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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Content評価インスタンスのインストール
11gリリース1 (11.1.1)
B65040-07
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1 Oracle WebCenter Contentのインストールおよび構成

このクイック・インストレーション・ガイドでは、Oracle WebCenter ContentをOracle WebLogic Server上のデモ、テスト、または概念実証(Proof Of Concept、POC)システムにインストールおよび構成する手順を説明します。大部分の構成にデフォルト値を使用します。

このガイドの項目は次のとおりです。

1.1 インストールの概要

Oracle WebCenter Contentは、Oracle Fusion Middlewareコンポーネントの1つで、コンテンツを管理するために設計された統合的な製品スイートです。このガイドでは、単一ホスト上のOracle WebLogic Serverドメイン内のアプリケーションとしてOracle WebCenter Content製品をインストールおよび構成する手順を説明します。この手順は、Oracle WebCenter Contentに含まれる製品の理解、各製品が実行できる処理の提示、基本テストの実行または概念実証(POC)の準備のために、Oracle WebCenter Contentを初めてインストールするユーザーを対象としています。

本番システムのインストールの詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成を参照してください。

Oracleのベスト・プラクティス、高可用構成およびセキュリティ・テクノロジの例は、Oracle WebCenter Contentエンタープライズ・デプロイメント・ガイドを参照してください。

IBM WebSphere Application ServerでOracle WebCenter Contentをインストールおよび構成する方法の詳細は、サードパーティ・アプリケーション・サーバー・ガイドのIBM WebSphere Application ServerでのOracle WebCenter Contentの管理に関する項を参照してください。

アイデンティティ・ストアの外部LDAPディレクトリへの再関連付け、WebCenter Contentユーザー・インタフェースを使用したOracle WebCenter Content Serverの構成、Oracle WebCenter Contentの複数のマシンへのインストール、クラスタリングおよびその他のオプション構成の詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成を参照してください。

1.1.1 Oracle WebCenter Contentアプリケーション

Oracle WebCenter Contentに含まれているアプリケーションは次のとおりです。

  • Oracle WebCenter Content (WebCenter Content)

  • Oracle WebCenter Content: Inbound Refinery

  • Oracle WebCenter Content: Imaging

  • Oracle WebCenter Content: AXF for BPM

  • Oracle WebCenter Enterprise Capture

  • Oracle Information Rights Management

  • Oracle WebCenter Content: Records

1.1.2 インストールのロードマップ

Oracle WebCenter Contentのインストールは、2段階の作業で構成されます。

  1. Oracle WebCenter Contentの基本インストールを実行するには、Oracle Fusion Middleware 11g WebCenter Content Installerを実行します。

  2. Fusion Middleware構成ウィザードを実行してOracle WebCenter Contentの1つ以上の製品をOracle WebLogic Serverドメインにアプリケーションとしてデプロイします。

表1-1に、このガイドの中で、インストール前、インストールおよびインストール後のタスクに関して説明している項目を示します。

1.1.2.1 インストール・モジュール

Oracle WebCenter Contentでは、システム上にミドルウェア・ホームおよびアプリケーション・サーバーが必要です。システム上にOracle WebLogic Serverがインストールされていない場合は、1.2.1.5項「Oracle WebLogic Serverのインストールとミドルウェア・ホームの作成」で説明されているように、新規のミドルウェア・ホーム・ディレクトリにインストールできます。

アプリケーション・サーバーとしてIBM WebSphere Application Serverを使用する場合は、サードパーティ・アプリケーション・サーバー・ガイドのIBM WebSphere Application ServerでのOracle WebCenter Contentの管理に関する項を参照してください。

Middlewareホームは、Oracle WebLogic Serverホーム、および必要に応じて1つのOracle共通ホームと1つ以上のOracleホームのコンテナです。ディレクトリ構造は次のようになります。

/middleware_home
     coherence_3.7
     jdkversion
     jrockit_version
     logs
     modules
     wlserver_10.3
     oracle_common
     utils
     WCC_ORACLE_HOME
     user_projects

1.1.2.2 Oracle WebCenter Contentをインストールおよび構成するためのソフトウェアのダウンロード

Oracle WebCenter Contentのインストールおよび構成に必要なソフトウェアは、次の2つのWebサイトのいずれかからダウンロードできます。

  • Oracle Software Delivery Cloud

  • Oracle Technology Network (OTN)

1.1.2.2.1 Oracle WebCenter Contentをインストールおよび構成するためのOracle Software Delivery Cloudからのソフトウェアのダウンロード

Oracle Software Delivery Cloud Webサイトを使用して、ライセンスを購入した製品をダウンロードできます。

Oracle WebCenter Contentのインストールおよび構成に必要なソフトウェアをOracle Software Delivery Cloudからダウンロードする手順は、次のとおりです。

  1. 次のOracle Software Delivery Cloud Webサイトにアクセスします。

    http://edelivery.oracle.com
    
  2. ようこそページで、「続行」をクリックします。

  3. ユーザー情報を入力し、「続行」をクリックします。

  4. Oracle Fusion Middleware製品パックおよびインストール・プラットフォームを選択し、「実行」をクリックします。

  5. メディア・パックのリストから、Oracle Fusion Middleware 11g用にOracle WebCenter Contentが含まれるメディアを選択します。

  6. 「説明」リンクをクリックして、メディア・パックのダウンロード可能なZIPファイルのリストを表示します。

    各ZIPファイルには一意の部品番号があります。

  7. 製品ライセンスに対してダウンロードするファイルの詳細は、リストの上部にある「Readme」ボタンをクリックして参照してください。

1.1.2.2.2 Oracle WebCenter Contentをインストールおよび構成するためのOTNからのソフトウェアのダウンロード

Oracle WebLogic Server 11gR1 (10.3.6)、Oracle Database、リポジトリ作成ユーティリティおよびOracle WebCenter Contentソフトウェアは、Oracle Technology Network (OTN)からダウンロードできます。

Oracle WebCenter Contentをインストールおよび構成するためにOTNからソフトウェアをダウンロードするには、次の手順を実行します。

  1. Oracle WebLogic Server 11gR1 (10.3.6)がシステムにない場合は、次のOTNでOracle WebLogic Serverのダウンロード・ページからダウンロードできます。

    http://www.oracle.com/technetwork/middleware/weblogic/downloads/index.html
    

    使用しているプラットフォーム用のOracle WebLogic Server 11gR1 (10.3.6)をダウンロードします。

  2. Oracle Databaseが必要な場合は、次のOTNでOracle Databaseソフトウェアのダウンロード・ページからダウンロードできます。

    http://www.oracle.com/technetwork/database/enterprise-edition/downloads/index.html
    

    使用しているプラットフォーム用のOracle Database 11gをダウンロードします。

    Oracle Databaseのかわりに、Microsoft SQL ServerまたはIBM DB2を使用できます。リポジトリ作成ユーティリティおよびOracle WebCenter Contentでサポートされているデータベース・バージョンの詳細は、次のOracle Technology NetworkにあるOracle Fusion Middlewareのサポートされるシステム構成のページを参照してください。

    http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.html
    
  3. Oracle WebCenter Contentメディアおよびリポジトリ作成ユーティリティの対応するバージョンは、次のOTNのOracle Fusion Middlewareソフトウェアのダウンロード・ページを参照してください。

    http://www.oracle.com/technetwork/middleware/fusion-middleware/downloads/index.html
    

    ImagingをOracle BPEL Process Manager、およびAXF for BPMまたはAXF for BPELのいずれかとともに使用する場合は、インストール前の要件に、Oracle SOA Suite 11gとOracle JDeveloperとOracle Application Development Framework 11gのインストールが含まれます。Oracle Fusion Middlewareソフトウェアのダウンロード・ページで、次のソフトウェアをダウンロードします。

    • Runtime Softwareの下のSOA Suite (11.1.1.9.0)

    • Required Additional Softwareの下のJDeveloper and Application Development Framework (11.1.1.9.0)

      JDeveloperをインストールした後、Oracle SOA Suite Design-Time Componentsをインストールする必要があります。Oracle SOA Suiteは、JDeveloperのインストール時には自動的にインストールされません。SOAアプリケーションおよびプロジェクトを作成する前に、JDeveloper用のOracle SOA Suite拡張をインストールする必要があります。Oracle SOA Suiteのインストールと構成の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite and Oracle Business Process Management Suiteインストレーション・ガイド』を参照してください。

1.1.3 トポロジ・サマリー

図1-1は、これらの製品をインストールおよび構成した際に、システム上に作成されるトポロジを示しています。

図1-1 インストール・トポロジ

図1-1の説明が続きます
「図1-1 インストール・トポロジ」の説明

1.2 Oracle WebCenter Contentのインストール

Oracle WebCenter Contentでは、システム上にミドルウェア・ホームおよびアプリケーション・サーバーが必要です。システムにOracle WebLogic Serverがまだインストールされていない場合は、1.2.1.5項「Oracle WebLogic Serverのインストールとミドルウェア・ホームの作成」で説明されているように、新しいミドルウェア・ホーム・ディレクトリにOracle WebLogic Serverをインストールできます。ミドルウェア・ホームの構造および内容の詳細は、管理者ガイドのOracle Fusion Middlewareの概念の理解に関する項を参照してください。

WebCenter Content Oracleホームには、Oracle WebCenter Contentに必要なバイナリおよびライブラリ・ファイルが含まれます。WCC_ORACLE_HOMEは、パス名におけるWebCenter Content Oracleホームを表します。

Oracle WebCenter Contentのインストール時には、基本インストールとして、システム上のミドルウェア・ホーム下のOracle WebCenter Content Oracleホーム・ディレクトリ(パス名内のWCC_ORACLE_HOMEで表される)に次の製品をインストールします。

  • Oracle WebCenter Content

  • Oracle WebCenter Content: Imaging

  • Oracle WebCenter Enterprise Capture

  • Oracle WebCenter Content: Inbound Refinery

  • Oracle Information Rights Management (Oracle IRM)

  • Oracle WebCenter Content: Records

1.2.1.4項「リポジトリ作成ユーティリティを使用したOracle WebCenter Contentスキーマの作成」で説明されているように、Oracle WebCenter Contentのインストールは、Oracle WebCenter Contentアプリケーションのスキーマを作成する前でも後でも構いません。インストールおよびスキーマ作成の完了後、これらの製品の1つ以上をOracle WebLogic Serverドメインにアプリケーションとしてデプロイできます。

1.2.1 インストールの準備

次のタスクは、Oracle WebCenter Contentをインストールおよび構成する前に実行する必要があります。一部のタスクは、Windowsオペレーティング・システムまたはDynamic Host Configuration Protocol (DHCP)ホストでのみ実行する必要があります。

1.2.1.1 Windowsオペレーティング・システムでの8.3ファイル命名規則の無効化

Windowsオペレーティング・システムにOracle WebCenter Contentをインストールする前に、8.3ファイル命名規則(最大8文字のファイル名と3文字の拡張子)を無効にする必要があります。

WebCenter Contentのweblayoutディレクトリが8.3セマンティクスを使用したファイル・システム上にある場合、従来の16ビットの8.3ファイル名はリビジョン・ラベルと競合し、ファイルが失われます。

Windowsオペレーティング・システム上で8.3ファイル命名規則を無効にする手順は、次のとおりです。

  1. Windowsのレジストリ・エディタ(regedit)を開き、次のキーに移動します。

    HKEY_LOCAL_MACHINE/SYSTEM/CurrentControlSet/Control/FileSystem
    
  2. NtfsDisable8dot3NameCreationキーの値を1に設定します。

  3. 変更を有効にするために、Windowsオペレーティング・システムを再起動します。

1.2.1.2 システム要件および動作保証の確認

インストールを実行する前に、 システム要件および動作保証のドキュメントを読み、インストールする製品の最小インストール要件を環境が満たしていることを確認します。いずれのドキュメントも、次のページでOracle Technology Network (OTN)から入手できます。

  • Oracle Fusion Middlewareのシステム要件と仕様ページ

    http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-requirements-100147.html
    

    11gリリース1 (11.1.1)の「Oracle Fusion Middlewareのシステム要件と仕様」のドキュメントには、ハードウェアとソフトウェアの要件、最小ディスク領域とメモリー要件、および必要なシステム・ライブラリ、パッケージまたはパッチに関連する情報が記載されています。

  • Oracle Fusion Middlewareのサポートされるシステム構成ページ

    http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.html
    

    Oracle WebCenter Content 11gR1のシステム要件およびサポートされるプラットフォームのドキュメントには、サポートされるインストール・タイプ、プラットフォーム、オペレーティング・システム、データベース、JDKおよびサード・パーティ製品に関する情報が含まれます。


注意:

  • 32ビット・バージョンの製品の場合は、インストール先のシステムも、サポートされている32ビット・システムであることが必要です。32ビット・バージョンの製品を64ビット・システムにインストールすることはサポートされていません(インストールするように指示されている場合を除く)。

  • 64ビットLinuxオペレーティング・システムの場合は、Imaging詳細ビューアのクライアント・マシンで32ビットのJava Runtime Environment (JRE)を使用する必要があります。

  • Oracle Linux 6.4の場合は、Oracle WebCenter Content 11g (11.1.1.6.0)以降用のOracle Universal Installerを検出できるように、オペレーティング・システムに次のパッケージがインストールされている必要があります。

    redhat-lsb-graphics-4.0-7.0.1.el6.x86_64
    redhat-lsb-compat-4.0-7.0.1.el6.x86_64
    redhat-lsb-core-4.0-7.0.1.el6.x86_64
    redhat-lsb-printing-4.0-7.0.1.el6.x86_64
    redhat-lsb-4.0-7.0.1.el6.x86_64
    

1.2.1.3 サポートされているデータベースのインストールと構成

Oracle WebCenter Contentの構成では、サポートされているデータベースが使用可能になっている必要があります。Oracle WebCenter Contentアプリケーション用にスキーマをリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)で作成し、アプリケーションを構成する前に、データベースが稼働中であり、データベース・インスタンスが実行中であることが必要です。データベースは、Oracle WebCenter Contentをインストールするマシンと同じマシン上に存在する必要はありません。

データベースはRCUと互換性がある必要があります。このガイドでは、RCUをOracle Databaseとともに使用する方法を説明しています。詳細は、1.2.1.4項「リポジトリ作成ユーティリティを使用したOracle WebCenter Contentスキーマの作成」を参照してください。RCUでMicrosoft SQL ServerまたはIBM DB2を使用する方法の詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成を参照してください。


注意:

RCUは、LinuxまたはWindowsオペレーティング・システムでのみ使用できます。LinuxベースのRCUまたはWindowsベースのRCUを使用すると、サポートされているあらゆるデータベースでスキーマを作成できます。

Oracle WebCenter Contentの全体的なパフォーマンスは、サーバーにチェックインされたファイルが格納および取得される速度に依存します。サーバーに格納されているファイルを格納するためにデータベースを使用する場合、データベースは読取りおよび書込みコマンドをファイル・システムと同等の速度で実行できる必要があります。Oracle Secure Filesはこの基準を満たしています。Oracle Database以外のデータベースを使用する場合、データベースが格納および取得の要件を満たしているかどうか、データベースのプロバイダに確認してください。

サポートされているデータベースの最新情報は、次の場所からOracle Technology Networkで、「Oracle Fusion Middlewareのサポートされるシステム構成」のドキュメントを参照してください。

http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.html

Oracle Databaseの詳細は、次の場所から、Oracle Technology NetworkのOracleドキュメントのページを参照してください。

http://www.oracle.com/technetwork/indexes/documentation/index.html#database

1.2.1.4 リポジトリ作成ユーティリティを使用したOracle WebCenter Contentスキーマの作成

Oracle WebCenter Contentでは、スキーマを必要とするアプリケーションの構成を実行する前に、アプリケーション・スキーマがデータベースに存在している必要があります。リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を実行してデータベースにアプリケーション・スキーマを作成する必要がありますが、RCUを起動する前にデータベースが起動され、実行中であることが必要です。次のアプリケーションのスキーマは、Oracle WebLogic ServerまたはOracle WebCenter Contentのインストール前またはインストール後に作成できます。

  • Oracle WebCenter Content (WebCenter Content、Oracle WebCenter Content Serverを含む)

  • Oracle WebCenter Content: Imaging

  • Oracle WebCenter Enterprise Capture

  • Oracle Information Rights Management (Oracle IRM)

  • Oracle WebCenter Content: Records

WebLogic ServerドメインでAXF for BPMをImagingとともに使用する場合は、次のコンポーネントに対するスキーマが必要です。

  • Oracle WebCenter Content Server - 完全

  • Oracle WebCenter Content: Imaging

  • メタデータ・サービス(Imagingスキーマとともに自動的に作成されます)

  • SOAインフラストラクチャ

  • ユーザー・メッセージング・サービス

リポジトリ作成ユーティリティが含まれているZIPファイルは、次のいずれのWebサイトからでもダウンロードできます。

ZIPファイルをダウンロードした後で、選択したディレクトリに内容を抽出します。


注意:

Windowsオペレーティング・システムの場合は、RCUのZIPファイルを名前に空白を含むディレクトリに解凍しないでください。

Oracle WebCenter Contentアプリケーションのスキーマを作成する手順は、次のとおりです。

  1. リポジトリ作成ユーティリティが含まれているZIPファイルを解凍し、bin/rcuまたはBIN\rcu.batファイルを使用してRCUを起動します。

    • UNIXのパス: RCU_HOME/bin/rcu

    • Windowsのパス: RCU_HOME\BIN\rcu.bat

  2. 「ようこそ」画面

    「次へ」をクリックします。

  3. 「リポジトリの作成」画面

    「作成」を選択します。

    「次へ」をクリックします。

  4. 「データベース接続の詳細」画面

    データベース・タイプ: デフォルトの「Oracle Database」を選択したままにしておきます。

    Microsoft SQL ServerまたはIBM DB2をRCUとともに使用する方法の詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成を参照してください。

    Oracle Databaseインスタンスに接続するために、次の情報を入力します。

    • ホスト名: host.example.comの形式でデータベースが存在するマシンの名前を指定します。

      Oracle Real Application Cluster (RAC)データベースの場合は、仮想IP名またはいずれかのノード名を指定します。

    • ポート: データベースのリスニング・ポート番号を指定します。Oracle Databaseインスタンスのデフォルトのポート番号は1521です。

    • サービス名: データベースのサービス名を入力します。通常、サービス名はグローバル・データベース名と同じです。

      データベースのサービス名が不明な場合は、データベースの初期化パラメータ・ファイルのSERVICE_NAMESパラメータから取得できます。このファイルにSERVICE_NAMESパラメータが含まれていない場合、サービス名はDB_NAMEDB_DOMAINパラメータに指定されているグローバル・データベース名と同じです。また、サービス名を調べる別の方法として、データベースにSYSとしてログインし、次のコマンドを実行する方法もあります。

      show parameter service_name 
      

      Oracle RACデータベースの場合、このフィールドに、いずれかのノードのサービス名(sales.example.comなど)を指定します。

    • ユーザー名: データベース管理者の名前を指定します。

      DBAまたはSYSDBA権限を持つOracle Databaseユーザーの名前を指定します。SYSDBA権限を持つデフォルトのユーザー名はSYSです。

    • パスワード: データベース・ユーザーのパスワードを指定します。

    • ロール: リストからデータベース・ユーザーのロールを選択します。SYSにはSYSDBAロールが必要です。

    「次へ」をクリックします。「グローバルな前提条件の確認中」ダイアログ・ボックスが表示されます。前提条件エラーがある場合、「データベース接続の詳細」画面にエラーの詳細が表示されます。エラーを修正し、「次へ」を再度クリックします。

    エラーが発生せずにチェックが完了したら、「OK」をクリックしてダイアログ・ボックスを閉じ、次の画面に進みます。

  5. 「コンポーネントの選択」画面

    画面の上の方で「接頭辞の新規作成」を選択して接頭辞を指定するか、またはデフォルトの接頭辞DEVのままにしておきます。

    Oracle Databaseの場合、接頭辞には1 - 12個の英数字(0-9、a-zまたはA-Z)を使用できます。

    「コンポーネント」列で「WebCenter Content」(Oracle WebCenter Contentアプリケーションの場合)を展開し、次の中から1つ以上のアプリケーションを選択します。

    • Oracle Information Rights Management

    • Oracle WebCenter Content Server - 完全

      (WebCenter Contentの場合)

    • Oracle WebCenter Content Server - 検索のみ

    • Oracle WebCenter Content: Records

    • Oracle WebCenter Content: Imaging

      (Imagingの場合)

    WebCenter Contentのスキーマを作成するには、Oracle WebCenter Content Server - 完全を選択します。

    「Oracle WebCenter Content: Imaging」を選択した場合は、WebCenter ContentをImagingリポジトリとして使用するために、Oracle WebCenter Content Server - 完全も選択する必要があります。

    また、Oracle Web Services Manager (WSM) Policy Managerについて、「AS共通スキーマ」を展開し、「Metadata Services」を選択します。

    構成する前に、データベースにアプリケーションのスキーマが含まれている必要があります。


    注意:

    後に、schemaprefix_schemasuffixの形式で対応するアプリケーションの構成に必要になるため、この画面の各スキーマ所有者名を記録しておきます。

    たとえば、デフォルトの接頭辞DEV_を使用した場合は、Oracle DatabaseのRecordsスキーマに次の所有者名を指定します。

    DEV_URMSERVER
    

    「次へ」をクリックします。「コンポーネント前提条件の確認中」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    前提条件エラーがある場合、「コンポーネントの選択」画面にエラーの詳細が表示されます。エラーを修正し、「次へ」を再度クリックします。

    エラーが発生せずにチェックが完了したら、「OK」をクリックしてダイアログ・ボックスを閉じ、次の画面に進みます。

  6. 「スキーマ・パスワード」画面

    開発システムの場合、画面上部の「すべてのスキーマに同じパスワードを使用」を選択して構いません。パスワードを、「パスワード」および「パスワードの確認」フィールドに、合計2回入力します。

    または、「コンポーネント」列に表示されている各アプリケーションに対して異なるパスワードを入力します。各アプリケーションのパスワードを、「スキーマのパスワード」および「パスワードの確認」列に、合計2回入力します。


    注意:

    後にアプリケーションの構成に必要になるため、この画面のすべてのスキーマのパスワードを記録しておきます。

    「次へ」をクリックします。

  7. 「表領域のマップ」画面

    「次へ」をクリックします。「表領域の検証と作成中」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    検証エラーがある場合、「表領域のマップ」画面にエラーの詳細が表示されます。エラーは、irm.logおよびrcu.logなどのログ・ファイルで追跡できます。ログの場所はこの画面に表示されます。エラーを修正し、「次へ」を再度クリックします。表領域がエラーなしで作成されたら、「OK」をクリックしてダイアログ・ボックスを閉じます。

  8. 「サマリー」画面

    「作成」をクリックします。「作成」ダイアログ・ボックスが表示されます。

    スキーマの作成エラーがある場合、「サマリー」画面にエラーの詳細が表示されます。エラーを修正し、「次へ」を再度クリックします。

    RCUによってスキーマがエラーなしで作成されたら、「OK」をクリックしてダイアログ・ボックスを閉じます。

  9. 「完了サマリー」画面

    この画面にはRCUログ・ファイルとコンポーネント(アプリケーション)・ログ・ファイルの場所が表示されます。

    「閉じる」をクリックします。


注意:

スキーマ用に作成されたユーザー・アカウントは、デフォルトで、作成後6か月で期限切れになります。データベース管理者は、ユーザー・アカウントの期限を長くする必要があります。アカウントの失効日を表示するには、SQL文SELECT * FROM all_usersまたはSELECT * FROM dba_usersを使用します。

RCUの詳細は、Repository Creation Utilityユーザーズ・ガイドを参照してください。

1.2.1.5 Oracle WebLogic Serverのインストールとミドルウェア・ホームの作成

Oracle WebCenter Contentでは、システム上にミドルウェア・ホーム・ディレクトリおよびアプリケーション・サーバーがインストールされている必要があります。システム上にOracle WebLogic Serverがインストールされていない場合は、データベースのインストールおよびスキーマの作成前または後に、Oracle WebLogic Serverを新規ミドルウェア・ホーム・ディレクトリにインストールできます。

Oracle WebLogic Serverをミドルウェア・ホームにインストールする手順は、次のとおりです。

  1. 次のいずれかのWebサイトから、ご使用のプラットフォームに合せたOracle WebLogic Server 11gR1 (10.3.6)をダウンロードします。

    Oracle Weblogic Serverのインストールに使用する32ビット実行可能ファイルは、対応するJDKバージョンにバンドルされています。64ビット・インストーラを使用する場合は、そのプラットフォームでサポートされているJDKとともにインストーラを起動する必要があります。JDKはOracle WebLogic Serverをインストールする前にインストールしておく必要があります。JDKは、ディレクトリ・パスに空白が含まれていないディレクトリ(Windowsオペレーティング・システムでは\Program Filesディレクトリは使用できません)にインストールする必要があります。ご使用のオペレーティング・システムでサポートされているJDKのリストは、1.2.1.2項「システム要件と動作保証の確認」で説明されている「Oracle Fusion Middlewareのサポートされるシステム構成」のドキュメントを参照してください。

  2. インストーラ・ファイルをローカル・システム内のディレクトリにコピーし、そのディレクトリに移動して、次の注意事項を考慮した後、インストーラをローカルで実行します。

    • XWindowsを実行しているUNIXオペレーティング・システムでインストーラを実行する前に、ディスプレイを適切なグラフィック処理能力のあるシステムにリダイレクトするよう、システムのDISPLAY環境変数を有効なX Serverに設定する必要があります。

    • JDKをシステムにインストールした場合、JAVA_HOME環境変数をインストールの場所に設定します。

    • Oracle WebLogic Serverを64ビット・システム上にインストールし、32/64ビット・ハイブリッドJDK (HP-UX用のHP JDKやSolaris SPARC用のSUN JDKなど)を使用する際には、インストーラの実行時に-d64フラグを使用する必要があります。

      32/64ビット・ハイブリッドJDKを使用する際、JAVA_HOME環境変数が64ビットJDKを参照していることを確認するには、次のいずれかのコマンドを実行します(JAVA_HOMEは環境変数の値)。

      JAVA_HOME/bin/java -version
      
      JAVA_HOME/bin/java -d64 -version
      
    • 次のコマンドのwls103nは、wls1035またはwls1036のどちらでもかまいません。

    インストーラを32ビットLinuxオペレーティング・システムで実行するには、次のコマンドを使用します。

    ./wls103n_linux32.bin
    

    インストーラを64ビットLinuxオペレーティング・システムで実行するには、次のコマンドを使用します。

    ./wls103n_linux64.bin
    

    インストーラを32ビットWindowsオペレーティング・システムで実行するには、次のコマンドを使用します。

    wls103n_win32.exe
    

    インストーラを64ビットUNIXオペレーティング・システムで実行するには、次のいずれかのコマンドを使用します。

    JAVA_HOME/bin/java -jar wls103n_generic.jar
    
    JAVA_HOME/bin/java -d64 -jar wls103n_generic.jar
    

    インストーラを64ビットWindowsオペレーティング・システムで実行するには、次のコマンドを使用します。

    JAVA_HOME\bin\java -jar wls103n_generic.jar
    
  3. 「ようこそ」画面

    「次へ」をクリックします。

  4. 「ミドルウェア・ホーム・ディレクトリの選択」画面

    「新しいミドルウェア・ホームを作成する」を選択します。

    新規ミドルウェア・ホーム・ディレクトリの場所を指定します(パス名の中でMW_HOMEが表す場所です)。システム上にすでにこのディレクトリが存在する場合は、ディレクトリが空である必要があります。存在しない場合は、インストーラによって作成されます。


    注意:

    Oracle WebCenter Contentをインストールするときに入力する必要があるため、この場所を記録してください。

    デフォルトのミドルウェア・ホームは、ユーザーのホーム・ディレクトリにあります。UNIXオペレーティング・システムではuser_home/Oracle/Middleware、Windowsオペレーティング・システムではuser_home\Oracle\Middlewareです。詳細は、インストレーション・プランニング・ガイドのMiddlewareおよびWebLogicのホーム・ディレクトリに関する項を参照してください。

    「次へ」をクリックします。

  5. 「セキュリティ更新のための登録」画面

    最新の製品およびセキュリティ更新を受け取るかどうかを選択します。何も受け取らないことを選択した場合、選択を確認するよう求められます。

    「次へ」をクリックします。

  6. 「インストール・タイプの選択」画面

    「標準」を選択し、「次へ」をクリックします。

    64ビット・システムでJDKの場所を求められた場合、JDKを指定します。

    1. JDKの場所に移動します。

    2. binディレクトリを含むディレクトリを選択します。

    3. 「次へ」をクリックします。

  7. 「製品インストール・ディレクトリの選択」画面

    Oracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリの場所(このドキュメントのパス名では
    WL_HOMEで示されます)を指定します。
    WL_HOME
    のデフォルトの場所は、次のとおりです。

    • UNIXのパス: MW_HOME/wlserver_10.3

    • Windowsのパス: MW_HOME\wlserver_10.3

    ホーム・ディレクトリの詳細は、インストレーション・プランニング・ガイドのMiddlewareおよびWebLogic Serverのホーム・ディレクトリに関する項を参照してください。

    JDKも指定できます。64ビット・オペレーティング・システムでJDKを指定する場合、「カスタム」を選択し、インストールした64ビットJDKを選択する必要があります。

    「次へ」をクリックします。

  8. 「ショートカットの場所の選択」(Windowsオペレーティング・システムのみ)

    Windowsオペレーティング・システムへのインストールの場合、Oracle製品へのショートカットを作成する場所を指定する必要があります。

    「次へ」をクリックします。

  9. 「インストールの概要」画面

    画面上の情報を検証します。内容を変更する必要がある場合は、「前へ」をクリックして戻ります。

    「次へ」をクリックしてOracle WebLogic Serverをインストールします。

  10. インストールの進行状況画面

    この画面では処理を実行する必要はありません。

  11. 「インストール完了」画面

    「Quickstartの実行」の選択を解除します。

    「完了」をクリックします。

Oracle WebLogic Serverのインストールの詳細は、Oracle WebLogic Serverインストレーション・ガイドを参照してください。

1.2.1.6 UNIXシステムでのインベントリ・ディレクトリの場所の指定

UNIXオペレーティング・システムにインストールする場合で、Oracle Universal InstallerによるOracle製品のインストールをそのシステム上で初めて行う場合は、インベントリ・ディレクトリの場所を尋ねられます。この場所に、インストーラによってサブディレクトリが設定され、このマシンにインストールされる各Oracle製品のインベントリ・データが維持されます。

UNIXシステムでインベントリ・ディレクトリの場所を指定する手順は、次のとおりです。

  1. 「インベントリ・ディレクトリの指定」画面で、インベントリ・ディレクトリの場所を指定します。

    この画面は、UNIXオペレーティング・システムで、Oracle Universal Installerによる初めてのインストール時のみ表示されます。インストーラは、インベントリ・ディレクトリを使用して、マシンにインストールしたすべてのOracle製品を追跡します。

  2. インベントリの場所の確認ダイアログ・ボックスで要求されるアクションを実行します。

    このダイアログ・ボックスで、rootユーザーとして次のスクリプトを実行するよう求められます。

    inventory_directory/createCentralInventory.sh 
    

    このマシンでrootアクセス権がない場合にインストールを続行するには、ローカル・インベントリでインストールを続行を選択します。

1.2.1.7 Solarisシステムでのchmodコマンドへのシンボリック・リンクの作成

Solarisオペレーティング・システムでOracle WebCenter Contentをインストールする前に、chmodコマンドへのシンボリック・リンクを作成する必要があります。

chmodコマンドへのシンボリック・リンクを作成するには、次の手順を実行します。

  1. rootユーザーとしてログインします。

  2. rootとして次のコマンドを実行します。

    ln -s /usr/bin/chmod /usr/local/bin/chmod
    
  3. ログアウトし、異なるユーザー名で再度ログインして、インストールを開始します。

    rootユーザーでのインストーラの実行はサポートされていません。

1.2.2 Oracle WebCenter Contentのインストール

Oracle WebCenter Contentは、ミドルウェア・ホーム内のWebCenter Content Oracleホーム・ディレクトリにインストールできます。Oracle Fusion Middleware 11g WebCenter Content Installerを起動した後、その画面を使用して、ソフトウェアの更新、環境に関する情報の指定、ご使用のシステムが前提条件を満たしているかどうかのチェック、インストールの進行状況の監視、およびインストール構成の保存を実行できます。

1.2.2.1 インストーラの起動

次のように、Oracle WebCenter Contentメディアのディスク1からOracle Fusion Middleware 11g WebCenter Content Installerを起動します。

  • UNIXコマンド:
    wcc_media_loc
    /Disk1/runInstaller -jreLoc jre_location

    JREの場所を指定しない場合は、場所を指定するように要求されるか、またはエラーが返されます。エラーが表示された場合は、JREの場所を指定してコマンドを再試行してください。

  • Windowsコマンド:
    wcc_installer_loc
    /Disk1/setup.exe -jreLoc jre_location

    setup.exeをダブルクリックすると、JREの場所を指定するように要求されるか、またはエラーが返されます。エラーが表示された場合は、JREの場所を指定してコマンドを入力してください。JREの場所を要求された場合は、パスを入力し、「Enter」をクリックしてOracle WebCenter Contentのインストールを開始します。

インストーラの実行では、システム上のJava Runtime Environment (JRE)の場所が要求されます。JREはOracle Fusion Middlewareとともにインストールされています。表1-2に、デフォルトのJREの場所を示します。

表1-2 デフォルトのJREの場所

オペレーティング・
システム
本番環境 開発環境

UNIX

MW_HOME/jrockit_160_nn_string/jre

MW_HOME/jdk160_nn/jre

Windows

MW_HOME\jrockit_160_nn_string\jre

MW_HOME\jdk160_nn\jre


-jreLocオプションを使用するか、インストーラからbin/javaディレクトリが含まれているディレクトリを入力するよう求められたときに指定します。


注意:

ユーザーrootとしてのインストーラの起動はサポートされていません。

1.2.2.2 インストール手順の実行

次の手順およびインストール画面では、Oracle WebCenter Contentのインストール手順について説明しています。

Oracle WebCenter Contentをインストールする手順は、次のとおりです。

  1. 「ようこそ」画面

    「次へ」をクリックします。

  2. ソフトウェア更新のインストール画面

    Oracle WebCenter Contentのインストールの前にインストールするソフトウェア更新を指定します。

    My Oracle Support (以前のOracleMetaLink)から更新を取得するには、My Oracle Supportでの更新の検索を選択し、ユーザー名とパスワードを指定して、「更新の検索」をクリックします。検索を開始する前に、「プロキシ設定」をクリックしてプロキシ・サーバーの設定を変更したり、「接続のテスト」をクリックして資格証明をテストできます。

    コンピュータに保存した更新を検索するには、ローカル・ディレクトリで更新を検索を選択し、ディレクトリを指定してから、「更新の検索」をクリックします。

    ソフトウェアを更新しない場合は、ソフトウェアの更新をスキップを選択してから、「次へ」をクリックしてインストールを続行します。

  3. 「前提条件チェック」画面

    インストーラから画面の最下部セクションにエラー・メッセージが表示された場合は、エラーを修正し、「再試行」をクリックして、すべてのアプリケーションに対して前提条件のチェックを再度開始します。前提条件のチェックがエラーが発生せずに完了するまで、これを繰り返します。

    前提条件のエラーを修正する際にインストール・プロセスを停止する場合は、「中止」をクリックします。

    エラーを修正しないでインストールを続行する場合は、「続行」をクリックします。

    前提条件のチェックがエラーが発生せずに完了したら、「次へ」をクリックしてインストールを続行します。

  4. 「インストール場所の指定」画面

    Oracleミドルウェア・ホーム: Oracle WebLogic Serverのインストール時に作成されたミドルウェア・ホーム・ディレクトリ(MW_HOME)を選択します。

    デフォルトのミドルウェア・ホームは、UNIXオペレーティング・システムではuser_home/Oracle/Middleware、Windowsオペレーティング・システムではuser_home\Oracle\Middlewareです。

    Oracleホーム・ディレクトリ: Oracle WebCenter Contentのインストール先ディレクトリを指定します。

    • 既存のディレクトリを指定する場合は、ディレクトリが空であることが必要です。

    • 新しいディレクトリを指定すると、インストーラによってミドルウェア・ホーム・ディレクトリ内に新しいディレクトリが作成されます。

    インストール・ディレクトリはWebCenter Content Oracleホームになり、パス名ではWCC_ORACLE_HOMEで表されます。ランタイム・コンポーネントからこのディレクトリに書き込むことはできません。デフォルトのWebCenter Content Oracleホームは、UNIXオペレーティング・システムではMW_HOME/Oracle_ECM1、Windowsオペレーティング・システムではMW_HOME\Oracle_ECM1です。


    注意:

    このドキュメントでは、Oracle WebCenter Contentの他のJavaコンポーネントのOracleホーム・ディレクトリとの混同を避けるために、このディレクトリをWebCenter Content Oracleホーム(WCC_ORACLE_HOME)と呼びます。

    詳細は、インストレーション・プランニング・ガイドのOracleホームおよびOracle共通ホーム・ディレクトリに関する項を参照してください。


    「次へ」をクリックして続行します。

  5. アプリケーション・サーバー

    デフォルトの「WebLogic Server」が選択されている状態のままにします。

  6. 「インストールの概要」画面

    「保存」をクリックしてレスポンス・ファイルを保存し、「インストール」をクリックしてインストールを開始します。

  7. インストールの進行状況画面

    インストールの進行状況を監視します。

    進行状況が100%に達したら、「次へ」をクリックして最後の画面に進みます。

  8. 「インストールが完了しました。」画面

    「保存」をクリックしてインストールの構成を保存し、「終了」をクリックします。

1.2.3 インストールの検証

インストールが完了したら、ログ・ファイルおよびディレクトリ構造を確認することでインストールを検証できます。

1.2.3.1 インストール・ログ・ファイルの表示

インストール・ログ・ファイルの場所は、オペレーティング・システムによって異なります。

  • UNIX場所: USER_HOME/oraInventory/logs/installdate_time

  • Windows場所: USER_HOME\oraInventory\logs\installdate_time

1.2.3.2 ディレクトリ構造のチェック

インストール後、ディレクトリ構造が図1-1が示すトポロジのようになっていることを確認できます。

1.3 Oracle WebCenter Contentの構成

インストーラの実行およびアプリケーション・スキーマの作成が成功した後、次のOracle WebCenter Content製品をアプリケーションとしてデプロイおよび構成できます。

  • Oracle WebCenter Content: AXF for BPM

  • Oracle WebCenter Content: Imagingビューア・キャッシュ

  • Oracle WebCenter Content

  • Oracle WebCenter Content: Imaging

  • Oracle WebCenter Content: Inbound Refinery

  • Oracle Information Rights Management

  • Oracle WebCenter Content: Records


注意:

Imaging製品をデプロイするときに、同時にユーザー・インタフェースを介してドキュメントをアップロードできますが、このとき使用できるディスク領域は最大で10GBです。この制限は、悪質なサーバー攻撃を阻止するための上限として設定されています。

1つ以上のこれらのアプリケーションを構成するために、各デプロイ済アプリケーションに対して管理対象サーバーと1つの管理サーバーが含まれているOracle WebLogic Serverドメインを作成できます。これらの各サーバーはOracle WebLogic Serverのインスタンスです。


注意:

これらのそれぞれのアプリケーションは、独自の管理対象サーバーまたは独自の管理対象サーバー・クラスタ内で実行される必要があります。Content Server、Inbound Refinery、Imaging、Oracle IRMまたはRecordsを、別のアプリケーションがすでにデプロイされている管理対象サーバーまたはクラスタにデプロイすることはできません。

1.3.1 Oracle WebCenter Contentの構成の準備

管理サーバーまたは管理対象サーバーを起動する前に、いくつかの追加構成タスクおよびインストール後の構成タスクを実行する必要があります。この項では、次の構成タスクについて説明します。


注意:

Oracle WebCenter Content 11gでは、Windowsオペレーティング・システム上のサービスとしてWebCenter Content、Inbound RefineryまたはRecordsを実行することはサポートされていません。

1.3.2 Oracle WebLogic Serverドメインの作成

1つ以上のアプリケーションの管理対象サーバー(各アプリケーションに対して1つずつの管理対象サーバー)が含まれるドメインを作成し、その後、1つ以上の他のアプリケーションの管理対象サーバーでドメインを拡張できます。Imagingが既存のドメイン内でBusiness Process Management (BPM)およびOracle BPEL Process Managerを活用するには、ドメインをOracle BPM Suite - 11.1.1.0で拡張する必要があります。次の手順は、Oracle WebLogic Serverドメインを作成するためのものです。ドメインの拡張の詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成の既存ドメインの拡張に関する項を参照してください。

Oracle WebLogic Serverドメインを作成する手順は、次のとおりです。

  1. configスクリプトを使用してFusion Middleware構成ウィザードを起動します。

    • UNIXのパス: WCC_ORACLE_HOME/common/bin/config.sh

    • Windowsのパス: WCC_ORACLE_HOME\common\bin\config.cmd

    WCC_ORACLE_HOMEは、Oracle WebCenter ContentがインストールされているWebCenter Content Oracleホーム・ディレクトリを表します。デフォルトのWebCenter Content Oracleホームは、UNIXオペレーティング・システムではMW_HOME/Oracle_ECM1、Windowsオペレーティング・システムではMW_HOME\Oracle_ECM1です。

  2. 「ようこそ」画面

    新規WebLogicドメインの作成を選択します。

  3. 「ドメイン・ソースの選択」画面

    「以下の製品をサポートするために、自動的に構成されたドメインを生成する」を選択してから、次の製品の中から1つ以上を選択します。

    • Oracle WebCenter Content: AXF for BPM

    • Oracle Imaging and Process Management

      (Oracle WebCenter Content: Imagingの場合)

    • Oracle Universal Records Management

      (Oracle WebCenter Content: Recordsの場合)

    • Oracle Universal Content Management - Inbound Refinery

      (Oracle WebCenter Content: Inbound Refineryの場合)

    • Oracle Universal Content Management - Content Server

      (Oracle WebCenter Contentの場合)

    • Oracle Information Rights Management

    Oracle WebCenter Content: Imagingを選択する場合、WebCenter Contentがドメイン内でまだ構成されていなければ、Oracle WebCenter Content - Content Serverも選択する必要があります。

    ImagingにはAXF for BPELも含まれています。ImagingとともにAXF for BPMを使用する場合、Oracle WebCenter Content: AXF for BPMおよび次の製品テンプレートを選択する必要があります。

    • Oracle SOA Suite (最初に同じマシンにインストールする必要があります)

    • Oracle WebCenter Content: Imaging

    • Oracle Universal Content Management - Content Server (WebCenter Contentの場合)

    • Oracle Enterprise Manager

    • Oracle BPM Suite

    「ドメイン・ソースの選択」画面でOracle WebCenter Content: Imagingを選択すると、Oracle WebCenter Content: Imagingビューア・キャッシュが自動的に選択されます。

    「ドメイン・ソースの選択」画面でいずれかのOracle WebCenter Contentアプリケーションを選択すると、Oracle Enterprise ManagerおよびOracle JRFも自動的に選択されます。このように自動的に選択される項目の選択を解除すると、Oracle WebCenter Contentアプリケーションの選択も解除されます。

    「次へ」をクリックして続行します。

  4. 「ドメイン名と場所の指定」画面

    「ドメイン名」フィールドに、作成するドメインの名前を入力します。ドメインのデフォルトの場所は次のとおりです(MW_HOMEはミドルウェア・ホーム・ディレクトリを表します)。

    • UNIXのパス: MW_HOME/user_projects/domains

    • Windowsのパス: MW_HOME\user_projects\domains

    「ドメインの場所」フィールドで別の場所を指定できます。


    注意:

    後に管理サーバーの起動に必要になるため、この画面のドメイン名および場所を記録しておきます。

    「アプリケーションの場所」フィールドで、デプロイするアプリケーションの場所を指定できます。デフォルトの場所は次のとおりです。

    • UNIXのパス: MW_HOME/user_projects/applications

    • Windowsのパス: MW_HOME\user_projects\applications

    「次へ」をクリックします。

  5. 「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面

    「ユーザー名」フィールドにはデフォルトの管理ユーザー名weblogicが表示されますが、これは別の管理ユーザー名に変更できます。

    「ユーザー・パスワード」フィールドに、管理ユーザーのパスワードを入力します。


    注意:

    後に、管理対象サーバーを起動し、Oracle WebLogic Server管理コンソールまたはOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlからドメインにアクセスする際に必要になるため、この画面の管理ユーザー名およびパスワードを記録しておきます。

    「次へ」をクリックします。

  6. 「サーバーの起動モードおよびJDKの構成」画面

    「WebLogicドメインの起動モード」の下で、「開発モード」を選択したままにしておきます。

    「JDKの選択」では、「使用可能なJDK」および選択されているデフォルトのJDKをそのまま使用します。

    「次へ」をクリックします。

  7. 「JDBCコンポーネント・スキーマの構成」画面

    スキーマ・チェック・ボックスを選択し、次のフィールドに入力して各コンポーネント・スキーマを構成します。

    • コンポーネント・スキーマ: コンポーネント・スキーマの行を選択します。

    • ベンダー: Oracleを選択したままにしておきます。

    • ドライバ: デフォルトのドライバを選択したままにしておきます。

    • スキーマ所有者: リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)でのスキーマ作成時に指定したアプリケーション・スキーマ所有者のユーザー名を入力します。

    • スキーマ・パスワード: スキーマ・パスワードを入力します。

    • DBMS/サービス: インスタンス接続用Oracleドライバ(Thin)「ドライバ」フィールドで選択されている場合はデータベース・インスタンス名、サービス接続用Oracleドライバ(Thin)「ドライバ」フィールドで選択されている場合はサービス名(グローバル・データベース名)を入力します。

      アプリケーション・スキーマが含まれているデータベースを指定します。

      Oracle RACデータベースの場合は、いずれかのノードのサービス名をこのフィールドに指定します。例: sales.example.com

    • ホスト名: host.example.comの形式でデータベースが存在するマシンの名前を指定します。

      Oracle RACデータベースの場合は、仮想IP名またはノード名の1つをホスト名として指定します。

    • リスニング・ポート: デフォルトの数値(Oracle Databaseの場合は1521)のままにしておくか、番号が異なる場合はデータベースのリスニング・ポートを指定します。

    「次へ」をクリックします。

  8. 「コンポーネント・スキーマのテスト」画面

    データソースへの接続が成功していることを確認し、「次へ」をクリックします。

  9. 「オプションの構成を選択」画面

    管理サーバーにSSLを構成する場合、「管理サーバー」を選択します。

    その他のオプションの構成画面の詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成のOracle WebCenter Contentの構成に関する項を参照してください。

    「次へ」をクリックします。

  10. 「管理サーバーの構成」画面

    管理サーバーのSSLの構成を変更する場合、「SSL有効」を選択します。「SSL有効」を選択すると、「SSLリスニング・ポート」フィールドのSSLポートはデフォルトの7002に設定されます。「SSL有効」が選択されている場合は、SSLリスニング・ポートの値を変更できます。


    注意:

    SSLが有効な場合、Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)を使用して管理サーバーに接続する前に、次のパラメータをwlst.shファイルのJVM_ARGSセクションに付加するか、CONFIG_JVM_ARGS環境変数で設定する必要があります。
    -Dweblogic.security.SSL.ignoreHostnameVerification=true
    -Dweblogic.security.TrustKeyStore=KeyStoreName
    

    KeyStoreNameは、使用中のキーストアの名前です(組込みデモ証明書の場合はDemoTrust)。wlst.shファイルは、WebCenter Content Oracleホーム・ディレクトリ内のcommonディレクトリのbinサブディレクトリにあります。


    本番環境に対するSSLの構成の詳細は、管理者ガイドのOracle Fusion MiddlewareでのSSL構成に関する項を参照してください。

    SSLを開発環境のOracle IRMで構成する方法は、1.8.3項「開発環境のSSLの構成」を参照してください。

    「次へ」をクリックします。

  11. 「構成のサマリー」画面

    構成を確認し、画面の指示に従って修正または更新を実行します。構成が正しければ、「作成」をクリックします。

  12. 「ドメインの作成中」画面

    ドメインが正常に作成されたら、「完了」をクリックします。

次の操作が完了しました。

  • 管理サーバーのあるOracle WebLogic Serverドメインの作成

  • 「ドメイン・ソースの選択」画面で選択した各アプリケーションに対する管理対象サーバーの作成

  • 各アプリケーションの管理対象サーバーへのデプロイ

    管理対象サーバーが起動されるまでアプリケーションはアクティブ化されません。詳細は、1.10.2項「管理対象サーバーの起動」を参照してください。

1.3.3 管理対象サーバーのJava VMヒープ・サイズの増加

管理対象サーバーが稼働するJava仮想マシン(VM)に割り当てられているヒープ・サイズを1GB以上に増やす必要があります。Java VMのヒープ・サイズを増加しないと、Oracleのサポートおよび開発で、実行時の問題、特にメモリー不足の問題のエスカレーションが受け付けられません。

Windowsオペレーティング・システムでSun JDKを使用している管理対象サーバーの場合、すべての空き領域を使用するよう構成されたプログラムが初期化の際に失敗しないよう、Java VMに割り当てられているヒープ・サイズを1GBではなく512MBに設定する必要があります。アドレス空間を永続オブジェクト用に予約する必要があります。また、各管理対象サーバーにMaxPermSizeを設定すると、ヒープの残りに確保される領域が少なくなります。

管理対象サーバーのランタイム・メモリーのパラメータを調整するには、一般的な方法が2つあります。

1.3.3.1 管理コンソールを使用した管理対象サーバーの起動パラメータの設定

Oracle WebLogic Server管理コンソールを使用して、サーバーの起動パラメータを設定できます。この方法を使用すると、パラメータが各サーバーに適切にプッシュされ、サーバー起動スクリプトを手動で編集した場合に発生する可能性のある問題を回避できるため、起動パラメータの設定には、これが望ましい方法です。Java VMのヒープ・サイズを増加するには、-Xmxパラメータの値を設定します。

管理コンソールを使用して管理対象サーバーの起動パラメータを設定する手順は、次のとおりです。

  1. 次のURLでOracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。

    http://adminServerHost:adminServerPort/console
    

    adminServerHostで、ドメインの管理サーバーをホストするコンピュータの名前を指定します。adminServerPortで、管理サーバーのリスニング・ポート番号を指定します。デフォルトのポート番号は7001です。次に例を示します。

    http://myhost.example.com:7001/console
    

    ログインするには、構成ウィザードの「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面で指定したユーザー名およびパスワードを入力します。

  2. 左側の「ドメイン構造」の下の「環境」をクリックします。

  3. 「環境のサマリー」ページの「サーバー」をクリックします。

  4. 各管理対象サーバーのメモリー・パラメータを設定します。

    1. 「サーバー」表で管理対象サーバーの名前をクリックします。

    2. 「構成」タブで、2行目のタブの「サーバーの起動」をクリックします。

    3. 「引数」ボックスに、メモリー・パラメータを指定する文字列を貼り付けます。

      表1-3に、UNIXおよびWindowsオペレーティング・システムでのSun JDKおよびOracle JRockit Java VMで指定するパラメータを示します。これ以外のJava VMの値は異なる可能性があります。

      表1-3 Java VMのメモリー・パラメータ

      Java VM オペレーティング・システム パラメータ

      Sun JDK

      UNIX

      -Xms256m -Xmx1024m -XX:CompileThreshold=8000 -XX:PermSize=128m -XX:MaxPermSize=512m

      Sun JKD

      Windows

      -Xms256m -Xmx1024m -XX:CompileThreshold=8000 -XX:PermSize=128m -XX:MaxPermSize=512m脚注 1

      Oracle JRockit

      UNIX

      -Xms256m -Xmx1024m -XnoOpt

      Oracle JRockit

      Windows

      -Xms256m -Xmx1024m -XnoOpt


      注1Windowsシステムのヒープ・サイズに関する前述の情報を参照してください。

    4. 構成の変更を保存します。

  5. 1.10.3項「管理対象サーバーの再起動」を参照して、実行中の管理対象サーバーがあれば再起動します。

1.3.3.2 管理対象サーバーの起動スクリプトのUSER_MEM_ARGS環境変数の設定

起動スクリプトのUSER_MEM_ARGS環境変数を設定することにより、管理対象サーバーのサーバー起動パラメータを設定できます。Java VMのヒープ・サイズを増加するには、-Xmxパラメータの値を設定します。

管理対象サーバーの起動スクリプトのUSER_MEM_ARGS環境変数を設定する手順は、次のとおりです。

  • UNIXシェル・スクリプト(.sh)

    export USER_MEM_ARGS="-Xms256m -Xmx1024m -XX:CompileThreshold=8000 -XX:PermSize=128m -XX:MaxPermSize=512m"
    
  • UNIX Cシェル・スクリプト(.csh)

    setenv  USER_MEM_ARGS "-Xms256m -Xmx1024m -XX:CompileThreshold=8000 -XX:PermSize=128m -XX:MaxPermSize=512m"
    
  • Windowsコマンド・スクリプト(.cmd)

    set USER_MEM_ARGS="-Xms256m -Xmx1024m -XX:CompileThreshold=8000 -XX:PermSize=128m -XX:MaxPermSize=512m"
    

注意:

表1-3に、UNIXおよびWindowsオペレーティング・システムでのSun JDKおよびOracle JRockit Java VMで指定するパラメータを示します。これ以外のJava VMの値は異なる可能性があります。

1.3.4 UNIXシステムでのフォントの設定

UNIXオペレーティング・システムでは、Imaging、Inbound RefineryおよびContent Server Dynamic Converter用にTrueTypeフォントが設定されていることを確認する必要があります。英語以外の言語を使用している場合、National Language Supportのフォントも設定する必要があります。

1.3.4.1 UNIXシステムでのTrueTypeフォントの設定

Imaging、Inbound RefineryおよびContent Server Dynamic ConverterがUNIXオペレーティング・システム上で最適に機能するためには、Imaging、Inbound RefineryまたはDynamic Converterが実行されているマシンでTrueTypeフォントを設定します。これらのフォントがシステムにない場合は、インストールする必要があります。Inbound RefineryおよびContent Serverは、JAVA_HOME/lib/fontsで、JREのTrueTypeフォントにデフォルト設定されています。フォントのインストール後にImagingフォント・ディレクトリへのパスを構成する方法の詳細は、1.6.3項「UNIXオペレーティング・システムでのGDFontPath MBeanの構成」を参照してください。

次に、様々なUNIXプラットフォームにおける標準のフォントの場所を示します。

  • Solaris SPARC: /usr/openwin/lib/X11/fonts/TrueType

  • Solaris X64: /usr/openwin/lib/X11/fonts/TrueType

  • AIX: /usr/lpp/X11/lib/X11/fonts/TrueType

  • HP-UX Itanium: /usr/lib/X11/fonts/TrueType

  • HP-UX PARISC64: /usr/lib/X11/fonts/TrueType

  • Linux: /usr/lib/X11/fonts/TrueType

Inbound Refineryでフォント・ディレクトリへのパスを設定する手順は、次のとおりです。

  1. Inbound Refineryにログインします。

  2. 「変換設定」「サードパーティ・アプリケーションの設定」「標準のOutsideInフィルタ・オプション」を選択します。

  3. 「オプション」をクリックします。

  4. フォントのパス・フィールドにTrueTypeフォントへのパスを入力します。

    次に例を示します。

    /usr/share/x11/fonts/FTP
    
  5. 「更新」をクリックします。

1.3.4.2 UNIXシステムでのNational Language Support用フォントのインストール

英語以外の言語の場合、管理対象サーバーを起動する前に、UNIXオペレーティング・システムで次のインストール手順を実行する必要があります。

  • MW_HOME/oracle_common/jdk/jre/lib/fontsを、ミドルウェア・ホームのSun JDKインストール・ディレクトリ内のjre/lib/fontsディレクトリにコピーします。

  • MW_HOME/oracle_common/jdk/jre/lib/fontsを、ミドルウェア・ホームのOracle JRockitディレクトリ内のjre/lib/fontsディレクトリにコピーします。

1.3.5 ライブラリのインストールと環境変数の設定

クライアント用のWebCenter Content、Inbound Refinery、ImagingおよびImaging Advanced Viewerは、Oracle Outside In Technologyを使用するため、Oracle WebCenter Contentに含まれない特定のライブラリが必要です。WebCenter Content、Inbound RefineryまたはImaging管理対象サーバーを起動する前に、プラットフォームに合せたライブラリをインストールする必要があります。UNIXプラットフォームの場合、管理対象サーバーを起動するユーザーに対してライブラリ・パスでライブラリを参照する環境変数を設定する必要があります。


注意:

Outside In Technologyのバイナリは32ビットであるため、ご使用のシステムでは、32ビットのバイナリが実行可能で、互換性のあるライブラリがインストールされている必要があります。

1.3.5.1 UNIXプラットフォームでのライブラリのインストール

WebCenter Content、Inbound RefineryまたはImaging管理対象サーバーを起動する前に、プラットフォームで必要なライブラリがシステム上に存在している必要があります。

C、math、X11、ダイナミック・ローダー、およびpthreadsライブラリなどの必要なライブラリの大部分は、通常、マシンにインストールされています。

  • Solaris SPARC 32ビットまたは64ビット

    /usr/platform/SUNW,Ultra-60/lib/libc_psr.so.1 
    libICE.so.6 
    libSM.so.6 
    libX11.so.4 
    libXext.so.0 
    libXm.so.4 
    libXt.so.4 
    libc.so.1 
    libdl.so.1 
    libgen.so.1 
    libm.so.1 
    libmp.so.2 
    libnsl.so.1 
    libpthread.so.1 
    libsocket.so.1 
    libthread.so.1 
    
  • HPUX ia64

    libCsup.so.1 
    libICE.so.1 
    libSM.so.1 
    libX11.so.1 
    libXext.so.1 
    libXm.so.1 
    libXp.so.1 
    libXt.so.1 
    libc.so.1 
    libdl.so.1 
    libm.so.1 
    libpthread.so.1 
    libstd_v2.so.1 
    libuca.so.1 
    libunwind.so.1
    
  • AIX 32ビット

    /usr/lib/libC.a(ansi_32.o) 
    /usr/lib/libC.a(shr.o) 
    /usr/lib/libC.a(shr2.o) 
    /usr/lib/libC.a(shr3.o) 
    /usr/lib/libICE.a(shr.o) 
    /usr/lib/libIM.a(shr.o) 
    /usr/lib/libSM.a(shr.o) 
    /usr/lib/libX11.a(shr4.o) 
    /usr/lib/libXext.a(shr.o) 
    /usr/lib/libXi.a(shr.o) 
    /usr/lib/libXm.a(shr_32.o) 
    /usr/lib/libXt.a(shr4.o) 
    /usr/lib/libc.a(shr.o) 
    /usr/lib/libcrypt.a(shr.o) 
    /usr/lib/libgaimisc.a(shr.o) 
    /usr/lib/libgair4.a(shr.o) 
    /usr/lib/libi18n.a(shr.o) 
    /usr/lib/libiconv.a(shr4.o) 
    /usr/lib/libodm.a(shr.o) 
    /usr/lib/libpthreads.a(shr.o) 
    /usr/lib/libpthreads.a(shr_comm.o) 
    /usr/lib/libpthreads.a(shr_xpg5.o) 
    /usr/lib/libpthreads_compat.a(shr.o) 
    
  • HPUX PA/RISC 32ビット

    /lib/libCsup.2 
    /lib/libCsup_v2.2 
    /lib/libX11.3 
    /lib/libXm.4 
    /lib/libXt.3 
    /lib/libc.2 
    /lib/libcl.2 
    /lib/libm.2 
    /lib/libstd.2 
    /lib/libstd_v2.2 
    /lib/libstream.2 
    /usr/lib/libCsup.2 
    /usr/lib/libCsup_v2.2 
    /usr/lib/libX11.3 
    /usr/lib/libXm.4 
    /usr/lib/libXt.3 
    /usr/lib/libc.2 
    /usr/lib/libcl.2 
    /usr/lib/libdld.2 
    /usr/lib/libisamstub.1 
    /usr/lib/libm.2 
    /usr/lib/libstd.2 
    /usr/lib/libstd_v2.2 
    /usr/lib/libstream.2 
    /view/x_r6hp700_1111/vobs/swdev/pvt/r6hp700_1111/X11R6/lib/libICE.2
    /view/x_r6hp700_1111/vobs/swdev/pvt/r6hp700_1111/X11R6/lib/libSM.2
    /view/x_r6hp700_1111/vobs/swdev/pvt/r6hp700_1111/X11R6/lib/libX11.3
    /view/x_r6hp700_1111/vobs/swdev/pvt/r6hp700_1111/X11R6/lib/libXext.3
    /view/x_r6hp700_1111/vobs/swdev/pvt/r6hp700_1111/X11R6/lib/libXp.2
    /view/x_r6hp700_1111/vobs/swdev/pvt/r6hp700_1111/X11R6/lib/libXt.3
    
  • SUSE Linux

    SUSE Linuxオペレーティング・システムでは、ファイル/usr/lib/libstdc++.so.5が必要です。このファイルはcompat-libstdc++またはlibstdc++33パッケージにあります。

  • Linuxバリアント

    Linuxバリアントの場合、ファイル/lib/libz.so.1が必要です。

1.3.5.2 UNIXプラットフォームでの環境変数内のライブラリ・パスの設定

Inbound RefineryまたはWebCenter Content Dynamic ConverterでOutside In Technologyを使用してドキュメント変換およびイメージ変換を実施する場合は、指定したUNIXプラットフォームでWebCenter Content管理対象サーバーに対して次の環境変数を設定しておく必要があります。

  • Imagingのライブラリ・パスの環境変数

    • 次の行を、Inbound Refineryのintradoc.cfgファイルに追加します。
      DomainHome
      /ucm/ibr/bin

      ContentAccessExtraLibDir=/usr/local/packages/gcc-3.4.2/lib
      

      その後、1.10.3項「管理対象サーバーの再起動」を参照してInbound Refineryを再起動します。

    • AIX:

      LIBPATH=DomainHome/oracle/imaging/imaging-server
      
    • HP-UX Itanium:

      LD_LIBRARY_PATH=DomainHome/oracle/imaging/imaging-server:"$LD_LIBRARY_PATH"
      
  • DISPLAY環境変数

    XWindowsを実行しているUNIXオペレーティング・システムの場合、適切なグラフィック能力を持つシステムにディスプレイをリダイレクトする際、ImagingまたはInbound Refinery管理対象サーバーまたはWebCenter Content Dynamic Converterを起動する前に、DISPLAYを有効なX Serverにエクスポートします。

1.3.5.3 Windowsオペレーティング・システムでのVisual C++ライブラリのダウンロード

Windowsオペレーティング・システムでのWebCenter Content、Inbound Refinery、またはRecordsの正しい操作のためには、Visual C++再頒布可能パッケージに含まれたVisual C++ライブラリが必要です。このパッケージの異なるバージョンがMicrosoft Download Centerから入手可能です。

http://www.microsoft.com/downloads

ご使用のオペレーティング・システムのバージョンに対応するバージョンのパッケージを検索し、ダウンロードします。

  • vcredist_x86.exe

  • vcredist_x64.exe

これらの各ダウンロードで必要なバージョンは、Microsoft Visual C++ 2005 SP1再頒布可能パッケージおよびMicrosoft Visual C++ 2008 SP1再頒布可能パッケージです。必要な再頒布可能モジュールはmsvcr80.dllです。


注意:

  • WindowsシステムでPDF検索可能ドキュメント出力形式を使用してドキュメントをコミットする前に、Microsoft Visual C++ 2010再頒布可能パッケージをインストールする必要があります。このパッケージがシステムにない場合は、Microsoftからダウンロードできます。Microsoft .NET Framework 4.0も必須で、まだ入っていない場合にはインストールする必要があります。

  • PDF検索可能ドキュメント出力形式をサポートするプラットフォームのリストは、Oracle Fusion Middlewareのサポートされるシステム構成のページにある、Oracle WebCenter Content 11gR1のシステム要件およびサポートされるプラットフォームの、Oracle WebCenter Content 11g Release 1 (11.1.1.x)の動作保証マトリックスを参照してください。

    http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.html
    

Windows x64オペレーティング・システム上のInbound Refinery構成では、Visual Studio 2005ランタイム・サポート(KB973544のvcredist_x64.exe)が必要です。また、Inbound RefineryがWindows x64オペレーティング・システムにインストールされている場合、32ビットおよび64ビットC++ライブラリの両方も必要です。コンテンツ・サーバーも同様に、32ビットのOutside In Technologyを使用しているため、32ビット・ライブラリが必要です。

WinNativeConverterにはvb.Netコードが含まれているため、Microsoft .NET Framework 3.5 Service Pack 1も必要です。

1.4 WebCenter Content構成の完了

WebCenter Contentの構成は、Oracle WebCenter Content Server (Content Server)のインストール後の構成ページで完了できます。Inbound RefineryをWebCenter Contentで使用する前に、ドキュメントおよびイメージ変換がContent Serverで動作するように構成する必要があります。

Content Serverの構成を完了するために、Oracle WebCenter Content Serverにログインする最初のユーザーはOracle WebLogic Serverドメインの管理者である必要があります。詳細は、第1.10項「Oracle WebCenter Content構成の検証」、およびOracle WebCenter Contentの管理のシステム管理タスクの概要、セキュリティおよびユーザー・アクセスの理解、およびシステム・プロセスの管理に関する項を参照してください。

次でContent Serverに最初にログインすると、WebCenter Contentによって「Content Serverの構成」ページが表示されます。

http://managedServerHost:managedServerPort/cs

WebCenter ContentをImagingと同じマシンおよびOracle WebLogic Serverドメインで構成する場合、WebCenter Contentのインストール後の構成は自動的に行われます。WebCenter ContentおよびImagingのデフォルト構成に従った場合、両方のアプリケーションが同じマシンにインストールされます。この環境では、Imagingは、Imagingでの使用にあわせてWebCenter Contentを設定する構成ファイルをWebCenter Contentに提供します。

WebCenter Contentインスタンスが、Imagingの処理にとどまらず、完全なWebCenter Content管理対象サーバーとして使用される場合、WebCenter Content管理者は、Content Serverの管理インタフェースを介して自動構成を確認する必要があります。Oracle WebCenter Contentを本番用に完全に構成するには、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成のOracle WebCenter Contentの構成に関する項の追加の構成手順をWebCenter Content管理対象サーバーで実行する必要があります。

Imaging管理者は、デフォルトのWebCenter Content構成がImaging管理対象サーバーでの使用に適していることを検証する必要があります。WebCenter Contentのインストール後の構成手順の多くは(Inbound Refineryなど)、Imagingでの使用に関しては必要ありません。

WebCenter Contentの構成を完了する手順は、次のとおりです。

  1. 1.10.1項「管理サーバーの起動」の説明に従って、管理サーバーを起動します。

  2. 1.10.2項「管理対象サーバーの起動」の説明に従って、WebCenter Content管理対象サーバーを起動します。

  3. 次のWebサイトで、Content Serverのインストール後の構成ページを参照します。

    http://managedServerHost:managedServerPort/cs/
    

    重要:

    Content Serverの構成を完了するために、Oracle WebCenter Content Serverにログインする最初のユーザーはOracle WebLogic Serverドメインの管理者である必要があります。詳細は、第1.10項「Oracle WebCenter Content構成の検証」、およびOracle WebCenter Contentの管理のシステム管理タスクの概要、セキュリティおよびユーザー・アクセスの理解、およびシステム・プロセスの管理に関する項を参照してください。

  4. 変更が必要な構成値を入力または編集します。

    「全文検索オプション」フィールドでは、全文検索エンジンを選択できます。空白のままにすると、システムはメタデータのみとして設定されます。

    入力する値の詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成のコンテンツ・サーバーの初期構成の完了に関する項を参照してください。

  5. Inbound Refineryからのアクセスを可能にするには、次のように、「ソケット接続アドレス・セキュリティ・フィルタを着信中」の値を入力します。

    127.0.0.1|your.server.IP.address|0:0:0:0:0:0:0:1|
    

    このフィールドでは、10.*.*.*のように、値にワイルドカードを使用できます。この値を後で変更するには、DomainHome
    /ucm/cs/config/config.cfg
    SocketHostAddressSecurityFilterを設定し、Content Serverを再起動します。

    Oracle WSMのセキュリティのために、SocketHostAddressSecurityFilter値は次のように設定する必要があります。

    SocketHostAddressSecurityFilter=*.*.*.*|0:0:0:0:0:0:0:1
    

    詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成のOracle WSMのサーバー・ソケット・ポートおよび着信ソケット接続アドレスのセキュリティ・フィルタの構成に関する項を参照してください。

  6. 「送信」をクリックします。

  7. コンテンツ・サーバーを再起動します。

    Content Serverインスタンスは、Oracle WebLogic Server管理コンソール、停止スクリプトと起動スクリプト、またはOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して再起動できます。詳細は、1.10.3項「管理対象サーバーの再起動」を参照してください。

1.5 Inbound Refinery構成の完了

Inbound RefineryをWebCenter Contentで使用する前に、ドキュメントおよびイメージ変換がContent Serverで動作するようにInbound Refineryの構成を完了する必要があります。

一部のプラットフォームで変換を実行する際、管理対象サーバーを起動する前にいくつかの環境変数を設定する必要があります。XWindowsを実行しているUNIXオペレーティング・システムの場合、Inbound Refinery管理対象を起動する前に、DISPLAYを有効なX Serverにエクスポートする必要があります。詳細は、1.3.5項「ライブラリのインストールおよび環境変数の設定」を参照してください。

Inbound Refineryの構成を完了する手順は、次のとおりです。

  1. 1.4項「WebCenter Content構成の完了」の説明に従って、Content Serverを構成します。

  2. 1.10.2項「管理対象サーバーの起動」の説明に従って、Inbound Refinery管理対象サーバーを起動します。

  3. 次のWebサイトで、Inbound Refineryのインストール後の構成ページを参照します。

    http://managedServerHost:managedServerPort/ibr/
    

    Inbound Refineryのデフォルトのポートは16250です。

  4. 必要なすべての値を入力または編集します。

    • Content Serverからのアクセスを可能にするには、次のように、「ソケット接続アドレス・セキュリティ・フィルタを着信中」の値を入力します。

      127.0.0.1|0:0:0:0:0:0:0:1|your.server.IP.address
      

      この値は、Inbound RefineryのIPアドレスではなく、Inbound Refineryにジョブを送信するContent ServerインスタンスのIPアドレスである必要があります。(テストまたはデモ環境では、これらのIPアドレスは同じである場合があります。)

      このフィールドでは、10.*.*.*のように、値にワイルドカードを使用できます。この値を後で変更するには、
      DomainHome/ucm/ibr/config/config.cfgSocketHostAddressSecurityFilterを設定し、Inbound Refineryを再起動します。

    • 「サーバーのソケット・ポート」フィールドは、デフォルト値5555のままにしておくか、未使用のポート番号を入力します。

      この値は、トップレベルのサービスを呼び出すためのポートの番号です。このフィールド値を変更すると、DomainHome/ucm/ibr/config/config.cfgIntradocServerPortエントリが変更されます。デフォルトのIntradocServerPortの値は5555です。


    注意:

    • Inbound Refineryを使用できるようにするには、「サーバーのソケット・ポート」の値を正しく設定する必要があります。

    • Oracle WebLogic Server Node ManagerおよびInbound Refineryに対するデフォルトのポート番号は5555です。両方が同じサーバーで実行する場合、Inbound RefineryとNode Manager用には異なるポート番号を構成する必要があります。


    インストール後の構成ページの値の詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成のWebCenter ContentへのInbound Refineryのインストールおよび構成に関する項を参照してください。

  5. 1.10.3項「管理対象サーバーの再起動」を参照してInbound Refineryを再起動します。

  6. DomainHome/ucm/ibr/config/config.cfg内のすべてのエントリに、Inbound Refinery構成に必要な値が設定されていることを確認します。

詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成のWebCenter ContentへのInbound Refineryのインストールおよび構成に関する項を参照してください。

1.6 Imaging構成の完了

Oracle WebCenter Content: ImagingではリポジトリにOracle WebCenter Contentを使用します。Imagingを構成する前に、システムでContent Serverが構成されている必要があります。


注意:

ImagingとWebCenter Contentの両方を新規にインストールする場合は、Imagingを使用する前に、WebCenter Contentにログインし、必要な構成を発行した後、WebCenter Content管理対象サーバーを再起動します。

Imaging管理対象サーバーに最初にログインしたユーザーが、サーバー全体のセキュリティとともにプロビジョニングされます。このユーザーが初めてログインすると、Imagingには1つ以上のリポジトリに接続するように構成したり、オプションでワークフロー・サーバーに接続するように構成するなど、構成を完了するためのユーザー・インタフェースが表示されます。


注意:

この項では、Imaging構成を開発システム上で完了する手順を説明しています。本番システムでは、Oracle WebCenter Contentアプリケーションは、デフォルト構成の一部であるOracle WebLogic Server組込みのLDAPサーバーではなく、外部Lightweight Directory Application Protocol (LDAP)認証プロバイダを使用する必要があります。Imagingのアイデンティティ・ストアを外部LDAP認証プロバイダと再関連付けする場合、Imaging管理対象サーバーの構成を完了する前およびWebCenter Contentリポジトリに接続する前に実行する方が容易です。詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成のアイデンティティ・ストアの外部LDAP認証プロバイダとの再関連付けに関する項を参照してください。

構成を完了するには、次のタスクを実行する必要があります。

オプションの構成タスクの詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成の初回ログイン後のImaging構成の完了に関する項を参照してください。

Oracle SOA Suite、Oracle BPEL Process ManagerおよびOracle Business Process Management (Oracle BPM)をImagingとともに使用する方法の詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成のワークフロー・サーバーへの接続に関する項を参照してください。

Oracle Application Extension Framework (AXF)の使用の詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成のOracle Application Extension Frameworkのインストールおよび構成に関する項およびOracle WebCenterアプリケーション・アダプタの管理を参照してください。

1.6.1 Imaging管理対象サーバーの起動およびWebクライアントへのアクセス

第1.3項「Oracle WebCenter Contentの構成」の構成タスクを完了した後、Imaging管理対象サーバーを起動してWebクライアントにアクセスできます。

AXF for BPMソリューションをインストールする場合、設定するデプロイ済のプロセスURI用のImaging管理対象サーバーを起動する前に、Oracle SOA Suite管理対象サーバーを実行する必要があります。

WebCenter ContentでInbound Refineryを使用する前に、ドキュメントおよびイメージ変換がコンテンツ・サーバーで機能するようにInbound Refineryを構成しておく必要があります。一部のプラットフォームで変換を実行する際、Imaging管理対象サーバーを起動する前にいくつかの環境変数を設定する必要があります。詳細は、第1.3.5.2項「UNIXプラットフォームでの環境変数のライブラリ・パスの設定」を参照してください。

Imaging管理対象サーバーを起動し、Webクライアントにアクセスする手順は、次のとおりです。

  1. ドメイン・ホーム・ディレクトリ内のbinディレクトリに移動します。

  2. Imaging管理対象サーバーを起動します(第1.10.2項「管理対象サーバーの起動」を参照)。

  3. 管理ユーザー名およびパスワードを入力します。

  4. Imaging管理対象サーバーが実行されるまで待機します。

  5. 次のURLにあるWebクライアントにアクセスします。

    http://managedServerHost:16000/imaging
    

    管理者ユーザーの名前とパスワードでログインします。


    注意:

    Imagingシステムに最初に接続したユーザーは自動的に完全な権限を付与されます。その後、そのユーザーは他のユーザーまたはグループにシステムへのアクセス権を付与することを選択できます。最初のユーザーは特殊なユーザーではなく、権限は後に必要に応じて削除または変更できます。認証ポリシー・ストアを切り替える場合は、Imagingへの最初のログインの前に切り替えるか、または最初にログインするユーザーを新しいポリシー・ストアでも有効なユーザーにする必要があります。ポリシー・ストアの移動の際、新しいストアに存在するユーザーおよびグループのみが再関連付けされます。詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成のアイデンティティ・ストアの外部LDAP認証プロバイダとの再関連付けに関する項を参照してください。

1.6.2 Content Serverリポジトリへの接続

ImagingによってWebCenter Contentリポジトリを使用する前に、Content Serverへの接続を構成する必要があります。接続は、Imagingから作成できます。


注意:

リポジトリ接続を確立しないかぎり、コンテンツをImagingシステムにインポートまたはアップロードできません。

Content Serverリポジトリに接続する手順は、次のとおりです。

  1. Webブラウザを開き、次のWebサイトに移動します。

    http://managedServerHost:16000/imaging
    
  2. 管理者ユーザーの名前とパスワードでログインします。

  3. 「接続の管理」トレイに移動し、リストから「コンテンツ・サーバー接続の作成」を選択します。

  4. 「基本情報」ページで接続の名前と、オプションで説明を入力し、「次へ」をクリックします。

  5. 接続設定ページで次の値を入力します。

    • リポジトリ・プロキシ: fmwadmin

    • ポート: WebCenter ContentインスタンスのIDCポート、デフォルトは4444

    WebCenter Content管理対象サーバーがImaging管理対象サーバーと同じマシン上にある場合は、「ローカルContent Serverの使用」を選択します。サーバーが同じマシンにインストールされていない場合は、WebCenter Contentマシン名をContent Serverプールの一部として構成する必要があります。

  6. 「次へ」をクリックします。

  7. 接続の「接続セキュリティ」の値を入力します。

    この接続定義へのアクセス、変更、削除、または他のユーザーへのアクセス権付与の権限を持つユーザーおよびグループを選択します。1つ以上のユーザーまたはグループがアクセス権付与権限を持つ必要があります。

  8. 「次へ」をクリックします。

  9. 「サマリー」画面で「送信」をクリックします。

1.6.3 UNIXオペレーティング・システムでのGDFontPath MBeanの構成

UNIXオペレーティング・システムで変換が正しく動作するためには、TrueTypeフォントが必要です。これらのフォントがシステムにない場合は、インストールする必要があります。UNIXオペレーティング・システムでフォント・パスを設定するには、GDFontpath MBeanを構成します。Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlのシステムMBeanブラウザを使用して構成できます。

UNIXオペレーティング・システムでGDFontPath MBeanを構成する手順は、次のとおりです。

  1. 次のURLからFusion Middleware ControlのImagingドメインにアクセスします。

    http://adminServerHost:adminServerPort/em
    

    adminServerHostで、ドメインの管理サーバーをホストするコンピュータの名前を指定します。adminServerPortで、管理サーバーのリスニング・ポート番号を指定します。デフォルトのポート番号は7001です。次に例を示します。

    http://myhost.example.com:7001/em
    

    ログインするには、構成ウィザードの「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面で指定したユーザー名およびパスワードを入力します。

  2. 左側のナビゲーション・ツリーで「アプリケーション・デプロイメント」を開き、「imaging (IPM_server1)」をクリックします。

  3. 「アプリケーション・デプロイメント」メニューで「システムMBeanブラウザ」を選択します。

  4. 「システムMBeanブラウザ」ページのナビゲーション・ツリーで、「MBeanの構成」の下の「com.bea」フォルダを閉じます。

  5. 「アプリケーション定義のMBean」の下の「oracle.imaging」フォルダを開きます。

  6. 「サーバー: IPM_server1」および「config」フォルダを開きます。

  7. 「config」をクリックします。

  8. 次の例のように、GDFontPath属性の値をTrue Type Fonts (TTF)ファイルの場所に設定します。

    /usr/share/X11/fonts/TTF
    

    Oracle WebLogic ServerにJDKが含まれているシステムの場合、一部のTTFファイルはJDK/jre/lib/fontsディレクトリにあります。

    次に、様々なUNIXプラットフォームにおける標準のフォントの場所を示します。

    • Solaris SPARC: /usr/openwin/lib/X11/fonts/TrueType

    • AIX: /usr/lpp/X11/lib/X11/fonts/TrueType

    • HP-UX Itanium: /usr/lib/X11/fonts/TrueType

    • Linux: /usr/lib/X11/fonts/TrueType

  9. 「適用」をクリックします。

  10. 第1.10.3項「管理対象サーバーの再起動」の説明に従って、Imagingを再起動します。

1.6.4 定義のインポート

インストール・プロセスのこの時点で、以前にエクスポートされたImaging定義(アプリケーション、検索および入力)をインポートできます。詳細は、Oracle WebCenter Content: Imagingの管理の定義のエクスポートおよびインポートに関する項を参照してください。

定義のインポート方法の詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成のOracle SOA SuiteからImagingに定義ファイルをインポートする方法に関する項を参照してください。

1.6.5 Imagingビューア・キャッシュの構成

Imagingビューアは、リポジトリ外部のサーバーにドキュメントをキャッシュすることにより、クライアント・マシンの表示速度を上げることができます。キャッシュされたドキュメントのセキュリティは、ドキュメントが格納されているサーバーの認証によって制御されます。追加のセキュリティが必要な場合は、キャッシュされたドキュメントを暗号化できます。

キャッシュされたドキュメントを使用するようにImagingを設定する方法の詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成のImagingビューア・キャッシュの構成に関する項を参照してください。この項では、ビューア・キャッシュのパスの変更およびキャッシュされたドキュメントの暗号化についても説明されています。

1.6.6 AXF for BPMおよびAXF for BPELのインストールおよび構成

Oracle WebCenter Content: AXF for BPMおよびOracle Application Extensions Framework (AXF) for BPELはImagingとともに自動的にインストールされ、AXF for BPELはImaging管理対象サーバーに自動的にデプロイされます。AXF for BPMをImagingサーバーにデプロイする前に、第1.2.1.4項「リポジトリ作成ユーティリティを使用したOracle WebCenter Contentスキーマの作成」に説明されているように、リポジトリ作成ユーティリティを使用して必要なスキーマを作成する必要があります。その後、ドメインを作成するときに、第1.3項「Oracle WebCenter Contentの構成」に説明されているように、AXF for BPMをImagingとともに使用することを選択します。

AXF for BPMまたはAXF for BPELのいずれか、または両方をImaging管理対象サーバーで実行するように構成できます。

  • AXF for BPM

    新しいAXF for BPMインフラストラクチャは、Oracle Business Process Management (Oracle BPM)、Oracle Application Development Framework (Oracle ADF)、Oracle Metadata Servicesリポジトリ(Oracle MDSリポジトリ)、Oracle Business Rulesなどのテクノロジが提供するアプリケーションの開発および構成機能を利用して、構成可能なビジネス・コンポーネントを作成します。管理者はこれらのビジネス・コンポーネントを使用して、WebCenter Contentビジネス・アプリケーションの統合ソリューションを構成および開発できます。

    詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成のAXF for BPMの構成に関する項を参照してください。

  • AXF for BPEL

    従来型のAXF for BPELインフラストラクチャは、AXFソリューション、コマンドおよびWebツールを構成する基礎としてAXFデータベース表(Imaging表)に依存しています。ソリューション開発者またはソリューション促進者は、これらのソリューション、コマンドおよびツールを実装およびカスタマイズできます。

    詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成のAXF for BPELの構成に関する項を参照してください。

AXF for BPMまたはAXF for BPELおよびAXF for BPELデータベース表(Imaging表)の構成および使用の詳細は、Oracle WebCenterアプリケーション・アダプタの管理を参照してください。

1.7 Capture構成の完了

インストールおよび初期構成を実行するCaptureシステム管理者には、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlおよびOracle WebLogic Serverへのアクセスなどのシステム管理権限が付与されている必要があります。ユーザーがOracle WebCenter Enterprise Captureを使用できるようにするには、システム管理者が、WebLogic ServerドメインのLDAP資格証明ストアのユーザーをFusion Middleware ControlのCaptureロールに関連付ける必要があります。

ロールCaptureWorkspaceManagerCaptureWorkspaceViewerおよびCaptureUserが、自動的にドメインのデフォルトのWebLogic Serverポリシー・ストアに追加されます。Captureシステム管理者は、ファイル/XMLベースのポリシー・ストア、Oracle Internet Directoryポリシー・ストアまたはOracle Databaseポリシー・ストアを使用したり、Fusion Middleware Controlを使用してポリシー・ストアを管理することができます。

Fusion Middleware Controlを使用して、Captureのシステム設定およびロガーを構成することもできます。

WebLogic ServerドメインでCaptureの初期構成を完了するには、Captureシステム管理者が次のタスクを実行する必要があります。

  1. Capture管理対象サーバーを起動します。

  2. Fusion Middleware ControlでCaptureユーザーにロールを割り当てます。

  3. MBeansを使用してシステムレベル設定を変更します。

1.7.1 Capture管理対象サーバーの起動

Capture管理対象サーバーの起動方法の詳細は、第1.10.2項「管理対象サーバーの起動」を参照してください。

1.7.2 Captureユーザーへのロールの割当て

ユーザーがCaptureを使用できるようにするには、Captureシステム管理者が、LDAP資格証明ストアのユーザーをポリシー・ストアのCaptureロールに割り当てる必要があります。これは、Fusion Middleware Controlの「アプリケーション・ロール」ページから実行できます。

Captureユーザーにロールを割り当てる方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Enterprise Captureの管理のOracle Enterprise ManagerでのCaptureロールの割当てに関する項を参照してください。

1.7.3 システムレベル設定の変更

Fusion Middleware Controlを使用して、システム・プロパティおよび電子メールのSMTP設定など、Captureのシステムレベル構成設定を変更できます。このページの設定によって、ドメインのCapture MBeansが構成されますが、これはOracle WebLogicスクリプティング・ツール(WLST)コマンドで変更することもできます。

Fusion Middleware Controlの「システム構成」ページでシステムレベル設定を変更する方法の詳細は、Oracle Fusion Middleware Oracle WebCenter Enterprise Captureの管理のシステム構成設定の変更に関する項を参照してください。

次のWLSTコマンドを使用すると、システムレベル設定へのアクセスまたは変更を行うこともできます。

  • listCaptureConfig

  • getCaptureConfig

  • setCaptureConfig

これらは、ドメイン用の管理サーバーに接続中に使用できるオンラインのWLSTコマンドです。接続するには、Oracle WebCenter Contentホーム・ディレクトリからwlst.shスクリプトを実行する必要があります。

WLSTコマンドでCaptureシステムレベル設定を変更する手順は、次のとおりです。

  1. 第1.10.1項「管理サーバーの起動」の説明に従って、Oracle WebLogic Serverドメインの管理サーバーを起動します。

  2. Oracle WebLogic Server管理サーバーにログインします。

  3. Oracle WebCenter Contentのホーム・ディレクトリMW_HOME/WCC_ORACLE_HOMEに移動します。

  4. WLSTを呼び出します。

    cd common/bin
    ./wlst.sh
    
  5. WLSTコマンド・プロンプトでログインし、次にカスタムCaptureコマンドを入力します。

    wls:/offline> connect() 
    Please enter your username :weblogic 
    Please enter your password : XXXXXXXXXXXXX 
    Please enter your server URL [t3://localhost:7001] 
     :t3://host_name:16401 
    Connecting to t3://host_name:16401 with userid weblogic ... 
    Successfully connected to Managed Server 'capture_server1' that belongs to domain 
    'domainName'. 
     
    wls:/domainName/serverConfig> setCaptureConfig('CaptureSystemID','CAPTURE_02')
    
    Attribute 'CaptureSystemID' changed to "CAPTURE_02'
     
    wls:/domainName/serverConfig> exit() 
    

これらのコマンドの詳細は、『Oracle Fusion Middleware WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のOracle WebCenter Enterprise CaptureカスタムWLSTコマンドに関する項を参照してください。

1.8 Oracle IRM構成の完了

Oracle Information Rights Management (Oracle IRM) Management Consoleにログインするか、Oracle WebCenter Content: Rights Desktop (Rights Desktop)を使用する前に、次の項目で説明するOracle IRMの構成を完了する必要があります。

1.8.1 Oracle IRMのサーバーURL構成パラメータの設定

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlのOracle IRMの「一般設定」ページで、サーバーURL構成パラメータをOracle IRM管理対象サーバーに設定できます。


注意:

Server URLの値はすべてのシールされたドキュメントに埋め込まれており、Rights Desktopではこの値を使用して、ライセンスを取得するためにOracle IRM管理対象サーバーを識別し、接続します。この設定は、変更するとドキュメントにまったくアクセスできなくなってしまうため、このサーバーを使用してドキュメントをシールした後は変更できません。

サーバーURL構成パラメータを設定する手順は、次のとおりです。

  1. 次のWebサイトに移動してFusion Middleware Controlを起動します。

    http://adminServerHost:adminServerPort/em
    

    adminServerHostで、ドメインの管理サーバーをホストするコンピュータの名前を指定します。adminServerPortで、管理サーバーのリスニング・ポート番号を指定します。デフォルトのポート番号は7001です。次に例を示します。

    http://myhost.example.com:7001/em
    

    ログインするには、構成ウィザードの「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面で指定したユーザー名およびパスワードを入力します。

  2. 左側のファーム・ナビゲーション・ツリーで、「コンテンツ管理」および「Information Rights Management」を開き、「IRM」をクリックします。

  3. 「IRM」メニューで「管理」を選択し、次に「一般設定」を選択します。

    Fusion Middleware Controlに「一般設定」ページが表示されます。

  4. 「サーバーURL」フィールドに、Oracle IRM管理対象サーバーにアクセスするためのURLを入力します。

    管理対象サーバーがRights Desktopに直接アクセス可能な単純なインストールでは、この値は管理対象サーバーのURLで、最後がirm_desktopになります。

    https://managedServerHost:managedServerPort/irm_desktop
    

    managedServerHostの値は、myhost.example.comのように、管理対象サーバーが稼働するホストの名前です。Oracle IRMのデフォルトのSSLポート(managedServerPort値)は16101です。

  5. 「適用」をクリックします。

1.8.2 Oracle IRM用のキーストアの構成

Oracle IRM Java EEアプリケーションでは、データベースに格納されているOracle IRMのシールされたコンテンツ・キーをラップ(暗号化)およびアンラップ(復号化)するために暗号鍵を使用します。コンテキストを作成するには、事前にこのラッピング・キー(Oracle.irm.wrap)を生成してキーストアに保存しておく必要があります。

キーストアへのアクセスにはパスワードが必要で、ラッピング・キーへのアクセスにはさらに追加のパスワードが必要です。いずれのパスワードも、資格証明ストアに格納されます。


注意:

この項で作成方法を説明するキーストアは、すべてのシステムで使用できますが、本番システムに最適な構成であるとはかぎりません。デモまたはパイロット・インストールを開発から本番環境に移行する場合、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成のOracle IRMのキーストアの構成に関する項で、キーストア・オプションの説明を参照してください。

Oracle IRMのキーストアを構成するには、次の項で説明するタスクを実行する必要があります。

1.8.2.1 キーストアの作成

keytoolコマンドによってキーストアが作成されますが、これを開くにはパスワードが必要です。キーストア内には、キーoracle.irm.wrapが格納され、このキーにアクセスするにはさらに追加のパスワードが必要です。

Oracle IRM用のキーストアを作成する手順は、次のとおりです。

  1. setWLSEnvスクリプトを実行して環境を設定します。

    • UNIXのパス: MW_HOME/wlserver_10.3/server/bin/setWLSEnv.sh

    • Windowsのパス: MW_HOME\wlserver_10.3\server\bin\setWLSEnv.cmd

    JavaおよびOracle WebLogic Serverのツールを使用するには、weblogic.jarファイルがMW_HOME/wlserver_10.3/server/libまたはMW_HOME\wlserver_10.3\server\libディレクトリ内に存在している必要があります。

  2. keytoolユーティリティを1行のコマンドラインで実行し、Oracle IRMのキーストアを生成します。

    keytool -genkeypair -alias oracle.irm.wrap 
          -keyalg RSA -keysize 2048 -keystore irm.jks
    

    証明書の詳細を求められたら、デフォルト値のunknownを使用します。keytoolからプロンプトが表示されたら、キーストアおよび生成されるキーのパスワードを選択します。


    注意:

    ターゲット・プラットフォームに最も適した暗号化アルゴリズム、キー・サイズおよびキーストアを選択することをお薦めします。大部分のプラットフォームでは、Advanced Encryption Standard (AES)鍵ラッピング・アルゴリズムを使用します。他のプラットフォームではRSA鍵ラッピング・アルゴリズムが必要で、ここの手順ではこのアルゴリズムを使用します。

    Oracle IRMキーストアをAES鍵ラッピング・アルゴリズムで生成する方法の詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成のOracle IRMのキーストアの構成に関する項を参照してください。


  3. irm.jksファイルをドメインのfmwconfigディレクトリにコピーします。

    • UNIXのパス:
      MW_HOME
      /user_projects/domains/DomainHome/config/fmwconfig

    • Windowsのパス:
      MW_HOME
      \user_projects\domains\DomainHome\config\fmwconfig

1.8.2.2 キーストアの場所の設定

Oracle IRMがキーストア・ファイルを検出できるよう、Rightsサーバー構成を更新する必要があります。サーバー構成のキーストアの場所は、Fusion Middleware ControlのOracle IRMの「一般設定」ページか、またはOracle WebLogic Scripting Tool (WLST)のconnectおよびsetIRMKeyStoreコマンドを使用して設定できます。


注意:

SSLが有効な場合、WLSTを使用して管理サーバーからOracle WebLogic Serverドメインに接続する前に、次のパラメータをwlst.shファイルのJVM_ARGSセクションに付加するか、CONFIG_JVM_ARGS環境変数で設定する必要があります。
-Dweblogic.security.SSL.ignoreHostnameVerification=true
-Dweblogic.security.TrustKeyStore=KeyStoreName

KeyStoreNameは、使用中のキーストアの名前です(組込みデモ証明書の場合はDemoTrust)。wlst.shファイルは、WebCenter Content Oracleホーム・ディレクトリ内のcommonディレクトリのbinサブディレクトリにあります。


キーストア用に提示される場所は、ドメイン・ホーム下のディレクトリにあります。

  • UNIXのパス:
    MW_HOME/user_projects/domains/DomainHome/config/fmwconfig

  • Windowsのパス:
    MW_HOME\user_projects\domains\DomainHome\config\fmwconfig

この場所にキーストアを配置すると、ドメインおよび対応する資格証明ストア・ファイルがバックアップされるときに、キーストア・ファイルもバックアップされるようになります。

Fusion Middleware Controlでキーストアの場所を設定する手順は、次のとおりです。

  1. 次のURLからFusion Middleware Controlを起動します。

    http://adminServerHost:adminServerPort/em
    

    adminServerHostで、ドメインの管理サーバーをホストするコンピュータの名前を指定します。adminServerPortで、管理サーバーのリスニング・ポート番号を指定します。デフォルトのポート番号は7001です。次に例を示します。

    http://myhost.example.com:7001/em
    

    ログインするには、構成ウィザードの「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面で指定したユーザー名およびパスワードを入力します。

  2. 左側のファーム・ナビゲーション・ツリーで、「コンテンツ管理」および「Information Rights Management」を開き、「IRM」をクリックします。

  3. 「IRM」メニューで「管理」を選択し、次に「一般設定」を選択します。

  4. キーストアのタイプとしてJKSを入力します。

  5. 「一般設定」の「キーストア」フィールドに、キーストアのパスを入力します。

    • UNIXのパス: MW_HOME/user_projects/domains/DomainHome
      /config/fmwconfig/irm.jks

    • Windowsのパス: MW_HOME\user_projects\domains\DomainHome
      \config\fmwconfig\irm.jks

  6. 「一般設定」ページでは、Oracle IRMの他の設定も指定できます。

  7. 「適用」をクリックします。

WLSTコマンドを使用してキーストアの場所を設定する手順は、次のとおりです。

  1. 次のコマンドを入力します。

    • UNIXオペレーティング・システム

      WCC_ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin/wlst.sh
      connect('username','password','t3://adminServerHost:adminServerPort')
      setIRMKeyStore()
      
    • Windowsオペレーティング・システム

      WCC_ORACLE_HOME\oracle_common\common\bin\wlst.cmd
      connect('username','password','t3://adminServerHost:adminServerPort')
      setIRMKeyStore()
      

    adminServerHostで、ドメインの管理サーバーをホストするコンピュータの名前を指定します。adminServerPortで、管理サーバーのリスニング・ポート番号を指定します。デフォルトのポート番号は7001です。次に例を示します。

    't3://myHost.example.com:7001'
    
  2. キーストア・タイプとキーストア・パスを、求められたら入力します。

    • キーストア・タイプとして、次のいずれかの値を入力します。

      • JCEKS: AES鍵を使用している場合

      • JKS: RSA鍵ペアを使用している場合

    • キーストア・パスとして、次のいずれかの値を入力します。

      • AESキーストアのキーストア・パス

        UNIXのパス: MW_HOME/user_projects/domains/DomainHome
        /config/fmwconfig/irm.jceks

        Windowsのパス: MW_HOME\user_projects\domains\DomainHome
        \config\fmwconfig\irm.jceks

      • RSAキーストアのキーストア・パス

        UNIXのパス: MW_HOME/user_projects/domains/DomainHome
        /config/fmwconfig/irm.jks

        Windowsのパス: MW_HOME\user_projects\domains\DomainHome
        \config\fmwconfig\irm.jks

1.8.2.3 資格証明ストアへのキーストア・パスワードの追加

WLSTコマンドを使用して、資格証明ストアにOracle IRMキーストアのパスワードを追加する必要があります。キーストアのパスワードおよび生成された鍵のパスワードは、キーストアの作成時に設定されています。これらのパスワードは、Rights Serverで必要になります。

キーストアのパスワードを資格証明ストアに追加する手順は、次のとおりです。

  • 次のWLSTコマンドを入力します。

    • UNIXオペレーティング・システム

      WCC_ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin/wlst.sh
      connect('username','password','t3://adminServerHost:adminServerPort')
      createCred("IRM","keystore:irm.jks","dummy","password")
      createCred("IRM","key:irm.jks:oracle.irm.wrap","dummy","password")
      
    • Windowsオペレーティング・システム

      WCC_ORACLE_HOME\oracle_common\common\bin\wlst.cmd
      connect('username','password','t3://adminServerHost:adminServerPort')
      createCred("IRM","keystore:irm.jks","dummy","password")
      createCred("IRM","key:irm.jks:oracle.irm.wrap","dummy","password")
      

    注意:

    • connectコマンドでは、usernameおよびpasswordを適切な値に置換してください。

    • createCredコマンドで、passwordに、キーおよびキーストアの作成に使用したパスワードを代入します。

    • createCredに渡された"dummy"パラメータは、ユーザー名パラメータです。キーストアではユーザー名が使用されないため、この値は無視されます。この値がdummyに設定されているのはそのためです。

    • creatCredコマンドがテキスト「すでにドメイン実行時ツリーを参照しています」を返す場合がありますが、これは異常を示すものではありません。このテキストはエラーを示すものではありません。


1.8.3 開発環境のSSLの構成

開発環境では、サーバー固有の証明書を使用して一方向SSLを構成できます。一方向SSLとは、サーバー証明書がサーバーからクライアントに渡されますが、逆方向には渡されないことを意味します。サーバーの開発環境の一方向SSLを構成した後、Rights Desktopを実行しているすべてのマシンがサーバー証明書を受け入れるように構成する必要があります。

1.8.3.1 サーバー証明書を使用する一方向SSLの構成

Oracle IRM管理対象サーバー用のサーバー証明書を一方向SSLに構成することにより、Rights Desktopが証明書を信頼するように構成できます。

サーバー証明書を使用する一方向SSLを構成する手順は、次のとおりです。

  1. setWLSEnvスクリプトを実行して環境を設定します。

    • UNIXのスクリプト:
      MW_HOME/wlserver_10.3/server/bin/setWLSEnv.sh

    • Windowsのスクリプト:
      MW_HOME\wlserver_10.3\server\bin \setWLSEnv.cmd

    JavaおよびOracle WebLogic Serverのツールを使用するには、weblogic.jarファイルがMW_HOME/wlserver_10.3/server/libまたはMW_HOME\wlserver_10.3\server\libディレクトリ内に存在している必要があります。

  2. CertGenユーティリティを使用して、サーバー固有の秘密鍵および証明書を(1行のコマンドラインで)次のように作成します。

    java utils.CertGen -selfsigned 
                       -certfile MyOwnSelfCA.cer
                       -keyfile MyOwnSelfKey.key 
                       -keyfilepass mykeypass
                       -cn "hostname"
    

    mykeypassでは、キー・ファイルのパスワードを置換し、hostnameでは、Oracle IRMがデプロイされているマシンの名前を置換します。Oracle Web Servicesにアクセスする場合と同じ名前を使用してください。たとえば、myhost.us.example.comという名前のマシンのサーバー証明書を生成する場合、コマンドは次のようになります(1行のコマンドラインを使用)。

    java utils.CertGen -selfsigned 
                       -certfile MyOwnSelfCA.cer
                       -keyfile MyOwnSelfKey.key 
                       -keyfilepass mykeypass
                       -cn "myhost.us.example.com"
    

    このコマンドにより、マシンmyhost.us.example.comのサーバー証明書が生成されます。

    パラメータ-cn "machine-name"をRights Serverの完全修飾ドメイン名に設定する必要があります。Oracle IRMは、マシンに接続するときにこの名前を使用します。指定したマシン名に証明書が発行されたことを確認します。

    CertGenにより、Oracle IRM用の一意の秘密鍵と、自己署名付きルート証明書が作成されます。

  3. ImportPrivateKeyユーティリティを使用して、秘密鍵および自己署名付きルート証明書を、次のようにしてキー・ストアにパッケージ化します(1行のコマンドラインを使用します)。

    java utils.ImportPrivateKey 
                       -keystore MyOwnIdentityStore.jks
                       -storepass identitypass
                       -keypass keypassword
                       -alias trustself
                       -certfile MyOwnSelfCA.cer.pem
                       -keyfile MyOwnSelfKey.key.pem
                       -keyfilepass mykeypass
    

    identitypassをアイデンティティ・ストアのパスワードに、keypasswordを鍵のパスワードに、mykeypassをキーファイルのパスワードに置換します。

  4. keytoolユーティリティを実行して、鍵および証明書をトラスト・キーストアという別のキーストアにパッケージ化します。

    次のkeytoolコマンド(それぞれ1行のコマンドライン)で、JAVA_HOMEはJDKの場所を表します。JAVA_HOME環境変数の詳細は、第1.2.1.5項「Oracle WebLogic Serverのインストールとミドルウェア・ホームの作成」を参照してください。

    • UNIXオペレーティング・システム

      JAVA_HOME/bin/keytool -import -trustcacerts -alias trustself 
              -keystore TrustMyOwnSelf.jks 
              -file MyOwnSelfCA.cer.der -keyalg RSA
      
    • Windowsオペレーティング・システム

      JAVA_HOME\bin\keytool -import -trustcacerts -alias trustself 
              -keystore TrustMyOwnSelf.jks 
              -file MyOwnSelfCA.cer.der -keyalg RSA
      
  5. 「次へ」をクリックし、ウィザードの画面の手順に従います。

  6. カスタム・アイデンティティ・キーストアおよびトラスト・ストアを設定します。

    1. 次の場所からOracle WebLogic Server管理コンソールにログインします。

      http://adminServerHost:adminServerPort/console
      

      adminServerHostで、ドメインの管理サーバーをホストするコンピュータの名前を指定します。adminServerPortで、管理サーバーのリスニング・ポート番号を指定します。デフォルトのポート番号は7001です。次に例を示します。

      http://myhost.example.com:7001/console
      

      ログインするには、構成ウィザードの「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面で指定したユーザー名およびパスワードを入力します。

    2. 「ドメイン構造」の自分のドメインから「環境」を選択します。

    3. 「環境」から「サーバー」を選択します。

    4. 「サーバーのサマリー」から、SSLを有効にするサーバーを選択します。

    5. 「サーバー名」ページの「設定」で「キーストア」タブをクリックします。

    6. 「キーストア」フィールドで、「カスタムIDとカスタム信頼」を選択します。

    7. 「キーストア」タブの他のフィールドに値を入力します。

    8. 変更内容を保存します。

    9. 「SSL」タブをクリックします。

    10. 「IDと信頼の場所」フィールドで、「キーストア」を選択します。

    11. 「SSL」タブの他のフィールドに値を入力します。

    12. 変更内容を保存します。

1.8.3.2 Rights Desktopを実行するクライアント・マシンがサーバー証明書を受け入れるための構成

サーバー証明書を作成した後、Rights Desktopを実行しているすべてのマシンに証明書をインストールする必要があります。その後、証明書をRights Desktopにインポートすると、証明書が信頼され、Oracle IRMの管理対象サーバーへの接続時にプロンプトが表示されなくなります。

Rights Desktopを実行しているクライアント・マシンがサーバー証明書を受け入れるように構成する手順は、次のとおりです。

  1. Rights Desktopが実行されている各クライアント・マシンで、証明書ファイルをダブルクリックして「証明書」ウィンドウを開き、「証明書のインストール」をクリックして証明書のインポート・ウィザードを起動します。

    Windowsオペレーティング・システムでは、証明書ファイルはこのサーバーにブラウザを介してアクセスするクライアント・マシンにコピーする必要があります。

    UNIXオペレーティング・システムでRights Desktopを使用せずにSSLでWebサイトにアクセスしている場合、証明書を信頼するために必要なオペレーティング・システムの手順を実行してください。

  2. Rights Desktopを実行しているすべてのマシンの証明書インポート・ウィザードで、信頼されたルート認証局の証明書ストアを明示的に選択します。ルート証明書は、サーバーにアクセスするすべてのクライアント・コンピュータで信頼されている必要があります。

    Windowsオペレーティング・システムで、Internet Explorerの「信頼されたルート証明機関」で証明書をインストールします。

1.8.4 Oracle IRMインストールの検証

Oracle IRM管理対象サーバーが実行されている際、Oracle IRMアプリケションはOracle WebLogic Serverドメインにデプロイされています。インストールが正常に完了したかどうかを検証するには、次のURLにアクセスします。

https://managedServerHost:managedServerPort/irm_desktop

次に例を示します。

https://myhost.example.com:16101/irm_desktop

1.9 Records構成の完了

Oracle WebCenter Content: Recordsの構成を完了するには、1.10.2項「管理対象サーバーの起動」の説明に従って、Records管理対象サーバーを起動し、次のURLからRecordsにアクセスします。

http://managedServerHost:managedServerPort/urm

次に例を示します。

http://myhost.example.com:16300/urm

Oracle WebLogic Serverのユーザー名およびパスワードを使用してログインします。Recordsのデフォルトのポート番号は16300です。

「WebCenter Content: Records構成」ページが表示されます。「WebCenter Content: Records構成」ページで「送信」ボタンをクリックして、デフォルト値を受け入れます。1.10.3項「管理対象サーバーの再起動」の説明に従って、Records管理対象サーバーを再起動します。このページのフィールドおよびRecordsインスタンスを構成するために入力できる値の詳細は、Oracle WebCenter Contentのインストールと構成のRecordsの初期構成の完了に関する項を参照してください。

Records管理対象サーバーを再起動した後、Records URLに移動して再びログインします。「初期レコード管理設定は完了していません。」というアラートが表示されます。その後、「構成: 有効な機能」ページで必要なRecordsのインストール設定およびインストール・レベルを選択し、機能を構成します。これらの設定の構成の詳細は、1.9.1項「Records機能のレベルの構成」を参照してください。Recordsテンプレートを使用してWebCenter Contentを構成すると、「最小」のインストール・レベルでRecordsのインストール後構成が自動的に完了します。

インストール・レベルおよび機能を構成した後、「設定チェックリスト」ページの項目を構成できます。詳細は、1.9.2項「Recordsの設定チェックリストの完了」を参照してください。

1.9.1 Records機能のレベルの構成

「有効な機能」ページで、Recordsのインストール・レベルおよび機能を構成できます。

Records機能のレベルを構成する手順は、次のとおりです。

  1. 「レコード」メニューから、「構成」「有効な機能」の順に選択します。

  2. 「有効な機能」ページでインストール・レベルを選択します。インストール・レベルにより、そのレベルのすべての機能および処理アクションが選択されます。

    次の表に、有効にできるインストール・レベルおよび機能を示します。レベルごとに有効にできるコンポーネント、およびインストールされる機能と処理アクションの詳細を表示するには、レベルの横にある「情報」アイコンをクリックします。

    要素 説明
    インストール・レベル 有効にする構成のタイプを指定します。
    • 最小

    • 標準

    • DoDベースライン

    • DoD分類済

    • カスタム

    機能 インストール・レベルを選択すると、有効にするそのレベルのデフォルトの機能が選択されます。「カスタム」インストール・レベルを選択した場合、有効にする機能を選択できます。
    • 関連コンテンツ

    • 監査トリガー

    • レビュー対象

    • リビジョン日

    • セキュリティ・マーキング

    • 電子メール・フィールド

    • DoD構成

    • 分類されたトピック

    処理アクション このセクションには、コンテンツに使用できる処理アクションがあります。
    • アクティブ化

    • 廃棄

    • 削除の承認

    • 廃止

    • 期限切れ

    • 破棄

    • 取消

    • カットオフ



    注意:

    RecordsでOracle WebCenterを使用していて、DOD機能を使用する場合は、WebCenterConfigureを有効にして変換テンプレートにチェックインできるようにした後、「DoDベースライン」または「DoD分類済」インストール・レベルを設定できます。

  3. 「カスタム」インストール・レベルを選択した場合は、有効にする機能および処理アクションを選択し、有効にしないものの選択を解除します。

  4. 「送信」ボタンをクリックします。

選択を行った後、または構成オプションを変更した(ベースラインから「分類済」に切り替えるなど)場合は、Records管理対象サーバーを再び再起動し、Content Server索引を再構築します。詳細は、Oracle WebCenter Contentの管理の検索索引の操作に関する項を参照してください。

1.9.2 Recordsの設定チェックリストの完了

管理対象サーバー上でRecordsをインストールし、構成した後、保存ポリシーおよび手順を設定する前に、「設定チェックリスト」ページを完了する必要があります。このページは、保存管理システムの機能のグローバル・オプションを設定するために使用します。

保存ポリシーおよび手順の設定の詳細は、Oracle WebCenter Contentのマネージングの保存管理オプションに関する項を参照してください。

Recordsの設定チェックリストを完了する手順は、次のとおりです。

  1. 「レコード」メニューから、「構成」「設定チェックリスト」の順に選択します。

  2. 「設定チェックリスト」ページで、「未完了」としてマークされているアクションごとにアクションをクリックし、そのアクションの構成を完了して「設定チェックリスト」ページをリフレッシュします。その後、アクションが完了したことを示すために、そのアクションの右側にあるチェック・ボックスを選択します。

    このページの必要な構成タスクが完了していない場合は、Recordsシステムのホームページに、このページへのリンクを含む警告メッセージが表示されます。このページを表示するリンクをクリックするか、「レコード」メニューからページを再表示できます。


    注意:

    「レポート・ライブラリの構成」タスクは、Content ServerのRecords管理機能専用です。このライブラリはOracle WebCenter Content: Recordsには不要です。

  3. 構成するその他のすべてのアクションについて、アクションをクリックし、構成を完了して「設定チェックリスト」ページをリフレッシュします。その後、構成が完了したことを示すために、アクションの右側にあるチェック・ボックスを選択します。

    このリスト内のいずれかのアクションを展開すると、そのアクションの用途に関する詳細な説明が表示されます。このページに表示されるオプションは、インストール・レベルによって異なります。

    • 最小

    • 標準

    • DoDベースライン

    • DoD分類済

    • カスタム

    次の表に、「設定チェックリスト」に表示できるアクションをリストし、各アクションの用途を示します。

    アクション 説明
    インストールの構成 オプション・コンポーネントやメタデータ・フィールドを構成する場合に使用します。事前に設定された構成から必要な機能を選択します。
    レポート・ライブラリの構成 Oracle WebLogic Server管理コンソールからoracle.xdo.runtimeライブラリを追加し、weblogic-application.xmlへのライブラリ参照を追加した後、Content ServerのRecords Management機能のレポート・ライブラリを構成するために使用されます。このライブラリはOracle WebCenter Content: Recordsには不要です。
    デフォルトの定義 定期的に自動チェックインされるコンテンツの監査証跡、テンプレートの場所およびメタデータのデフォルトを定義するために使用します。監査エントリとスクリーニング・レポートのメタデータを構成できます。

    オプションをクリックすると、チェックイン・ページが表示され、デフォルトとして使用するフィールドを編集できます。

    セキュリティ設定の構成 ロール、権限、アクセス制御リストの使用などのセキュリティ設定を定義するために使用します。このリンクをクリックすると、管理アプレットが開きます。ユーザー・アプレットをクリックしてセキュリティを構成します。
    保存管理設定の構成 補助マーキング、トリガー、レポートなどの多くの保存管理オプションを構成するために使用します。このオプションをクリックすると、保存設定の構成ページが表示されます。

    詳細は、Oracle WebCenter Contentのマネージングの保存管理オプションに関する項を参照してください。

    会計、カレンダおよびカスタム期間の構成 処理に使用する期間を設定するために使用します。このオプションを選択すると、「期間の構成」ページが表示されます。

    詳細は、Oracle WebCenter Contentのマネージングの期間の管理に関する項を参照してください。

    グローバル、直接および間接トリガーの構成 処理に使用するトリガーを設定するために使用します。このオプションを選択すると、「トリガーの構成」ページが表示されます。

    詳細は、Oracle WebCenter Contentのマネージングのトリガーの動作に関する項を参照してください。

    「保存スケジュールの作成」または「保存スケジュールのインポート」 保存スケジュールを設定するために使用します。「保存スケジュールの作成」を選択すると、「保存スケジュール内を検索中」ページが表示されます。「保存スケジュールのインポート」を選択すると、「インポート/エクスポート」画面が表示されます。

    ファイルのインポートおよびエクスポートの詳細は、Oracle WebCenter Contentのマネージングのインポートとエクスポートの管理に関する項を参照してください。

    凍結理由の構成 凍結を設定するために使用します。このオプションを選択すると、凍結の構成ページが表示されます。

    詳細は、Oracle WebCenter Contentのマネージングの凍結の管理に関する項を参照してください。

    ワークフローの構成 外部ストレージ、予約およびカテゴリの処理で使用するワークフローを設定するために使用します。機能が正しく動作するには、これらのワークフローを設定する必要があります。

    詳細は、Oracle WebCenter Contentのマネージングのワークフローの設定を参照してください。

    デフォルト・レビューアの構成 デフォルト・レビューアとなるユーザーを追加するために使用します。ユーザー管理アプレットをクリックして処理を続行します。
    関連コンテンツ・タイプの構成 リンクを設定するために使用します。このオプションを選択すると、「リンク・タイプの構成」ページが表示されます。

    詳細は、Oracle WebCenter Contentのマネージングの関連コンテンツ(リンク)の構成に関する項を参照してください。

    フェデレーテッド検索のデフォルト・カテゴリの構成 フェデレーテッド検索で使用するデフォルト・カテゴリおよびデフォルト・フォルダを指定するために使用します。このオプションを選択すると、次の構成変数を入力できる「コンポーネント・マネージャ」ページが表示されます。
    • FederatedSearchDefaultCategory=categoryId

    • FederatedSearchDefaultFolder=folderId

    トリガー・フィールドとしての'構成トリガー' コンテンツ・アイテムや物理アイテムの検索とチェックインで使用するプロファイルのトリガーを設定するために使用します。

1.10 Oracle WebCenter Content構成の検証

Oracle WebLogic ServerドメインのOracle WebCenter Contentのインストールおよび構成を検証するには、Webブラウザを起動し、次のURLを入力してドメインの管理サーバー、Oracle WebLogic Server管理コンソール、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Control、およびOracle WebCenter Contentアプリケーションへのアクセスをテストします。

  • 管理サーバーにアクセスするには、次の手順を実行します。

    http://adminServerHost:adminServerPort
    

    adminServerHostで、ドメインの管理サーバーをホストするコンピュータの名前を指定します。adminServerPortで、管理サーバーのリスニング・ポート番号を指定します。デフォルトのポート番号は7001です。次に例を示します。

    http://myhost.example.com:7001
    

    ログインするには、構成ウィザードの「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面で指定したユーザー名およびパスワードを入力します。

  • 管理コンソールにアクセスする手順は、次のとおりです。

    http://adminServerHost:adminServerPort/console
    

    adminServerHostで、ドメインの管理サーバーをホストするコンピュータの名前を指定します。adminServerPortで、管理サーバーのリスニング・ポート番号を指定します。デフォルトのポート番号は7001です。次に例を示します。

    http://myhost.example.com:7001/console
    

    ログインするには、構成ウィザードの「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面で指定したユーザー名およびパスワードを入力します。

  • Fusion Middleware Controlにアクセスする手順は、次のとおりです。

    http://adminServerHost:adminServerPort/em
    

    adminServerHostで、ドメインの管理サーバーをホストするコンピュータの名前を指定します。adminServerPortで、管理サーバーのリスニング・ポート番号を指定します。デフォルトのポート番号は7001です。次に例を示します。

    http://myhost.example.com:7001/em
    

    ログインするには、構成ウィザードの「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面で指定したユーザー名およびパスワードを入力します。

  • Content Serverにアクセスして、新しく設定したWebCenter Contentインスタンスをテストする手順は、次のとおりです。

    http://managedServerHost:managedServerPort/cs
    

    WebCenter Contentのデフォルトのポート番号は16200です。

    Content Serverの構成を完了するために、Oracle WebCenter Content Serverにログインする最初のユーザーはOracle WebLogic Serverドメインの管理者である必要があります。詳細は、第1.4項「Oracle WebCenter Content構成の完了」、およびOracle WebCenter Contentの管理のシステム管理タスクの概要、セキュリティおよびユーザー・アクセスの理解、およびシステム・プロセスの管理に関する項を参照してください。

  • 新しく設定したInbound Refineryインスタンスをテストする手順は、次のとおりです。

    http://managedServerHost:managedServerPort/ibr
    

    Oracle WebLogic Serverのユーザー名およびパスワードを使用してログインします。Inbound Refineryのデフォルトのポート番号は16250です。

  • 新しく設定したImagingインスタンスをテストする手順は、次のとおりです。

    http://managedServerHost:managedServerPort/imaging
    

    Oracle WebLogic Serverのユーザー名およびパスワードを使用してログインします。Imagingのデフォルトのポート番号は16000です。

  • 新しく設定したCaptureインスタンスをテストする手順は、次のとおりです。

    http://managedServerHost:managedServerPort/dc-console
    

    Oracle WebLogic Serverのユーザー名およびパスワードを使用してログインします。Captureのデフォルトのポート番号は16400です。

  • Captureクライアントをテストする手順は、次のとおりです。

    http://managedServerHost:managedServerPort/dc-client
    

    Oracle WebLogic Serverのユーザー名およびパスワードを使用してログインします。Captureのデフォルトのポート番号は16400です。

  • 新しく設定したOracle IRMインスタンスをテストする手順は、次のとおりです。

    https://managedServerHost:managedServerPort/irm_desktop
    

    Oracle WebLogic Serverのユーザー名およびパスワードを使用してログインします。SSLが有効なOracle IRMのデフォルトのポート番号は16101です。

  • 新しく設定したRecordsインスタンスをテストする手順は、次のとおりです。

    http://managedServerHost:managedServerPort/urm
    

    Oracle WebLogic Serverのユーザー名およびパスワードを使用してログインします。Recordsのデフォルトのポート番号は16300です。

1.10.1 管理サーバーの起動

アプリケーションの管理対象サーバーを起動する前に、Oracle WebLogic Serverドメインの管理サーバーを起動する必要があります。

管理サーバーを起動する手順は、次のとおりです。

  1. ドメイン・ホーム・ディレクトリ内のbinディレクトリ内にあるstartWebLogicスクリプトを実行します。

    • UNIXのパス: MW_HOME/user_projects/domains/DomainHome
      /bin/startWebLogic.sh


      注意:

      Linuxオペレーティング・システムでは、シェルは開いたままになります。

    • Windowsのパス: MW_HOME\user_projects\domains\DomainHome
      \startWebLogic.cmd

    ミドルウェア・ホームへのディレクトリ・パス(MW_HOME)およびドメイン名(domain_name)は、Fusion Middleware構成ウィザードの「ドメイン名と場所の指定」画面で入力されたものです。

  2. 次の場所にあるOracle WebLogic Server管理コンソールにアクセスします。

    http://adminServerHost:adminServerPort/console
    

    adminServerHostで、ドメインの管理サーバーをホストするコンピュータの名前を指定します。adminServerPortで、管理サーバーのリスニング・ポート番号を指定します。デフォルトのポート番号は7001です。次に例を示します。

    http://myHost.example.com:7001/console
    

    ログインするには、構成ウィザードの「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面で指定したユーザー名およびパスワードを入力します。

1.10.2 管理対象サーバーの起動

各管理対象サーバーは、ドメイン・ホーム・ディレクトリ内のbinディレクトリから起動できます。

  • UNIXのパス: MW_HOME/user_projects/domains/DomainHome

  • Windowsのパス: MW_HOME\user_projects\domains\DomainHome

ミドルウェア・ホームへのディレクトリ・パス(MW_HOME)およびドメイン名(DomainHome)は、Fusion Middleware構成ウィザードの「ドメイン名と場所の指定」画面で入力されたものです。


重要:


管理対象サーバーを起動するには、次のコマンドを使用します。

  1. 管理サーバーを起動します(1.10.1項を参照)。

  2. startManagedWebLogicスクリプトを実行します。

    • UNIXのスクリプト: MW_HOME/user_projects/domains/DomainHome
      /bin/startManagedWebLogic.sh
      server_name [admin_url]

    • Windowsのスクリプト: MW_HOME\user_projects\domains\DomainHome
      \bin\startManagedWebLogic.cmd
      server_name [admin_url]

    このスクリプトは、次のようなサーバー名の指定を必要とします。

    • UCM_server1 (WebCenter Content)

    • IBR_server1 (Inbound Refinery)

    • IPM_server1 (Imaging)

    • capture_server1 (Capture)

    • IRM_server1 (Oracle IRM)

    • URM_server1 (Records)

    admin_urlの値は管理サーバーのURLです。管理サーバーがデフォルトのポート7001を使用していない場合、admin_urlの値をhttp://localhost:8001/のように指定する必要があります。

    たとえば、次のスクリプトでは、UNIXオペレーティング・システム上のImaging管理対象サーバーが起動します。

    cd MW_HOME/user_projects/domains/base_domain
    /bin/startManagedWebLogic.sh IPM_server1 http://localhost:8001/

    次のスクリプトにより、Oracle IRMの管理対象サーバーがWindowsオペレーティング・システムで起動されます。

    MW_HOME\user_projects\domains\base_domain
    \bin\startManagedWebLogic.cmd IRM_server1

サーバーが起動される前に、Oracle WebLogic Serverのユーザー名およびパスワードの入力を求められます。これらは、構成ウィザードの「管理者ユーザー名およびパスワードの構成」画面で指定したものです。

管理対象サーバーの名前はstartManagedWebLogic_readme.txtファイルにあります。サーバー名をUNIXオペレーティング・システムで表示するには、次のスクリプトを実行します。

cat MW_HOME/user_projects/domains/domain_name/startManagedWebLogic_readme.txt

サーバー名をWindowsオペレーティング・システムで表示するには、次のファイルをダブルクリックします。

MW_HOME\user_projects\domains\domain_name\startManagedWebLogic_readme.txt

Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlを使用して管理対象サーバーを停止または起動する方法の詳細は、管理者ガイドのFusion Middleware Controlを使用した管理対象サーバーの起動と停止に関する項を参照してください。

1.10.3 管理対象サーバーの再起動

管理対象サーバーの構成の変更を反映させるには、再起動する必要があります。管理対象サーバーを再起動するには、Oracle WebLogic Server管理コンソール、停止および起動スクリプト、またはFusion Middleware Controlを使用します。

次の例では、管理対象サーバーをstopManagedWebLogicおよびstartManagedWebLogicスクリプトを使用して再起動する方法を示しています。詳細は、Oracle WebCenter Contentの管理のシステム・プロセスの管理に関する項を参照してください。

管理対象サーバーをコマンドラインからスクリプトを使用して再起動する手順は、次のとおりです。

  1. stopManagedWebLogicスクリプトを使用して管理対象サーバーを停止します。

    • UNIXのスクリプト:
      DomainHome
      /bin/stopManagedWebLogic.sh UCM_server1

    • Windowsのスクリプト:
      DomainHome\bin\stopManagedWebLogic.cmd UCM_server1

  2. stopWebLogicスクリプトを使用して管理サーバーを停止します。

    • UNIXのスクリプト: DomainHome/bin/stopWebLogic.sh

    • Windowsのスクリプト: DomainHome\bin\stopWebLogic.cmd

  3. startWebLogicスクリプトを使用して管理サーバーを起動します。

    • UNIXのスクリプト: DomainHome/bin/startWebLogic.sh

    • Windowsのスクリプト: DomainHome\bin\startWebLogic.cmd

  4. startManagedWebLogicスクリプトを使用して管理対象サーバーを起動します。

    • UNIXのスクリプト:
      DomainHome
      /bin/startManagedWebLogic.sh UCM_server1

    • Windowsのスクリプト:
      DomainHome\bin\startManagedWebLogic.cmd UCM_server1

1.10.4 Oracle WebCenter Contentでのノード・マネージャの使用

Oracle WebLogic Serverノード・マネージャによって、Oracle WebLogic Serverインスタンスをリモートで起動および停止し、これを監視し、また予期しない障害発生後に自動的に再起動することができます。Oracle WebCenter Content管理対象サーバー、管理サーバー、およびノード・マネージャは、Oracle WebLogic Serverドメインで連携するよう構成できます。ノード・マネージャはサーバー・インスタンスをホストするすべてのマシンにインストールされます。

ノード・マネージャを使用してあるドメインのOracle WebCenter Content管理対象サーバーを起動および停止するには、次のような構成タスクを実行する必要があります。

  • ドメインに1マシン以上を構成します。

  • 管理サーバーおよび管理対象サーバー(AdminServerIPM_server1およびUCM_server1など)を1つ以上のマシンに割り当てます。

  • ノード・マネージャでのOracle WebCenter Content起動スクリプト使用を有効化するには、nodemanager.propertiesファイルのStartScriptEnabledプロパティをtrueに設定します。

この項では、Oracle WebLogic Serverドメインでマシンを構成し、管理サーバーおよび管理対象サーバーをマシンへ割り当て、ノード・マネージャの起動前に起動スクリプト使用を有効にする方法について説明します。Oracle WebCenter Contentを構成するためのドメインの作成または拡張の詳細は、1.3項「Oracle WebCenter Contentの構成」を参照してください。

1.10.4.1 マシンの構成

管理サーバーがリモート・サーバーを開始するために、ノード・マネージャ・アプリケーションとともにマシン定義を使用します。Oracle WebCenter Contentの初期構成では、Fusion Middleware構成ウィザードを介してマシンを構成できます。初期構成後は、Oracle WebLogic Server管理コンソールを介してマシンを構成できます。

Fusion Middleware構成ウィザードを介してマシンを構成する手順は次のとおりです。

  1. Fusion Middleware構成ウィザードの「オプションの構成を選択」画面に進み、「管理対象サーバー、クラスタ、およびマシン」を選択します。

  2. 「マシンの構成」画面で「追加」をクリックします。

  3. 次のフィールドに値を指定します。

    • 名前

      Linux-Boxなど、有効なマシン名を入力します。マシン名は、Oracle WebLogic Serverドメイン内でマシンを識別するものであり、マシンのネットワーク名と一致する必要はありません。名前はドメイン内で一意である必要があります。

    • ノード・マネージャ・リスニング・アドレス

      ドロップダウン・リストから、ノード・マネージャで接続要求のリスニングに使用するリスニング・アドレスの値を選択します。デフォルトでは、ドロップダウン・リストにローカル・システムに定義済のIPアドレスおよびlocalhostが表示されます。デフォルト値はlocalhostです。

      管理サーバーをホストするマシンのIPアドレスを指定し、ノード・マネージャにアクセスする必要がある場合は、ホスト名の検証を無効にする必要があります。詳細は、Oracle WebCenter Contentエンタープライズ・デプロイメント・ガイドのホスト名の検証の無効化に関する項を参照してください。

    • ノード・マネージャ・リスニング・ポート

      ノード・マネージャで接続要求のリスニングに使用するリスニング・ポートの有効な値を入力します。ノード・マネージャの有効なリスニング・ポートの範囲は1から65535です。デフォルト値は5556です。

1.10.4.2 サーバーのマシンへの割当て

Oracle WebCenter Contentの初期構成で、Fusion Middleware構成ウィザードを介して管理サーバーと管理対象サーバーを1つ以上のマシンに割り当てることができます。

初期構成後は、Oracle WebLogic Server管理コンソールを介して管理対象サーバーをマシンに割り当てることができます。

Fusion Middleware構成ウィザードを介してサーバーをマシンに割り当てる手順は次のとおりです。

  1. 「サーバーのマシンへの割当」画面の「サーバー」領域で、サーバーを1つ以上選択します。

  2. 右矢印ボタンをクリックして、選択したサーバーをマシンに割り当てます。

  3. 完了したら、「次」をクリックします。

1.10.4.3 ノード・マネージャを起動する前の起動スクリプト使用の有効化

最初にノード・マネージャを起動する前に、setNMProps.shスクリプトを実行してStartScriptEnabledプロパティをtrueに設定します。管理対象サーバーを起動スクリプトで起動するには、この設定がノード・マネージャに必要です。クラスのロードの失敗やその他の問題を回避するには、StartScriptEnabledプロパティを使用します。

マシンに割り当てられている1つ以上の管理対象サーバーをホストしているマシン上で、ノード・マネージャの起動スクリプト使用を有効化すると、管理コンソールまたはコマンドラインを使用してリモートで管理対象サーバーを起動または停止できます。予期しないエラーが発生した管理対象サーバーをノード・マネージャから自動的に再起動することもできます。

Records管理対象サーバーを構成した場合、ノード・マネージャを起動する前に、1.9項「Records構成の完了」で説明されているRecordsの設定チェックリストを完了してください。

起動スクリプトを有効化し、ノード・マネージャを起動する手順は次のとおりです。

  1. 次のディレクトリに進みます。

    MIDDLEWARE_HOME/oracle_common/common/bin
    

    MIDDLEWARE_HOMEはOracle Fusion Middlewareがインストールされているディレクトリです。

  2. setNMProps.shスクリプトを実行し、ノード・マネージャを起動する前にStartScriptEnabledプロパティをtrueに設定します。

    ./setNMProps.sh

    これは1回かぎりです。このスクリプトの実行後は、再度ノード・マネージャを起動する前にこのステップを実行する必要はありません。

  3. startNodeManagerスクリプトを使用してノード・マネージャを起動します。

    UNIXスクリプト: WL_HOME/server/bin/startNodeManager.sh

    Windowsスクリプト: WL_HOME\server\bin\startNodeManager.cmd

    WL_HOMEはOracle WebLogic Serverがインストールされているディレクトリです。

ノード・マネージャの詳細は、『Oracle WebLogic Serverサーバーの起動と停止の管理』および『Oracle WebLogic Serverノード・マネージャ管理者ガイド』を参照してください。

1.10.5 管理対象サーバーのJavaヒープ・サイズの増大

Oracle WebLogic Server管理対象サーバーのデフォルトのJavaヒープ・サイズは512MBです。Oracle JRockit JDKのパフォーマンスを向上させるには、Oracle WebCenter Contentドメインの各管理対象サーバーのヒープ・サイズを1GB (1024MB)に増やします。ノード・マネージャを使用して管理対象サーバーを起動する場合は、起動スクリプトまたはコマンド・ファイルにUSER_MEM_ARGS環境変数を設定することにより、管理対象サーバーのヒープ・サイズを指定できます。

Java VMのヒープ・サイズを増加するには、-Xmxパラメータの値を設定します。詳細は、第1.3.3.2項「管理対象サーバーの起動スクリプトのUSER_MEM_ARGS環境変数の設定」を参照してください。

1.11 Oracle WebCenter Contentのアンインストール

システムからOracle WebCenter Contentをアンインストールするには、次のタスクが必要です。

ソフトウェアを削除するには、この項に示す手順を使用してください。ソフトウェアを手動で削除しようとすると、後で再度ソフトウェアをインストールする際に問題が発生する可能性があります。この項の手順に従うことで、ソフトウェアを正しく削除することができます。

1.11.1 Oracle Fusion Middlewareの停止

Oracle Fusion Middlewareソフトウェア・コンポーネントをアンインストールする前に、すべてのサーバーおよびプロセスを停止する必要があります。

  1. StopManagedWebLogicスクリプトを使用して、各Oracle WebLogic Server管理対象サーバーを停止します。

    • UNIXのスクリプト: MW_HOME/user_projects/domains/DomainHome/
      bin/stopManagedWebLogic.sh
      managed_server_name
      admin_url username password

      次に例を示します。

      MW_HOME/user_projects/domains/content_domain/bin/stopManagedWebLogic.sh 
      IPM_server1 t3://myhost.example.com:7001 weblogic password
    • Windowsのスクリプト: MW_HOME\user_projects\domains\DomainHome
      \bin\stopManagedWebLogic.cmd
      managed_server_name
      admin_url username password

  2. stopWebLogicスクリプトを使用して管理サーバーを停止します。

    • UNIXのスクリプト: MW_HOME/user_projects/domains/DomainHome
      /bin/stopWebLogic.sh
      username password

    • Windowsのスクリプト: MW_HOME\user_projects\domains\DomainHome
      \bin\stopWebLogic.cmd
      username password

詳細は、『管理者ガイド』のOracle Fusion Middlewareの起動と停止に関する項を参照してください。

1.11.2 Oracle WebCenter Contentスキーマの削除

リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)を実行して、Oracle WebCenter Contentの1つ以上のスキーマをデータベースから削除します。

1.11.2.1 リポジトリ作成ユーティリティの起動

リポジトリ作成ユーティリティが含まれているZIPファイルは、次のいずれのWebサイトからでもダウンロードできます。

ZIPファイルをダウンロードした後、任意のディレクトリに解凍してから、前述の手順に従ってRCUを起動します。


注意:

Windowsオペレーティング・システムの場合は、RCUのZIPファイルを名前に空白を含むディレクトリに解凍しないでください。

rcu起動ファイルを使用してRCUを起動します。

  • UNIXのパス: RCU_HOME/bin/rcu

  • Windowsのパス: RCU_HOME\BIN\rcu.bat

1.11.2.2 スキーマの削除

次の手順に従って、RCUを使用して1つ以上のOracle WebCenter Contentのスキーマをデータベースから削除します。

  1. 「ようこそ」画面

    「次へ」をクリックします。

  2. 「リポジトリの作成」画面

    「削除」を選択し、「次へ」をクリックします。

  3. 「データベース接続の詳細」画面

    データベース・インスタンスに接続するための資格証明を入力します。これらの資格証明は、Oracle WebCenter Contentスキーマを作成した際にこの画面で指定した資格証明と同じです。詳細は、1.2.1.4項「リポジトリ作成ユーティリティを使用したOracle WebCenter Contentスキーマの作成」を参照してください。

    「次へ」をクリックします。「前提条件チェック」画面が表示されます。

    前提条件エラーがある場合、「データベース接続の詳細」画面にエラーの詳細が表示されます。エラーを修正し、「次へ」を再度クリックします。

    エラーなしでチェックが完了した後、「OK」をクリックして画面を終了します。

  4. 「コンポーネントの選択」画面

    リポジトリから削除するスキーマの接頭辞を選択し、各スキーマの名前を選択します。

    「次へ」をクリックします。「前提条件チェック」画面が表示されます。

    前提条件エラーがある場合、「コンポーネントの選択」画面にエラーの詳細が表示されます。エラーを修正し、「次へ」を再度クリックします。

    エラーなしでチェックが完了した後、「OK」をクリックして画面を終了します。

  5. 「サマリー」画面

    「削除」をクリックします。「削除」画面が表示されます。

    削除エラーがある場合、「サマリー」画面にエラーの詳細が表示されます。エラーを修正し、「次へ」を再度クリックします。


    注意:

    データベースがWindowsオペレーティング・システムで稼働している場合、削除する前に、表領域にアクセスしている以前のセッションが終了していることを確認してください。削除した後、手動でdbfファイルを削除することが必要になる場合があります。

    エラーなしでスキーマが削除された後、「OK」をクリックして画面を終了します。

  6. 「完了サマリー」画面

    「閉じる」をクリックします。

1.11.3 Oracle WebCenter Contentのアンインストール

アンインストーラは、自らが起動されたOracleホーム・ディレクトリをアンインストールしようとします。WebCenter ContentのOracleホームを削除する前に、Oracleホームが既存のドメインによって使用されていないこと、およびこのOracleホームを使用するすべての実行プロセスが停止されていることを確認します。ソフトウェアを削除すると、WebCenter Content Oracleホームは使用できなくなります。

この手順では、作成したOracle WebLogic Serverドメインが削除されることはありません。WebCenter Content Oracleホーム内のソフトウェアのみが削除されます。

Oracle WebCenter Contentをアンインストールするには:

  1. WebCenter Content Oracleホームのouiディレクトリのbinサブディレクトリから、-deinstallオプションを指定してOracle Fusion Middleware 11g WebCenter Contentインストーラを起動します。

    • UNIXコマンド: WCC_ORACLE_HOME/oui/bin/runInstaller -deinstall

      JREの場所を指定しない場合は、場所を指定するように要求されるか、またはエラーが返されます。エラーが表示された場合は、JREの場所を指定してコマンドを再試行してください。

    • Windowsコマンド: WCC_ORACLE_HOME\oui\bin\setup.exe -deinstall

      setup.exeをダブルクリックすると、JREの場所を指定するように要求されるか、またはエラーが返されます。エラーが表示された場合は、JREの場所を指定してコマンドを入力してください。JREの場所を要求された場合は、パスを入力し、「Enter」をクリックしてアンインストールを開始します。

    インストーラの実行では、システム上のJava Runtime Environment (JRE)の場所が要求されます。JREはOracle Fusion Middlewareとともにインストールされています。表1-2に、デフォルトのJREの場所を示します。

  2. 「ようこそ」画面

    「次へ」をクリックします。

  3. 「Oracleホームのアンインストール」画面

    アンインストールするOracleホームを確認してから、「アンインストール」をクリックして続行します。

  4. 「アンインストールの進行状況」画面

    この画面には、削除の進行状況とステータスが表示されます。

  5. 「アンインストール完了」画面

    「終了」をクリックします。

  6. WebCenter Content Oracleホーム・ディレクトリがまだ存在していたら、そのディレクトリとすべてのサブディレクトリを手動で削除します。

    • UNIXオペレーティング・システム:

      cd MW_HOME
      rm -rf WCC_ORACLE_HOME
      
    • Windowsオペレーティング・システム

      次のいずれかの方法を使用します。

      • WindowsのExplorerでC:\MW_HOMEディレクトリに移動し、「WCC_ORACLE_HOME」フォルダを右クリックし、「削除」を選択します。

      • Start Menu\Programsフォルダにプログラム・グループが存在している場合は、これを削除します。たとえば、C:\Documents and Settings\All Users\Start Menu\Programsから次のプログラム・グループを削除します。

        Oracle WebLogic (BEAHOME 1)

        Oracle WebCenter Content 11g - Home1

        ご使用のWindowsオペレーティング・システムでは、フォルダおよびプログラム・グループ名が異なる可能性があります。

1.12 その他のリソース

詳細は、Oracle Fusion MiddlewareドキュメントのDVDに収録されているOracle WebCenter Contentのインストールと構成を参照してください。

ドキュメントは、Oracle担当者、または次の場所のOracle Storeから購入できます。

http://shop.oracle.com

リリース・ノート、インストール・ドキュメント、ホワイト・ペーパーまたはその他の関連ドキュメントは、Oracle Technology Network (OTN)から無償でダウンロードできます。OTNを使用するには、オンラインでの登録が必要です。登録は、次のOTNから無償で行えます。

http://www.oracle.com/technetwork/join

すでにOTNのユーザー名およびパスワードを取得している場合は、次の場所にあるOTNのOracleドキュメントのページに直接アクセスできます。

http://www.oracle.com/technetwork/documentation

1.12.1 Oracleサポート・サービス

Oracle製品サポートをご購入いただいた場合、Oracleサポート・サービスにお問い合せいただけます。Oracleサポート・サービスには、電話相談、バージョン・アップデートおよびOracleのサービスへのアクセスが含まれます。電話サポートは、1日24時間、週7日、いつでも利用することができます。アメリカ国内の場合は、製品サポート(+1-800-223-1711)までお問い合せください。

電話する前に、CSI (CPU Support Identifier)番号を確認してください。CSI番号は、Oracleサポート・サービスでお客様を特定するキーとなりますので、お客様の記録としてCSI番号を保管しておいてください。CSI番号は、注文の処理時にOracle Storeから電子メール・アラートで送信されます。CSI番号をお持ちでない場合で、アメリカ国内のお客様の場合は、注文に関する詳細情報を提供するオンラインのOrder Trackerにアクセスしてお客様のCSI番号を調べることができます。Oracle Storeに移動し、上部ナビゲーション・バーの上にある「Order Tracker」をクリックしてください。

アメリカ国外のOracleサポート・サービス拠点については、それぞれの国のサポート・センターにサポートへのアクセス方法をお問い合せください。お住まいの国のローカル・サポート・センターを調べるには、次の場所からサポートWebセンターにアクセスしてください。

http://www.oracle.com/support

サポートWebセンターでは、Oracleサポート・サービスに関する次のような情報を提供しています。

  • 連絡先

  • 電子サービスへのアクセス手順

  • 役立つWebサイト

  • サポート・リソース

  • Oracleサポート・ポートフォリオ

  • Oracleサポート・サービス・ニュース

Oracle製品サポートを利用すると、Oracleサポート・サービスのプレミアWebサポートを提供する、My Oracle Support(旧OracleMetaLink)へ24時間いつでもアクセスできます。My Oracle Supportでは、インストール支援、製品マニュアル、およびテクニカル・ソリューション・ナレッジ・ベースにアクセスできます。

Oracle製品に関する質問をすると、オラクル社のテクニカル・サポート・アナリストや他のOracleユーザーから回答を得ることができるテクニカル・フォーラムがあります。質問および回答は、すべてのユーザー向けに投稿されたまま残ります。

My Oracle Supportには、次のオプションが含まれています。

  • テクニカル・アシスタンス・リクエスト(TAR)へのアクセス

  • パッチのダウンロード

  • バグ・データベースへの問合せによるアクセス

  • 製品ライフサイクルに関する情報

My Oracle Supportにはhttps://support.oracle.comからアクセスできます。

1.12.2 バージョンの更新

現在サポートされているライセンスがない場合、Oracle Store(http://shop.oracle.com)からOracle製品の最新バージョンを購入できます。

ライセンスが有効な場合は、My Oracle SupportのiTAR機能を通して事前にバージョンの更新の出荷を依頼しておくことができます。iTARタイプをU.S. Client Relations/Non-Technical Requestとしてログに記録する必要があります。

アメリカ国内の場合は、Client Relationsに電話してバージョン更新の送付を申請できます。バージョンの更新を依頼する場合は、次の情報をClient Relationsアナリストに提供してください。

  • CSI番号

  • 連絡先

  • オペレーティング・システムおよびプラットフォーム

  • 製品名

  • お届け先住所

  • 製品のバージョン番号

アメリカ国外の場合は、それぞれの地域のOracleサポート・センターに連絡してください。

1.12.3 プレミアム・サービス

オンサイト・サポート、OracleGOLD、リモート・サービスおよびアップグレード・パッケージを含むプレミアム・サービスの詳細は、次の場所からサポートWebセンターにアクセスしてください。

http://www.oracle.com/support

アメリカ国内の場合は、+1-800-833-3536のSupport Salesの担当者にお問い合せいただくことも可能です。

1.12.4 クイック・リファレンス

追加情報にすばやくアクセスするには、表1-4を参照してください。

表1-4 追加情報およびリソースへのリンク

タスク 連絡先情報またはWebサイト

アメリカ国内における追加製品、完全ライセンス、バージョン更新およびドキュメントの購入

http://shop.oracle.com

開発者向け技術資料へのアクセス

http://www.oracle.com/technetwork

インストール・ドキュメントへのアクセス

http://www.oracle.com/technetwork/documentation

テクニカル・サポート情報へのアクセス

http://www.oracle.com/support

アメリカ国外における最寄りのOracleサポート・センターの検索

http://www.oracle.com/support

アメリカ国外のOracleオフィスの検索

http://www.oracle.com/us/corporate/contact/global-070511.html

アメリカ国内におけるクライアント関係のお問合せ

1-800-223-1711

アメリカ国内の販売代理店へのお問合せ

1-800-ORACLE-1

アメリカ国内の技術サポートへのTTYアクセスの検索

1-800-446-2398