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Oracle® GoldenGate Oracle DatabaseのためのOracle GoldenGateのインストールおよび構成
12c (12.1.2)
E49844-07
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6 マルチテナント・コンテナ・データベースでのOracle GoldenGateの構成

この章では、マルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)にOracle GoldenGateを構成する場合の手順について説明します。

この章の内容は次のとおりです。

6.1 プラガブル・データベースでのOracle GoldenGateの使用

ほとんどの場合、Oracle GoldenGateは、通常のOracleデータベースで動作するのと同じように、マルチテナント・コンテナ・データベースで動作します。したがって、次の章の実際の構成手順の基本として、次の手順を考慮します。

第7章「統合モードでのキャプチャの構成」

第9章「Oracle GoldenGateの適用の構成」

6.1.1 プラガブル・データベースからのキャプチャ

1つのExtractグループで、複数のプラガブル・データベースから単一の証跡にキャプチャできます。パラメータ・ファイルで、container.schema.objectの形式の3つの部分からなる完全修飾名で、ソース・オブジェクトをTABLEおよびSEQUENCE文に指定する必要があります。

3つの部分からなる名前を指定する代替方法として、SOURCECATALOGパラメータでデフォルトのプラガブル・データベースを指定し、後続のTABLEまたはSEQUENCEパラメータに、schema.objectのみを指定できます。この構成の複数のインスタンスを使用して、複数のソース・プラガブル・データベースを処理できます。例:

SOURCECATALOG pdb1
TABLE schema*.tab*;
SEQUENCE schema*.seq*;
SOURCECATALOG pdb2
TABLE schema*.tab*;
SEQUENCE schema*.seq*;

6.1.2 プラガブル・データベースへの適用

Replicatは、1つのプラガブル・データベースのみに接続して適用できます。正しいものを指定するには、USERIDまたはUSERIDALIASパラメータで指定するデータベース・ユーザーにSQL*Net接続文字列を使用します。例: GGADMIN@FINANCE。パラメータ・ファイルで、MAP文のTARGETの部分に、schema.objectのみを指定します。MAPの部分で、3つの部分からなる名前の複数のプラガブル・データベースからキャプチャされるソース・オブジェクトを識別するか、2つの部分からなる名前のSOURCECATALOGパラメータを使用します。次に、この構成の例を示します。

SOURCECATALOG pdb1
MAP schema*.tab*, TARGET *1.*;
MAP schema*.seq*, TARGET *1.*;
SOURCECATALOG pdb2
MAP schema*.tab*, TARGET *2.*;
MAP schema*.seq*, TARGET *2.*;

次に、SOURCECATALOGを使用せずにソース・プラガブル・データベースを識別する例を示します。この場合、ソース・オブジェクトは3つの部分からなる名前で指定されます。

MAP pdb1.schema*.tab*, TARGET *1.*;
MAP pdb1.schema*.seq*, TARGET *1.*;

複数のソース・プラガブル・データベースから複数のターゲット・プラガブル・データベースへのレプリケーションを構成するには、パラレルExtractおよびReplicatストリームを構成し、それぞれ1つのプラガブル・データベースのデータを処理できます。または、複数のソース・プラガブル・データベースから1つのExtractキャプチャを構成できます(複数のReplicatグループによって読み取られる1つの証跡を書き込み、それぞれ異なるターゲット・プラガブル・データベースに適用します)。別の代替方法として、複数の証跡への1つのExtract書込みを使用する方法があり、各証跡は、特定のターゲット・プラガブル・データベースに割り当てられたReplicatによって読み取られます(図6-1を参照)。

図6-1 複数のプラガブル・データベースからのキャプチャおよび適用の可能な構成

図6-1の説明が続きます
「図6-1 複数のプラガブル・データベースからのキャプチャおよび適用の可能な構成の説明」

6.1.3 構成からのオブジェクトの除外

プラガブル・データベース、スキーマおよびオブジェクトを構成から除外するには、CATALOGEXCLUDESCHEMAEXCLUDETABLEEXCLUDEMAPEXCLUDEおよびEXCLUDEWILDCARDOBJECTSONLYパラメータを使用できます。詳細は、Oracle GoldenGateリファレンスfor Windows and UNIXを参照してください。

6.2 マルチテナント・コンテナ・データベースのその他の要件

マルチテナント・コンテナ・データベースとの間でレプリケーションを適用する特別な条件は次のとおりです。

  • マルチテナント・コンテナ・データベースのすべてのプラガブル・データベースは、キャラクタ・セット、ロケール、大文字/小文字の区別など、同じ属性が必要です。プラガブル・データベースのキャラクタ・セットはルート・コンテナのキャラクタ・セットのサブセットにできます。

  • Extractは統合キャプチャ・モードで動作する必要があります。Extractキャプチャ・モードの詳細は、5.2項「使用するキャプチャ方法の決定」を参照してください。Replicatは任意のモードで動作できます。

  • ログマイニング・サーバーと対話するには、Extractが共通ユーザーとしてルート・コンテナ(cdb$root)に接続する必要があります。ルート・コンテナを指定するには、USERIDまたはUSERIDALIASパラメータで指定するデータベース・ユーザーに適切なSQL*Net接続文字列を使用します。例: C##GGADMIN@FINANCE。Oracle GoldenGateプロセスのユーザーの作成および適切な権限を付与する方法は、第4章「Oracle GoldenGate資格証明の確立」を参照してください。

  • dbms_goldengate_auth.grant_admin_privilegeパッケージは、マルチテナント・コンテナ・データベース内のキャプチャおよび適用の適切な権限を付与します。これにはcontainerパラメータが含まれ、次の例のようにALLに設定する必要があります。

    dbms_goldengate_auth.grant_admin_privilege('C##GGADMIN',container=>'all')
    

Oracle GoldenGateプロセスの構成を開始するには、次の章を参照してください。

第7章「統合モードでのキャプチャの構成」

第9章「Oracle GoldenGateの適用の構成」