@1/pci@0/pci@4 /SYS/MB/SASHBA0 pci@400/pci@2/pci@0/pci@4 /SYS/MB/SASHBA1
バグ ID 15667770: 1 つのドメインで複数の NIU nxge インスタンスが plumb されていると、ドメインからメモリーを削除する場合に使用する ldm rm-mem および ldm set-mem コマンドが、いつまでも完了しない可能性があります。メモリー削除処理中に問題が発生したかどうかを確認するには、ldm list -o status コマンドで処理の進行状況を監視します。完了率が変わらない状態が何分間も続いているときは、この問題が発生している可能性があります。
回避方法: ldm rm-mem または ldm set-mem コマンドを取り消します。
回避方法: ldm rm-mem または ldm set-mem コマンドを取り消し、十分な量のメモリーが削除されたかどうかをチェックします。削除されていない場合は、もう一度メモリー削除コマンドを実行するときに削除するメモリーの量を小さくすると、正常に完了する可能性があります。
この問題が primary ドメインで発生した場合は、次を行なってください。
primary ドメインで遅延再構成処理を開始します。
# ldm start-reconf primary
必要な量のメモリーをこのドメインに割り当てます。
primary ドメインをリブートします。
この問題がその他のドメインで発生した場合は、そのドメインを停止してから、ドメインに割り当てるメモリー量を調節します。
バグ ID 15664666: リセット依存関係が作成されているときに、ldm stop -a コマンドを実行すると、リセット依存関係にあるドメインが単に停止するのではなく、再起動されることがあります。
回避方法: まず、ldm stop コマンドをマスタードメインに発行します。次に、ldm stop コマンドをスレーブドメインに発行します。スレーブドメインの初回の停止に失敗した場合は、ldm stop -f コマンドをスレーブドメインに対して実行します。
バグ ID 15655513: アクティブなドメインの移行後、マイグレートしたドメインの CPU 利用率が短時間で劇的に増加することがあります。移行の時点で動的リソース管理 (Dynamic Resource Managment、DRM) ポリシーがドメインに対して有効化されている場合は、Logical Domains Manager によって CPU の追加が開始されることがあります。特に、ポリシーの追加時にプロパティー vcpu-max および attack が指定されていなかった場合は、デフォルト値 unlimited が有効になるため、ターゲットマシンのバインドされていない CPU がすべて、マイグレートされたドメインに追加されます。
回復方法: 回復させる必要はありません。CPU 利用率が、DRM ポリシーで指定された上限を下回ると、Logical Domains Manager によって自動的に CPU が削除されます。
バグ ID 15655199: 使用中の MAC アドレスが検出されず、誤ってふたたび割り当てられることがあります。
回避方法: 使用中の MAC アドレスをふたたび割り当てることができないように手動で確認してください。
バグ ID 15654965: ldmconfig スクリプトが、格納された論理ドメイン構成をサービスプロセッサ (Service Processor、SP) 上に正しく作成できません。
回避方法: ldmconfig スクリプトが完了してドメインがリブートしたあと、システムを再投入しないでください。代わりに、次の手順を手動で実行してください。
SP に構成を追加します。
# ldm add-spconfig new-config-name
primary-with-clients 構成を SP から削除します。
# ldm rm-spconfig primary-with-clients
システムの電源を再投入します。
システムの電源を再投入する前にこれらの手順を実行しなかった場合、primary-with-client 構成の存在により、ドメインが非アクティブになります。この場合、各ドメインを手動でバインドしてから、ldm start -a コマンドを実行してそれらのドメインを起動する必要があります。ゲストのブート後にこの処理を繰り返すと、電源の再投入後にゲストドメインが自動的にブートするようになります。
バグ ID 15653424: アクティブドメインの移行時に、ドメインで実行されているリリースが Oracle Solaris 10 10/09 OS のリリースよりも古く、かつドメイン内の最小番号の CPU が offline 状態の場合に、移行に失敗することがあります。この操作に失敗するのは、Logical Domains Manager が CPU DR を使用してドメインの CPU を 1 つだけに減らしたときです。このときに、Logical Domains Manager はドメイン内の最小番号の CPU を除いてすべて削除しようとしますが、最小番号の CPU がオフラインのため、処理が失敗します。
回避方法: 移行を実行する前に、ドメイン内の最小番号の CPU が online 状態になっていることを確認してください。
バグ ID 15646293: Oracle Solaris 10 9/10 ドメインが移行操作の中で一時停止状態にされたあとで、メモリー動的再構成 (Dynamic Reconfiguration、DR) が無効になります。このアクションは、移行に成功した場合だけでなく、移行がキャンセルされて、ドメインがソースマシン上に残っている場合にも行われます。
バグ ID 15631119: 制御ドメインの仮想ネットワークデバイスの最大伝送単位 (Maximum Transmission Unit、MTU) を変更すると、遅延再構成処理が起動されます。そのあとで遅延再構成をキャンセルしても、デバイスの MTU 値は元の値に復元されません。
回復方法: ldm set-vnet コマンドを再実行して MTU を元の値に設定します。MTU の設定を変更すると、制御ドメインが遅延再構成モードになりますが、このモードをキャンセルする必要があります。これで、MTU 値は元の正しい MTU 値になります。
# ldm set-vnet mtu=orig-value vnet1 primary # ldm cancel-op reconf primary
バグ ID 15606220: Logical Domains 1.3 リリース以降では、ドメインに暗号化装置がバインドされていてもドメインを移行できます。
次の場合には、移行の完了後、ターゲットマシンに 1 つの CPU しか含まれません。
ターゲットマシンで Logical Domains 1.2 が実行されている
ターゲットマシン上の制御ドメインが実行している Oracle Solaris OS のバージョンが、暗号化装置の DR をサポートしていない
暗号化装置が含まれるドメインを移行した
移行の完了後、ターゲットドメインは正常に再開され運用されますが、CPU が 1 つのみの縮退状態になります。
回避方法: 移行前に、Logical Domains 1.3 を実行しているソースマシンから暗号化装置を削除します。
軽減方法: この問題を回避するには、次の手順のいずれかまたは両方を実行します。
ターゲットマシンに最新の Oracle VM Server for SPARC ソフトウェアをインストールします。
ターゲットマシンの制御ドメインにパッチ ID 142245-01 をインストールするか、または Oracle Solaris 10 10/09 以降の OS にアップグレードします。
バグ ID 15605806: 特定の状況では、移行が失敗して次のエラーメッセージが表示され、ソースドメインに必要なメモリーをバインドできなかったことが ldmd で報告される場合があります。この状況は、ターゲットマシンで使用可能なメモリーの合計容量がソースドメインで使用されているメモリー容量 (ldm ls-devices -a mem で確認) より多い場合でも発生することがあります。
Unable to bind 29952M memory region at real address 0x8000000 Domain Migration of LDom ldg0 failed
原因: この障害は、ターゲットマシン上の実アドレス (Real Address、RA) と物理アドレス (Physical Address、PA) の間の一致要件を満たすことができないために発生します。
回避方法: ドメインを停止し、コールド移行として移行を実行します。ゲストドメイン上のメモリーのサイズを 128M バイト削減し、ドメインの動作中に移行が続行されるようにすることもできます。
バグ ID 15600969: 動作中のドメインからすべてのハードウェア暗号化装置を動的に削除すると、暗号化フレームワークがソフトウェア暗号化プロバイダへのシームレスな切り替えに失敗し、すべての ssh 接続が強制終了します。
回復方法: ドメインからすべての暗号化装置を削除したあと、ssh 接続を再確立します。
回避方法: サーバー側の /etc/ssh/sshd_config ファイルに UseOpenSSLEngine=no を設定し、svcadm restart ssh コマンドを実行します。
ssh 接続にはハードウェア暗号化装置が使用されなくなるので、パフォーマンスの向上というメリットはなくなりますが、暗号化装置が削除されても ssh 接続は切断されなくなります。
バグ ID 15597025: PCI Express Dual 10-Gigabit Ethernet Fiber カード (X1027A-Z) が搭載されたシステム上で ldm ls-io -l コマンドを実行すると、次のような出力が表示される場合があります。
primary# ldm ls-io -l ... pci@500/pci@0/pci@c PCIE5 OCC primary network@0 network@0,1 ethernet ethernet
この出力には 4 つのサブデバイスが表示されていますが、この Ethernet カードにはポートが 2 個しかありません。これは、このカードには 4 つの PCI 機能があるために発生します。4 つの機能のうち 2 つは内部で無効になっており、ldm ls-io -l 出力では ethernet として表示されます。
回避方法: ldm ls-io -l 出力の ethernet エントリは無視してかまいません。
バグ ID 15572184: いくつかのドメインがブート中だと ldm コマンドの応答が遅くなることがあります。この段階で ldm コマンドを実行すると、コマンドがハングアップしているように見える可能性があります。ldm コマンドは、期待されるタスクを実行したあとでリターンします。コマンドがリターンしたら、システムは通常どおり ldm コマンドに応答するはずです。
回避方法: 多数のドメインを同時にブートしないようにします。ただし、いくつかのドメインを同時にブートする必要がある場合、システムが通常の状態に戻るまで新しい ldm コマンドを実行しないようにします。たとえば、Sun SPARC Enterprise T5140 および T5240 サーバーでは約 2 分間、Sun SPARC Enterprise T5440 サーバーまたは Netra T5440 サーバーでは約 4 分間待機します。
バグ ID 15560811: Oracle Solaris 11 では、Logical Domains 仮想ネットワークデバイスのみを含むドメインで、自動ネットワークインタフェース (anet) で構成されたゾーンが起動に失敗することがあります。
回避方法 1: 1 つ以上の物理ネットワークデバイスをゲストドメインに割り当てます。物理 NIC をドメインに割り当てるには、PCIe バス割り当て、直接 I/O (DIO)、または SR-IOV 機能を使用します。
回避方法 2: ゾーンの構成要件が、ゾーン間通信をドメイン内でのみ行わせることである場合、etherstub デバイスを作成します。ゾーン構成内で etherstub デバイスを「lower-link」として使用し、etherstub デバイス上で仮想 NIC が作成されるようにします。
回避方法 3: 排他的リンク割り当てを使用して、Logical Domains 仮想ネットワークデバイスをゾーンに割り当てます。仮想ネットワークデバイスを必要に応じてドメインに割り当てます。多数の仮想ネットワークデバイスを作成できるように、inter-vnet リンクを無効にすることを選択することもできます。
バグ ID 15560201: 仮想ネットワークまたは仮想ディスクデバイスをドメインに追加したあと、ifconfig でデバイスが存在しないと表示されることがあります。この状態は、/devices エントリが作成されていないために発生することがあります。
この問題は通常操作時には発生しませんが、仮想ネットワークデバイスのインスタンス番号が /etc/path_to_inst ファイルに示されているインスタンス番号と一致しない場合にこのエラーが検出されました。
次に例を示します。
# ifconfig vnet0 plumb ifconfig: plumb: vnet0: no such interface
仮想デバイスのインスタンス番号は、ldm list の出力内の「DEVICE」列の下に表示されます。
# ldm list -o network primary NAME primary MAC 00:14:4f:86:6a:64 VSW NAME MAC NET-DEV DEVICE DEFAULT-VLAN-ID PVID VID MTU MODE primary-vsw0 00:14:4f:f9:86:f3 nxge0 switch@0 1 1 1500 NETWORK NAME SERVICE DEVICE MAC MODE PVID VID MTU vnet1 primary-vsw0@primary network@0 00:14:4f:f8:76:6d 1 1500
このインスタンス番号 (ここに示す vnet および vsw の場合は両方とも 0) と path_to_inst ファイルのインスタンス番号が確実に一致するように、両方の番号を比較できます。
# egrep '(vnet|vsw)' /etc/path_to_inst "/virtual-devices@100/channel-devices@200/virtual-network-switch@0" 0 "vsw" "/virtual-devices@100/channel-devices@200/network@0" 0 "vnet"
回避方法: インスタンス番号が一致していない場合、その仮想ネットワークまたは仮想スイッチデバイスを削除します。次に、id プロパティーを設定することで必要なインスタンス番号を明示的に指定し、それらをふたたび追加します。
/etc/path_to_inst ファイルを手動で編集することもできます。path_to_inst(4) のマニュアルページを参照してください。
注意 - マニュアルページに記載されている「changes should not be made to /etc/path_to_inst without careful consideration」という警告に注意してください。 |
バグ ID 15555509: システムに Logical Domains が構成されている場合に別の XAUI ネットワークカードを追加すると、マシンの電源を再投入してもそのカードは表示されません。
回復方法: 新しく追加した XAUI が制御ドメインに表示されるようにするには、次の手順を実行します。
制御ドメインにダミー変数を設定し、クリアーします。
次のコマンドでは、fix-xaui というダミー変数を使用しています。
# ldm set-var fix-xaui=yes primary # ldm rm-var fix-xaui primary
変更した構成を SP に保存し、現在の構成を置き換えます。
次のコマンドでは構成名 config1 を使用しています。
# ldm rm-spconfig config1 # ldm add-spconfig config1
制御ドメインの再構成リブートを実行します。
# reboot -- -r
この時点で、新しく使用可能になったネットワークを Logical Domains 用に構成できます。
バグ ID 15543982: Sun Fire T5240 などのシステムでは、専用 PCI-E ルートコンプレックスで最大 2 つのドメインを構成できます。このようなシステムには、2 つの UltraSPARC T2 Plus CPU と 2 つの I/O ルートコンプレックスが装備されています。
pci@500 と pci@400 が、システムの 2 つのルートコンプレックスです。primary ドメインには、少なくとも 1 つのルートコンプレックスが必ず含まれます。2 つ目のドメインは、割り当てまたはバインドされていないルートコンプレックスを使用して構成できます。
pci@400 ファブリック (またはリーフ) には、オンボード e1000g ネットワークカードが備わっています。次の状況では、ドメインでパニックが発生する場合があります。
システムが pci@500 を含む primary ドメインと pci@400 を含む 2 つ目のドメインで構成されている場合
注 - 一部のブレードでは、primary ドメイン (システムディスク) がデフォルトで pci@400 バス上にあります。
2 つ目のドメインのブートに、pci@400 ファブリック上の e1000g デバイスが使用される
次のネットワークデバイスが primary 以外のドメインに構成されている場合、これらのデバイスを避けてください。
/pci@400/pci@0/pci@c/network@0,1 /pci@400/pci@0/pci@c/network@0
これらの条件に該当する場合、PCI-E の致命的エラーが発生し、そのドメインでパニックが発生します。
このような構成を避けるか、またはこのような構成を使用している場合は、示されているデバイスからブートしないでください。
バグ ID 15527921: 移行中、明示的に割り当てられたコンソールグループおよびポートはすべて無視され、デフォルトのプロパティーを持つコンソールがターゲットドメインに作成されます。このコンソールは、コンソールグループとしてターゲットドメイン名を使用し、制御ドメインの最初の仮想コンソール端末集配信装置 (vcc) デバイスの使用可能ポートを使用して作成されます。デフォルトのグループ名と競合する場合、移行は失敗します。
回復方法: 移行後に明示的なコンソールプロパティーを復元するには、ターゲットドメインのバインドを解除し、ldm set-vcons コマンドを使用して目的のプロパティーを手動で設定します。
バグ ID 15523133: ターゲットマシンの仮想ディスクが指しているディスクバックエンドがソースマシンで使用されているものとは異なる場合は、移行されたドメインがそのディスクバックエンドを使用して仮想ディスクにアクセスすることはできません。そのドメインの仮想ディスクにアクセスすると、ハングアップする可能性があります。
現時点では、Logical Domains Manager が確認するのは仮想ディスクのボリューム名がソースマシンとターゲットマシンで一致しているかどうかだけです。このときに、ディスクのバックエンドが一致していなくてもエラーメッセージは表示されません。
回避方法: 移行されたドメインを受け取るターゲットドメインを構成するときに、ディスクボリューム (vdsdev) が、ソースドメインで使用されているディスクバックエンドと一致していることを確認します。
回復方法: ターゲットマシン上の仮想ディスクデバイスが誤ったディスクバックエンドを指していることがわかった場合は、次のいずれかの処理を実行します。
ドメインを移行し、vdsdev を修正します。
ドメインを移行してソースマシンに戻します。
ターゲットの vdsdev が正しいディスクバックエンドを指すように修正します。
ドメインをターゲットマシンに再度移行します。
ターゲットでドメインを停止し、バインドを解除して、vdsdev を修正します。OS で仮想 I/O 動的再構成がサポートされており、誤った仮想ディスクがドメインで使用中でない場合、つまりブートディスクではなくマウントが解除されている場合は、次の手順を実行します。
ldm rm-vdisk コマンドを使用してディスクを削除します。
vdsdev を修正します。
ldm add-vdisk コマンドを使用して仮想ディスクをふたたび追加します。
バグ ID 15523120: 特定の状況では、移行が失敗し、ソースドメインに必要なメモリーをバインドできなかったことが ldmd で報告される場合があります。この状況は、ターゲットマシンで使用可能なメモリーの合計容量がソースドメインで使用されているメモリー容量より多い場合でも発生することがあります。
この障害は、ソースドメインで使用されている特定のメモリー範囲を移行するには、ターゲットでもそれに対応するメモリー範囲が使用可能である必要があるために発生します。ソースのメモリー範囲に対応するメモリー範囲が見つからない場合、移行は続行できません。
回復方法: この状況が発生した場合は、ターゲットマシンのメモリー使用量を変更すると、ドメインを移行できるようになることがあります。この操作を行うには、ターゲットでバインドされている、またはアクティブな論理ドメインのバインドを解除します。
使用可能なメモリーとその使用状況を確認するには、ldm list-devices -a mem コマンドを使用してください。また、別のドメインへのメモリーの割り当て量を減らす必要があることもあります。
バグ ID 15518409: マシンにネットワークが構成されていない場合にネットワーク情報サービス (Network Information Service、NIS) クライアントが実行されていると、Logical Domains Manager が起動しません。
回避方法: ネットワークに接続されていないマシン上の NIS クライアントを無効にします。
# svcadm disable nis/client
バグ ID 15516245: アクティブな論理ドメインが、ブートしてから長時間が経過していたり、ドメイン移行の完了後であるにもかかわらず、通常の状態ではなく移行状態として表示されることがあります。この不具合が問題を引き起こすことはなく、ドメインは正常に動作しています。設定されているフラグを確認するには、ldm list -l -p コマンド出力の flags フィールドを確認するか、あるいは ldm list コマンドの FLAGS フィールドを確認します。このフィールドには、通常の場合は -n----、移行の場合は -t---- と表示されます。
回復方法: 次回のリブート後に、ドメインの正しい状態が表示されます。
バグ ID 15513998: ドメインの移行後、そのドメインのコンソールに接続できない場合があります。
回避方法: コンソールに接続できるようにするには、vntsd SMF サービスを再起動します。
# svcadm restart vntsd
注 - このコマンドは、アクティブなすべてのコンソール接続を切断します。
バグ ID 15511551: Logical Domains システムのコマンド行から uadmin 1 0 コマンドを実行すると、それ以降のリセットでシステムが ok プロンプトに戻らない場合があります。この誤った動作は、Logical Domains 変数 auto-reboot? が true に設定されている場合にのみ発生します。auto-reboot? が false に設定されている場合は、期待どおりに動作します。
回避方法: 代わりに次のコマンドを使用します。
uadmin 2 0
または、常に auto-reboot? を false に設定して実行するようにします。
バグ ID 15505014: CPU が 1 つのみでメモリーが大容量の構成では、ドメインの停止またはメモリーのスクラブに 15 分以上かかることがあります。停止の際、ドメインの CPU はそのドメインが所有するすべてのメモリーをスクラブするために使用されます。CPU が 1 つのみでメモリーが 512G バイトのドメインのように不均衡な構成では、スクラブの完了までに非常に長い時間がかかる場合があります。スクラブ時間が長くなると、ドメインの停止に必要な時間も長くなります。
回避方法: 大容量メモリー構成 (>100G バイト) では必ず、少なくとも 1 つのコアが存在するようにします。
バグ ID 15482406: Oracle Solaris 10 5/08 OS が動作しているサービスドメインによってサービスが提供されている任意のゲストドメインで、Oracle Solaris 10 8/07 OS のネットワークブートを試みると、インストール中にゲストドメインでハングアップが発生することがあります。
回避方法: Oracle Solaris 10 8/07 OS ネットインストールイメージのミニルートにパッチ ID 127111-05 を適用します。
バグ ID 15469227: SC リセットのあとに、Solaris 10 11/06 OS 以降が動作している制御ドメイン上で scadm コマンドがハングアップすることがあります。SC のリセット後、システムは適切に接続を再確立できません。
回避方法: ホストをリブートして SC との接続を再確立します。
回復方法: ホストをリブートして SC との接続を再確立します。
バグ ID 15453968: 共通のコンソールグループを持つシステムで、複数のゲストドメインのネットインストールを同時に実行すると失敗します。
回避方法: それぞれ固有のコンソールグループを持つゲストドメインでのみネットインストールを実行してください。この障害は、ネットインストールを行う複数のドメイン間で共有される、共通のコンソールグループを使用するドメインでのみ発生します。
バグ ID 15426914: 次の警告メッセージがシステムコンソールまたはシステムログに表示されることがあります。
ldc_close: (0xb) unregister failed, 11
丸括弧内の番号は Oracle Solaris 内部チャネル番号であり、警告メッセージごとに異なる可能性があります。
回避方法: このメッセージは無視してかまいません。
バグ ID 15422900: 動的ホスト構成プロトコル (Dynamic Host Configuration Protocol、DHCP) を使用している同一ネットワーク上で、ゲストドメインに 5 つ以上の仮想ネットワーク (vnet) を構成すると、ネットワークトラフィックの実行中に、ゲストドメインが最終的に応答しなくなることがあります。
回避方法: インタフェースが 8 個ある場合、ip_ire_min_bucket_cnt と ip_ire_max_bucket_cnt を 32 などの大きな値に設定します。
回復方法: 問題のゲストドメイン (ldom) 上で、ldm stop-domain ldom コマンドを発行したあと、ldm start-domain ldom コマンドを発行します。
バグ ID 15387338: この問題の概要は「Logical Domains 変数の持続性」で説明していますが、この問題は制御ドメインにのみ影響します。
バグ ID 15370442: Logical Domains 環境では、広域ネットワーク (WAN) ブートキーの設定または削除を Oracle Solaris OS 内から、ickey(1M) コマンドを使用して行うことはサポートされていません。ickey 操作はすべて失敗し、次のようなエラーが表示されます。
ickey: setkey: ioctl: I/O error
また、制御ドメイン以外の論理ドメインで OpenBoot ファームウェアを使用して設定された WAN ブートキーは、ドメインをリブートすると記憶されていません。これらのドメインでは、OpenBoot ファームウェアで設定したキーは 1 回の使用でのみ有効です。
バグ ID 15368170: ldm stop-domain コマンドの動作がわかりにくい場合があります。
# ldm stop-domain -f ldom
ドメインにカーネルモジュールデバッガ kmdb(1) のプロンプトが表示されている場合、ldm stop-domain コマンドが失敗し、次のエラーメッセージが表示されます。
LDom <domain-name> stop notification failed
このセクションでは、発見が遅れたために Oracle VM Server for SPARC 3.0 リリースでは解決できなかったドキュメントのエラーを示します。
ldm(1M) のマニュアルページの複数箇所で、I/O 仮想化コマンドを使用すれば自動的に遅延再構成が開始されると記述されています。これは事実ではありません。必要な場合に、遅延再構成を手動で開始する必要があります。
ldm(1M) のマニュアルページの仮想機能の作成に関するセクションでは、「仮想機能を動的に作成するには、必ず親ルートコンプレックスに iov プロパティーを設定してください」と記述されています。Oracle VM Server for SPARC 3.0 リリースでは、この機能はサポートされていません。
ldm(1M) のマニュアルページの -r オプションの説明では、現時点で、add-spconfig、list-spconfig、および remove-spconfig サブコマンドが、このオプションを使用して手動復旧を実行すると記述されています。これは事実ではありません。手動復旧を実行するために使用可能なコマンドは、ldm add-spconfig -r だけです。
Fujitsu M10 システム では、次の制限が 『Oracle VM Server for SPARC 3.0 管理ガイド』の「OpenBoot PROM からまたはカーネルデバッガで実行中のドメインの移行」で説明する情報より優先されます。
移行するドメインが OpenBoot またはカーネルデバッガ (kmdb) で実行しており、ソースマシンまたはターゲットマシンが Fujitsu M10 システム である場合、移行の試みは常に失敗します。移行するドメインに単一の CPU しかない場合、次のエラーメッセージが表示されることがあります。
# ldm migrate ldg1 system2 Non-cooperative migration is not supported on this platform.