ヘッダーをスキップ
Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic ServerにデプロイされたアプリケーションへのWebLogicロギング・サービスの追加
12c (12.1.2)
E48031-01
  ドキュメント・ライブラリへ移動
ライブラリ
製品リストへ移動
製品
目次へ移動
目次

前
 
次
 

2 アプリケーション・ロギングおよびWebLogicロギング・サービス

この章では、アプリケーション・ロギングのためのWebLogicロギング・サービスの使用方法について説明します。WebLogicロギング・サービスを利用すれば、どのユーザーが特定のアプリケーション・コンポーネントを呼び出すかを記録したり、エラー状態を報告したり、アプリケーションを本番環境にリリースする前にデバッグしたりできます。

この章の内容は以下のとおりです。

WebLogicロギング・サービスについて

WebLogicロギング・サービスは、サーバーおよびアプリケーション・イベントに関する情報を提供します。またアプリケーションは、WebLogicロギング・サービスを使用してステータスを伝えたり特定のイベントに応答できます。『Oracle WebLogic Serverログ・ファイルの構成とログ・メッセージのフィルタ処理』のWebLogicロギング・サービスに関する項を参照してください。

アプリケーションにとって利点となり得るWebLogicロギング・サービスの2つの特徴は、拡張性と国際化のサポートです。

独自のログ・メッセージ・カタログを作成し、WebLogicユーティリティによって、アプリケーション・コードで使用できるJavaクラスを生成できます。アプリケーションから生成されたログ・メッセージは、サーバーによって生成されたログ・メッセージと統合され、同じように扱われます。第5章「WebLogic Serverログへのメッセージの書込み」を参照してください。

作成するログ・メッセージ・カタログは、任意の言語で記述でき、これに様々なロケール用の翻訳を付けることができます。WebLogicにおける国際化のサポートにより、WebLogic Serverが実行されている現在のロケール向けの適切な言語で記述されたログ・メッセージが存在できるようになります。第3章「WebLogic Serverの国際化およびローカライゼーション」を参照してください。

アプリケーション・ロギングを、WebLogicロギング・フレームワークに統合することで得られる主なメリットは、管理がしやすくなることです。管理コンソールを使用して、すべてのログ・ファイルおよび関連オプションを管理できます。Oracle WebLogic Server管理コンソール・オンライン・ヘルプログの表示と構成に関する項を参照してください。

アプリケーション・ロギングとWebLogicロギング・サービスの統合: 主な手順

アプリケーションからのログ・メッセージを生成し、WebLogicロギングに統合するには、いくつかの方法があります。

WebLogicメッセージ・カタログ、NonCatalogLogger、またはサーブレット・ロギングを使用しないアプリケーション開発者には、以下のことが可能です。

WebLogic Serverロガーへのアクセス

WebLogicロギング・インフラストラクチャでは、独自のアプリケーションおよびサブシステムによって生成されたログ・イベントを収集するロガーを、各サーバー上でサポートしています。WebLogic Serverは、管理サーバー上のドメイン・ロガーだけでなく、各サーバー上のロガーへの直接アクセスもサポートしています。

デフォルトでは、WebLogicロギング・サービスはJava Logging APIに基づいた実装を使用しています。LoggingHelperクラスを使用すると、サーバー・ロギング用のjava.util.logging.Loggerオブジェクトへのアクセスが可能になります。「LoggingHelper」Javadocを参照してください。

別の方法としては、Java Loggingのかわりに、WebLogicロギング・サービスでLog4jを使用することもできます。Log4jが有効化されていると、weblogic.logging.log4j.Log4jLoggingHelperクラスから、サーバーが使用しているorg.apache.log4j.Loggerへの参照を取得できます。Log4j Logger参照により、独自のカスタム・アペンダ(ハンドラ)をアタッチしてログ・イベントを受け取ったり、Logger参照を使用してWebLogicロギング・サービスにログ・リクエストを発行したりすることができます。Log4jLoggingHelperのJavadocを参照してください。

加えて、WebLogicロギング・サービスでは、Jakarta Commons LogFactoryおよびLogインタフェースも提供しているので、Commons APIに対するプログラミングを行って、ログ・メッセージをサーバー・ログ・ファイルまたは登録されている任意の宛先に送ることができます。このAPIにより抽象化が行われ、基底のロギング実装(Log4jまたはJava Logging)に直に触れなくて済みます。

現在WebLogicロギング・サービスを使用していないアプリケーションでは、サーバー・ロギング・ブリッジを使用できます。サーバー・ロギング・ブリッジは、アプリケーションのメッセージをWebLogicロギング・サービスにリダイレクトするための軽量の手段を提供します。アプリケーションの再構成やコードの変更を行って、WebLogicロギングAPIを使用したりする必要はありません。

サーバー・ロギング・ブリッジは次のように提供されます。

ロギング・プロパティ・ファイルには、メッセージの重大度レベルをWebLogicロギング・サービスに伝播する方法、およびメッセージをパブリッシュする宛先も指定できます。

詳細(例を含む)は、『Oracle WebLogic Serverログ・ファイルの構成とログ・メッセージのフィルタ処理』の次の項を参照してください。