フリーウェアの機能拡張

このセクションでは、このリリースに含まれるフリーウェアの拡張機能について説明します。

Evince 2.30.3

Oracle Solaris 10 1/13 以降のリリースでは、Evince 2.30.3 が Oracle Solaris 10 OS のデフォルトの PDF ビューアになりました。Evince 2.30.3 は GNOME ドキュメントビューアであり、次のファイル形式をサポートしています。

• PDF

• PostScript

Evince 2.30.3 には次の機能があります。

• 結果を表示したり、ページ上で結果を強調表示したりするための統合された検索

• ドキュメントのクイックリファレンスを示すページのサムネイル

• ツリー形式で表示される索引情報

• ドキュメントの印刷

詳細については、http://projects.gnome.org/evince/ を参照してください。

GNU Make 3.82

実行可能プログラムおよびライブラリを自動的に構築するユーティリティーである GNU Make がバージョン 3.82 にアップグレードされました。

GNU Make 3.82 には次の拡張機能があります。

• .ONESHELL ターゲットを使用した単一シェルの呼び出し

• パターン検索の向上

詳細は、make(1) のマニュアルページおよび https://www.gnu.org/software/make/ の Web サイトを参照してください。

GNU gettext ユーティリティー

Oracle Solaris 10 1/13 リリースで、多言語メッセージを生成するためのフレームワークを提供する GNU gettext ユーティリティーをサポートするようになりました。GNU gettext ユーティリティーには、メッセージカタログをサポートするための次の機能があります。

• メッセージカタログをサポートするプログラムの作成方法についての一連の表記規則

• メッセージカタログのディレクトリおよびファイルの命名規則

• 翻訳済みメッセージの取得をサポートする実行時ライブラリ

• 一連の翻訳可能文字列または翻訳済み文字列を微調整するスタンドアロンのプログラム

詳細は、gettext(1) のマニュアルページおよび https://www.gnu.org/software/gettext/ の Web サイトを参照してください。

GNU IDN ライブラリ

Oracle Solaris 10 1/13 リリースで、GNU IDN (Internationalizing Domain Names) ライブラリをサポートするようになりました。GNU IDN ライブラリ (Libidn) は、Stringprep、Punycode、および Internationalizing Domain Names in Applications (IDNA) 仕様の実装です。GNU IDN ライブラリを使用して国際化ドメイン名をエンコードおよびデコードできます。

詳細は、http://www.gnu.org/software/libidn/ および idn(1M) のマニュアルページを参照してください。

Ghostscript 9.00

Ghostscript がバージョン 9.00 にアップグレードされました。新しいメジャーリリースである Ghostscript 9.00 は、セキュリティーおよびバグ修正に対応した Ghostscript 8.64 のアップグレードです。Version 9.00 は GPLv3 に基づいてライセンスされています。

Ghostscript を使用すると、次の機能を実行できます。

• ドキュメントページを表示または出力するためのページ記述言語ファイルのラスター化

• PostScript ファイルと PDF ファイルの間の変換

詳細は、http://www.ghostscript.com/ にある Ghostscript の Web サイトを参照してください。

gzip 1.4

ファイル圧縮に使用されるアプリケーションである gzip がバージョン 1.4 にアップグレードされました。このバージョンでは、いくつかのバグが修正されています。

詳細は、gzip(1) のマニュアルページと、https://www.gnu.org/software/gzip/ にあるプロジェクトの Web サイトを参照してください。

Jakarta Tomcat 5.5

Oracle Solaris 10 1/13 OS で、Jakarta Tomcat 5.5 をサポートするようになりました。

詳細については、https://tomcat.apache.org/ を参照してください。

Lightning 1.0

Mozilla Thunderbird にカレンダーおよびスケジュール機能を組み込む拡張機能である Lightning 1.0 がこの Oracle Solaris リリースに追加されました。Lightning 1.0 には次の機能があります。

• コンテキストメニューを使用してイベントやタスクを直接受け入れたり、拒否したりする機能

• フルカレンダースケジュールでクリックおよびドラッグを使用したイベントの作成

• 単一イベントに対する複数のアラーム設定

• 「リマインダ」ウィンドウでのアラームのソート

• 各種タブでのカレンダービューおよびタスクビュー

• Web Calendar Access Protocol 3.0 (WCAP) のサポート

• CalDAV webdav-sync 無効アンカーのパフォーマンスの向上

詳細については、https://www.mozilla.org/projects/calendar/lightning/ を参照してください。

rsync

ローカルおよびリモートファイルコピーツールである rsync が Oracle Solaris 10 1/13 リリースに組み込まれました。

詳細は、rsync(1) のマニュアルページと、https://rsync.samba.org/ にあるプロジェクトの Web サイトを参照してください。

Samba 3.6.8

サーバーメッセージブロック/共通インターネットファイルシステム (SMB/CIFS) クライアントにファイルサービスと印刷サービスを提供する Samba がバージョン 3.6.8 にアップグレードされました。

Samba 3.6.8 には次の拡張機能があります。

• セキュリティー修正

• セキュリティーのデフォルト値の改善

• 完全に機能する SMB2 のサポート

• 本稼働準備のできた VFS ACL モジュール

詳細については、https://www.samba.org/ を参照してください。

Sendmail 8.14.5

インターネットワーク電子メールルーティングに使用されるユーティリティーである Sendmail がバージョン 8.14.5 にアップグレードされました。このバージョンでは、いくつかのバグが修正されています。

詳細については、http://www.sendmail.com/sm/open_source/download/8.14.5/ を参照してください。

Thunderbird 10 ESR

Thunderbird 10 ESR が Oracle Solaris 10 1/13 に組み込まれました。Thunderbird 10 は、Extended Support Release (ESR) ポリシーに基づいた Thunderbird 電子メールアプリケーションの最初のリリースです。Thunderbird ESR は、大規模な組織のデスクトップ環境を維持するグループを対象にしています。

Thunderbird 10 ESR には次の拡張機能があります。

• 新しいインターネット検索機能

• 電子メール検索の改善

• 添付ファイルのキーボード処理の向上

• 検索の新しいショートカット

• アドレス帳のプラットフォームの改善

• セキュリティー、プラットフォーム、およびユーザーインタフェースに関するいくつかの修正

詳細については、http://www.mozilla.org/en-US/thunderbird/organizations/ を参照してください。

Firefox 10 ESR

Firefox 10 ESR が Oracle Solaris 10 1/13 に組み込まれました。Firefox 10 は、Extended Support Release (ESR) ポリシーに基づいた Firefox ブラウザアプリケーションの最初のリリースです。Firefox ESR は、大規模な組織のデスクトップ環境を維持するグループを対象にしています。

Firefox 10 ESR には次の拡張機能があります。

• セキュリティーと安定性に関するいくつかの修正

• サードパーティープログラムによってインストールされたアドオンがデフォルトで無効になるようになりました

• ほとんどのアドオンがデフォルトで新バージョンの Firefox と互換性を持つようになりました

• 戻るまで「進む」ボタンが表示されないようになりました

• <audio> および <video> 要素の使用時のパフォーマンスとメモリー処理の向上

• HTML5 コンテキストメニューと WebSocket のサポート

詳細については、http://www.mozilla.org/en-US/firefox/organizations/ を参照してください。

wxWidgets

グラフィカルユーザーインタフェースの作成に使用されるウィジェットツールキットおよびツールライブラリである wxWidgets がスタンドアロンパッケージとして提供されます。

詳細については、http://wxwidgets.org/ を参照してください。