この項では、OEPEとiOS環境を使用してOracle MAFアプリケーションを開発およびテストできるように環境を構成する方法について説明します。また、OEPE、およびMAFアプリケーションのデプロイ先となるiOSエミュレータを使用するための環境を構成します。ここではエミュレータを使用するための環境を構成しますが、本物のiOSデバイスにデプロイすることもできます。
Androidエミュレータの設定とAndroidエミュレータへのデプロイに関心がある場合は、「パート2:Android環境の設定と構成」から開始してください。
Oracle Mobile Application Frameworkを使用すると、Apple iOSプラットフォームを搭載したモバイル・デバイスやAndroidデバイスで実行されるさまざまなタイプのコンテンツを収容可能なアプリケーションを作成できます。アプリケーションのフレームワーク内に含まれるコンテンツ領域は機能と呼ばれ、アプリケーションの機能の特定の部分を表します。エンドユーザーは、iOSデバイスのナビゲーション・バーまたはスプリングボードのいずれかから機能にアクセスできます。アプリケーション機能を表すアイコンは、機能別に分類でき、権限別ならびに実装時の考慮事項に応じて配列できます。
次のタイプのアプリケーション機能は、同じMobile Application Frameworkベースのアプリケーション内に共存させることができます。
- ローカルMAF XMLファイル— MAFアプリケーション内に常駐するアプリケーション機能を開発する必要はありませんが、この実装アプローチをとると、組込みコンポーネントを介してさまざまなデバイス機能を利用するアプリケーション機能を、XMLファイルで表されるメタデータを使用して定義できます。モバイル・デバイス上でHTMLまたはJavaScriptへと生成され、MAFデータ・バインディングを使用するこのアプリケーション機能の実装は、OEPEの一連のMAF固有のコンポーネントを使用して、宣言的に開発します。
- ローカルHTMLファイルまたはリモートURL— この実装アプローチでは、JavaScriptやJavaなど、既存のテクノロジーを組み込むHTMLファイルを採用できます。あるいは単に、URLエンド・ポイントを指定することで、Web上のリソースをポイントできます。このタイプの機能は、OEPEとMAFを使用して実装できます。
MAFモバイル・アプリケーションでは、電話、カメラ、GPSなどのネイティブ・デバイス・ユーティリティとアプリケーション自体の機能を統合できます。各機能のアクセスや管理のコントラクトを定義したり、実行時の機能の表示(役割、OS、バージョンなど)を定める制限を設けたりすることができます。モバイル・デバイス・ユーティリティには、ローカルHTML、ローカルMAF Mobile XML、Java、およびリモートWebアプリケーションからアクセス可能です。
-
オペレーティング・システム10.8(Mountain Lion)以上が稼働するMacにアクセスします。
-
Xcodeバージョン5.1.xをダウンロードしてインストールします(このバージョンのXcodeに付属しているのはiOS7とSDKです)。古いバージョンのXcodeはすべて削除し、5.1.xバージョンのみをマシンにインストールすることをお勧めします。
XcodeとiOS SDKはAppleから入手できます。詳細表示
XcodeとiOS SDKを購入/ダウンロードするには、AppleのMac App Storeを利用するか、iOS Developer Programに参加します。ダウンロードには、Xcode IDE、Instruments、iOS Simulator、および最新のiOS SDKが含まれています。XcodeおよびiOS SDKだけでアプリケーションをコンパイルし、テストできますが、アプリケーションを実際のデバイスにデプロイする場合は、iOS Developer Programに参加する必要があります。
-
OEPEで、「Eclipse」→「Preferences」の順にクリックします。
-
Preferencesダイアログで、「Oracle」→「Mobile Application Framework」→「iOS」の順に選択し、「Add」をクリックします。ポップアップ・ダイアログで「iOS」を指定し、Xcodeをインストールした場所へのパスを選択します。
-
SDKを指定すると、残りのフィールドは自動的に移入され、次のような状態になります。「OK」をクリックして構成を完了します。
これで、OEPEとiOSのセットアップは完了です。