数個のデータ・ドメイン・プロファイルを定義でき、それぞれ典型的なサービス・ユースケースを処理できます。さらに、デフォルトのデータ・ドメイン・プロファイルが存在します。
カスタムのデータ・ドメイン・プロファイルを定義する前に、Endeca Serverクラスタとそのデータ・ドメインについて次の項目を把握しておくと役に立ちます。
- データ・ドメインにおける問合せ負荷分散を決定します。
データ・ドメイン・プロファイルでは、通常の問合せ負荷をフォロワ・ノードで分散するリーダー・ノードまたは更新処理専用リーダー・ノードがデータ・ドメインで必要かどうかを決定できます。
たとえば、更新リクエストが頻繁にありそれらのサイズが大きい場合、専用リーダー・ノードで更新リクエストのみを処理し、通常の問合せは処理しないことをお薦めします。この方法ではフォロワ・ノードは読取り問合せリクエストを処理します。逆に、データ・ドメインの索引がまれに更新される場合、通常の非更新問合せ負荷を更新処理とともに他のノードで分散するように、データ・ドメインのリーダー・ノードを構成できます。データ・ドメイン・プロファイルによりこのオプションを指定できます。
データ・ドメイン・クラスタのDgraphノードは、読取り問合せおよび更新問合せを処理できます。Dgraphノード(フォロワ・ノードまたはリーダー・ノード)により読取り問合せを処理できます。それらは、エンド・ユーザーからガイド付きナビゲーション・リクエストや検索リクエストへのレスポンスを示します。更新問合せは、索引に対するデータ更新、レコード・スキーマにおける変更またはDgraph構成における変更を示します。更新リクエストはリーダー・ノードでのみ処理される必要があり、フォロワ・ノードで処理できません。
- データ・ドメインにおいて問合せ処理ノードの適切な数を決定します。データ・ドメイン・プロファイル作成時に、フォロワ・ノード(問合せと更新の両方を処理できるリーダー・ノードとは異なり、問合せのみ処理できるノード)の数を指定できます。必要なフォロワ・ノードの数は、データ・ドメインのエンド・ユーザーにおける使用パターンによって異なります。エンド・ユーザーの人数が多くて、大量の問合せを発行し頻繁に同時処理を行うと、データ・ドメイン・クラスタでは、問合せを処理するDgraphノードの数を増加させる必要が発生する場合があります。
十分な数のEndeca Serverインスタンス・ノードがEndeca Serverクラスタにある場合、ある一定数のDgraphノードでのみデータ・ドメインを作成できることに留意してください。データ・ドメインごとに、Endeca Serverにより1つのDgraphノードのみを特定Endeca Serverインスタンスで作成します。つまり、5つのノードがあるデータ・ドメインを作成すると、ホストするEndeca Serverクラスタには、5つ以上のEndeca Serverノードが必要です。
- ハードウェア・リソースをEndeca Serverクラスタで処理する割当てを決定します。新規データ・ドメインを作成する際、データ・ドメイン・ノードごとに必要なスレッドの数のデータ・ドメイン・プロファイルで指定された構成に基づいてデータ・ドメインのニーズを満たすために、Endeca ServerクラスタでそのサーバーのCPUリソースを割り当てます。
データ・ドメイン・プロファイル定義時に、Endeca Serverクラスタで次のいずれかのハードウェア使用率パターンを使用するかどうかを選択できます。
- そのノード容量の100%を1つのホスト済データ・ドメイン専用にします。
- その容量を他のデータ・ドメインと共有するが、その合計容量の範囲内に維持します。
- 過大サブスクライブ可能なことは、複数のDgraphノード(異なるデータ・ドメイン用)をそのEndeca Serverノードで起動でき、データ・ドメインでリクエストされるCPUスレッドの合計数が、Endeca Serverノードごとに使用可能なCPUの合計処理能力を超過できることです。
データ・ドメイン・プロファイルは、Endeca Serverノード・プロファイルで定義された特性に依存します。たとえば、ノードでホストできる専用データ・ドメイン(専用データ・ドメインとは、Endeca Serverノードがそれらの容量の100%を割り当てたものです)の数に対して、ノード・プロファイルにより潜在的な制限を課します。
- データ・ドメインで自動アイドル化を有効にするかどうかを決定します。データ・ドメインを作成する際には、そのデータ・ドメインに対してタイムアウト期間中に問合せが発行されない場合、指定したタイムアウト後にEndeca Serverがこのデータ・ドメインを自動的にアイドル状態にするかどうかを指定できます。この設定により、セルフサービス・タイプのアプリケーションにおいて、データ・ドメインの増大が制限されます。たとえば、多数のデータ・ドメインがプロビジョニングされているが、その一部が十分には使用されていない場合、そのデータ・ドメインで自動アイドル化を有効に設定することにより、これらのデータ・ドメインが使用されていない場合はEndeca Serverがリソースを割り当てるのを停止して、そのデータ・ドメインに対して問合せが発行された際に再度アクティブ化させることができます。これにより、Endeca Serverのリソースを節約して、Endeca Serverがリソースを柔軟に割り当てることができるようにします。データ・ドメインをアイドル状態にする操作は、単一のDgraphプロセスが実行されているデータ・ドメインに対してのみサポートされています。
- データ・ドメインを読取り専用にするかどうかを決定します。データ・ドメイン・プロファイル定義時に、データ・ドメインを読取り専用として作成するかどうかを指定できます。これはデモ用開発環境で便利です。たとえば、既存データ・ドメインをエクスポートしてから、読取り専用データ・ドメイン・プロファイルを使用してその索引をインポートできます。この方法では、インポートされたデータ・ドメインには同じデータの索引がありますが、そのDgraphノードは読取り専用(フォロワ・ノード)なので、エンド・ユーザーはその構成や索引をいかなる方法でも変更できません。
最初に空のソース・データの新規データ・ドメインを作成する場合、そのプロファイルは読取り専用として構成しないでください。その索引はデータで移入する必要があるからです。
- Dgraphプロセスの動作を決定します。データ・ドメイン・プロファイルでは、必要に応じてDgraphプロセスの構成オプションを指定できます。これらのオプションを指定した場合は、このデータ・ドメインにおいてEndeca Serverが開始するすべてのDgraphプロセスに対して使用されます。
データ・ドメイン・プロファイル構成時にこれらの特性を定義します。