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Oracle® Databaseインストレーション・ガイド
12cリリース1 (12.1) for Linux
B71312-13
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1 Oracle Databaseインストールのチェックリスト

次のチェックリストは、インストール前の必要な手順のリストを示しています。

スタンドアロン・サーバー用のOracle DatabaseまたはOracle Grid Infrastructureのインストールを開始する前に、これらのチェックリストを使用して作業を調整し、システムおよび記憶域の準備と構成作業がすべて完了していることを確認してください。

1.1 Oracle Databaseインストールのハードウェアのチェックリスト

すべてのインストールで次のハードウェア・チェックリストを確認します。

表1-1 Oracle Databaseのサーバー・ハードウェアのチェックリスト

チェック 作業

サーバーの構造とアーキテクチャを確認します

サーバーの構造、モデル、コア・アーキテクチャ、およびホスト・バス・アダプタ(HBA)が、スタンドアロン・サーバー用のOracle DatabaseまたはOracle Grid Infrastructureで実行できるようにサポートされていることを確認します。

実行レベル、表示およびネットワーク設定を確認します

  • サーバーは実行レベル3また実行レベル5で起動する必要があります。

  • サーバーのディスプレイ・カードには、1024 x 768以上の解像度が必要です。

  • サーバーはネットワークに接続し、ディスプレイ・モニターとDVDドライブも必要です。

Oracleソフトウェアにローカル・ディスク領域を割り当てます

  • インストールしようとしているOracle Databaseのエディションに基づいて、サーバーは表4-1にリストされているディスク領域要件を満たす必要があります。

  • スタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureのインストールには、6.9 GB以上のディスク領域が必要です。

ランダム・アクセス・メモリー(RAM)の要件

  • Oracle Databaseのインストールには、1 GB以上のRAMが必要です。表4-3を参照してください。

  • Oracle Databaseをインストール予定のインストールを含むスタンドアロン・サーバーに対する、Oracle Grid Infrastructureの4GB以上のRAM。表6-1を参照してください。

一時ディスク領域の割当ての要件

/tmpに1 GB以上を割り当てます。

ストレージ・ハードウェアを確認します

ストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)またはネットワーク・アタッチ・ストレージ(NAS)が必要です。付録C「NASデバイスの使用」を参照してください。


1.2 LinuxでのOracle Databaseインストールのオペレーティング・システムのチェックリスト

すべてのインストールで次のソフトウェア・チェックリストを確認します。

表1-2 LinuxでのOracle Databaseのオペレーティング・システムのチェックリスト

チェック 作業

オペレーティング・システム

Oracle Linux用のOracle Preinstallation RPM

Oracle Linuxで、Oracle DatabaseおよびOracle Grid Infrastructureのインストール用にオペレーティング・システムを構成するには、第3章「Oracle Preinstallation RPMによるOracle Linuxの自動構成」を参照してください。

カーネル・パラメータ

インストールに必要なカーネル・パラメータの最小要件については、「Linuxのカーネル・パラメータの構成」を参照してください。パラメータ設定がインストールの最小要件を満たしていない場合は、その設定をインストールの最小要件レベルに設定する修正スクリプトが、Oracle Universal Installer (OUI)によって生成されます。


1.3 Oracle DatabaseインストールのOracleユーザー環境構成のチェックリスト

すべてのインストールで次のユーザー環境チェックリストを確認します。

表1-3 Oracle Databaseのユーザー環境構成

チェック 作業

グループおよびユーザーを作成します

実行するデプロイメントの種類に応じて作成が必要なグループとユーザーの詳細は、「必要なオペレーティング・システム・グループおよびユーザーの作成」を参照してください。インストールの所有者にはリソース制限設定などの要件があり、それについては「Oracleソフトウェア・インストール・ユーザーのリソース制限の確認」を参照してください。

グループおよびユーザーの名前には、ASCII文字のみを使用する必要があります。

Oracleインベントリ(oraInventory)およびOINSTALLグループの要件を確認します。

Oracleインベントリ・ディレクトリは、システムにインストールされているOracleソフトウェアの中央インベントリです。プライマリ・グループがOracle Inventoryグループであるユーザーは、中央インベントリに対して読書きできるOINSTALL権限が付与されます。

  • 既存のインストールがある場合、OUIは既存のoraInventoryディレクトリをoraInst.locファイルから検出し、この場所を使用します。

  • Oracleソフトウェアを初めてインストールし、システムにoraInventoryディレクトリがない場合、Oracle Grid InfrastructureインストールのOracleベースよりもディレクトリ・レベルが1つ上のOracleインベントリがインストーラによって作成され、インストール所有者のプライマリ・グループがOracleインベントリ・グループとして指定されます。使用するOracleソフトウェア・インストール所有者のすべてが、このグループをプライマリ・グループとして利用できることを確認します。

Oracleソフトウェア環境変数の設定を解除します。

システムに既存のインストール環境があり、同じユーザー・アカウントを使用して今回のインストールを行う場合は、ORACLE_HOMEORACLE_BASEORACLE_SIDTNS_ADMINの環境変数と、Oracleソフトウェア・ホームに接続されているOracleインストール・ユーザーに対して設定されたその他の環境変数の設定を削除します。

Oracleソフトウェア所有者環境を構成します。

次の作業を実行して、oracleまたはgridユーザーの環境を構成します。

  • シェル起動ファイルで、デフォルトのファイル・モード作成マスク(umask)を022に設定します。

  • DISPLAY環境変数を設定します。

「Oracleソフトウェア所有者環境の構成」を参照してください。


1.4 Oracle Databaseインストールのサーバー環境構成のチェックリスト

すべてのインストールで次の環境チェックリストを確認します。

表1-4 Oracle Databaseの環境構成

チェック 作業

ソフトウェア・バイナリのマウント・ポイント・パスを作成します

付録F「Optimal Flexible Architecture」に記載されている、Optimal Flexible Architecture構成のガイドラインに従うことをお薦めします。

共有メモリー・ファイル・システム・マウントを確認します

「Linuxでの共有メモリー・ファイル・システム・マウントの確認」を参照して、/dev/shmマウント領域がtmpfsタイプであり、次の適切なオプションでマウントされていることを確認します。

OracleユーザーとOracleホームのパスには、ASCII文字のみを使用します。

Oracleホームのパスや、その他のOracleディレクトリ名には、必ずASCII文字のみを使用します。また、インストール所有者の名前はOracleソフトウェアの一部のデフォルト・パスに使用されるので、Oracleインストール所有者のユーザー名もASCII文字のみであることを確認してください。

リモート表示構成を有効にします。

ソフトウェアをX Window SystemワークステーションまたはX端末からインストールする場合は、rootとしてログインしてリモート表示を有効にします。「システムへrootとしてログイン」を参照してください。


1.5 Oracle Databaseインストールのストレージおよびリカバリのチェックリスト

すべてのインストールで次の記憶域構成作業のチェックリストを確認します。

表1-5 Oracle Databaseのストレージ構成のチェック

チェック 作業

データベース記憶域オプションを決定します。

データベースのインストール時には、データベース・ファイルについて次の記憶域オプションのいずれか1つを指定する必要があります。

  • ファイルシステム

    Oracle Database Configuration Assistant (Oracle DBCA)により、コンピュータにマウントされたファイル・システムのディレクトリにデータベース・ファイルが作成されます。オペレーティング・システムまたはOracleソフトウェアで使用されるファイル・システムとは異なるファイル・システムを選択することをお薦めします。次のいずれのファイル・システムも選択できます。

    - システムに物理的に接続されているディスク上のファイル・システム

    - 論理ボリューム・マネージャ(LVM)ボリュームまたはRAIDデバイス上のファイルシステム

    - 動作保証されているネットワーク接続ストレージ(NAS)デバイスからマウントされたネットワーク・ファイル・システム(NFS)。

  • Oracle Automatic Storage Management

    Oracle Automatic Storage Management (Oracle ASM)は、Oracle Grid Infrastructureのインストールの一部としてインストールされます。Oracle ASMを使用する場合は、データベースのインストールおよび作成を行う前にOracle Grid Infrastructureをインストールする必要があります。

「データベース記憶域オプション」を参照してください。

リカバリを有効にするかどうかを決定します。

データベースのインストール時にリカバリの有効化を決定した場合は、次のオプションのいずれかを選択します。

  • ファイルシステム:Oracle Universal Installer (OUI)で高速リカバリ領域の場所を構成するオプションが示されます。

  • Oracle Automatic Storage Management: このオプションでは、Oracle Databaseファイルとリカバリ・ファイルに同じディスク・グループのみを使用できます。

「 Oracle Automatic Storage Managementの記憶域要件の指定」「高速リカバリ領域ディスク・グループの作成」を参照してください。


1.6 単一インスタンスOracle DatabaseインストールのOUIチェックリスト

単一インスタンス・データベースのインストールの場合は、Oracle Universal Installer (OUI) を起動する前に、次の作業チェックリストを確認してください。

表1-6 OUIを起動する前のOracle Databaseのチェック

チェック 作業

Oracle Grid Infrastructureが存在するかどうかの確認

Oracle ASMまたはOracle Restartを使用する場合は、データベースのインストールおよび作成を行う前にスタンドアロン・サーバー用のOracle Grid Infrastructureをインストールする必要があります。そうでない場合は、データベースを手動でOracle Restartに登録する必要があります。

実行中のOracleプロセスの確認と、必要な場合の停止

  • Oracle ASMを使用していないスタンドアロンのデータベースの場合: Oracle Grid Infrastructureのインストールの間、データベースを停止する必要はありません。

  • Oracle ASMを使用するスタンドアロンのデータベースの場合: 既存のOracle ASMインスタンスを停止します。Oracle ASMインスタンスは、インストール中に再起動されます。

「既存のOracleプロセスの停止」を参照してください。

インストール中にcronジョブが実行されないことの確認

日常のcronジョブが開始するときにインストーラが実行中の場合、インストールの完了前にcronジョブによるクリーンアップが実行されて一時ファイルが削除されると、予期しないインストールの問題が発生することがあります。日常のcronジョブを実行する前にインストールを完了するか、インストールが完了するまで、クリーンアップを行う日常のcronジョブを無効にすることをお薦めします。

他の言語のインストールが必要かどうかの決定

インストール中に、ユーザー・インタフェースのテキストをデフォルト(英語)以外の言語に翻訳するかどうかを選択します。オペレーティング・システムの言語セットがインストーラでサポートされていない場合、インストーラは、デフォルトでは英語で実行されます。

キャラクタ・セットおよび言語構成の詳細は、『Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイド』を参照してください。

管理オプションの決定

デフォルトでは、Oracle Database 12cはOracle Enterprise Manager Database Expressによって管理されます。

ただし、Oracle Management Agentがすでに存在し、Oracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用して一元的にデータベースを管理する場合には、次の情報を確保してデータベースのインストール中に入力します。

  • OMSホスト

  • OMSポート

  • EM管理ユーザー名

  • EM管理パスワード

関連項目:

  • Oracle Enterprise Manager Database Expressを構成する方法の詳細は、『Oracle Database 2日でデータベース管理者』

  • Oracle Enterprise Manager Cloud Controlを使用してターゲットを検出する方法の詳細は、『Oracle Enterprise Manager Cloud Control管理者ガイド』

rootスクリプトの実行計画の決定

「rootスクリプトの実行計画の決定」を参照して、Oracle Grid Infrastructureのインストール中にrootスクリプトを実行する計画方法を決定します。

メモリー割当ての検討および自動メモリー管理

自動メモリー管理は、データベースのインストール中でもインストール後でも有効化できます。インストール後に自動メモリー管理を有効にする場合は、データベースを停止して再起動する必要があります。

自動メモリー管理を使用すると、Oracle Databaseインスタンスにより、メモリーが自動的に管理およびチューニングされます。自動メモリー管理を使用する場合は、メモリー・ターゲットを選択すると、インスタンスによってシステム・グローバル領域(SGA)とインスタンス・プログラム・グローバル領域(インスタンスPGA)の間でメモリーが自動的に配分されます。メモリー要件の変化に応じて、メモリーはインスタンスによってSGAとインスタンスPGAの間で動的に再配分されます。

関連項目: 『Oracle Database管理者ガイド』

透過的なHugePagesの無効化

パフォーマンスを強化するために、透過的なHugePagesを無効にして標準のHugePagesを使用することをお薦めします。

「透過的なHugePagesの無効化」を参照してください。


1.7 Oracle Databaseインストールの計画のチェックリスト

すべてのインストールで次の一般的な作業のチェックリストを確認します。

表1-7 Oracle Databaseの推奨計画のチェック

チェック 作業

リリース・ノートの確認

インストールを開始する前に、『Oracle Databaseリリース・ノートfor Linux』をお読みください。リリース・ノートは、プラットフォーム固有のマニュアルとともに使用可能です。

ライセンス情報の確認

メディア・パック内のインストール・メディアには多数のOracleコンポーネントが含まれていますが、使用できるのは、ライセンスを購入したコンポーネントのみです。

Oracleサポート・サービスでは、ライセンスを購入していないコンポーネントに対するサポートは提供していません。

『Oracle Databaseライセンス情報』を参照してください。

My Oracle Support情報の取得

セキュリティ・アップデートの構成、ソフトウェア更新のダウンロード、資格証明の確認などインストール関連の各種の作業を実行するには、My Oracle Supportのユーザー名とパスワードが必要になります。

My Oracle SupportのWebサイトには、次からアクセスできます。

https://support.oracle.com/

My Oracle Supportの動作保証マトリックスの確認

このマニュアルの発行後にプラットフォームおよびオペレーティング・システム・ソフトウェアの新しいバージョンが動作保証されている場合があるため、My Oracle SupportのWebサイトの動作保証マトリックスで、動作保証済のハードウェア・プラットフォームおよびオペレーティング・システムのバージョンの最新リストを参照してください。

https://support.oracle.com/

My Oracle Supportを使用するには、オンライン登録する必要があります。ログイン後、メニュー・オプションから「動作保証」タブを選択します。「動作保証」ページで、「動作保証検索」オプションを使用して、製品、リリースおよびプラットフォームで検索します。製品デリバリやライフタイム・サポートなどの、動作保証クイック・リンクのオプションを使用して検索することもできます。

CVUの実行およびORAchkヘルス・チェック・ツールのダウンロードとインストール

インストール前にCVUを実行してシステムが最小インストール要件に準拠しているかどうかを確認し、ORAchkユーティリティをダウンロードしてインストールし、Oracleソフトウェア・スタックの事前ヘルス・チェックを実行します。

「ORAchkヘルス・チェック・ツールのダウンロードとインストール」を参照してください。

Oracle Universal Installerのインストールのチュートリアルの確認

次のインストール手順のチュートリアルを確認して、OUIインストール・オプションを理解します。

https://apexapps.oracle.com/pls/apex/f?p=44785:24:0::NO:24:P24_CONTENT_ID,P24_PREV_PAGE:6281,1

注意: 「サマリー」画面までOUIを実行して、確認用にレスポンス・ファイルを保存するか、インストールを取り消して別のときに実行することもできます。