インシデントが発生したときにOracle自動サービス・リクエスト(ASR)を使用してアセットのサービス・リクエストを作成するように、Oracle Enterprise Manager Ops Centerを構成できます。
この章では次の機能とトピックについて説明します。
Oracle Enterprise Manager Ops CenterはASRを使用して、既知の問題に基づくサービス・リクエストを生成できます。Oracle Enterprise Manager Ops Centerのインシデントのデータとアセットの連絡先情報が、サービス・リクエストの作成に使用されます。ASRを使用してサービス・リクエストを生成するためには、その前にアセットの連絡先情報を指定してこの機能を有効にする必要があります。
アセットに対してASRを生成できるのは、有効なMy Oracle Support (MOS)資格証明のセットが指定された場合のみです。そのアセットがMOSに存在する必要があります。また資格証明は、アセットに対する権限を含むカスタマ・サービス識別子(CSI)と関連付けられていることが必要です。CSIには、直接的なCSIまたは間接的なCSIを使用できます。サービス・リクエスト作成権限は、新しいサービス・リクエストを作成するために必要です。管理者権限は、アセットの連絡先情報を更新する場合に必要です。
ASRの作成が有効な場合、Oracle Enterprise Manager Ops Centerは、ASRのためにアセットをアクティブ化するジョブを定期的に起動して、アセットが検出されるとすべてをアクティブ化しようとします。このジョブの詳細を表示して、アクティブ化されたアセットを確認できます。アセットのASRステータスを確認することもできます。アセットのシリアル番号をブラックリストに追加して、Oracle Enterprise Manager Ops CenterがASR作成に対してそのアセットを有効化しないようにできます。
Oracle Enterprise Manager Ops Centerでは、ASRが有効化されたアセットごとに、日次ハートビート・イベントをオラクル社に送信します。このハートビートが受信されないと、MOS内のアセットにその旨が反映されます。このようなアセットのステータスは「Active – No Heartbeat」に変更され、ハートビートの前回の受信日とともにMOSにリストされます。ハートビートの次回受信時に、アセットのステータスは通常のASRステータスである「Active」に変更されます。
条件を満たすクリティカル・インシデントによってASR作成試行が引き起こされると、ASRを作成するジョブが実行され、ASR作成試行を示す注釈がインシデントに付加されます。ASR作成が成功すると、ASRが正常に作成されたこととASRのURLを示す別の注釈が付加されます。作成されたASRは他のサービス・リクエストと同じです。同じプロセスやツールを使用して表示および管理できます。
ASRのためにアクティブ化できるアセットと、ASRを作成できるインシデントの詳細は、http://www.oracle.com/asr
を参照してください。
注意: 一部のアセット(Sun ZFS Storage Applianceなど)では、ASRを独自にレポートできます。このようなアセットがASRを独自にレポートできるようにするか、またはOracle Enterprise Manager Ops Center経由でレポートするか選択できます。詳細は、『Oracle Enterprise Manager Ops Center機能リファレンス・ガイド』の「ストレージ・ライブラリ」の章を照してください。 |
アセットのASRアクティブ化ステータスを確認することができます。アセットでASRがアクティブ化されると、条件を満たすクリティカルな問題すべてについてASRが生成されます。アクティブ化されていないアセットは、ASRの条件を満たしていないか、Oracle Enterprise Manager Ops Centerが認識するMOSアカウントの1つと正常に関連付けされていません。
アセットのASRステータスを表示する手順
「Navigation」ペインの「Assets」セクションでアセットをクリックします。
「Service Requests」タブをクリックします。
「ASR Activated Stat」フィールドにアセットのASRステータスが表示されます。
1つまたは一連のアセットの連絡先情報を指定または編集できます。アセット固有の連絡先情報がないアセットで使用される、デフォルトの連絡先情報を指定および編集することもできます。この連絡先情報は、アセットの場所を含むASRを作成するために使用されます。
アセットの連絡先情報の1つのセットがMy Oracle Supportインタフェースにあり、もう1つのセットがOracle Enterprise Manager Ops Centerにある場合、MOSのセットがASRで使用されます。MOSにアセットの連絡先情報がない場合は、Oracle Enterprise Manager Ops Centerに設定されている連絡先情報が使用されます。
デフォルト連絡先情報は、アセット固有の連絡先情報のないアセットについてサービス・リクエストを作成するために使用されます。デフォルト連絡先情報はASRを有効にする前に指定する必要があります。
デフォルト連絡先情報を指定する手順
「Navigation」ペインの「Administration」セクションで「Enterprise Controller」をクリックします。
「Actions」ペインで「Edit ASR Default Contact」をクリックします。
「Default ASR Contact Information」ページが表示されます。
次の連絡先情報を入力します。
名
姓
電話番号
電子メール
国
住所: 住所のフィールドが2つありますが、最初のフィールドのみが必須です。
市町村
都道府県
(オプション)郵便番号
タイム・ゾーン
「Save」をクリックします。
アセットまたはグループの連絡先情報を指定できます。この連絡先情報は、アセットまたはグループ内のアセットのサービス・リクエストを作成するために使用されます。
アセットまたはグループの連絡先情報を指定する手順
「Navigation」ペインの「Assets」セクションでアセットまたはグループを選択します。
「Actions」ペインで「Edit ASR Contact Information」をクリックします。
「ASR Contact Information」ページが表示されます。
次の連絡先情報を入力します。
名
姓
電話番号
電子メール
国
住所: 住所のフィールドが2つありますが、最初のフィールドのみが必須です。
市町村
都道府県
(オプション)郵便番号
タイム・ゾーン
「Save」をクリックします。
ASRを有効にすると、条件を満たすインシデントが発生したときにアセットのサービス・リクエストが自動的に生成されます。
自動サービス・リクエストを有効化する手順
「Navigation」ペインの「Administration」セクションで「Enterprise Controller」をクリックします。
「Enable ASR」をクリックします。
確認ウィンドウが表示されます。
「OK」をクリックします。
自動サービス・リクエストが有効になります。
ASRを無効にすることができます。この機能が無効になっているとき、すべてのアセットについてサービス・リクエストは自動的に生成されません。
自動サービス・リクエストを無効化する手順
「Navigation」ペインの「Administration」セクションで「Enterprise Controller」をクリックします。
「Disable ASR」をクリックします。
確認ウィンドウが表示されます。
「OK」をクリックします。
ASRが無効になります。
ASRが有効な場合、Oracle Enterprise Manager Ops Centerは、ASRのためにアセットを有効化するジョブを定期的に起動して、アセットが検出されるとすべてをアクティブ化しようとします。アセットのシリアル番号をブラックリストに追加して、Oracle Enterprise Manager Ops CenterがASRに対してそのアセットを有効化しないようにできます。
アセットをブラックリストに追加する手順
「Navigation」ペインの「Administration」セクションで「Enterprise Controller」をクリックします。
「Configuration」タブをクリックし、「Auto Service Request」サブシステムを選択します。
「Serial Blacklist value」フィールドに、1つ以上のシリアル番号をカンマで区切って入力します。
「Save」をクリックします。