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Oracle® Enterprise Manager Ops Center Oracle Solaris 11ゾーン作成ガイド
12cリリース1 (12.1.0.0.0)
B71923-01
 

 

Oracle® Enterprise Manager Ops Center

Oracle Solaris 11ゾーン作成ガイド

12cリリース1 (12.1.0.0.0)

B71923-01(原本部品番号:E27336-01)

2012年4月

このガイドでは、Oracle Enterprise Manager Ops Centerの使用方法に関するエンドツーエンドの例を示します。

概要

Oracle Solarisゾーンを使用すると、1つのOracle Solaris 11オペレーティング・システム(OS)に1つ以上の仮想オペレーティング・システムを作成できます。各ゾーンは、独立したOS環境としてアプリケーションの実行に使用できます。あるゾーンで実行されているアプリケーションおよびプロセスが他のゾーンで実行されている要素に影響を与えることはありません。

Oracle Solaris 11でゾーンを作成する場合、ゾーンには次のような特性があります。

ゾーンおよびゾーン・メタデータにストレージを提供する必要があります。ゾーンを作成する場合、その仮想ホストに関連付けられたストレージ・ライブラリの1つにゾーンを割り当てます。

Oracle Solaris 11では、ルートは通常のアカウントではなくロールです。デフォルトのOracle Solaris 11設定では、ルートは単なるロールなので、ルートとしてログインすることはできません。この場合、ログインするためのアカウントを作成する必要があります。Oracle Enterprise Manager Ops Centerでは、特別なユーザー・アカウントを作成するか、ルートとしてログインするかを選択できます。

Oracle Solaris 11環境にOracle Solaris 10ブランド・ゾーンまたはOracle Solaris 11の非グローバル・ゾーンを作成できます。新しいゾーンは、「Asset」ビューまたは「Plan Management」ビューから作成できます。この例では、ゾーンの作成方法について説明します。

この例では、「Plan Management」ビューからOracle Solaris 11の非グローバル・ゾーンを作成する方法を示しています。ゾーンは、次のように構成します。

この構成では、ゾーンをサーバー・プールに追加し、ゾーン移行機能を使用できます。様々なゾーン構成(ストレージ・ライブラリのタイプの選択、複雑なネットワーク構成、プール内のゾーンを移行できるサーバー・プールなど)に関連する情報については、「関連資料」を参照してください。

必要な条件

この例では、ゾーン・データをSANストレージ・デバイスに格納し、メタデータをNASライブラリに格納します。

Oracle Solaris 11ゾーンを作成するために必要な条件は、次のとおりです。

Oracle Solaris 11ソフトウェア更新ライブラリの設定と同期の方法、オペレーティング・システムの検出と管理の方法、ストレージとネットワーク・インフラストラクチャの準備方法、およびユーザー・ロールと権限の変更方法に関する関連資料へのリンクは、「関連資料」を参照してください。

Oracle Solaris 11ゾーンの作成

Oracle Solaris 11ゾーンを作成するために必要な手順は、次のとおりです。

  1. Oracle Solaris 11ゾーンのプロファイルおよびプランの作成

    プロファイルによって、ストレージやネットワーク詳細の定義などのゾーン構成が取得されます。プランによって、選択したターゲットに対して構成が実行されます。プロファイルとプランを使用および再利用すると、一貫した構成で複数のゾーンを作成できます。

  2. 新規ゾーンを作成するためのプランのデプロイ

    プランをデプロイする場合、ターゲットのオペレーティング・システムおよび作成するゾーン数を指定します。プランをデプロイするジョブを発行する前に、構成詳細の一部を変更できます。この例のプロファイルではデフォルトのホスト名を使用していますが、この名前はプランのデプロイ時に変更します。

Oracle Solaris 11ゾーンのプロファイルおよびプランの作成

ゾーン・プロファイルを作成すると、ゾーン構成の詳細が定義され、デプロイメント・プランが作成されます。

  1. 「Plan Management」をクリックし、「Profiles and Policies」を展開します。「Oracle Solaris Zone」を右クリックし、「Create Profile」をクリックします。

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    図nav.pngの説明

  2. プロファイルの名前および説明を入力し、「Subtype」リストから「Oracle Solaris 11」を選択します。このプロファイルにデプロイメント・プランを作成するオプションが選択されています。

    profile_id.pngの説明が続きます
    図profile_id.pngの説明

  3. このプロファイルを使用して作成されるゾーンを指定するには、ゾーンの接頭辞名(Myzoneなど)および連番の開始番号を入力します。新しいゾーンの名前には、その番号が含まれます。ゾーンにはタグを追加しないでください。

    zone_id.pngの説明が続きます
    図zone_id.pngの説明

  4. 「Install from IPS Repository」を選択し、「Next」をクリックします。

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    図install_source.pngの説明

  5. 「CPU model」に「Shared」を選択し、1つのCPU共有を定義します。メモリーしきい値を設定し、ロックされたメモリーしきい値が物理メモリーしきい値以下になっていることを確認します。ゾーンの自動リカバリおよびリカバリの優先度レベルを設定する場合は、「Automatic Recovery」チェック・ボックスを選択して優先度レベルを入力します。この例では、このゾーンのリカバリ優先度は17です。3つのゾーンをリカバリするだけのリソースしかない場合は、大きい番号のゾーンのみがリカバリされます。たとえば、グローバル・ゾーンにz1、z2、z3、z4、z5という5つのゾーンがあり、それぞれの優先度が6、30、17、66、100であるとします。3つのゾーンをリカバリするだけのリソースしかない場合は、z5(100)、z4(66)およびz2(30)のみがリカバリされます。

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    図cpu.pngの説明

  6. デフォルトのルート・ファイル・システムが表示されます。追加のファイル・システムは定義しないでください。デプロイメント・プランを適用するときにSANストレージを定義します。「Next」をクリックします。

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    図filesys.pngの説明

  7. ドロップダウン・メニューで、ゾーン・メタデータに「NAS Filesystem Storage」を選択します。ゾーン・データのSANストレージとして、「Static Block Storage」を選択します。ライブラリおよびサイズを選択します。この例ではSANストレージに20GBを使用し、必要な最小サイズは8GBです。「Next」をクリックします。

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    図nas.pngの説明

  8. ページにデフォルトのネットワーク・ドメインが表示されます。ゾーンのネットワークおよび接続数を入力します。

    specify_network.pngの説明が続きます
    図specify_network.pngの説明

  9. このゾーンに対して、およびこのプロファイルを使用して作成するすべてのゾーンに対して、言語、タイムゾーン、端末タイプおよびルート・パスワードを定義します。

    • 環境内にネーミング・サービスが構成されていないため、「NFSv4 Domain Name」のデフォルト値dynamicを受け入れます。

    • ルート・パスワードを入力します。

    • 新規のゾーンのブート・プロパティを設定します。ゾーン作成後にゾーンを起動するように設定することも、グローバル・ゾーンが起動されるたびにゾーンを起動するように設定することもできます。

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    図zone_setup.pngの説明

  10. 名前、ユーザー名およびパスワードを入力して、ゾーンのユーザー・アカウントを作成します。名前は文字で開始する必要があり、文字と数字を含めることができます。「Next」をクリックします。


    注意:

    ユーザー・アカウントを作成する必要はありません。ユーザー・アカウントを作成しない場合でも、ルート・パスワードは指定する必要があります。この場合、ルートが通常のユーザーです。

    user_account.pngの説明が続きます
    図user_account.pngの説明

  11. 「Next」をクリックして、ゾーン・ネーミング・サービスをスキップします。

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    図name_svc.pngの説明

  12. 「Finish」をクリックして、ゾーン・プロファイルおよびデプロイメント・プランを作成します。

「Oracle Solaris Zone Profiles」および「Oracle Solaris Zone Plans」のリストに、ゾーン・プロファイルおよび対応するデプロイメント・プランが表示されます。

zone_plan.pngの説明が続きます
図zone_plan.pngの説明

新規ゾーンを作成するためのプランのデプロイ

「Oracle Solaris 11ゾーンのプロファイルおよびプランの作成」で作成したプランを使用してゾーンを作成し、UIで新規のゾーンを確認します。プランを適用するジョブを送信する前に、プランに変更を加えることもできます。

  1. 「Plan Management」をクリックしてデプロイメント・プランを展開し、前の項で作成したOracle Solarisゾーン・プランを右クリックします。

    plan.pngの説明が続きます
    図plan.pngの説明

  2. 「Apply Deployment Plan」をクリックします。

    apply_plan.pngの説明が続きます
    図apply_plan.pngの説明

  3. 「Available Items」リストからグローバル・ゾーン・ターゲットを選択します。「Add to Target List」をクリックします。最小限の対話でプランを適用するためのデフォルト設定を使用します。「Next」をクリックします。

    selecttarget_b.pngの説明が続きます
    図selecttarget_b.pngの説明

  4. ゾーン・アイデンティティを指定します。フィールドにプロファイルからの情報が入力されます。

    zone_id.pngの説明が続きます
    図zone_id.pngの説明

  5. ゾーン・ストレージが、プロファイルに基づいて移入されます。「Next」をクリックします。

    nas.pngの説明が続きます
    図nas.pngの説明

  6. 「zone IP stack」として「Exclusive」を選択します。使用可能なネットワークのリストからネットワークを選択し、「IP Range」フィールドにIPアドレスを入力します。「Next」をクリックします。

    apply_network_b.pngの説明が続きます
    図apply_network_b.pngの説明

  7. 「Network Resource Assignments」ページに、プロファイル内に定義したホスト名、共有ネットワークおよびIPアドレスが表示されます。「Host Name」フィールドで、プロファイル内に指定したデフォルト名を別の名前に変更します。この例では、ホスト名をMyzoneからxvm-vhost2に変更します。

    プランをデプロイする前に、次のパラメータを変更できます。

    • Host name: ゾーンのホスト名をゾーン名と異なる名前に変更できるため、ネーミング・サーバーを使用している場合は便利です。

    • Network Connections: ネットワーク接続を追加、変更または削除できます。たとえば、Network1とNetwork2を設定できます。2つのゾーンを作成する場合、Myzone1をNetwork1とNetwork 2に接続し、Myzone2をNetwork1に接続してNetwork2を削除できます。

    • IP address: 一連のゾーンに対するIPアドレス範囲が表示されます。複数のIPアドレスは、カンマ区切りリストで入力できます。

    host_name_change.pngの説明が続きます
    図host_name_change.pngの説明

  8. ジョブを今すぐ実行するようにスケジュールします。

    apply_zoneplan.pngの説明が続きます
    図apply_zoneplan.pngの説明

  9. 「Apply」をクリックして、ジョブを実行します。ジョブが正常に完了すると、新規のゾーンが「Asset」ツリーに表示されます。

  10. 「Navigation」ペインの「Assets」セクションでオペレーティング・システムをクリックすると、両方のゾーンを含むダッシュボードが表示されます。

    zone_dashboard_b.pngの説明が続きます
    図zone_dashboard_b.pngの説明

  11. 「Navigation」ペインの「Assets」セクションでゾーンをクリックすると、ゾーン・ダッシュボードが表示されます。

    dashboard_zone.pngの説明が続きます
    図dashboard_zone.pngの説明

次の処理

ゾーンを個別のオペレーティング・システムとして使用できるようになります。ユーザー・インタフェースでアクションを使用して、ゾーンを管理し、オペレーティング・システムの再起動や停止などの操作を実行します。OS分析機能を使用して、ゾーン・レベルでのCPU使用率の確認など、ゾーンのパフォーマンスを管理します。Oracle Solarisゾーンのデプロイメント・プランを再利用すると、必要なときに必要な場所にゾーンを迅速に追加できます。

可用性を高めるために、ここで作成したゾーンをゾーン・サーバー・プール内で使用できます。ゾーン・サーバー・プールとは、同じネットワーク・リソースおよびストレージ・リソースを使用するゾーンのグループです。ゾーン・メンバー間でのリソースの共有、ロード・バランシングのスケジュール、消費電力の最小化、およびプール内の別の物理サーバーへのゾーンの移動を行うことができます。

関連資料

Oracle Enterprise Manager Ops Center 12cドキュメントは、http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=oc121にあります。次の資料を参照してください。

その他の例については、http://docs.oracle.com/cd/E27363_01/nav/howto.htmを参照してください。

ゾーンの詳細は、Oracle Solarisゾーンのドキュメント(http://docs.oracle.com/cd/E23824_01/html/821-1460/index.html)を参照してください。

ドキュメントのアクセシビリティについて

オラクル社のアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイトhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docaccを参照してください。

Oracleサポートへのアクセス

Oracleのお客様は、My Oracle Supportにアクセスして電子サポートを受けることができます。詳細は、http://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=info、聴覚に障害があるお客様はhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trsを参照してください。


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