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Oracle VM Server for SPARC 3.0 リファレンスマニュアル Oracle VM Server for SPARC (日本語) |
- ドメインごとの消費電力情報の表示
ldmpower [-ehiprstvx | -o hours | -m minutes] [-c resource] [-l ldom[,ldom[,...]]] [interval [count]]
ldmpower コマンドは、ドメインの消費電力データ (ワット) を表示します。デフォルトでは、実行中の各ドメインで消費されるプロセッサの電力が表示されます。オプションを使用すれば、メモリーの消費電力データや、システム全体を実行中のドメイン間で割った外挿消費電力を表示できます。ドメインごとのシステム消費電力は、ストランドの利用率の平均、および実行中の各ドメインにバインドされたメモリーの利用率を使用して計算されます。
オプションを付けずに指定した場合、ldmpower コマンドは、最近 15、30、60 秒間の平均消費電力を表示します。コマンドは最新の消費電力データを表示することもできます。より長い履歴が必要な場合、最近 1 時間を対象とした最大 60 個の 1 分間の平均値、および最近 14 日間を対象とした 336 個の 1 時間の平均値を表示できます。
このコマンドを非特権ユーザーとして実行するには、LDoms Power Mgmt Observability 権利プロファイルが割り当てられている必要があります。すでに LDoms Management または LDoms Review 権利プロファイルが割り当てられている場合、ldmpower コマンドを実行するためのアクセス権が自動的に付与されます。
ldmpower コマンドは、次のオプションおよびオペランドを使用します。
指定されたリソースタイプ resource の消費電力をドメインごとに表示します。有効な値は processors および memory です。このオプションの長いバージョンは --component です。
データ記録の開始以降の消費電力の最小値と最大値を表示します。このオプションの長いバージョンは --extremes です。
ldmpower コマンドオプションの説明を表示します。このオプションの代替の短いバージョンは -?、このオプションの長いバージョンは --help です。
瞬間消費電力データを表示します。このオプションの長いバージョンは --instant と --instantaneous です。
指定された 1 つ以上のドメインの消費電力データを表示します。ドメイン名はコンマで区切られます。このオプションの長いバージョンは --list です。
リクエストされた期間よりも短い時間でドメインがブートされた場合は、表示されるデータ量が少なくなることに注意してください。
最大 1 時間の平均消費電力データを一定の 1 分間隔で表示します。このオプションの長いバージョンは --minutes です。
リクエストされた期間よりも短い時間で Logical Domains デーモンが実行された場合は、表示されるデータ量が少なくなることに注意してください。
最大 14 日間の平均消費電力データを一定の 1 時間間隔で表示します。このオプションの長いバージョンは --hours です。
リクエストされた期間よりも短い時間で Logical Domains デーモンが実行された場合は、表示されるデータ量が少なくなることに注意してください。
プロセッサ、メモリー、およびファンを含むシステム全体の総消費電力を表示します。このオプションの長いバージョンは --platform です。
過去 15、30、60 秒間の移動平均消費電力の履歴を表示します。このオプションの長いバージョンは --rolling です。
出力ヘッダーが表示されなくなります。このオプションの長いバージョンは --suppress です。
出力にタイムスタンプを表示します。このオプションの長いバージョンは --timestamps です。
バージョンデータを表示します。このオプションの長いバージョンは --version です。
外挿消費電力の平均値を表示します。これらの平均値は、ストランド利用率の統計情報に基づいて消費されるシステム全体のワット利用率、およびドメインにバインドされたメモリーの利用率に反映されます。このオプションは、-o、-i、-m、および -r のいずれかのオプションと同時に使用できます。このオプションの長いバージョンは --extrapolate です。
出力を interval 秒ごとに 1 回レポートします。
レポートを count 回表示します。count を指定する場合は、まず interval を指定する必要があります。
例 1 消費電力データの表示
次のコマンドは、すべてのドメインについて、15 秒、30 秒、60 秒の移動平均消費電力データを表示します。
# ldmpower DOMAIN 15_SEC 30_SEC 60_SEC primary 315 469 520 gdom1 275 308 210 gdom2 250 230 220
例 2 一定間隔での消費電力データの表示
次のコマンドは、消費電力データを一定の間隔で表示します。
次のコマンドは、すべてのドメインについて、瞬間消費電力データと 15 秒、30 秒、60 秒の移動平均消費電力データを表示します。-i オプションは、瞬間消費電力データを表示し、-r オプションは、移動平均消費電力データを表示します。-t オプションは、出力にタイムスタンプを表示します。コマンド行でオペランド 10 を指定すると、消費電力データが 10 秒間隔でレポートされます。割り込みを受信するまで、データの出力は継続します。
# ldmpower -rit 10 DOMAIN TIMESTAMP INSTANT 15_SEC 30_SEC 60_SEC primary 2012.08.29 12:05:05 509 430 469 520 gdom1 2012.08.29 12:05:05 250 357 308 210 gdom2 2012.08.29 12:05:05 222 201 230 220 primary 2012.08.29 12:05:15 469 367 459 244 gdom1 2012.08.29 12:05:15 301 275 256 301 gdom2 2012.08.29 12:05:15 278 250 246 236 primary 2012.08.29 12:05:25 509 430 469 520 gdom1 2012.08.29 12:05:25 349 325 300 298 gdom2 2012.08.29 12:05:25 420 349 306 300
次のコマンドは、すべてのドメインについて、瞬間消費電力データと 15 秒、30 秒、60 秒の移動平均消費電力データを表示します。オペランド 10 を指定すると、出力は 10 秒間隔で再計算されます。-s オプションを指定すると、出力に列ヘッダーが表示されなくなります。割り込みを受信するまで、出力は継続します。
# ldmpower -ris 10 primary 509 430 469 520 gdom1 250 357 308 210 gdom2 222 201 230 220 primary 469 367 459 244 gdom1 301 275 256 301 gdom2 278 250 246 236 primary 509 430 469 520 gdom1 349 325 300 298 gdom2 420 349 306 300
例 3 システム全体の消費電力データの表示
次のコマンドは、システム全体の瞬間消費電力 (ワット) を表示します。
次のコマンドは、システム、プロセッサ、メモリー、およびファンについて、瞬間消費電力データを表示します。-t オプションは、出力にタイムスタンプを含めます。
# ldmpower -tp Overall Instant System Power Consumption in Watts System 2012.08.23 23:13:33 738 Processors 2012.08.23 23:13:33 295 Memory 2012.08.23 23:13:33 138 Fans 2012.08.23 23:13:33 28
次のコマンドは、システム、プロセッサ、メモリー、およびファンについて、瞬間消費電力データを表示します。
# ldmpower -p Overall Instant System Power Consumption in Watts System 738 Processors 295 Memory 138 Fans 25
例 4 ドメインごとの消費電力データの表示
次のコマンドは、メモリー、プロセッサ、またはその両方について、ドメインごとの消費電力 (ワット) を表示します。
次のコマンドは、メモリーの消費電力データを表示します。
# ldmpower -c memory Memory Power Consumption in Watts DOMAIN 15_SEC_AVG 30_SEC_AVG 60_SEC_AVG primary 138 138 138 ldg1 19 19 19 ldg2 19 19 19
次のコマンドは、メモリーとプロセッサの移動消費電力データを表示します。
# ldmpower -c memory -c processors Processor Power Consumption in Watts DOMAIN 15_SEC_AVG 30_SEC_AVG 60_SEC_AVG primary 63 61 60 ldg1 9 10 10 ldg2 9 9 10 Memory Power Consumption in Watts DOMAIN 15_SEC_AVG 30_SEC_AVG 60_SEC_AVG primary 138 138 138 ldg1 19 19 19 ldg2 19 19 19
次のコマンドは、メモリーとプロセッサの瞬間消費電力データを表示します。
# ldmpower -c memory -c processors -i Processor Power Consumption in Watts DOMAIN INSTANT primary 292 ldg1 10 ldg2 10 Memory Power Consumption in Watts DOMAIN INSTANT primary 138 ldg1 19 ldg2 19
例 5 指定されたドメインの消費電力データの表示
次のコマンドは、gdom2 および gdom5 ドメインについて、瞬間消費電力データを表示します。-i オプションは、瞬間消費電力データを表示し、-t オプションは、出力にタイムスタンプを表示します。オプションの -l 引数を指定すると、gdom2 および gdom5 ドメインに関する情報のみが出力に表示されます。1 番目のオペランド 10 は、消費電力データが 10 秒間隔でレポートされることを示します。2 番目のオペランド 5 は、データ出力の反復回数です。
# ldmpower -itl gdom2, gdom5 10 5 Processor Power Consumption in Watts DOMAIN TIMESTAMP INSTANT gdom2 2012.08.29 12:05:33 222 gdom5 2012.08.29 12:05:33 467 gdom2 2012.08.29 12:05:43 351 gdom5 2012.08.29 12:05:43 256 gdom2 2012.08.29 12:05:53 344 gdom5 2012.08.29 12:05:53 435 gdom2 2012.08.29 12:06:03 645 gdom5 2012.08.29 12:06:03 467 gdom2 2012.08.29 12:06:13 378 gdom5 2012.08.29 12:06:13 257
例 6 指定された時間での消費電力データの表示
次のコマンドは、指定された時間の消費電力データを表示します。
次のコマンドは、すべてのドメインについて、最近 12 時間の平均消費電力データを表示します。-e オプションは、データ記録の開始以降の最小値と最大値を表示し、-t オプションは、出力にタイムスタンプを表示します。-o オプション引数には、1 時間ごとの平均消費電力データを表示する時間数を指定します。データは最後にリクエストされた 1 時間ごとの計算から 1 時間の間隔で表示されます。
# ldmpower -eto 12 Per domain MINIMUM and MAXIMUM power consumption ever recorded: primary 2012.08.29 06:59:55 151 Min Processors primary 2012.08.29 06:56:20 682 Max Processors gdom1 2012.08.29 06:56:25 36 Min Processors gdom1 2012.08.29 07:02:10 318 Max Processors gdom2 2012.08.29 06:56:25 42 Min Processors gdom2 2012.08.29 07:05:45 417 Max Processors primary 2012.08.29 06:59:55 137 Min Memory primary 2012.08.29 06:56:20 138 Max Memory gdom1 2012.08.29 06:56:25 59 Min Memory gdom1 2012.08.29 07:02:10 60 Max Memory gdom2 2012.08.29 06:56:25 59 Min Memory gdom2 2012.08.29 07:05:45 60 Max Memory 12 hours worth of data starting from 2012.08.29 12:05:33: DOMAIN TIMESTAMP 1 HOUR AVG primary 2012.08.29 12:05:33 574 gdom1 2012.08.29 12:05:33 268 gdom2 2012.08.29 12:05:33 386 primary 2012.08.29 13:05:33 488 gdom1 2012.08.29 13:05:33 250 gdom2 2012.08.29 13:05:33 364 primary 2012.08.29 14:05:33 694 gdom1 2012.08.29 14:05:33 276 gdom2 2012.08.29 14:05:33 364 ...
次のコマンドは、すべてのドメインについて、最近 30 分間の平均消費電力データを表示します。-e オプションは、データ記録の開始以降の最小値と最大値を表示し、-t オプションは、出力にタイムスタンプを表示します。-m オプション引数には、平均消費電力データを表示する分数を指定します。データは 1 分間隔で表示されます。
# ldmpower -etm 30 Per domain MINIMUM and MAXIMUM power consumption ever recorded: primary 2012.08.29 06:59:55 151 Min Processors primary 2012.08.29 06:56:20 682 Max Processors gdom1 2012.08.29 06:56:25 36 Min Processors gdom1 2012.08.29 07:02:10 318 Max Processors gdom2 2012.08.29 06:56:25 42 Min Processors gdom2 2012.08.29 07:05:45 417 Max Processors primary 2012.08.29 06:59:55 137 Min Memory primary 2012.08.29 06:56:20 138 Max Memory gdom1 2012.08.29 06:56:25 59 Min Memory gdom1 2012.08.29 07:02:10 60 Max Memory gdom2 2012.08.29 06:56:25 59 Min Memory gdom2 2012.08.29 07:05:45 60 Max Memory 30 minute's worth of data starting from 2012.08.29 12:05:33: DOMAIN TIMESTAMP 1 MIN AVG primary 2012.08.29 12:05:33 574 gdom1 2012.08.29 12:05:33 268 gdom2 2012.08.29 12:05:33 386 primary 2012.08.29 12:06:33 555 gdom1 2012.08.29 12:06:33 250 gdom2 2012.08.29 12:06:33 364 primary 2012.08.29 12:07:33 498 gdom1 2012.08.29 12:07:33 276 gdom2 2012.08.29 12:07:33 364 ...
例 7 すべてのドメインの外挿消費電力データの表示
次のコマンドは、すべてのドメイン (primary、gdom1、および gdom2) について、外挿消費電力データを表示します。
# ldmpower -x System Power Consumption in Watts DOMAIN 15_SEC 30_SEC 60_SEC primary 315/38.14% 46942.79% 520/53.46% gdom1 275/33.72% 308/32.68% 210/21.99% gdom2 250/24.14% 230/24.53% 220/24.55%
次の属性の説明については、attributes(5) のマニュアルページを参照してください。
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