第5章 Oracle VMのアップグレード

目次

5.1 アップグレードの概要
5.2 Oracle VM Managerのアップグレード
5.2.1 アップグレード後の手順
5.3 Oracle VM Server for x86のアップグレード
5.3.1 Yumリポジトリを使用したOracle VM Serverのアップグレード
5.3.2 CDを使用したOracle VM Serverのアップグレード
5.3.3 マルチパスSANを使用したOracle VM Serverのアップグレード

Oracle VMリリース3.xは、Oracle VMリリース2.xとの間に下位互換性はありません。Oracle VMリリース2.xを使用している場合は、リリース3.xにアップグレードできません。Oracle VM ServerおよびOracle VM Managerを再インストールする必要があります。ただし、Oracle VMリリース2.xの仮想マシン・テンプレートは、Oracle VM 3.xにインポートすることで、再利用できます。

Oracle VMリリース2からOracle VMリリース3にリポジトリを移行する方法の詳細は、My Oracle SupportのWebサイト(https://support.oracle.com/oip/faces/secure/km/DocumentDisplay.jspx?id=1366216.1)を参照してください。

Oracle Database XEをOracle VM Managerのバックエンド・リポジトリとして使用している場合、アップグレードに使用できるリリースはありません。Oracle VM Managerでは、バックエンド・リポジトリとしてOracle Database XEをサポートしなくなったため、Oracle VM 3.2でサポートされている新しいバックエンドのMySQLデータベースに移行する方法はありません。Oracle Database XEをOracle Database SEまたはOracle Database EEなどのサポート対象のOracle Databaseに移行する意思がある場合、カスタム・インストールの手順でアップグレードを実行できます。

この章では、Oracle VMリリース3.0.1から3.0.3へ、またはリリース3.0.3から3.1.1へなど、Oracle VM 3.xリリース間でアップグレードを行う手順について説明します。この章では、ダウンタイムを最小限に抑え、アップグレードを正しい順番で実行するためのOracle VMのすべてのコンポーネントのアップグレード手順の概要を示します。

注意

一般に、Oracle VM 3.xから3.xへアップグレードする場合は、リリースごとに増分アップグレードする必要はなく、リリースをスキップできます。たとえば、リリース3.0.2から3.1.1にアップグレードできます。この例外としては、Oracle VMリリース3.0.1を実行している場合、リリース3.2にアップグレードする前に、まずリリース3.0.2または3.0.3にアップグレードする必要があるということです。テストによりリリース3.0.3から3.2へおよびリリース3.1.1からリリース3.2へアップグレードすることが可能であることは確認しており、完全にサポートされています。