6.3 クラスタ化されていないサーバー・プール

サーバー・プールを作成するときに、プール内のサーバーがクラスタの一部であるかどうかを指定します。ほとんどの場合は、クラスタ化されたサーバー・プールを作成します。プール内のすべてのサーバーがリポジトリとしてNFS共有のみを使用する場合は、クラスタ化されていないプールを作成できます。Oracle VM Serverが物理ディスク上のリポジトリにもアクセスする場合、これらのサーバーはクラスタ化されたサーバー・プールの一部である必要があります。

図6.2「NFS記憶域のみを使用する、クラスタ化されていないサーバー・プール」は、クラスタ化されていない構成のサーバー・プール(NFS記憶域上のリソースへの共有アクセスがあり、サーバーのHA機能がない)を示しています。

図6.2 NFS記憶域のみを使用する、クラスタ化されていないサーバー・プール

この図は、クラスタ化されていない2つのサーバー・プールがあるOracle VMの構成を示しています。NFSサーバー上のアタッチされた共有記憶域へのアクセスがあり、サーバー・プール間で記憶域リポジトリも共有(テンプレートおよびISOの共通の場所としてなど)します。サーバー・プール・ファイル・システムはクラスタ化されていないサーバー・プールでは使用されません。

クラスタ化されていないサーバー・プールでは、サーバー・プールのファイル・システムは必要ありませんが、仮想IPは必要であり、マスター機能もサーバー・プールのいずれかのメンバーに割り当てられます。

クラスタ化されていないサーバー・プールでは、そのサーバーでデプロイされている仮想マシンに対してHAがサポートされません。サーバーで障害が発生した場合、このサーバー上の仮想マシンは、このサーバー・プール内のサーバーで、または、場合によっては、障害が発生したサーバーの仮想マシンをデプロイするのに必要なリポジトリに別のサーバー・プールがアクセスできる場合は、そのサーバー・プール内のサーバーで、手動で再起動する必要があります。クラスタ化されていないプール内のサーバー間のライブ・マイグレーションは、これらのサーバーのCPUアフィニティが同じ(同じファミリおよびタイプのCPU)である場合はサポートされます。

注意

クラスタ化されていないサーバー・プールのクラスタ化されたサーバー・プールへの変換は、リリース3.2のOracle VMではサポートされません。