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Oracle® Fusion Middleware Oracle Application Development Frameworkモバイル開発者ガイド
11g リリース2 (11.1.2.4.0)
B70750-02
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10 Webサービスの管理

この章では、構成サービスを使用してADFモバイル・アプリケーション内のWebサービスを管理する方法について説明します。

この章には次の項が含まれます:

10.1 Webサービスの管理の概要

Webサービスの管理には、ADFモバイル構成サービスを使用します。このツールを使用すると、すでにモバイル・デバイスにデプロイされたアプリケーションのエンドポイントを更新できます。

10.2 構成サービスの使用

ADFモバイルが提供する構成サービスを使用すると、管理者は、サーバーから異なるADFモバイル・アプリケーションに対するWebサービス接続のエンドポイントを更新できるようになり、結果としてユーザーは新しい接続を取得できます。これを行うには、アプリケーションの1つ以上のconnections.xmlファイルをホストおよび更新します。構成サービスは、アプリケーションを起動するたびに開始できます。これを行うには、adf-config.xmlファイルのパラメータを設定するか、コンテナ・ユーティリティAPIを使用して新しい接続をチェックします(第B.2.3項「checkforNewConfiguration」を参照)。

管理者は、基本認証によって保護されるリソースとしてconnections.xmlファイルを指定する必要があります(第18章「ADFモバイル・アプリケーションのセキュリティ」を参照)。

クライアント・アプリケーションでは、更新のチェックに構成サービスを使用できます。

「構成サービス」ダイアログでは次を実行できます。

管理者は、アプリケーションのadf-config.xmlファイルにある設定を使用して、アプリケーションの起動時に構成サービスを呼び出すかどうかを定義できます(例10-1を参照)。アプリケーションの初回起動時には、ダイアログが表示され、資格証明がキーストアにキャッシュされます。それ以降の起動(再起動は含まない)では、サーバーの変更をチェックし、「構成サービス」ダイアログの表示をトリガーすることをアプリケーションに指示する必要があります。ADFモバイルが提供するAPIでは、更新のチェックを実行し、その更新に対して「構成サービス」ダイアログを起動するためにクライアントAPIを呼び出すアプリケーション内の場所を指定できます。更新後は、アプリケーションは適切に実行されます(必要な場合は再起動されます)。

例10-1は、use-configuration-service-at-startupプロパティの使用方法を示しています。このプロパティのデフォルト値はfalseです。adf-config.xmlファイルでは、構成サービスの関連動作を制御するためのプロパティを追加で2つ定義できます。adfmf-configuration-service-seed-urlプロパティを指定すると、構成サービス・ダイアログで提供されるURLのシードに使用する静的URLのアドレスを提供できます。また、adfmf-configuration-service-seed-url-preferenceプロパティを指定すると、アプリケーション・プリファレンス(adfmf-application.xmlファイル内で定義されます)を参照できます。この場合、構成サービス・ダイアログでは、指定されたプリファレンスがシード値として使用されます(第13.5項「構成サービスURLのプリファレンスの作成」を参照)。

例10-1 adf-config.xmlファイルでの構成サービスの設定

<adf:adf-properties-child xmlns="http://xmlns.oracle.com/adf/config/properties">
   <adf-property name="use-configuration-service-at-startup" value="true" />
   <adf-property name="adfmf-configuration-service-seed-url"
                 value="http://myhost.us.example.com:7777/
                        ConfigServerWebDavFolder/" /> 
</adf:adf-properties-child>

構成サービスでは、アプリケーションの起動時に次の手順を実行します。

  1. アプリケーションの起動時に起動します。

  2. Documentsディレクトリをチェックして管理対象ファイルのコピーを検索します。それらが見つかった場合は、構成サービスのプロセスが終了します。

    構成サービスによってDocumentsディレクトリ内の構成ファイルが見つからない場合は次の操作が実行されます。

    • 構成サービスが使用されていないことをadf-config.xmlファイルが示している場合、構成サービスは管理対象ファイルをアプリケーション・バンドルからDocumentsディレクトリ管理対象フォルダにコピーして、構成サービスのプロセスを終了します。

    • 構成サービスが使用されていることをadf-config.xmlファイルが示している場合、構成サービスは管理対象ファイルのダウンロードを、リストされた順序で試みます。

  3. セキュアなストアから、格納されている資格証明をチェックします。資格証明が見つかり、それらによって構成サーバーにアクセスできる場合は、Documentsディレクトリの管理対象フォルダにconnections.xmlファイルがダウンロードおよび配置され、その時点で構成サービスのプロセスが終了します。

    資格証明が見つからず、格納されている資格証明では構成サーバーへのアクセスに失敗する場合、ユーザーに接続情報(ユーザー名、パスワードおよびエンドポイントURL)の入力を求めるプロンプトが表示されます。

  4. 構成サービスでは、アプリケーションが失敗またはドロップアウトするまでに、プロンプトまたはダウンロードを5回試みます。

  5. 構成サーバーへの接続が正常に確立された場合は、connections.xmlファイルがダウンロードされ、それ以降の使用に備えて接続情報が格納されます。

図10-1は、iPhoneにおける構成サービスのプロンプト・ダイアログを示しています。

図10-1 iPhone上の構成サービス・ダイアログ

iPhone上の構成サービス・ダイアログ

10.2.1 サーバー上の構成サービスの設定方法

構成サービスは、Web Distributed Authoring and Versioning (WebDAV)サービスとして実装するか、HTTP GETリクエストを受け入れてconnections.xmlファイルを返すサービスとして実装できます。

構成サービス・クライアントによって使用されるURLの形式は、次のとおりです。

adf-config.xml/アプリケーション・バンドルIDで構成されたURL/connections.xml

構成サービスのエンドポイントは、HTTPおよびHTTPSを経由する基本認証(BASIC_AUTH)を使用して保護できます。

10.2.2 URLの構築に関する必知事項

構成サービスの各管理対象リソースへのURLが構築されています。これには、次のようにアプリケーションIDとファイル名が含まれています。

URLのhttp://my.server.com:port/SomeLocationとアプリケーションIDのcom.mycompany.appnameがユーザーによって指定されている場合は、次の3つのURLを使用して構成ファイルをダウンロードします。

http://my.server.com:port/SomeLocation/com.mycompany.appname/connections.xml
http://my.server.com:port/SomeLocation/com.mycompany.appname/adf-config.xml
http://my.server.com:port/SomeLocation/com.mycompany.appname/adfmf-config.xml