2.2Oracle VM Managerのインストール

この項では、Oracle VM Managerを安全にインストールおよび構成する方法を説明します。

Oracle VM Managerを実行するために必要なすべてのアプリケーションおよびコンポーネントは、インストーラISOイメージにパッケージ化されています。インストールするには、イメージをDVDに書き込み、ホスト・サーバーに挿入するか、または、ホスト・サーバー・ファイル・システムにイメージをマウントします。Oracle VM Managerインストールに関するコンポーネントは、次のとおりです。

Oracle VM Manager

Oracle VM Manager WebアプリケーションがOracle WebLogic Serverドメインおよびコンテナとして提供されます。

Oracle WebLogic Server

Oracle VM Managerは、Application Development Framework (ADF)リリース11gを含むOracle WebLogic Server 11g上で実行されます。詳細は、Oracle WebLogic 11gのドキュメントを参照してください。

Oracle WebLogic ServerとOracle VM Managerの併用は、Oracle VM管理サーバーのクラスタリングのないサーブレット機能に限定されます。

Oracle Database

Oracle VMでは、Oracle Databaseをバックエンド・リポジトリとして使用します。Oracle VMのバージョンおよび選択するインストールのタイプによって、データベースが異なる場合があります。一般的な構成は次のとおりです。

注意

非本番Oracle VM 3.1でのみ、Oracle XEデータベースは、Oracle VM Managerリポジトリとして使用できます。Oracle XEは、テストおよびデモ使用を目的としています。これは、サポート対象の製品ではなく、Oracleサポート・サービスではバグ修正やパッチを提供していません。

注意

本番環境にOracle VM Managerをデプロイする場合、MySQLデータベースをOracle VM 3.2の簡易インストールの一部として使用するか、Oracle VMに個別にインストールする必要のあるOracle Database Standard EditionまたはEnterprise Editionを使用します。Oracle VM Managerには、Oracle VM Managerの管理リポジトリとしてのみ使用できる、これらのデータベースの使用制限付きライセンスが含まれています。

Oracle VM Manager DVDまたはISOイメージからインストーラ・スクリプトを実行する場合、できるだけ早く開始できるクイック・インストールか、より多くの構成オプションを提供する拡張インストールのいずれかを選択できます。Oracle VM 3.1では、これらのインストール・タイプは、デモおよび本番と呼ばれ、Oracle VM 3.2では、簡易およびカスタムと呼ばれます。最も柔軟で推奨されるOracle VM Managerのインストール・タイプは、本番またはカスタムです。

Oracle VM 3.1の本番インストールおよびOracle VM 3.2のカスタム・インストールでは、既存のローカルまたはリモートOracle SE/EEデータベースに接続できます。インストール時に、Oracle Database、Oracle VM Managerデータベース、Oracle WebLogic ServerおよびOracle VM Managerに使用するユーザーおよびパスワードを設定します。正確なユーザー名およびセキュア・パスワードを選択します。パスワード・ルールは次のとおりです。

詳細は、『Oracle VMインストレーションおよびアップグレード・ガイド』のOracle VM Managerに関する説明を参照してください。

データベースに関するセキュリティ情報については、次のOracle Technology Network (OTN)リソースを参照してください。

注意

テストおよびデモ目的で、管理対象の環境のOracle VM ServerにゲストとしてOracle VM Managerをインストールすることが可能ですが、推奨ではありません。この設定を作成する前に、次のことを考慮します。

  • 設定手順は、比較的複雑です。

  • Oracle VM Managerを実行している仮想マシンは、突然停止する場合があります。

  • サーバー・プールがオフラインになると、環境のリカバリが難しく、失敗する場合があります。

  • データ消失または破損のリスクに加え、NTPサービスの動作によっては、競合状態が発生する場合があります。Oracle VM Managerは通常、環境全体のNTPソースですが、仮想マシンとしては、NTPサービスのクライアントでもあります。