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Oracle® Database Clientクイック・インストレーション・ガイド
12cリリース1 (12.1) for IBM AIX on POWER Systems (64-Bit)
E49836-07
 

 

Oracle® Database

Clientクイック・インストレーション・ガイド

12cリリース1 (12.1) for IBM AIX on POWER Systems (64-Bit)

E49836-07(原本部品番号:E56114-04)

2016年5月

このガイドでは、Oracle Database Client 12cリリース1(12.1)をIBM AIX on POWER Systems(64-bit)で簡単にインストールする方法について説明します。内容は次のとおりです。

1 このガイドの内容の確認

このガイドでは、OracleソフトウェアがインストールされていないシステムでOracle Database Clientのデフォルトのインストールを実行する方法について説明します。次のいずれかのインストール・タイプをインストールする方法を説明します。

  • 管理者: ローカル・システムまたはリモート・システム上のOracle Databaseインスタンスにアプリケーションを接続できます。Oracle Databaseを管理できるツールも提供されます。

  • ランタイム: アプリケーションでローカル・システムまたはリモート・システムのOracleデータベース・インスタンスに接続できます。

  • InstantClient: Oracle Call Interface(OCI)、Oracle C++ Call Interface(OCCI)、Pro*CまたはJava Database Connectivity(JDBC)OCIの各アプリケーションで必要とされる共有ライブラリのみをインストールできます。このインストール・タイプは、他のOracle Database Clientインストール・タイプよりディスク領域が少なくてすみます。


関連項目:

Instant Clientの詳細は、『Oracle Call Interfaceプログラマーズ・ガイド』を参照してください。

このガイドでは、「カスタム」インストール・タイプのインストール方法については説明しません。また、インプレース・クライアント・アップグレードの実行方法や、I/O完了ポートの有効化方法についても説明していません。

その他のインストール情報の参照先

Oracle Database Clientのインストールの詳細は、『Oracle Database Clientインストレーション・ガイドfor IBM AIX on POWER Systems (64-Bit)』を参照してください。

Oracle Database製品に関する製品ドキュメントは、HTML形式およびPDF形式でオンラインで入手可能です。

http://docs.oracle.com/

2 システムへrootとしてログイン

Oracleソフトウェアをインストールする前に、rootユーザーとしていくつかのタスクを完了しておく必要があります。rootユーザーとしてログインするには、次の手順のいずれかを実行します。


注意:

サイレント・モードのインストールを実行する場合を除き、X Window Systemワークステーション、Xターミナル、またはXサーバーがインストールされているPCやその他システムからソフトウェアをインストールする必要があります。

  • X Window SystemワークステーションまたはXターミナルからソフトウェアをインストールする手順は、次のとおりです。

    1. Xターミナル(xterm)など、ローカル・ターミナル・セッションを開始します。

    2. ローカル・システムにソフトウェアをインストールしない場合は、次のコマンドを入力して、リモート・ホストでのローカルのXサーバーのXアプリケーションの表示を可能にします。

      $ xhost fully_qualified_remote_host_name
      

      次に例を示します。

      $ xhost somehost.us.example.com
      
    3. ローカル・システムにソフトウェアをインストールしない場合は、sshrlogin、またはtelnetコマンドを使用して、ソフトウェアをインストールするシステムに接続します。

      $ telnet fully_qualified_remote_host_name
      
    4. rootユーザーとしてログインしていない場合は、次のコマンドを入力し、ユーザーをrootに切り替えます。

      $ sudo sh
      password:
      #
      
  • Xサーバー・ソフトウェアがインストールされているPCやその他システムからソフトウェアをインストールする場合の手順は、次のとおりです。


    注意:

    必要に応じて、Xサーバーのドキュメントを参照して、この手順の実行方法の詳細を確認してください。使用しているXサーバーのソフトウェアによっては、別の順序でタスクを実行する必要がある場合があります。

    1. Xサーバー・ソフトウェアを開始します。

    2. Xサーバー・ソフトウェアのセキュリティ設定を、リモート・ホストでローカル・システムのXアプリケーションを表示できるように構成にします。

    3. ソフトウェアをインストールするリモート・システムに接続し、そのシステム上でXターミナル(xterm)などのターミナル・セッションを開始します。

    4. rootユーザーとしてリモート・システムにログインしていない場合は、次のコマンドを入力し、ユーザーをrootに切り替えます。

      $ sudo sh
      password:
      #
      

3 Oracle Database用のサーバーの構成

この項では、Oracle Databaseのインストール前に完了しておく必要のある、次のオペレーティング・システムの作業について説明します。

3.1 サーバーのハードウェアとメモリー構成の確認

現在のシステム情報を確認するには、次のコマンドを実行します。

  1. 物理RAMサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。

    # /usr/sbin/lsattr -E -l sys0 -a realmem
    
  2. 次のコマンドを入力して、使用可能なRAMおよびスワップ領域を確認します。

    # /usr/sbin/lsps -s
    

    注意:

    値をファイナライズする前に、使用可能なRAM領域およびスワップ領域用に複数の値を選択することをお薦めします。これは、ユーザーとコンピュータとの対話によって使用可能なRAMおよびスワップ領域が常に変化しているためです。

  3. 構成済スワップ領域のサイズを確認するには、次のコマンドを入力します。

    # /usr/sbin/lsps -a
    

    追加のスワップ領域の構成方法は、必要に応じてオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。


    注意:

    サーバーのスワップ領域の割当てについては、オペレーティング・システム・ベンダーに確認してください。ベンダーのガイドラインは、このマニュアルに示すスワップ領域要件より優先されます。

  4. /tmpディレクトリ内の使用可能な領域の量を確認するには、次のコマンドを入力します。

    # df -m /tmp
    

    /tmpディレクトリの空き領域が、必要な領域の要件を満たさない場合、次のいずれかの手順を実行します。

    • ディスク領域の要件が満たされるように、/tmpディレクトリから不要なファイルを削除します。

    • oracleユーザーの環境を設定するときに、TMPおよびTMPDIR環境変数を設定します。


      関連項目:

      TMPおよびTMPDIRの設定の詳細は、「Oracleソフトウェア所有者環境の構成」を参照してください。

    • /tmpディレクトリを含むファイル・システムを拡張します。

  5. システムの空きディスク領域のサイズを確認するには、次のコマンドのいずれかを入力します。

    # df -g
    # df -m
    
  6. 次のコマンドを入力して、システム・アーキテクチャでOracleソフトウェアを実行できるかどうかを確認します。

    # /usr/bin/getconf HARDWARE_BITMODE
    

    このコマンドで想定される出力は64です。想定される出力でない場合は、このシステムにソフトウェアをインストールできません。

    システムが64ビット・モードで起動されているかどうかを確認するには、次のコマンドを入力します。

    # /usr/sbin/bootinfo -K
    

    このコマンドの結果に、64ビット・カーネルが有効であることを示す64と表示される必要があります。

    プロセッサ・アーキテクチャがインストールするOracleソフトウェアのリリースと適合することを確認します。想定される出力でない場合は、このシステムにソフトウェアをインストールできません。


    注意:

    AIXベース・システムについては、Oracle Databaseでは、64ビット・カーネルがサポートされます。32ビット・カーネル・アプリケーションはサポートされません。

  7. 実行レベルを確認するには、次のコマンドを入力します。

    /usr/bin/who -r
    

3.2 一般的なサーバーの最低要件

ご使用のシステムが、次に示す一般的な最低要件を満たしていることを確認してください。

  • システムが必ず実行レベル2で起動されるようにします。

  • システム・コンソールベースのインストールの実行中に、Oracle Universal Installerが正しく表示されるよう、ディスプレイ・カードの表示解像度が少なくとも1024 x 768であることを確認してください。

3.3 サーバー記憶域の最低要件

ご使用のシステムが、次の最小記憶域要件を満たしていることを確認してください。

  • システムが、次の表に説明されている、ソフトウェア・ファイルのディスク領域要件を満たしていることを確認してください。

    表1 IBM AIX on POWER Systems (64-Bit)におけるソフトウェアファイルのディスク領域要件

    インストール・タイプ ディスク領域

    InstantClient

    450 MB

    管理者

    4.5 GB

    ランタイム

    2.5GB


  • /tmpディレクトリに130MBの領域。

    /tmpディレクトリの空き領域が、必要な領域の要件を満たさない場合、次のいずれかの手順を実行します。

    • ディスク領域の要件が満たされるように、/tmpディレクトリから不要なファイルを削除します。

    • oracleユーザーの環境を設定するときに、TMPおよびTMPDIR環境変数を設定します。


      関連項目:

      TMPおよびTMPDIRの設定の詳細は、「Oracleソフトウェア所有者環境の構成」を参照してください。

    • /tmpディレクトリを含むファイル・システムを拡張します。

3.4 サーバー・メモリーの最低要件

ご使用のシステムが、次のメモリー要件を満たしていることを確認してください。

256MB以上のRAM

表2は、インストールされているRAMと構成済スワップ領域の推奨サイズの関係を示したものです。

表2 IBM AIX on POWER Systems (64-Bit)のスワップ領域要件

RAM スワップ領域

256MB

RAMのサイズの3倍

256MBから512MB

RAMのサイズの2倍

512MBから2GB

RAMのサイズの1.5倍

2GBから16GB

RAMのサイズと同じ

16GB超

16GB


4 オペレーティング・システムの一般的なセキュリティの措置の確認

セキュアなオペレーティング・システムは、一般的なシステム・セキュリティの重要な基本です。オペレーティング・システムのデプロイメントが、オペレーティング・システム・ベンダーのセキュリティ・ガイドに記載されている一般的なセキュリティの措置に準拠していることを確認してください。

5 オペレーティング・システム要件について

インストールする製品に応じて、必要なオペレーティング・システム・カーネルとパッケージがインストールされていることを確認してください。

このマニュアルに記載されているのは、タイトル・ページに記載されている日付での最新の要件です。カーネル要件の最新情報については、次のURLでオンライン版を参照してください。

http://docs.oracle.com/

Oracle Universal Installerによって、システムが示されたオペレーティング・システム・パッケージの要件を満たしていることを確認するチェックが実行されます。これらのチェックが正常に終了するように、Oracle Universal Installerを起動する前に要件を確認してください。

6 IBM AIX on POWER Systems (64-Bit)のオペレーティング・システム要件

この項に記載されているファイルセットおよびAuthorized Problem Analysis Reports (APARs)は、Oracle DatabaseおよびOracle Grid Infrastructure 12c向けのIBM AIX on POWER Systems (64-Bit)システムでサポートされています。

6.1 サポートされているIBM AIX 6.1バージョン

次の情報を使用して、サポートされているIBM AIX 6.1 on POWER Systems (64-bit)の最小バージョンを確認します。

表3 IBM AIX 6.1 on POWER Systems (64-Bit)オペレーティング・システムの最低要件

項目 最小要件

AIX 6.1オペレーティング・システム

AIX 6.1 Technology Level 7 Service Pack 3 ("6100-07-03-1207")以上、64ビットカーネル

注意: AIX 6.1 Technology Level 7へのインストールは可能ですが、AIX 6.1 Technology Level 9 Service Pack 3 (6100-09-03-1415)以上にインストールすることをお薦めします。それ以降には、この表に示されたすべてのAPARおよびオペレーティング・システムの修正が含まれます。

AIX 6.1オペレーティング・システムのファイル・セット

次のオペレーティング・システムのファイル・セットが必要です。

  • bos.adt.base

  • bos.adt.lib

  • bos.adt.libm

  • bos.perf.libperfstat

  • bos.perf.perfstat

  • bos.perf.proctools

  • xlC.aix61.rte:11.1.0.4以上

  • xlC.rte.11.1.0.4以上

AIX 6.1 APARおよびその他のオペレーティング・システム修正

次の、またはそれ以降のパッチが必要です。

前述のAIX 6.1の最小オペレーティング・システムのTLレベルを使用している場合、次のすべてのAIX APAR修正をインストールします。

  • IV16716 - prot_noneが共有mmap領域に使用されている場合、Javaはインスタンス化されません。

  • IV20880 -アプリケーションが共有symtab機能を使用している場合、システムはハングまたはクラッシュします。

  • IV21128 -socketpair()コール使用時に解放されたソケットによるシステム・クラッシュ

  • IV28319 -共有シンボル表機能使用時にshlapプロセスが失敗しました。

  • IV30712 - thread_cputime()から報告されるstimeが正しくありません

  • IV31203 - 「chmod -r」がeoverflowエラーで失敗

  • IV31603 - 「chown -r」がeoverflowエラーで失敗

  • IV33433 - mainからエクスポートされたBSSシンボルを実行時リンクによってバインドできません

  • IV34685 - 5.3 tlsのロードにより5.2 appsによってlibsが有効化され、32bのコア・ダンプが引き起こされました。

  • IV39104 - 文書化されていないコンパイラ・フラグとスレッド・ローカル・ストレージの使用時にリンクに失敗します

  • IV45072 - 特殊目的リンカー・フラグが正しく動作しません

  • IV45073 - 限られた状況においてTOCシンボルの順序を変更できるようにします

注意:

  • このリリースに対して記載されている最小レベルより上のTLレベルを使用している場合は、この項に記載されている必須のAPARがシステムのTLレベルに含まれているかどうかをIBM社に問い合せてください。含まれている場合、インストールの必要はありません。含まれていない場合は、適切なTLレベルの等価のAPARをインストールする必要があります。

  • AIX APAR番号は、AIXのバージョンおよびテクノロジ・レベルと関係付けられています。AIXのバージョンおよびテクノロジ・レベルと合致するAPARを、次の場所にあるIBM Fix Central Webサイトからダウンロードし、インストールしてください。

    http://www.ibm.com


6.2 サポートされているIBM AIX 7.1バージョン

次の情報を使用して、サポートされているIBM AIX 7.1 on POWER Systems (64-bit)の最小バージョンを確認します。

表4 IBM AIX 7.1 on POWER Systems (64-Bit)オペレーティング・システムの最低要件

項目 最小要件

AIX 7.1オペレーティング・システム

AIX 7.1 Technology Level 1 Service Pack 3 ("7100-01-03-1207")以上、64ビットカーネル

注意: AIX 7.1 Technology Level 1へのインストールは可能ですが、AIX 7.1 Technology Level 3 Service Pack 3 (7100-03-03-1415)以上にインストールすることをお薦めします。それ以降には、この表に示されたすべてのAPARおよびオペレーティング・システムの修正が含まれます。

AIX 7.1オペレーティング・システムのファイル・セット

次のオペレーティング・システムのファイル・セットが必要です。

  • bos.adt.base

  • bos.adt.lib

  • bos.adt.libm

  • bos.perf.libperfstat

  • bos.perf.perfstat

  • bos.perf.proctools

  • xlC.aix61.rte.11.1.0.4以上

  • xlC.rte.11.1.0.4以上

AIX 7.1 APARおよびその他のオペレーティング・システム修正

次の、またはそれ以降のパッチが必要です。

前述のAIX 7.1の最小オペレーティング・システムのTLレベルを使用している場合、次のすべてのAIX APAR修正をインストールします。

  • IV16737 - prot_noneが共有mmap領域に使用されている場合、Javaはインスタンス化されません。

  • IV21116 -アプリケーションが共有symtab機能を使用している場合、システムはハングまたはクラッシュします。

  • IV21235 -socketpair()コール使用時に解放されたソケットによるシステム・クラッシュ

  • IV28925 -共有シンボル表機能使用時にshlapプロセスが失敗しました。

  • IV34869 - thread_cputime()から返される値が正しくありません

  • IV35057 - 5.3 tlsのロードにより5.2 appsによってlibsが有効化され、32bのコア・ダンプが引き起こされました。

  • IV37790 - 「chmod -r」がeoverflowエラーで失敗

  • IV39136 - 文書化されていないコンパイラ・フラグとスレッド・ローカル・ストレージの使用時にリンクに失敗します

  • IV41380 - 「chown -r」がeoverflowエラーで失敗

  • IV41415 - mainからエクスポートされたBSSシンボルを実行時リンクによってバインドできません

  • IV45072 - 特殊目的リンカー・フラグが正しく動作しません

  • IV45073 - 限られた状況においてTOCシンボルの順序を変更できるようにします

注意:

  • このリリースに対して記載されている最小レベルより上のTLレベルを使用している場合は、この項に記載されている必須のAPARがシステムのTLレベルに含まれているかどうかをIBM社に問い合せてください。含まれている場合、インストールの必要はありません。含まれていない場合は、適切なTLレベルの等価のAPARをインストールする必要があります。

  • AIX APAR番号は、AIXのバージョンおよびテクノロジ・レベルと関係付けられています。AIXのバージョンおよびテクノロジ・レベルと合致するAPARを、次の場所にあるIBM Fix Central Webサイトからダウンロードし、インストールしてください。

    http://www.ibm.com


6.3 サポートされているIBM AIX 7.2バージョン

次の情報を使用して、サポートされているIBM AIX 7.2 on POWER Systems (64-bit)の最小バージョンを確認します。

表5 IBM AIX 7.2 on POWER Systems (64-Bit)オペレーティング・システムの最低要件

項目 最小要件

AIX 7.2オペレーティング・システム

AIX 7.2 Technology Level 0 Service Pack 1 ("7200-00-01")以上、64ビットカーネル

注意: Service Pack 1は必須です。

AIX 7.2オペレーティング・システムのファイル・セット

次のオペレーティング・システムのファイル・セットが必要です。

  • bos.adt.base

  • bos.adt.lib

  • bos.adt.libm

  • bos.perf.libperfstat

  • bos.perf.perfstat

  • bos.perf.proctools

  • xlC.aix61.rte.13.1.2.0以上

  • xlC.rte.13.1.2.0以上

AIX 7.2 APARおよびその他のオペレーティング・システム修正

次の、またはそれ以降のパッチが必要です。

前述のAIX 7.2の最小オペレーティング・システムのTLレベルを使用している場合、次のすべてのAIX APAR修正をインストールします。

  • IV79639 - ライブ・アップデート後、ifixの状態がQのままになる場合があり、再起動が必要です。

  • IV79848 - 最小およびマイグレーション・インストールでmirrorvg/syncvgが失敗します。

  • IV80412 - アプリケーションによるシグナル・マスクの設定でシステムがクラッシュします。

    注意: IV79441 (procfsを使用した32ビット・プロセス・マップ・ファイルの読取りによるシステム・クラッシュの可能性)に必要な修正を含むIV80412m1aをインストールしてください。

注意:

  • このリリースに対して記載されている最小レベルより上のTLレベルを使用している場合は、この項に記載されている必須のAPARがシステムのTLレベルに含まれているかどうかをIBM社に問い合せてください。含まれている場合、インストールの必要はありません。含まれていない場合は、適切なTLレベルの等価のAPARをインストールする必要があります。

  • AIX APAR番号は、AIXのバージョンおよびテクノロジ・レベルと関係付けられています。AIXのバージョンおよびテクノロジ・レベルと合致するAPARを、次のURLのIBM Fix Central Webサイトからダウンロードし、インストールしてください。

    http://www.ibm.com


7 IBM AIX on POWER Systems (64-Bit)用の追加のドライバおよびソフトウェア・パッケージ

追加のドライバやパッケージをインストールする必要はありませんが、次のリストのドライバおよびパッケージをインストールまたは構成することが可能です。


関連項目:

『Oracle Application Expressインストレーション・ガイド』の「Oracle Application Expressのインストール要件」および「インストール前の推奨タスク」

7.1 Open Database Connectivityのインストール要件

Open Database Connectivity (ODBC)をインストールする場合は、次の項を確認してください。

7.1.1 ODBCドライバおよびOracle Databaseについて

Open Database Connectivity(ODBC)は、データベースにアクセスするためのAPIのセットで、データベースに接続してデータベース上でSQL文を実行します。ODBCドライバを使用するアプリケーションは、スプレッドシートやカンマ区切りファイルなど、不均一なデータ・ソースにアクセスできます。

7.1.2 IBM AIX用のODBCドライバのインストール

IBM AIXでは、Oracle ODBCドライバはODBCドライバ・マネージャ2.3.1について動作保証されています。Oracle DatabaseでODBCを使用するには、gcc 4.2.1以上もインストールする必要があります。

Oracle ClusterwareまたはOracle DatabaseにODBCドライバは必要ありません。

次のWebサイトからODBCドライバをダウンロードし、インストールしてください。

http://www.unixodbc.org/

7.2 Oracle Messaging Gatewayのインストール要件

Oracle Messaging Gatewayをインストールする場合は、次の項を確認してください。

7.2.1 Oracle Messaging Gatewayについて

Oracle Messaging Gatewayは、Oracleデータベースの機能の1つです。Oracle以外のメッセージ・システムとOracle Streams Advanced Queuingに基づくアプリケーション間の通信が可能になります。

Oracle Messaging Gatewayでは、Oracle Streams Advanced Queuing (AQ)とWebSphereおよびTIBCO Rendezvousをベースとするアプリケーションとの統合がサポートされています。サポートされるバージョンについては、『Oracle Databaseアドバンスト・キューイング・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。

7.2.2 Oracle Messaging Gatewayのインストール

Oracle Messaging Gatewayは、Oracle DatabaseのEnterprise Editionとともにインストールされます。

AIX7.1の場合は、My Oracle Supportの証明書で最新の要件を確認してください。

https://support.oracle.com

IBM WebSphere MQのCSDが必要な場合は、次のWebサイトでダウンロードおよびインストールの情報を参照してください。

http://www.ibm.com

7.3 プログラミング環境のインストール要件

プログラミング環境をインストールする場合は、次の項を確認してください。

7.3.1 プログラミング環境とOracle Databaseについて

Oracle Databaseでは、様々な環境におけるアプリケーション開発用に複数のプログラミング言語がサポートされています。一部の言語では、オペレーティング・システムに追加のコンパイラ・パッケージをインストールする必要があります。

プログラミング環境はオプションです。Oracle Databaseには必要ありません。


関連項目:

プログラミング環境の概要は、『Oracle Database開発ガイド』を参照してください。

7.3.2 プログラミング環境のサポートの構成

システムが、構成するプログラミング環境の要件を満たしていることを確認してください。

表6 IBM AIX on POWER Systems (64-Bit)のプログラミング環境の要件

プログラミング環境 サポート要件

Java Database Connectivity (JDBC) / Oracle Call Interface (OCI)

Oracle Java Database ConnectivityおよびOracle Call InterfaceのドライバとJNDI拡張機能付きJDK 6 (Java 6 64-bit 6.0.0.325 SR10以上)

Oracle Java Database ConnectivityおよびOracle Call InterfaceのドライバとJNDI拡張機能付きJDK 7 (Java 7 64-bit 7.0.0.0以上)

このリリースでは、JDK 1.6がインストールされています。

注意:これらはデータベース・インストールの要件ではありません。


Oracle C++
Oracle C++ Call Interface
Pro*C/C++
Oracle XML Developer's Kit (XDK)

IBM XL C/C++ Enterprise Edition for AIX, V11.1 (11.1.0.9) January 2012 PTF.

IBM XL C++ Runtime for AIX, V11.1 (11.1.0.4) November 2011.

次のURLからこのソフトウェアをダウンロードします。

http://www-01.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg24031864
http://www-01.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg24031426

注意: IBM XL C/C++コンパイラをインストールしない場合でも、AIX Runtime Environmentコンポーネントにコンパイラが必要です。ランタイム環境のファイルセットは、ライセンス要件なしにダウンロードすることができます。IBM AIXの最低推奨ランタイム環境は、IBM XL C/C++ for AIX V11.1.0.4 Runtime Environmentです。次のURLにあります。

http://www-01.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg24031426

Pro*COBOL

IBM COBOL for AIX Version 4.1.1 (March 2012 PTF)

Micro Focus Server Express 5.1

Pro*FORTRAN

IBM XL Fortran Runtime for AIX, Version 13.1, January 2012 PTF

ADA

OC Systems PowerAda 5.5

OC SystemsおよびPowerAdaの詳細は、次のURLを参照してください。

http://www.ocsystems.com/prod_powerada.html

7.4 Webブラウザのインストール要件

Oracle Enterprise Manager Database ExpressおよびOracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用する場合のみ、Webブラウザが必要です。Webブラウザは、JavaScript、HTML 4.0標準とCSS 1.0標準をサポートしている必要があります。これらの要件を満たすブラウザの一覧については、My Oracle SupportでEnterprise Manager動作保証マトリックスを参照してください。

https://support.oracle.com

関連項目:

Enterprise Manager動作保証マトリックスにアクセスする手順については、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control基本インストレーション・ガイド』を参照してください。

8 ソフトウェア要件の確認

システムが要件を満たしていることを確認するには、次の手順を実行します。

  1. インストールされているAIXのディストリビューションおよびバージョンを確認するには、次のコマンドを入力します。

    # oslevel -s
    

    オペレーティング・システムのバージョンがIBM AIX on POWER Systems (64-Bit)のオペレーティング・システム要件の記載より下の場合は、現在サポートされている以上のバージョンおよびレベルにアップグレードします。

    AIXのメンテナンス・パッケージはIBM Fix Central Webサイトから入手できます。

    http://www.ibm.com

  2. 必要なファイルセットがインストールおよびコミットされているかどうかを確認するには、次のようなコマンドを入力します。

    # lslpp -l bos.adt.base bos.adt.lib bos.adt.libm bos.perf.perfstat \
    bos.perf.libperfstat bos.perf.proctools
    
  3. サポートされているカーネル・モードかどうかを確認するには、次のようなコマンドを入力します。

    # getconf KERNEL_BITMODE
    

    注意:

    • このコマンドで想定される出力は64です。想定される出力でない場合は、このシステムにソフトウェアをインストールできません。

    • Oracle Databaseでは、64ビット・カーネルがサポートされます。32ビット・カーネル・アプリケーションはサポートされません。


  4. APARがインストールされているかどうかを確認するには、次のようなコマンドを入力します。

    # /usr/sbin/instfix -i -k "IV16716 IV20880 IV21128 IV28319"
    

    APARがインストールされていない場合は、IBM Fix Central Webサイトからダウンロードし、インストールしてください。

    http://www.ibm.com

  5. WebSphere MQのCSDが必要な場合は、IBMのWebサイトでダウンロードおよびインストールの情報を参照してください。

    http://www.ibm.com

9 64ビット・プラットフォーム用の独立した32ビット・クライアント・ソフトウェア

64ビットのOracle Database Clientソフトウェアには、32ビット・クライアント・バイナリは含まれていません。64ビット・プラットフォーム上で32ビット・クライアント・バイナリが必要な場合は、それぞれの32ビット・クライアント・ソフトウェアから32ビット・バイナリを別々のOracleホーム内にインストールします。

64ビットのOracle Database Clientのインストール前の要件は、32ビットのOracle Database Clientにも適用されます。


関連項目:

詳細は、My Oracle Supportノート883702.1を参照してください。

https://support.oracle.com/CSP/main/article?cmd=show&type=NOT&id=883702.1


10 必要なオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成

Oracle Database Clientをインストールする場合、次のローカル・オペレーティング・システム・グループおよびユーザーが必要です。

  • Oracleインベントリ・グループ(oinstall)

  • Oracleソフトウェア所有者(oracle)

これらのグループおよびユーザーが存在するかを確認し、必要に応じて作成するには、次の手順を実行します。

  1. 次のコマンドを入力して、oinstallグループが存在するかどうか確認します。

    # more /etc/oraInst.loc
    

    このコマンドの出力にoinstallグループ名が表示される場合、グループは存在します。

    oraInst.locファイルが存在する場合、このコマンドの出力は次のようになります。

    inventory_loc=/u01/app/oraInventory
    inst_group=oinstall
    

    inst_groupパラメータは、Oracleインベントリ・グループの名前oinstallを示します。

  2. 必要に応じて、次の手順でoinstallグループを作成します。

    1. 次のコマンドを入力します。

      # smit security
      
    2. 適切なメニュー・アイテムを選択してoinstallグループを作成します。

    3. [F10]を押して終了します。

  3. 次のコマンドを入力して、oracleユーザーが存在するかどうか、適切なグループに属しているかどうかを確認します。

    # id oracle
    

    oracleユーザーが存在する場合、このコマンドでユーザーが属するグループの情報が表示されます。出力は次のようになり、oinstallはプライマリ・グループ、dbaはセカンダリ・グループであることを示します。

    uid=440(oracle) gid=200(oinstall) groups=201(dba),202(oper)
    
  4. oracleユーザーが存在しない場合、またはoracleユーザーを作成する場合は、次の手順を実行します。

    1. 次のコマンドを入力します。

      # smit security
      
    2. 次の情報を指定し、適切なメニュー・アイテムを選択してoracleユーザーを作成します。

      「Primary GROUP」フィールドに、Oracle Inventoryグループを指定します。たとえば、oinstallです。

      「Group SET」フィールドで、OSDBAグループとOSOPERグループ(必要な場合)を指定します。たとえばdbaです。

    3. [F10]を押して終了します。

  5. oracleユーザーは存在するが、そのプライマリ・グループがoinstallでない場合、またはdbaグループのメンバーでない場合は、次の手順でoracleユーザーを変更します。

    1. 次のコマンドを入力します。

      # smit security
      
    2. 適切なメニュー項目を選択し、次の情報を指定してoracleユーザーを変更します。

      「Primary GROUP」フィールドに、Oracle Inventoryグループを指定します。たとえば、oinstallです。

      「Group SET」フィールドで、OSDBAグループとOSOPERグループ(必要な場合)を指定します。たとえばdbaです。

    3. [F10]を押して終了します。

  6. 次のコマンドを入力して、oracleユーザーのパスワードを設定します。

    # passwd oracle
    

11 必要なディレクトリの作成


注意:

別にOracleデータファイル・ディレクトリを作成しない場合、データファイルをOracleベース・ディレクトリのサブディレクトリにインストールできます。ただし、本番データベースでは推奨しません。

Oracleベース・ディレクトリを作成するには、次の手順を実行します。

  1. 次のコマンドを入力して、マウントされたすべてのファイル・システムの情報を表示します。

    # df -k
    

    このコマンドにより、次のものも含め、システムにマウントされたすべてのファイル・システムの情報が表示されます。

    • 物理デバイス名

    • ディスク領域の合計サイズ、使用中のサイズおよび使用可能なサイズ

    • そのファイル・システムのマウント・ポイント・ディレクトリ

  2. 表示から、この項で前述したディスク領域要件を満たすファイル・システムを1つまたは2つ識別します。

  3. 識別した各ファイル・システムのマウント・ポイント・ディレクトリの名前を記録します。

  4. 次のようなコマンドを入力して、識別したマウント・ポイント・ディレクトリ内の推奨サブディレクトリを作成し、適切な所有者、グループおよびそれらの権限を設定します。

    # mkdir -p /mount_point/app/
    # chown -R oracle:oinstall /mount_point/app/
    # chmod -R 775 /mount_point/app/
    

    次に例を示します。

    # mkdir -p /u01/app/
    # chown -R oracle:oinstall /u01/app/
    # chmod -R 775 /u01/app/
    

12 Oracleソフトウェア所有者環境の構成

Oracle Universal Installerはoracleアカウントから実行します。ただし、Oracle Universal Installerを起動する前に、oracleユーザーの環境を構成する必要があります。環境を構成するには、次のことが必要です。

  • シェル起動ファイルで、デフォルトのファイル・モード作成マスク(umask)を022に設定します。

  • DISPLAY環境変数を設定します。


注意:

オペレーティング・システム・ベンダーによってサポートされているシェル・プログラムを使用します。オペレーティング・システムでサポートされていないシェル・プログラムを使用すると、インストール時にエラーが発生する場合があります。

oracleユーザーの環境を設定する手順は、次のとおりです。

  1. 新規Xターミナル・セッション(xterm)を開始します。

  2. 次のコマンドを入力し、Xウィンドウ・アプリケーションがこのシステム上に表示されることを確認します。

    $ xhost + RemoteHost
    

    RemoteHostは完全修飾されたリモートのホスト名です。次に例を示します。

    $ xhost + somehost.example.com
    
  3. ソフトウェアをインストールするシステムにログインしていない場合は、そのシステムにoracleユーザーとしてログインします。

  4. oracleユーザーとしてログインしていない場合は、次のようにユーザーをoracleに切り替えます。

    $ su - oracle
    
  5. oracleユーザーのデフォルト・シェルを確認するには、次のコマンドを入力します。

    $ echo $SHELL
    
  6. シェル起動スクリプトを実行するには、次のいずれかのコマンドを入力します。

    • Bashシェルの場合:

      $ . ./.bash_profile
      
    • BourneまたはKornシェルの場合:

      $ . ./.profile
      
    • Cシェルの場合:

      % source ./.login
      
  7. ソフトウェアをローカル・システムにインストールしない場合は、Xアプリケーションがローカル・システムに表示されるように、次のようなコマンドを入力します。

    • Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:

      $ DISPLAY=local_host:0.0
      
    • Cシェルの場合:

      % setenv DISPLAY local_host:0.0
      

    この例で、local_hostは、Oracle Universal Installerの表示に使用するシステム(ワークステーションまたはPC)のホスト名またはIPアドレスです。

  8. /tmpディレクトリの空きディスク領域が400MBに満たないことが確認された場合は、400MB以上の空き領域があるファイル・システムを識別し、このファイル・システムの一時ディレクトリを指定するようにTMPおよびTMPDIR環境変数を設定します。

    1. マウント済の各ファイル・システム上の空きディスク領域を確認するには、次のコマンドを使用します。

      # df -k 
      
    2. 必要に応じて、次のようなコマンドを入力し、識別したファイル・システム上に一時ディレクトリを作成し、そのディレクトリに適切な権限を設定します。

      $ sudo mkdir /mount_point/tmp
      $ sudo chmod a+wr /mount_point/tmp
      # exit
      
    3. 次のようなコマンドを入力し、TMPおよびTMPDIR環境変数を設定します。

      • Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:

        $ TMP=/mount_point/tmp
        $ TMPDIR=/mount_point/tmp
        $ export TMP TMPDIR
        
      • Cシェルの場合:

        % setenv TMP /mount_point/tmp
        % setenv TMPDIR /mount_point/tmp
        
  9. システムに既存のインストール環境があり、同じユーザー・アカウントを使用して今回のインストールを行う場合は、ORACLE_HOMEORACLE_BASEORACLE_SIDTNS_ADMINの環境変数と、Oracleソフトウェア・ホームに接続されているOracleインストール・ユーザーに対して設定されたその他の環境変数の設定を削除します。

    次のコマンドを入力し、ORACLE_HOMEORACLE_BASEORACLE_SIDおよびTNS_ADMINの環境変数が設定されていないことを確認します。

    • Bourne、Bash、またはKornシェルの場合:

      $ unset ORACLE_HOME
      $ unset ORACLE_BASE
      $ unset ORACLE_SID
      $ unset TNS_ADMIN
      
    • Cシェルの場合:

      % unsetenv ORACLE_HOME
      % unsetenv ORACLE_BASE
      % unsetenv ORACLE_SID % unsetenv TNS_ADMIN

    次のコマンドを使用してPATH環境変数をチェックします。

    $ echo $PATH
    

    $ORACLE_HOME/binパスがPATH環境変数から削除されていることを確認します。


    注意:

    ORACLE_HOME環境変数が設定されている場合、Oracle Universal Installerはその値を使用してOracleホーム・ディレクトリのデフォルト・パスとして指定します。ORACLE_BASE環境変数を設定する場合は、ORACLE_HOME環境変数の設定を解除し、Oracle Universal Installerによって提示されるデフォルト・パスを選択することをお薦めします。

  10. 環境設定が正しく行われたかどうかを確認するには、次のコマンドを入力します。

    $ umask
    $ env | more
    

    umaskコマンドの実行により、値22022または0022が表示されることを確認します。また、ここで設定した環境変数に正しい値が設定されることを確認します。

13 製品ディスクのマウント

ほとんどのAIXシステムでは、ドライブに製品ディスクを挿入するとディスクが自動的にマウントされます。自動的にマウントされない場合は、次の手順に従ってマウントしてください。

  1. ユーザーをrootに切り替えます。

    $ su -
    password:
    
  2. 必要に応じて次のようなコマンドを入力し、現在マウントされているディスクをアンマウントして、ドライブから取り出します。

    # umount /dvd
    
  3. ディスクをディスク・ドライブに挿入し、次のようなコマンドを入力してマウントします。

    # /usr/sbin/mount -rv cdrfs /dev/cd0 /dvd
    

    この例で、/dev/cd0はディスク・ドライブのデバイス名で、/dvdはマウント・ポイント・ディレクトリです。

  4. Oracle Universal Installerで「ディスクの場所」ダイアログ・ボックスが表示される場合は、次の例のように、ディスクのマウント・ポイント・ディレクトリのパスを入力します。

    /dvd
    

14 Oracle Database Clientのインストール

oracleユーザーの環境を構成した後、次のようにOracle Universal Installerを起動してOracle Database Clientをインストールします。

  • Oracleソフトウェア所有者ユーザー(通常はoracle)として、Oracleコンポーネントのインストール先コンピュータにログオンします。

  • ソフトウェアをインストール・メディアからインストールする場合、ディスクがマウントされていないときは、マウントします。

  • 次のコマンドを入力してOracle Universal Installerを起動します。

    $ /directory_path/runInstaller
    

    インストール・ファイルがハードディスク上にある場合は、clientディレクトリに変更して次のコマンドを入力します。

    $ ./runInstaller
    

    Oracle Universal Installerが表示されない場合は、X Windowの表示に関する問題のトラブルシューティング方法について、『Oracle Database Clientインストレーション・ガイドfor IBM AIX on POWER Systems (64-Bit)』を参照してください。

  • 次の表では、Oracle Universal Installerの各画面で推奨される処理について説明します。次のガイドラインを使用して、インストールを実行します。

    • 追加の情報が必要な場合、またはデフォルト以外のオプションを選択する場合は、追加の情報について「ヘルプ」をクリックしてください。

    • ソフトウェアのインストールまたはリンク中にエラーが発生した場合は、トラブルシューティングについて、『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』を参照してください。


    注意:

    前述した作業を完了している場合、ほとんどの画面でデフォルト値を選択することで、インストールを完了することができます。

    1. 既存のOracle Database Client 12cリリース1 (12.1.0.1)以降がシステムにインストールされている場合、インストール・モードの選択画面が表示されます。Oracle Database Clientソフトウェアを新規の場所にインストールする場合は「新規インストール」を選択し、以前のリリースのOracle Database Clientをアップグレードする場合は「アップグレード」を選択して、『Oracle Database Clientインストレーション・ガイドfor IBM AIX on POWER Systems (64-Bit)』のOracle Database Clientのインプレース・アップグレードの実行に関する項の手順に従います。

    2. 「インストール・タイプの選択」画面で、インストール・タイプ(「InstantClient」、「管理者」または「ランタイム」)を選択し、「次へ」をクリックします。

    3. 「製品言語の選択」では、製品の実行に使用する言語を選択できます。

      製品の言語を、「使用可能な言語」リストから選択して、「選択された言語」リストに移します。「次へ」をクリックします。

      手順2で「InstantClient」をインストール・タイプとして選択した場合、この画面は表示されません。

    4. 「インストール場所の指定」画面で、次の詳細を入力します。

      Oracleベース: このパスはデフォルトで表示されます。このパスは要件に応じて変更できます。手順2で「InstantClient」をインストール・タイプとして選択した場合、「Oracleベース」セクションは表示されません。

      「ソフトウェアの場所」セクションで、デフォルト値をそのまま使用するか、Oracleコンポーネントのインストール先であるOracleホーム・ディレクトリ・パスを入力します。ディレクトリ・パスにはスペースを入れないようにしてください。「次へ」をクリックします。

    5. コンピュータにOracleソフトウェアを初めてインストールする場合、インストーラの「インベントリの作成」画面で、中央インベントリのディレクトリ・パスを指定するように求められます。Oracleインベントリ・ディレクトリを所有するオペレーティング・システム・グループ(Oracleインベントリ・グループ)のoraInventoryグループ名を選択し、「次へ」をクリックします。


      注意:

      デフォルトでは、Oracleインベントリ・ディレクトリはOracleベース・ディレクトリの下にインストールされません。これは、すべてのOracleソフトウェア・インストールが共通のOracleインベントリを共有するためです。その結果、すべてのユーザーに対してOracleインベントリは1つしかない一方で、各ユーザーには個別のOracleベースがあります。

    6. 「前提条件チェックの実行」画面で、コンピュータが、目的の製品をインストールするための最低システム要件を満たしているかどうかを確認します。「次へ」をクリックします。

      注意: 「すべて無視」オプションを選択する際には、注意が必要です。このオプションを選択すると、Oracle Databaseをシステムに正常にインストールできるかどうかをOracle Universal Installerが確認できない場合があります。

    7. 「サマリー」画面に表示された情報を確認して、「終了」をクリックします。


      注意:

      「レスポンス・ファイルの保存」をクリックすることで、すべてのインストール手順をレスポンス・ファイルに保存できます。このファイルは、後でサイレント・インストールに使用できます。

    8. 「製品のインストール」画面に、クライアント・インストールの進捗状況が表示されます。Oracle Database Clientをインストールした後に、rootユーザーとしてroot.shスクリプトを実行してインストールを完了し、「OK」をクリックします。

    9. 「終了」画面で、「閉じる」をクリックしてOracle Universal Installerを終了します。

15 インストール後の作業

Oracle Database Clientが正常にインストールされた後、必須およびオプションのインストール後の作業の詳細は、『Oracle Database Clientインストレーション・ガイドfor IBM AIX on POWER Systems (64-Bit)』を参照してください。

16 追加情報

この項の内容は次のとおりです。

製品ライセンス

トライアルの使用許諾条項により30日間このメディア・パックに含まれる製品をインストールおよび評価できます。ただし、30日間の評価期間後も製品の使用を継続する場合はプログラム・ライセンスを購入する必要があります。プログラム・ライセンスの購入の詳細は、次の項を参照してください。

ライセンスおよびバージョン更新の購入

次のOracle Store WebサイトからOracle製品のプログラム・ライセンスと更新バージョンを購入できます。

https://shop.oracle.com

Oracleサポート・サービスへの問合せ

Oracle Product Supportを購入した場合、Oracleサポート・サービスにいつでも問合せできます。Oracle Product Supportの購入またはOracleサポート・サービスへの問合せの情報については、Oracleサポート・サービスのWebサイトを参照してください。

http://www.oracle.com/us/support/index.html

製品ドキュメントの場所

製品ドキュメントには、任意のプラットフォームでのOracle製品の構成、使用または管理方法について記載されています。Oracle Database製品に関する製品ドキュメントは、HTML形式およびPDF形式でオンラインで入手可能です。

http://docs.oracle.com/

17 ドキュメントのアクセシビリティについて

Oracleのアクセシビリティについての詳細情報は、Oracle Accessibility ProgramのWebサイトhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=docaccを参照してください。

Oracleサポートへのアクセス

サポートを購入したオラクル社のお客様は、My Oracle Supportを介して電子的なサポートにアクセスできます。詳細情報はhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=infoか、聴覚に障害のあるお客様はhttp://www.oracle.com/pls/topic/lookup?ctx=acc&id=trsを参照してください。


Oracle Database Clientインストレーション・ガイド, 12cリリース1(12.1) for IBM AIX on POWER Systems(64-Bit)

E49836-07

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