Oracle® Fusion Middleware Oracle WebLogic Server 12.1.3のアップグレード 12c (12.1.3) E57578-03 |
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この付録では、WebLogic Server 10.3.xまたは12.1.xリリースからWebLogic Server 12.1.3にアップグレードする前に検討する必要がある、互換性に関する重要な情報について説明します。特に、この付録には、アップグレードされた環境で実行するアプリケーションに影響を及ぼす可能性がある様々なWebLogic Serverバージョンにおける機能の変更について記載されています。
関連項目:
『Oracle WebLogic Serverの理解』のWebLogic Serverの互換性に関する項。この項では、WebLogic Serverの互換性の目標に関する一般情報、およびこのリリースのWebLogic Serverへの適用方法について説明します。
このリリースおよび以前のリリースの『Oracle WebLogic Serverの新機能』。これらのドキュメントでは、使用可能な新機能に関する情報、およびアプリケーションに影響を及ぼす可能性がある動作の変更について説明します。
互換性に関する検討事項は、次のように分類されます。ユーザーの状況に該当する項は、WebLogic Server 12.1.3にアップグレードする前のWebLogic Serverのバージョンによって異なります。WebLogic Serverの現在のバージョンに基づいて参照する各項の一覧については、表A-1を参照してください。
表A-1 各バージョンのWebLogic Serverからのアップグレードに適用される項
このバージョンのWebLogic Serverからアップグレードする場合 | これらの項を参照 |
---|---|
12.1.2 |
|
12.1.1 |
上記のすべての項、および次の項: |
10.3.5および10.3.6 |
上記のすべての項、および次の項: ノード・マネージャのstartScriptEnabledのデフォルト WebLogic Server 8.1 Webサービス・スタックの削除 Universal Description and Discover (UDDI)レジストリの削除 PointBaseからDerbyに変更された評価版データベース |
10.3.3および10.3.4 |
上記のすべての項、および次の項: |
10.3.2 |
上記のすべての項、および次の項: |
10.3.1 |
上記のすべての項、および次の項: Oracle Internet Directory認証プロバイダとOracle Virtual Directory認証プロバイダ |
10.3.0 |
上記のすべての項、および次の項: |
WebLogic Server 12.1.3では、WebLogic Serverの起動時のjava.util.loggingロガー・ツリーのルート・ロガーにサーバー・ロギング・ブリッジが追加されます。そのため、今後明示的に構成する必要はありません。
『Oracle WebLogic Serverログ・ファイルの構成とログ・メッセージのフィルタ処理』
のサーバー・ロギング・ブリッジに関する項の説明に従ってweblogic.logging.ServerLoggingHandlerを構成した場合:
weblogic.logging.ServerLoggingHandler
がルート・ロガーにアタッチされている場合、logging.properties
ファイルから削除することを強くお薦めします。
weblogic.logging.ServerLoggingHandler
がルート以外のロガーにアタッチされている場合、logging.properties
構成から削除するか、useParentHandlers
属性をfalse
(たとえばcom.foo.barUseParentHandlers=false
など)に設定することを強くお薦めします。
前述の状況はLog4Jにも適用されますが、用語は異なります。
weblogic.logging.log4j.ServerLoggingAppender
は、Log4J用のブリッジです。
useParentHandlers
は、Log4JではAdditivity
と呼ばれます。これは、log4j.propertiesファイルではlog4j.additivity.com.foo.bar=false
として構成されます。
WLSインストールには、Oracle Database 12cドライバが含まれるようになりました。これは、アプリケーションに次の変更が必要です:
wlserver/server/lib/ojdbc6.jarへの参照を${MW_HOME}
/oracle_common/modules/features/com.oracle.db.dbc7-no-dms.jarに置き換えます。これは、weblogic.jarの使用時に自動的にクラス・パスに含まれます。
wlserver/server/lib/aqapi.jarへの参照を${MW_HOME}
/oracle_common/modules/oracle.jdbc_12.1.0/aqapi.jarに置き換えます。これはcom.oracle.db.jdbc7-no-dms.jarも使用する必要があります。
Oracle Database 11gドライバJARを使用して実行を続行する場合、次の操作が必要です。
クラスパスの最前部へのドライバJARの追加
MW_HOME
/oracle_common/modules/oracle.jdbc_12.1.0ディレクトリの外部へのOracle Database 12cドライバJARの移動
WebLogic Server管理コンソールの「ドメイン構造」→「サービス」→「データ・ソース」→「構成: Oracle」タブにある「OracleでJavaNet Fastpathの有効化」属性は、現在サポートされていません。
新しいセッション記述子max-post-save-size
がWebLogic Server 12.1.2に追加されました。これは既存のアプリケーションに影響を及ぼす可能性があります。この記述子は、FORM認証中にアプリケーション・コンテナによって保存またはバッファリングされるPOSTの最大サイズ(バイト単位)を設定します。デフォルト値は4096バイトです。
FORM認証中に、アプリケーションでサイズが4096バイトを超えるフォームをポストする場合は、max-post-save-size
を適切な値に増やす必要があります。そうしない場合、ブラウザでMaxPostSizeExceededException
が発生します。
WLDFイベントおよびハーベスタ・データにJDBCベースのストアを使用している場合は、データベースのWLDF表を更新または再作成する必要があります。wls_events表で、THREADNAME
列をvarchar(128)
からvarchar(250)
に変更します。wls_hvst表で、WLDFMODULE varchar(250) default NULL
列を追加します。詳細は、『Oracle WebLogic Server診断フレームワークの構成と使用』のJDBCベースのストアの構成に関する項を参照してください。
これはWLSスタンドアロン・インストールにのみ適用されます。Fusion Middleware製品を含むインストールの場合、スキーマ・アップグレード・プロセスはOracle Upgrade Assistantを介して行います。
WebLogic Server 12.1.2以降、weblogic.xml
デプロイメント記述子のjdbc-connection-timeout-secs
要素はWebLogic Server 12.1.2で削除されました。アプリケーションでjdbc-connection-timeout-secs
要素を構成する場合は、アプリケーションのデプロイメントが失敗しないように、weblogic.xml
デプロイメント記述子からそれを削除する必要があります。
WebLogic Server 12.1.2以降、アプリーションによってコミットまたはロールバックされなかった非XA接続のローカル・トランザクションは、その接続がプールに戻されるときにデフォルトで明示的にコミットされるようになりました。また、接続プールを閉じるときに非XA接続とXA接続のローカル・トランザクションをコミットするかどうかを設定するために、次の2つのパラメータが追加されました。
-Dweblogic.datasource.endLocalTxOnNonXAConWithCommit=false
を使用すると、アプリケーションでトランザクションの明示的な完了を保証できる際に、非XA接続でこれ以上のDBMSアクセスが不要になります。このパラメータをfalse
に設定すると、setAutoCommit(true)
の呼出し時に使用する特定のJDBCドライバの動作に応じて、接続プールを閉じるときに非XA接続のローカル・トランザクションが暗黙的にコミットまたはロールバックされます。JDBC仕様に準拠する場合、そのアクションはトランザクションをコミットしますが、ドライバごとに準拠の度合いは異なります。デフォルトでは、このプロパティをtrue
に設定すると、これらのトランザクションはコミットされます。
-Dweblogic.datasource.endLocalTXOnXAConWithCommit=true
を使用すると、接続プールを閉じるときにXA接続のローカル・トランザクションをコミットできます。デフォルトでは、これらのトランザクションはロールバックされます。
WebLogic Server 10.3.xドメインをWebLogic Server 12.1.2以上のドメインにアップグレードする際は、次の操作が必要な場合があります。
Java承認ディレクトリ(JRE_HOME
/lib/endorsed
)の場所の手動設定
Oracle HotSpot JDKのpermgen領域および最大permgen領域の手動拡張
次の状況では、Java承認ディレクトリの場所の手動設定は必要ありません。
JDK7を使用中の場合。
WebLogic Server 12.1.1でインストールされたJDKの1つを使用中の場合。
WebLogic Server 12c構成ウィザードによるドメイン作成で生成されたWLS 12cドメインおよび起動スクリプトを使用中の場合、またはWebLogic Serverインストーラでインストールされたように起動スクリプトがcommEnv.cmd/sh
を参照する場合、あるいはその両方の場合。
この状況がいずれも当てはまらないとき、次のいずれかの状況が当てはまる場合は、管理対象サーバーの起動に使用するコマンドでJava承認ディレクトリの場所を手動設定する必要があります。
管理対象サーバーの起動にノード・マネージャを使用しているが、起動スクリプト(startScriptEnabled=false
)を使用していない場合。WebLogic Server 12.1.1以降、startScriptEnabled
のデフォルト値はtrue
になりました。
カスタム起動スクリプト、つまりOracleで提供されていない起動スクリプトを使用中の場合。
java.weblogic.Server
を使用して空のドメインを作成しようとしている場合。
このいずれのケースでも、管理対象サーバーの起動コマンドにjava.endorsed.dirs
パラメータを含めてください。
startWeblogic.sh -Djava.endorsed.dirs=
WL_HOME
/endorsed
複数のJava承認ディレクトリを指定する場合は、各ディレクトリ・パスをコロン(:)で区切ります。
注意: この項に記述されているオプションではすべて、WL_HOME を自分のWebLogic Serverインストールのフル・パスに置き換える必要があります。 |
次のように、startServer
を呼び出すときに値をjvmArgs
として渡すか、nmstart
を呼び出すときに値をプロパティとして渡すことで、この値を指定することもできます。
wls:/nm/mydomain> prps = makePropertiesObject("Arguments=-Djava.endorsed.dirs=/
WL_HOME
/endorsed")
wls:/nm/mydomain> nmStart("AdminServer",props=prps)
管理対象サーバーの起動にノード・マネージャを使用している場合は、WLSTまたはWebLogic Server管理コンソールを使用して、-Djava.endorsed.dirs=/
WL_HOME
/endorsed")
パラメータをServerStartMBeanのarguments
属性に含めることができます。WebLogic Server管理コンソールを使用中の場合、サーバーの「構成」→「サーバーの起動」タブでこのパラメータを「引数」フィールドに入力します。管理サーバーに接続されているWLSTクライアントからstart(server_name 'Server')
を呼び出す際、またはWebLogic Server管理コンソールでサーバーの「起動」ボタンをクリックした際にこの属性は適用されます。
管理対象サーバーの起動時にOutOfMemory: PermGen Space
エラーが発生した場合は、permgen領域を128MB以上に手動設定し、最大permgen領域を256MB以上に拡張する必要があります。
注意: ここで記述されているオプションではすべて、WL_HOME を自分のWebLogic Serverインストールのフル・パスに置き換える必要があります。 |
これを実行するには、WLSTまたはWebLogic Server管理コンソールを使用して、ServerStartMBeanのarguments
属性に次のように指定します。WebLogic Server管理コンソールを使用中の場合、サーバーの「構成」→「サーバーの起動」
タブで「引数」フィールドに-XX:PermSize=128m -XX:MaxPermSize=256mを入力します。
注意: WebLogic Server管理コンソールを介してサーバーを起動することを計画している場合は、WebLogic Server管理コンソールからサーバーを起動する前にpermgen設定を適用する必要があります。そうしないと、サーバーがリカバリ不能な状態になる可能性があります。 |
管理サーバーに接続されているWLSTクライアントからstart(server_name 'Server')
を呼び出す際、またはWebLogic Server管理コンソールでサーバーの「起動」ボタンをクリックした際にこの属性は適用されます。
使用可能な別の方法は、コマンド・ラインを介して管理対象サーバーを起動し、ここに示すように、正しい設定を指定する方法です。
(UNIX) startManagedWebLogic.sh
server_name
-XX:PermSize=128m -XX:MaxPermSize=256m
(Windows) startManagedWebLogic.cmd
server_name
-XX:PermSize=128m -XX:MaxPermSize=256m
次のように、startServer
を呼び出すときに値をjvmArgs
として渡すか、nmstart
を呼び出すときに値をプロパティとして渡すことで、この値を指定することもできます。
wls:/nm/mydomain> prps = makePropertiesObject("Arguments= -XX:PermSize=128m -XX:MaxPermSize=256m")
wls:/nm/mydomain> nmStart("AdminServer",props=prps)
WebLogic Server 12.1.1以降、startScriptEnabled
のデフォルト値はtrue
に変更されました。これまでの旧リリースでは、デフォルトはfalse
でした。ノード・マネージャで起動スクリプトを使用しない場合は、アップグレード後にこの値をfalse
に変更します。
Oracle Kodoは、WebLogic Server 10.3.1から非推奨とされています。WebLogic Server 12.1.1から、Kodoにかわって、EclipseLinkがデフォルトのJPAプロバイダとなっています。WebLogic Server 12.1.2でKodoを永続プロバイダとして引き続き使用するアプリケーションは、更新する必要があります。詳細は、『Oracle WebLogic Server Enterprise JavaBeansの開発』の競合を解決するためのアプリケーションの更新に関する項を参照してください。
WebLogic Server 12.1.1から、JPA 2.0のサポートが組み込まれています。JPA 2.0では、ドメイン・モデリング、オブジェクト/リレーショナル・マッピング、EntityManager
インタフェース、問合せ
インタフェースおよびJava Persistence Query Language (JPQL)などの各機能が向上し、強化されています。詳細は、『Oracle WebLogic Server Enterprise JavaBeansの開発』のWebLogic ServerでのTopLinkとJPA 2.0の併用に関する項を参照してください。
WebLogic Server 8.1 Webサービス・スタックはWebLogic Server 12.1.1リリースで削除されています。したがって、WebLogic Server 8.1 Webサービス・アプリケーションは今後機能しません。これらのアプリケーションは、「8.1のWebLogic Webサービスの12.1.xへのアップグレード」の指示に従って、WebLogic JAX-RPCまたはJAX-WSスタックにアップグレードすることをお薦めします。
Universal Description and Discovery (UDDI)レジストリはWebLogic Server 12.1.1から削除されています。UDDIを引き続き使用中の場合にWebLogic Server 12.1.1にアップグレードする際は、UDDI 3.0に準拠したOracle Service Registry (OSR)に移行することをお薦めします。
WebLogic Server 12.1.1から、Certicom SSLの実装は削除されています。この変更によって、『Oracle WebLogic Serverセキュリティの管理』のSSLデバッグの有効化のためのコマンド・ライン・プロパティに関する項およびJSSE SSL実装とCerticom SSL実装のシステム・プロパティの相違に関する項の説明に従って、システム・プロパティの更新およびスイッチのデバッグが必要な場合があります。
WebLogic Server 12.1.1インストーラにはCoherence 3.7.1が含まれています。クラスタ内のサーバーはすべて同じバージョンのCoherenceを使用する必要があります。したがって、クラスタ内のすべてのキャッシュ・サーバーをCoherence 3.7.1にアップグレードします。
WebLogic Server 12.1.1から非推奨またはサポート対象外となったWebアプリケーション機能については、次を参照してください。
WebLogic Server 11g リリース1で非推奨になった機能に関する情報は、My Oracle Support (https://support.oracle.com/
)で入手できます。
「ナレッジ・ベースの検索」フィールドに、ドキュメントID888028.1
を入力してください。
WebLogic Server 12.1.1で非推奨になった機能に関する情報は、My Oracle Support(https://support.oracle.com/
)で入手できます。「Deprecated Features」で検索してください。
WebLogic Server 10.3.3以降では、WebLogic Serverインストール・プログラムの評価版データベースがPointBaseからApache Derbyに変更されています。「製品とコンポーネントの選択」画面の評価版データベース・オプションを選択すると、DerbyデータベースがWL_HOME
\common\derby
ディレクトリにインストールされます。「標準」インストールを選択すると、Derbyがデフォルトでインストールされます。
PointBaseに基づくドメインがあり、ドメインをWebLogic Server 10.3.3以降にアップグレードした後も引き続きPointBaseを使用する場合は、PointBaseのライセンスをhttp://www.pointbase.com
で入手する必要があります。フルWLSインストーラではPointBaseインストール・ディレクトリが保存されません。PointBaseを使用するかわりに、ドメイン・データベースをDerbyに移行できます。
詳細は、「評価版データベースを使用するドメインのアップグレード」を参照してください。
操作性とパフォーマンスを向上させるため、WebLogic Server 10.3.6以上ではデータ・ソース・プロファイル・ログを使用してイベントが格納されます。『Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの管理』のWebLogic JDBCリソースの監視に関する項を参照してください。
WebLogic Serverリリース10.3.6以上では、UCPおよびONSのパッケージ名が再パッケージされなくなりました。UPCとONSのデバッグの設定方法の詳細は、『Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの管理』のUCP/ONSのデバッグの設定に関する項を参照してください。
WebLogic Server 10.3.6から、DataDirectのOracleタイプ4 JDBCドライバは、WebLogicブランドのDataDirectドライバと呼ばれるようになりました。オラクル社は『Oracle WebLogic Serverタイプ4 JDBCドライバ』でのドキュメンテーションを停止しました。DataDirectドライバの詳細情報は今後提供しません。WebLogic Server環境でWebLogicブランドのドライバを構成および使用する方法の詳細は、『Oracle WebLogic Server JDBCアプリケーションの開発』のWebLogicブランドのDataDirectドライバの使用に関する項で引き続き提供します。ドライバの動作の詳細は、DataDirectドキュメントを確認することをお薦めします。http://www.datadirect.com/index.html
の『Progress DataDirect for JDBC User's Guide Release 5.1』および『Progress DataDirect for JDBC Reference Release 5.1』を参照してください。
WebLogic Server 12.1.1から、デフォルトのメッセージング・モードがマルチキャストからユニキャストに変更されました。
SSLMBeanはWebLogic Server 10.3.5から、JSSEアダプタを有効化または無効化する機能など追加のSSL構成機能をサポートするように変更されています。
詳細については、以下のマニュアルを参照してください。
JSSE SSL実装がWebLogicシステム・プロパティを扱う方法の相違点の一覧は、『Oracle WebLogic Serverのセキュリティの管理』のJSSE SSL実装とCerticom SSL実装のシステム・プロパティの相違に関する項を参照してください。
WebLogic ServerでのSSLサポートの詳細は、『Oracle WebLogic Serverセキュリティの理解』のSSL: 概要に関する項を参照してください。
JSSEの詳細は、『Java Secure Socket Extension (JSEE) Reference Guide』(http://download.oracle.com/javase/6/docs/technotes/guides/security/jsse/JSSERefGuide.html
)を参照してください。
リリース10.3.3で、WebLogic Serverには次の機能が追加されました。
Webサービスの原子性トランザクションのサポート。WebLogic Webサービスは、WebSphere、JBoss、Microsoft .NETなどの外部トランザクション処理システムとの相互運用性を実現します。
クラスタ環境でのWebサービスの拡張サポート
Webサービスおよびクライアントの監視の拡張
Fusion Middleware Controlを使用するWebLogic WebサービスへのOracle WSMポリシーの添付
リレーショナル・データベースにアクセスするための宣言Webサービス・ソリューションのEclipseLink DBWSサポート
メソッドレベルのポリシー添付動作の変更: WebLogic Server 10.3.3より前のリリースでは、WebLogic Server管理コンソールを使用してWebサービスのメソッドにポリシーを添付すると、そのポリシーはモジュール内のすべてのWebサービスで同じ名前を持つすべてのメソッドにも添付されていました。WebLogic Server 10.3.3では、ポリシーは適切なWebサービスのメソッドのみに添付されます。
OWSMポリシー名からのpolicy:
接頭辞の削除
Webサービスの「WSDL」タブの削除: WebLogic Server 10.3.3より前のリリースでは、「構成」→「WSDL」タブを選択すると、現在のWebサービスのWSDLを表示できました。「WSDL」タブはWebLogic Server 10.3.3以降では削除されています。
新しい開発ツール: Oracle JDeveloperおよびOracle Enterprise Pack for Eclipse (OEPE)。
Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlとの統合
Oracle WebLogic Services Manager (WSM)セキュリティ・ポリシーのサポート
JAX-WSでのWS-SecureConversation 1.3、およびJAX-WSでのWS-SecurityによるMTOMのサポート
詳細は、『Oracle WebLogic Serverの新機能』のWebサービスに関する項を参照してください。
WebLogic Server 10.3.3から、Java Secure Socket Extension (JSSE)がSSL実装として導入されています。JSSEは、SSLおよびTLS用のJava標準フレームワークで、ブロッキングI/O API、ノンブロッキングI/O API、および複数の信頼性のあるCAを含む参照実装が含まれています。
リリース10.3.3では、WebLogic Serverにスレッド・セーフなデプロイ可能認可プロバイダおよびロール・マッピング・プロバイダのデプロイメント・パフォーマンス拡張が含まれます。WebLogic Serverはデフォルトで、アプリケーションおよびモジュールのデプロイメント中にセキュリティ・ポリシーおよびロールに対してスレッド・セーフな並列変更を実行できます。このため、セキュリティ・レルムに構成されているデプロイ可能な認可プロバイダおよびロール・マッピング・プロバイダでは、並列呼出しがサポートされている必要があります。WebLogicのデプロイ可能なXACML認可プロバイダおよびロール・マッピング・プロバイダは、この要件を満たしています。
ただし、カスタムのデプロイ可能な認可プロバイダまたはロール・マッピング・プロバイダで並列呼出しがサポートされていない場合は、セキュリティ・ポリシーとロールの並列変更を無効にし、かわりに同期メカニズムを強制的に使用する必要があります。この場合、各アプリケーションとモジュールはキューに入り、順番にデプロイされます。この同期強制メカニズムは、WebLogic Server管理コンソールまたはRealmMBeanのDeployableProviderSynchronizationEnabled
属性とDeployableProviderSynchronizationTimeout
属性を使用することで有効にできます。
詳細は、『Oracle WebLogic Serverのセキュリティの管理』のデプロイメント時のセキュリティ・ポリシーとロール変更での同期の有効化に関する項を参照してください。
WebLogic Server 10.3.3以降では、WebLogic ServerにデプロイされているアプリケーションでのCoherenceデータ・キャッシュの使用が容易になり、セッション管理用のCoherence*WebとTopLink Gridをobject-to-relational永続フレームワークとしてシームレスに取り込めるようになりました。これらの機能の総称がActiveCacheです。
ActiveCacheでは、レプリケートおよび分散されたデータ管理とキャッシングのサービスが提供されており、このサービスを使用することで、アプリケーションのオブジェクトとデータをCoherenceクラスタ内のすべてのサーバーに対して利用可能にすることができます。
詳細は、『Oracle WebLogic Server ActiveCacheによるアプリケーションのデプロイ』を参照してください。
リリース10.3.3で、WebLogic Serverでクラス・キャッシュを有効にできるようになりました。クラス・キャッシュを使用する利点を次に示します。
サーバーの起動時間が短縮されます。
パッケージ・レベルの索引により、すべてのクラスとリソースの検索時間が短縮されます。
クラス・キャッシュが開発モードでサポートされるのは、startWebLogicスクリプトを使用してサーバーを起動したときです。クラス・キャッシュはデフォルトでは無効になっており、本番モードではサポートされません。起動時間の短縮の程度は様々なJREベンダーによって異なります。詳細は、『Oracle WebLogic Serverアプリケーションの開発』のクラス・キャッシュの構成に関する項を参照してください。
次のJDBCドライバは非推奨となりました。
Oracle用のWebLogicタイプ4 JDBCドライバ
このドライバは、WebLogic Server 10.3で非推奨になり、削除されています。この非推奨のドライバのかわりに、WebLogic Serverにも付属しているOracle Thin Driverを使用してください。Oracle Thin Driverの詳細は、『Oracle WebLogic Server JDBCデータ・ソースの管理』のWebLogic ServerでインストールされるJDBCドライバに関する項を参照してください。
Sybase Jconnect 5.5および6.0ドライバ。これらのドライバは、サンプル・コードのデフォルト・インストールに関するOracleセキュリティ・ポリシーに従ってリリース10.3.3の時点でWebLogic Serverから削除されました。これらのドライバはSybaseからダウンロードできます。また、WebLogic Serverに付属しているOracleブランドのSybase用JDBCドライバを使用することもできます。
WebLogic Server 10.3.3から、weblogic.jms.extensions.WLMessage
インタフェースの次の内部メソッドが、Oracle WebLogic Server Java APIリファレンスから削除されました。
public void setSAFSequenceName(String safSequenceName); public String getSAFSequenceName(); public void setSAFSeqNumber(long seqNumber); public long getSAFSeqNumber();
アプリケーションでこれらの内部メソッドを使用しないでください。内部メソッドは、将来のリリースで予告なしに変更または削除される場合があります。
WebLogic Server 10.3.3から、WebLogicファイル・ストアの動作とチューニング方法は、デフォルト・ファイル・ストアとカスタム・ファイル・ストアについて変更されています。
Oracle Internet Directory認証プロバイダとOracle Virtual Directory認証プロバイダという2つの新しいLDAP認証プロバイダがWebLogic Server 10.3.2に追加されました。これらの認証プロバイダを使用すると、Oracle Internet Directory LDAPサーバーとOracle Virtual Directory LDAPサーバーにユーザーとグループを格納したり、両サーバーからユーザーとグループを読み取ったりできます。
これらの新しいセキュリティ・プロバイダの構成と使用の詳細は、『Oracle WebLogic Serverのセキュリティの管理』のLDAP認証プロバイダの構成に関する項を参照してください。
WebLogic Server 10.3.1以上のリリースでは、capacityIncrement
属性は構成可能ではなく、1という値に設定されます。
WebLogic Server 10.3.1では、BEAホーム・ディレクトリがMiddlewareホームに変更されました。このディレクトリのデフォルト・パスは<drive:>Oracle/Middlewareです。この変更がWebLogic Serverに及ぼす影響は次のとおりです。
10.3.1の複数のWebLogicスクリプトに、Middlewareホームを表すための新しい環境変数MW_HOME
が導入されています。この変数が設定されているディレクトリは通常はBEA_HOME
と同じで、これまでどおりWebLogic Serverスクリプトで使用できます。
インストール時のデフォルトでは、WebLogic Serverのインストール・ディレクトリのルート製品として<drive:>Oracle/Middleware
が選択されます。ただし、既存のWebLogic Serverが検出された場合は、デフォルトでそのインストール・ディレクトリが選択されます。
現在、WebLogic Server 10.3.1のドキュメントでは、BEAホームではなくMiddlewareホームという用語を使用します。ただし、この変更は用語のみに適用されます。WebLogicソフトウェア、カスタム・ドメインまたはアプリケーションの移動や、それらの場所を表す既存の環境変数の変更は必要ありません。
この変更によって、コンピュータ上の既存のWebLogic Serverインストール、カスタム・ドメイン、アプリケーションまたはスクリプトが影響を受けることはありません。従来どおりBEA_HOME
環境変数を使用し続けることができます。
WebLogic Server 10.3.1以降では、XAデータ・ソース構成のリソース登録名の動作が変更されました。以前のリリースでは、JTAの登録名はデータ・ソースの名前のみでした。今後は、データ・ソース名とドメインの組合せになります。
詳細は、『Oracle WebLogic Server JTAアプリケーションの開発』のXAResourceのトランザクションへの参加の登録に関する項を参照してください。
Javaサーブレットの仕様バージョン2.3の時点で、次の構文がマッピングの定義に使用されています。
/
(スラッシュ)文字だけが含まれるサーブレット・パス文字列は、アプリケーションのデフォルト・サーブレットを表します。サーブレット・パスは、リクエストURIからコンテキスト・パスを削除したパス(この場合はnull
)に解決されます。
1個の*
(アスタリスク)で始まる文字列は、拡張子マッピングを指定します。
これらの変更により、次のHttpServletRequest
メソッドの動作に変化が生じます。
getPathInfo
getServletPath
動作の変更を説明するために、例として/abc/def.html
というリクエストがServletAに解決される場合を考えます。
/
がServletAにマップされると、servletPath="abc/def.html"
およびpathInfo=null
になります。
/*
がServletAにマップされると、servletPath=""
およびpathInfo="abc/def.html"
になります。
確実にnullでないパス情報が返されるようにするには、/
(スラッシュ)のサーブレット・マッピング文字列が出現するすべての箇所を/*
に置換します。
Javaサーブレット仕様は、次の場所からダウンロードできます。
http://www.oracle.com/technetwork/java/javaee/servlet/index.html