クイック・スタート・ガイド
12cリリース1 (12.1.3.0.0)
B71922-02(原本部品番号:E25147-05)
2013年3月
このガイドでは、単純なソフトウェア・デプロイメントを実行する方法について説明します。
Oracle Enterprise Manager Ops Centerは、エンタープライズ・レベルのデータセンター自動化ソフトウェア・ツールです。このガイドでは、このソフトウェアを迅速にインストールし、基本的な監視設定のために構成する方法を紹介します。ソフトウェアを構成した後は、アセットの追加、オペレーティング・システム分析の表示、アセットの監視、およびアラートやインシデントの表示を行うことができます。
この構成は大規模なデータセンターには実際的ではありませんが、差し当たりこのソフトウェアを使用できます。この構成は、大規模なデプロイメントに対してリモート・プロキシ・コントローラを追加したり、OSプロビジョニングや更新などの他の機能を有効にするために、いつでも更新または変更できます。
このガイドの内容は次のとおりです。
ソフトウェアおよび機能の概要については、『Oracle Enterprise Manager Ops Centerコンセプト・ガイド』を参照してください。
多くの構成が可能ですが、ここではすぐに開始できるように単純な構成にしています。このガイドでは、エンタープライズ・コントローラをインストールして、ローカル・データベースを使用するプロキシ・コントローラと共存させて構成する方法について説明します。
この手順では、エンタープライズ・コントローラが非接続モードで実行されるように構成します。ソフトウェアを構成した後に、接続モードを変更して、エンタープライズ・コントローラをインターネットに接続できます。直接またはHTTPプロキシを介したインターネット接続によって、オペレーティング・システムおよびソフトウェアの更新を最も効率的かつ直接的に取得できます。また、接続モードのときは、サービス・リクエストを表示し、自動サービス・リクエストを構成することもできます。
OCDoctorと呼ばれる軽量のユーティリティによって、システムがソフトウェアを正常にインストールして実行するための要件を満たしているかどうかが確認されます。
単純なインストールおよび構成に必要な条件は、次のとおりです。
ソフトウェアを実行するためのシステム:
サポートされているOracle SolarisまたはLinux OS (Oracle Solaris 11、Oracle Solaris 10 9/10、Oracle Linux 5.5など)を実行しているSPARCまたはx86プラットフォーム。
注意: Oracle Solaris 11オペレーティング・システムをプロビジョニングおよび更新するには、Oracle Enterprise Manager Ops CenterがOracle Solaris 11にインストールされている必要があります。 |
87GBのディスク領域。
6GBのスワップ領域。
6GBのメモリー。
ルート・アクセス。
1つ以上の監視対象システム:
最近のオペレーティング・システム・バージョン(Oracle Solaris 10または11、Oracle Linux 5.5など)を実行しているSPARCまたはx86プラットフォームへのルート・アクセス。
新しいOracle Sun Server (2006以上)。
OSでSSHサービスが有効になっており、ポート番号(デフォルトは22)がわかっていること。
要件についてテストするためのOCDoctorユーティリティ。
ファイルのダウンロード先については、「OCDoctorの実行による前提条件の特定」を参照してください。
Oracle Enterprise Manager Ops Center 12cソフトウェア。
ソフトウェア・バンドルのダウンロード先については、「ソフトウェアの取得」を参照してください。
My Oracle Support (MOS)ユーザー・アカウントの電子メール・アドレス。これは、サービス・リクエスト、自動サービス・リクエスト、プロビジョニングおよび更新の機能に必要です。
(オプション)インターネット接続。
OCDoctorを使用すると、ソフトウェアをダウンロードしてインストールする前に、潜在的な問題をすばやく特定できます。これによって修正が行われる場合もあります。OCDoctorの新しいバージョンは定期的にリリースされます。必ず最新バージョンを取得してください。
ソフトウェアをダウンロードする前にコンピュータの互換性を確認するには、次の手順を実行します。
http://java.net/projects/oc-doctor/downloads
に移動し、OCDoctor-LATEST.zipファイルをシステムの/var/tmp/OC
ディレクトリにダウンロードします。
ファイルを解凍し、--ec-prereqオプションを使用してユーティリティを実行します。
ユーティリティによって条件が確認され、「OK」または警告が戻されます。
次に例を示します。
# ./OCDoctor.sh --ec-prereq Ops Center Doctor version 4.11 (Aug 31 2012 [Build 648]) ========== Checking Enterprise Controller Requirements ... ==================== OK: Size of Main Memory: 8192 MB OK: Size of swap space: 8197 MB OK: Found enough disk space on /var/opt/sun/xvm (114G) OK: Installed Solaris Package Cluster: SUNWCall OK: Solaris 10 found OK: Solaris 10 u9 found <Output omitted>
警告が表示された場合は、ソフトウェアをインストールする前に修正してください。
たとえば、NISを使用している場合、NISグループにgroupip 60
があると、警告が表示されます。一時的に回避するには、インストール中はNISエントリをコメント・アウトします。
passwd: files # nisgroup: files # nis
プラットフォーム固有のソフトウェア・バンドルは、Oracle Technology Networkにあります。
システムに/var/tmp/OC
ディレクトリを作成します。
Oracle Technology Network (http://www.oracle.com/technetwork/indexes/downloads/index.html
)に移動します。スクロール・ダウンして、Oracle Enterprise Manager Ops Centerのダウンロード・サイトへのリンクを探します。ページの一番上にあるライセンスを読んで承諾します。
使用しているOSプラットフォーム用のエンタープライズ・コントローラをダウンロードし、手順1で作成したディレクトリにバンドルを保存します。
バンドルを解凍します。
データベースのインストール・バンドルのダウンロード
埋込みデータベースを含むOracle Enterprise Manager Ops Centerをインストールする前に、Oracle Database 11g Enterprise Editionリリース11.2.0.3の必須インストール・バンドルをダウンロードする必要があります。
注意: この手順では、有効なMy Oracle Support (MOS)アカウントがソフトウェア契約によってカスタマ・サービス識別子(CSI)と関連付けられている必要があります。 |
エンタープライズ・コントローラ・システムに/var/tmp/downloads
ディレクトリを作成します。
http://support.oracle.com
に移動して「サインイン」をクリックし、My Oracle Support (MOS)資格証明を使用してサインインします。
「パッチと更新版」タブをクリックします。
「パッチ名または番号」の横にあるフィールドに10404530と入力します。
「フィルタの追加」アイコンをクリックし、「プラットフォーム」の横にあるドロップダウン・リストからエンタープライズ・コントローラ・システムのオペレーティング・システムおよびアーキテクチャを選択します。
「検索」をクリックします。
Oracle Database 11g Enterprise Editionリリース11.2.0.3のパッチ・セットが表示されます。
「ダウンロード」をクリックします。
ファイルのダウンロード用ポップアップが表示されます。
最初の2つのファイルをダウンロードします。これらのファイルの末尾は_1of6.zip
および_2of6.zip
(Oracle Solarisシステムの場合)、または_1of7.zip
および_2of7.zip
(Linuxシステムの場合)です。
ダウンロードしたインストール・バンドルをエンタープライズ・コントローラ・システムの/var/tmp/downloads
ディレクトリにコピーまたは移動します。
このソフトウェアは、スクリプトを起動するだけで簡単にインストールできます。インストール後、ブラウザでアプリケーションを開いてソフトウェアの実行方法に関する構成質問に答えると、監視対象のアセットを追加できるようになります。
設定中、My Oracle Support (MOS)アカウントを指定するように要求されます。すべての機能を完全に有効にするためには、MOSアカウントが必要です。インストールまたは基本監視には、アカウントは必要ありません。インストール完了後に、他の機能を有効にするためにUIでMOSアカウントを指定できます。
/var/tmp/OC/xvmoc_full_bundle
ディレクトリに移動し、インストール・スクリプトを実行します。
# ./install
Oracle Configuration Managerのインストールが開始されます。Oracle Enterprise Manager Ops Centerに関連付けるMOS電子メール・アドレスを入力します。
インストーラでは次に示す手順が完了するまで、実行および更新に約15分かかります。すべてのアイテムが完了すると、ソフトウェアを構成するように要求されます。
Ops Center Enterprise Controller Installer (version 12.1.2.2140 on SunOS) 1. Check for installation prerequisites. [Completed] 2. Configure file systems. [Completed] 3. Install prerequisite packages. [Not Completed] 4. Install Agent components. [Not Completed] 5. Create Deployable Proxy Bundles. [Not Completed] 6. Install application packages. [Not Completed] 7. Run postinstall tasks. [Not Completed] 8. Install Expect. [Not Completed] 9. Install IPMI tool. [Not Completed] 10. Set database credentials. [Not Completed] 11. Install and configure Oracle Database. [Not Completed] 12. Install Service container components. [Not Completed] 13. Install Core Channel components. [Not Completed] 14. Install Proxy Core components. [Not Completed] .......................... 19. Initialize and start services. [Not Completed] (2 of 19 Completed) Executing current step: Install prerequisite packages...
単純なデプロイでは、エンタープライズ・コントローラ・システム上にプロキシ・コントローラを構成します。この構成では、イメージ・ライブラリと更新ライブラリ、またはオペレーティング・システムのプロビジョニングと更新に必要なDHCPサービスは設定しません。
この手順では、非接続モードで動作するようにエンタープライズ・コントローラを構成するため、エンタープライズ・コントローラをインターネットに接続しません。
ソフトウェアにログインするには、https://<system name>:9443に移動します。
システムのルート・ユーザー名とパスワードを入力します。デフォルトのデータベース・ソースとして「Ops Center local」を選択します。「Log In」をクリックします。
「Prerequisite Checklist」が表示された場合、システムが最小要件を満たしていない可能性があります。
システムの変更が必要であるとチェックリストに示された場合、構成を取り消して、推奨された変更を行います。
続行するには、「Next」をクリックします。
「Next」をクリックして、「Enterprise Controller Setup」ページで次のデフォルト値を受け入れます。
EC Name: デフォルトは、エンタープライズ・コントローラがインストールされているシステムです。この名前は、UIマストヘッドに表示されます。この名前はわかりやすい名前に変更できます。
Administrative User: 現在ログインしているユーザーを管理ユーザーとして設定します。他のユーザーを追加するまでは、このソフトウェアにより認識されるのはこのユーザーのみです。管理ユーザーは、エンタープライズ・コントローラの管理ロールおよびすべてのアセットの管理ロールを持ちます。
Colocated Proxy: エンタープライズ・コントローラと同じシステムにプロキシ・コントローラをインストールします。
プロキシ・コントローラの構成ジョブが開始されます。構成が完了したら、ウィンドウを閉じます。
インストールおよび構成したプロキシ・コントローラがオンラインになっていることを確認し、「Next」をクリックします。
「Connection Mode」ページで、「Disconnected mode」オプションを選択して「Next」をクリックします。
「Create Software Libraries」ページで、ライブラリのデフォルトの場所を受け入れ、「Next」をクリックして更新ライブラリを構成します。
ソフトウェア・ライブラリには、ファームウェア・イメージ、ISOイメージおよびフラッシュ・アーカイブが格納されます。LinuxおよびOracle Solaris 8-10ソフトウェア更新ライブラリおよびOracle Solaris 11ソフトウェア更新ライブラリには、OSイメージが格納されます。Oracle Solaris 11ソフトウェア更新ライブラリは、エンタープライズ・コントローラをOracle Solaris 11オペレーティング・システムにインストールしたときにのみ作成されます。
「Linux/Oracle Solaris 8-10 Software Bundle」ページが表示されたら、「Next」をクリックしてこの手順をスキップします。
OSプロビジョニングを実行するには、プロキシ・コントローラでDHCPを構成する必要があります。「Next」をクリックして、この手順をスキップします。
「Finish」をクリックします。
Oracle Solaris 11オペレーティング・システムを管理する場合は、Oracle Solaris 11エージェント・コントローラをアップグレードします。UIからエージェント・コントローラをアップグレードする方法については、『Oracle Enterprise Manager Ops Center管理ガイド』を参照してください。
おめでとうございます。インストールおよび構成が完了しました。これで、UIにシステムを追加し、システムの監視を開始できるようになります。
検出プロファイルによって、管理を開始するアセットが定義されます。このプロファイルは、Oracle Solarisオペレーティング・システムや、ILOMサービス・プロセッサを備えたサーバー・ハードウェアなど、アセット・タイプに基づいています。
検出プロファイルは、サーバー・ハードウェアとオペレーティング・システムに1つずつ、2つ以上必要です。プロファイルを作成するとき、またはプロファイルを使用してアセットを追加するときに、IP範囲および検出の資格証明を追加できます。この手順では、プロファイルにIPアドレスや資格証明は含まれません。ターゲットに計画を適用すると、特定のアセットを追加するための詳細が提供されます。
検出プロファイルは、ハードウェアの定義用とオペレーティング・システムの定義用に1つずつ、2つ以上作成します。一般的に検出順序は関係ありませんが、シャーシ、ブレード、オペレーティング・システムの順に検出することをお薦めします。
検出プロファイルの作成
「Plan Management」で「Profiles and Policies」にスクロール・ダウンし、「Discovery」をクリックします。
「Actions」ペインで「Create Profile」をクリックします。
検出プロファイルの名前を入力します。アセット・タイプとして、「Server Hardware」または「Operating Systems」を選択します。アセット・タイプを展開して、タイプを詳細に定義します。この例では、ILOMサービス・プロセッサを備えたシステムを使用しています。「Next」をクリックします。
「Tags」ページで「Next」をクリックして、この手順ではタグの追加をスキップします。
「IP Ranges」ページで「Next」をクリックして、この手順をスキップします。この情報は後で追加します。
「Discovery Credentials」ページで「Next」をクリックして、この手順をスキップします。この情報は後で追加します。
「Finish」をクリックして、プロファイルを作成します。中央のペインに新しいプロファイルが表示されます。
この手順を繰り返して、サービス・プロセッサ固有のハードウェア検出プロファイルとOS固有のオペレーティング・システム検出プロファイルを少なくとも1つずつ作成します。
ハードウェアの追加
先に作成したハードウェア検出プロファイルを使用して、ハードウェアをUIに追加します。
「Navigation」ペインで「Assets」を開き、「Actions」ペインで「Add Assets」をクリックします。
「Add Assets」で、アセットの様々なタイプを追加して管理するために最初のオプションを選択します。「Next」をクリックします。
先に作成した検出プロファイルを選択します。プロファイルを選択すると、ページが拡張されて、ホスト名またはIPアドレスおよび検出資格証明のフィールドが追加されます。
サービス・プロセッサの名前またはIPアドレスを入力します。カンマ区切りリストを使用して、名前またはIPアドレスをさらに追加できます。
「Network」リストから「Automatic」を選択します。
先に作成した資格証明が、ページ下部に表示されます。これを変更するには、「New」をクリックして「Create Credentials」ページに必要な値を入力します。
「Add Now」をクリックします。
アセットを検出および管理するためのジョブが開始されます。同じプロファイルを使用して、ILOMサービス・プロセッサを備えた別のシステムを検出できます。
オペレーティング・システムの追加
先に作成したOS検出プロファイルを使用して、オペレーティング・システムをUIに追加します。
「Navigation」ペインで「Assets」を開き、「Actions」ペインで「Add Assets」をクリックします。
アセットの様々なタイプを追加して管理するために、最初のオプションを選択します。「Next」をクリックします。
作成したOS検出プロファイルを選択します。「Next」をクリックします。
「Next」をクリックして、この手順ではタグの追加をスキップします。
ここではIPアドレスを指定しないでください。「Next」をクリックします。
検出資格証明および管理のオプションを定義します。
すでに定義した資格証明を使用するには、「Select」をクリックしてリストから選択します。
新しい資格証明セットを作成するには、「New」をクリックしてポップアップ・ウィザードを起動します。
新しい資格証明の場合、資格証明を識別する名前および説明を入力します。システムのルート・ユーザー名およびパスワードを入力し、「OK」をクリックして「Discovery Credentials」ページに戻ります。
「Discovery Credentials」ページの「Management」セクションで、「Deploy Agent Controller」を選択してエージェント・コントローラをアセットにインストールします。
アセットを検出および管理するためのジョブが開始されます。ジョブが正常に完了したら、「Assets」の「Servers」を展開して、ハードウェアおよび関連するOSを表示します。
分析機能によって、オペレーティング・システムおよびゾーンのパフォーマンスに関する詳細が提供されます。グラフ、レポートおよび使用率データによって、個々のオペレーティング・システムの詳細が提供されます。この情報を使用して、パフォーマンスおよび診断の問題を改善することができます。
オペレーティング・システムがエージェントで管理されている場合、最も堅牢なデータが使用可能です。図1に示すように、「Summary」にCPU、メモリー、ネットワークおよびI/O使用率の概要が表示されます。グラフの横に、使用率タイプごとに上位5つのプロセス(コンシューマ)を示す表が表示されます。ドリルダウンして上位5つのプロセスの1つに関する詳細を表示したり、「Processes」タブをクリックして詳細を表示またはプロセスを停止することもできます。
図1「「OS Analytics」の「Summary」ページ」に、「OS Analytics」の「Summary」ページを示します。
「Services」タブには、Oracle Solaris 10および11のService Management Facility (SMF)サービスが表示されます。Oracle Solaris SMF機能によって、アプリケーションまたはサービスの間の関係が定義されます。SMFは、起動スクリプト、init
実行レベルおよび構成ファイルのフレームワークを提供することによってサービスを管理する方法です。各サービスは、Fault Managed Resource Identifier (FMRI)によって識別されます。
「Services」タブには、SMFサービス・インスタンス、状態、依存性および重大度の情報が表示されます。ドリルダウンして、構成、依存性、サービス契約内のプロセスなど、特定のサービス詳細を表示できます。
「Services」タブでは、次のアクションを実行できます。
現在インストールされているサービスおよびその状態のリストの表示
FMRIの依存性および依存オブジェクトのリストの表示
サービスとプロセスの関係の表示
サービスが使用可能でない理由の詳細の表示
デバッグのためのログの取得
FMRIのフォルトのクリア
FMRIでの無効化、有効化および再起動のアクションの起動
構成ファイルの読取り
Oracle Solaris 10および11オペレーティング・システム(グローバル・ゾーンおよび非グローバル・ゾーンを含む)では、エージェントで管理されている場合も、エージェントなしで管理されている場合も、サービス情報が使用可能です。
「Thresholds」タブには、選択したオペレーティング・システムのすべての監視対象属性に関する情報が表示されます。監視対象属性には、アセットの各ファイル・システムのファイル・システム使用率など、インスタンスごとの属性が含まれます。図2は、表示できる監視対象属性のリストの一部を示しています。
図2「CPU使用率」に、CPU使用率のビューを示します。
これらの属性の履歴データのグラフに、構成時のその属性のアラート・モニターしきい値レベルが表示されます。図3は、「System Load Average - 15 minutes」のグラフを示しています。選択されている時間枠は、「Live」です。グラフの下には、この監視対象属性(SystemLoad.average15MinutePerCpuCore)の重大度レベル、演算子およびしきい値が表示されています。「Monitoring」タブでしきい値を編集するかわりに、このページで値を変更できます。「New Value」列で値を追加することも、「Suggest Thresholds」をクリックして自動的に推奨値をフィールドに移入することもできます。「Apply Thresholds」をクリックして、既存のしきい値を変更します。
図3「Thresholds」に、「Thresholds」ビューを示します。
注意: しきい値モニターを変更すると、アセットがデフォルトの監視プロファイルから削除され、カスタム・プロファイルが作成されます。 |
「Metrics」タブには、オペレーティング・システムの様々な要素に関する詳細(使用メモリー率など)およびグラフが表示されます。ある要素に対して監視しきい値が有効になっている場合、そのしきい値をリセットできます。
「Metrics」タブをクリックすると、OS固有のコンポーネントが表示されます。次のリストに、エージェントで管理されているOracle Solaris OSに使用可能なコンポーネント詳細のタイプを示します。
Load
File Systems
Networks
Users
Buffer Activity
Disk Usage
Paging Activity
Message Activity
Tables Status
TTY Activity
Kernel Memory
DNLC
IPC Message Queue
IPC Shared Memory
IPC Semaphore Usage
CPU Detail
File Access
Disk Errors
Memory Utilization
コンポーネントを展開すると、使用可能な要素が表示されます。要素をクリックすると、詳細が表示されます。図4では、「Load」コンポーネントが展開され、「Load」リストで使用メモリー率、CPU使用率、CPUコア数、システム稼働時間のオプションなどの要素が使用可能になります。「Memory Used %」が選択され、詳細およびグラフが表示されています。
図4「Component Navigation」に、「Component Navigation」ビューを示します。
リソースのタイプによって、使用可能な詳細が決まります。図5は、「Memory Used %」要素の詳細およびグラフの一例です。この例では、システムに問題があることが示されています。「Details」に、最後に認識されたメモリー使用率の値(95.59111パーセント)と、設定された監視パラメータが表示されています。80パーセントで警告インシデントが生成され、使用メモリーが95パーセントに達するとクリティカル・インシデントが生成されます。
棒グラフを表示して、選択した期間におけるメモリー使用の傾向を確認します。黄色と赤色の横線は、警告しきい値とクリティカルしきい値を示しています。
図5「「Memory Used %」の「Details」とグラフ」に、メモリー使用率の詳細とグラフを示します。
グラフの上にレンチ・アイコンが表示されています。このグラフでは、このアイコンをクリックすると、グラフ・スタイルを折れ線グラフ、棒グラフまたは面グラフに変更できます。X軸の定義を1日から1時間、5日間、3週間、6週間または6か月間に変更できます。エクスポート・アイコンをクリックすると、グラフをCSVまたはXML形式のファイルにエクスポートできます。
このページから監視ルールのしきい値をリセットしたり、過去のパフォーマンスに基づく推奨しきい値を表示できます。「Set Thresholds」ボタンをクリックすると、このオペレーティング・システムの監視ルールを変更できます。これを行うと、アセットの監視ルールのカスタム・セットが作成されます。個々の監視ルール・パラメータの編集およびカスタム監視ポリシーの作成の詳細は、「ルールおよびポリシーの監視」
を参照してください。
このソフトウェアには、多数のアセット・タイプに対するデフォルトの監視ルールのセットが用意されています。オペレーティング・システムなどのアセットを検出して管理すると、デフォルトのルールに基づくステータスの監視が開始されます。
多くのアセットには、デフォルトの監視プロファイルがあります。アセット・タイプに応じて、様々なタイプの監視プロファイルが使用可能です。一部のプロファイルには、個々の監視ルール、しきい値およびアラート・レベルが含まれています。「Critical」、「Warning」および「Informational」インシデント通知に対するこれらのアラート・レベルは編集可能です。システム定義ルールなどの一部のプロファイルは編集できませんが、無効にすることはできます。アラートおよび監視プロファイルは、アセットごとに、またはアセットのグループごとにカスタマイズできます。
アセットのデフォルトの監視ルールを表示または編集するには、ナビゲーション・ツリーの管理対象アセットをクリックし、中央ペインで「Monitoring」タブをクリックします。
中央のペインの一番上にあるアイコンをクリックすると、ルールを追加、編集、有効化、無効化または削除できます。
アセットが初めて監視しきい値または状態に達した場合、あるいは超過した場合、アラートおよびインシデントが生成されます。それ以降のアラートは既存のインシデントの下に集計されます。
アラートおよびインシデントを生成するには、監視対象システムを停止する方法が簡単です。停止によって、クリティカル・ステータス・アラートが生成されます。「Message Center」に「System Down」インシデントが表示されます。
割り当てられていないインシデント、自分に割り当てられているインシデント、および自分以外のユーザーに割り当てられているインシデントを「Message Center」で確認できます。
中央のペインに詳細が表示されます。詳細には、棒グラフ、カテゴリ別および重大度別のインシデントのリスト、および個々のインシデントの詳細リストが含まれます。
各アセットのインシデントおよび関連付けられたアラートは、「Incidents」タブでも確認できます。
最初の設定では非接続モードを使用しており、MOSアカウントの登録やソフトウェア・ライブラリの作成を行いません。この構成は、接続モードへの変更、DHCPやソフトウェア・ライブラリの作成、およびMy Oracle Support (MOS)アカウントの登録を行うために、いつでも編集できます。サービス・リクエスト、自動サービス・リクエスト、プロビジョニングおよび更新の機能を使用する場合は、事前にMOSアカウントを登録し、ソフトウェア・ライブラリを作成する必要があります。
エンタープライズ・コントローラをOracle Solaris 11にインストールした後に必要な処理
エンタープライズ・コントローラをOracle Solaris 11にインストールした後は、次の処理が必要になることがあります。
HTTPプロキシを使用してインターネットに接続する場合、http_proxy
変数とhttps_proxy environment
変数を設定して、使用するプロキシ・サーバーを指定する必要があります。
Oracle Solaris 11のキーおよび証明書ファイルの場所。キーおよび証明書ファイルがない場合は、https://pkg-register.oracle.com/
にアクセスし、MOS資格証明を使用してログインして、これらをダウンロードします。
ドキュメントはhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=oc121
から入手できます。
より複雑なインストールを行う場合は、プラットフォームに固有のインストレーション・ガイドを参照してください。
エンドツーエンドの例については、http://docs.oracle.com/cd/E27363_01/nav/howto.htm
を参照してください。
製品および機能の概要については、『Oracle Enterprise Manager Ops Centerコンセプト・ガイド』を参照してください。機能の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Ops Center機能リファレンス・ガイド』を参照してください。
接続モードの詳細、およびMOSユーザー・アカウントを追加するための認証の編集の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Ops Center管理ガイド』を参照してください。
オラクル社のアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイトhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docacc
を参照してください。
Oracleサポートへのアクセス
Oracleのお客様は、My Oracle Supportにアクセスして電子サポートを受けることができます。詳細は、http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=info
、聴覚に障害があるお客様はhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trs
を参照してください。
Oracle Enterprise Manager Ops Centerクイック・スタート・ガイド 12c リリース1 (12.1.3.0.0)
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