第5章 ネットワークの管理

目次

5.1 Oracle VMネットワークの概要
5.2 ネットワークの使用
5.3 ネットワーク環境の構築
5.4 IPアドレス指定およびDHCP
5.5 ネットワーク・ボンディング
5.6 ネットワーク・ブリッジ
5.7 VLANグループおよびVLANセグメント
5.7.1 VLANの構成
5.7.2 VLANグループの構成
5.8 追加ネットワークの作成
5.9 クラスタ・ハートビート・ネットワークの設計
5.10 ボンディングされたインタフェースの管理
5.11 VLANグループの管理
5.11.1 VLANグループの作成
5.11.2 VLANグループの編集
5.11.3 VLANグループの削除
5.12 ネットワークの管理
5.12.1 ネットワークの作成
5.12.2 ネットワークの編集
5.12.3 ネットワークの削除
5.12.4 VLANでの管理ネットワークの構成
5.12.5 ネットワーク操作失敗時の処理
5.13 ネットワーク・データの編集

ネットワークは、多くの様々な解釈が存在する非常に広い概念です。通常、データ・センター管理者は、パフォーマンス、セキュリティおよび費用対効果における最適なネットワーク構成について、独自の考えを持ちます。物理ネットワーク接続がすぐに使用可能なためフェイルオーバーまたは大きなバンド幅を実現するためにボンディングまたはデータ・リンクの集約が選択される場合もあれば、他の構成ではネットワークのセグメント化または空いているNICの不足を補うためにVLANが使用される場合もあります。記憶域にイーサネット接続が使用される場合も、自由に使用可能な専用のファイバ・チャネル・ハードウェアがある場合もあります。

一般に、データ・センターのオペレータは、スイッチ、ルーター、ファイアウォール、ケーブル、NIC(ネットワーク・インタフェース・カード)などのハードウェアの観点から考える傾向があります。現在までに、唯一普及しているネットワーク仮想化の概念は、VLAN(仮想LAN)テクノロジです。VLANは、Oracle VMネットワークにおいても非常に頻繁に使用されます。

Oracle VM環境のネットワーク・インフラストラクチャは、次の様々なコンポーネント間の接続で構成されます。

これらのネットワーク接続では、Oracle VMによってサポートされる機能(ネットワーク化されたファイル・システム、クラスタリング、冗長性とロード・バランシング、ブリッジングおよび仮想LAN (VLAN)のサポートなど)を利用できます。

この章では、Oracle VMネットワークの作成および使用について説明します。