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Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Contentのインストールと構成
11gリリース1 (11.1.1)
B65039-07
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1 インストールの概要

Oracle WebCenter Contentは、Oracle Fusion Middlewareコンポーネントの1つで、コンテンツを管理するために設計された統合的な製品スイートです。この章では、Oracle WebCenter Contentをインストールし、その製品をOracle WebLogic Serverドメインにデプロイされるアプリケーションとして構成する手順の概要について、次のトピックで示します。

この章では、次の項目について説明します。

1.1 Oracle WebCenter Contentアプリケーション

Oracle WebCenter Contentには、次の製品が含まれています。

  • Oracle WebCenter Content (WebCenter Content)

    WebCenter Content (Oracle WebCenter Content Serverを含む)は、様々な種類のコンテンツ管理を目的とした統一アプリケーションです。

  • Oracle WebCenter Content: Inbound Refinery (Inbound Refinery)

    Inbound Refineryは、ドキュメント、デジタル・イメージ、動画などの電子アセット用のファイル変換を管理する変換サーバーです。変換の他に、ドキュメントとイメージに対するサムネイル機能、ビデオのストーリーボード作成機能、デジタル・イメージからEXIFデータを抽出して使用する機能、およびAdobe PhotoshopやAdobe Illustratorなどのプログラムから生成された電子ファイルからXMPデータを抽出して使用する機能があります。Inbound Refineryを使用して、コンテンツ・サーバーに格納されているコンテンツ・アイテムを変換できます。

  • Oracle WebCenter Content: Imaging (Imaging)

    Imagingは、画像のキャプチャからアーカイブへのドキュメントを管理するカスタマイズ可能なユーザー・インタフェースを持つ、クライアント・ソフトウェア・モジュールの統合フレームワークです。クライアント・モジュールは、サードパーティ製の情報システム、イメージング、ワークフロー・プロセスおよびエンタープライズ・コンテンツ管理などを含む単一のユーザー・インタフェースを提供するため、このフレームワーク内に統合できます。Imagingには、Imagingビューア・キャッシュおよびOracle Application Extensions Framework (AXF) for BPELが含まれます。

  • Oracle WebCenter Content: AXF for BPM

    AXF for BPMは、Oracle Business Process Management (Oracle BPM)、Oracle Application Development Framework (Oracle ADF)、Oracle Metadata Services Repository (Oracle MDS Repository)およびOracle Business Rulesなどのテクノロジにより提供されるアプリケーションの開発および構成機能を持つ構成可能なビジネス・コンポーネントを作成します。管理者はこれらのビジネス・コンポーネントを使用し、WebCenter Contentビジネス・アプリケーションの統合ソリューションを構成し開発できます。

  • Oracle WebCenter Enterprise Capture(Capture)

    Captureは、集中管理および分散処理された企業向けに拡張可能なドキュメントのキャプチャ機能を提供します。これは、完全にOracle WebCenter Content: ImagingおよびOracle WebCenter Contentと統合されており、非常に重要なビジネス・コンテンツをキャプチャ、保存、管理および取得できる1つのシステムを組織に提供します。

  • Oracle Information Rights Management (Oracle IRM)

    Oracle IRMは、機密デジタル情報が保存および使用されるすべての場所でこれらの情報を保護し、追跡します。Oracle Information Rights Management Desktop (Oracle IRM Desktop)ソフトウェアは、暗号化された情報が作成または使用されるすべてのエンド・ユーザーのデバイスにインストールする必要があります。

  • Oracle WebCenter Content: Records (Records)

    Recordsは、各コンテンツ・アイテムのライフ・サイクルを決定する保存スケジュールに従って、コンテンツ・アイテムを管理します。Recordsは、レコード管理と保存管理を1つのソフトウェア・システムに統合しています。Recordsを使用すると、必要に応じたコンテンツの追跡および保存、または不要になったコンテンツの処分が可能になります。

これらの製品をシステムにインストールした後、製品の1つ以上を以前にインストールしたOracle WebLogic Serverにデプロイされるアプリケーションとして構成できます。旧リリースのOracle Enterprise Content Management SuiteまたはOracle WebCenter ContentがすでにインストールされているOracle WebLogic Serverドメインに、Oracle WebCenter Content 11.1.1.9.0を構成することはできません。

1.2 インストールのロードマップ

Oracle WebCenter Contentのインストールおよび構成のプロセスには次の高レベルなタスクが含まれます。

  1. Oracle WebCenter Contentのインストール前の作業の実行

  2. Oracle WebCenter Contentのインストール

  3. その他のOracle Fusion Middlewareコンポーネントのインストール(必要な場合)

  4. Oracle WebCenter Contentのドメインの構成

  5. Oracle WebCenter Contentドメインの拡張(必要な場合)

  6. インストール後の構成の実行

  7. 構成の確認

図1-1にインストール・プロセスのこれらの手順を示します。

図1-1 Oracle WebCenter Contentのインストールおよび構成のロードマップ

図1-1の説明が続きます
「図1-1 Oracle WebCenter Contentのインストールおよび構成のロードマップ」の説明

表1-1では、Oracle WebCenter Contentのインストールおよび構成の高レベルなタスクについて説明します。特に記載のないかぎり、タスクは順番に実行する必要があります。各タスクに関する詳細な情報の入手先も示されています。

Oracle WebCenter Content: AXF for BPMまたはOracle Application Extensions Framework for BPEL (AXF for BPEL)を構成する場合、表1-2のロードマップの手順を実行します。

表1-1 Oracle WebCenter Contentのインストール手順

タスク 説明 必須 オプション

1. インストールの準備

システム環境が、Oracle Fusion Middleware、Oracle WebCenter Contentおよびサポートされているデータベースを必要とするリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)の一般的なインストール要件を満たしていることを確認します。

第2.1項「インストールの準備」



2. アプリケーション用のスキーマの作成

Oracle WebCenter Contentアプリケーションには、Oracle Database、Microsoft SQL Server、IBM DB2などのサポートされているデータベースにインストールするスキーマが必要です。Oracle WebCenter Contentのスキーマ用のデータベースを準備し、RCUをインストールしてスキーマの作成に使用します。

注意: このタスクは、タスク3「アプリケーション・サーバーとOracle Fusion Middlewareのインストール」とタスク4「Oracle WebCenter Contentのインストール」の前後に実行できます。

第2.2項「リポジトリ作成ユーティリティによるOracle WebCenter Contentスキーマの作成」



3. アプリケーション・サーバーとOracle Fusion Middlewareのインストール

Oracle WebCenter ContentはOracle WebLogic Server上で実行されます。Oracle WebCenter Contentをインストールする前に、Oracle WebLogic Serverまたはサードパーティのアプリケーション・サーバーをインストールする必要があります。

Oracle WebLogic Server InstallerによってOracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリ(WL_HOME)がミドルウェア・ホーム・ディレクトリ(MW_HOME)内に作成されます。

注意: このタスクは、タスク2「アプリケーションのスキーマの作成」の前後に実行できます。

第2.3項「アプリケーション・サーバーとOracle Fusion Middlewareのインストール」



4. Oracle WebCenter Contentのインストール

Oracle Fusion Middleware 11g WebCenter Content Installerを使用してOracle WebCenter Contentをインストールします。Oracleホーム・ディレクトリが作成され、ここにOracle WebCenter Content製品がインストールされます。

インストーラは次の製品のOracle WebCenter Contentバイナリを置きます。

  • WebCenter Content

  • Inbound Refinery

  • Imaging

  • AXF for BPM

  • Oracle WebCenter Enterprise Capture

  • Oracle IRM

  • Records

注意: このタスクは、タスク2「アプリケーションのスキーマの作成」の前後に実行できますが、タスク3「アプリケーション・サーバーとOracle Fusion Middlewareのインストール」の後に実行する必要があります。

第2.4項「Oracle WebCenter Contentのインストーラの使用」



5. Oracle WebCenter Contentの構成

Oracle WebLogic Serverドメインを作成または拡張し、アプリケーションとしてデプロイおよび構成する製品を選択します。

Fusion Middleware構成ウィザードでは、Oracle WebLogic Serverドメインが作成されます。このドメインには、管理サーバーおよび選択した製品に応じて1つ以上の管理対象サーバーが含まれます。

ドメインを作成したら、後でそのドメインを拡張して追加のOracle WebCenter Content製品をアプリケーションとしてデプロイおよび構成できます。

第3章「Oracle WebCenter Contentアプリケーションの構成」



6. LDAPベースの外部アイデンティティ・ストアのインストールと構成

デフォルトで、Oracle WebCenter Contentは、Oracle WebLogic Server組込みのLDAPサーバーを使用します。デフォルトの組込みLDAPは安全ですが、企業の本番環境では適切に調整されない場合があります。

本番システムでは、Oracle WebCenter Contentアプリケーションでは、Oracle WebLogic Server組込みのLDAPサーバーではなく、外部Lightweight Directory Application Protocol (LDAP)認証プロバイダを使用する必要があります。様々なサーバー間でユーザーのアイデンティティを管理し、アプリケーション間でシングル・サインオンを可能にするには、外部LDAPベースのアイデンティティ・ストアをインストールおよび構成する必要があります。

注意: タスク7「インストール後の構成の実行」およびタスク8「インストールの検証」の後にこのタスクを実行すると、インストール後の構成がより簡単になります。

第3.9項「アイデンティティ・ストアと外部LDAP認証プロバイダの再関連付け」(本番モードのOracle WebLogic ServerまたはIBM WebSphere Application Serverの場合)

第3.9項「アイデンティティ・ストアと外部LDAP認証プロバイダの再関連付け」(開発モードのOracle WebLogic Serverの場合)

7. インストール後の構成の実行

管理対象サーバーでアプリケーションを稼働させるには、Oracle WebCenter Contentアプリケーションごとにいくつかの初期構成を実行する必要があります。この初期構成の一部は、管理対象サーバーを最初に起動する前に実行しておく必要があります。

第4章「WebCenter Contentの構成の完了」

第5章「Inbound Refineryの構成の完了」

第6章「Imagingの構成の完了」

第9章「Oracle IRMの構成の完了」

第8章「Recordsの構成の完了」



8. 構成の確認

インストールを検証するには、管理サーバーおよび管理対象サーバーを起動します。

管理対象サーバーを初めて起動する前に、管理サーバーを起動する必要があります。

Oracle WebCenter Contentアプリケーションの使用を開始するには、そのアプリケーションをデプロイする管理対象サーバーを起動する必要があります。その後、アプリケーションのURLにアクセスし、必要に応じて構成を完了できます。

第10章「Oracle WebCenter Contentの構成の検証」




表1-2は、AXF for BPMおよびAXF for BPELのインストールのロードマップを示しています。

表1-2 AXF for BPMおよびAXF for BPEL用のOracle WebCenter Contentインストール手順

タスク 説明 必須 オプション

1. インストールの準備

システム環境が、Oracle Fusion Middleware、Oracle WebCenter Contentおよびサポートされているデータベースを必要とするリポジトリ作成ユーティリティ(RCU)の一般的なインストール要件を満たしていることを確認します。

第2.1項「インストールの準備」



2. アプリケーション用のスキーマの作成

Oracle WebCenter Contentアプリケーションには、Oracle Database、Microsoft SQL Server、IBM DB2などのサポートされているデータベースにインストールするスキーマが必要です。Oracle WebCenter Contentのスキーマ用のデータベースを準備し、RCUをインストールしてスキーマの作成に使用します。

第2.2項「リポジトリ作成ユーティリティによるOracle WebCenter Contentスキーマの作成」



3. アプリケーション・サーバーとOracle Fusion Middlewareのインストール

Oracle WebCenter ContentはOracle WebLogic Server上で実行されます。Oracle WebCenter Contentをインストールする前に、Oracle WebLogic Serverまたはサードパーティのアプリケーション・サーバーをインストールする必要があります。

Oracle WebLogic Server InstallerによってOracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリ(WL_HOME)がミドルウェア・ホーム・ディレクトリ(MW_HOME)内に作成されます。

第2.3項「アプリケーション・サーバーとOracle Fusion Middlewareのインストール」



4. Oracle SOA Suiteのインストール

インストーラによって、Oracle SOA SuiteをインストールするOracleホーム・ディレクトリが作成されます。AXF for BPMまたはAXF for BPEL製品と同じドメインにOracle SOA Suiteをインストールする場合、次の行に説明されている「単一ドメイン」の指示に従い、それ以外の場合は、「複数ドメイン/複数マシン」の指示に進みます。


4a. 単一のドメイン

第2.4項のOracle SOA Suiteをインストールする場合の注意



4b. 複数ドメイン/複数マシン

Oracle SOA SuiteおよびImagingは、Oracle WebLogic Server上で実行されます。Oracle SOA Suiteをインストールする前に、Oracle WebLogic Serverまたはサードパーティのアプリケーション・サーバーをインストールする必要があります。

第2.2項「リポジトリ作成ユーティリティによるOracle WebCenter Contentスキーマの作成」

第2.3項「アプリケーション・サーバーとOracle Fusion Middlewareのインストール」

第2.4項のOracle SOA Suiteをインストールする場合の注意


5. Oracle WebCenter Contentのインストール

Oracle Fusion Middleware 11g WebCenter Content Installerを使用してOracle WebCenter Contentをインストールします。Oracleホーム・ディレクトリが作成され、ここにOracle WebCenter Content製品がインストールされます。

インストーラは次の製品のOracle WebCenter Contentバイナリを置きます。

  • WebCenter Content

  • Inbound Refinery

  • AXF for BPELを含むImaging

  • AXF for BPM

  • Oracle WebCenter Enterprise Capture

  • Oracle IRM

  • Records

第2.4項「Oracle WebCenter Contentのインストーラの使用」



6. Oracle WebCenter Contentの構成

Oracle WebLogic Serverドメインを作成または拡張し、アプリケーションとしてデプロイおよび構成する製品を選択します。

Fusion Middleware構成ウィザードでは、Oracle WebLogic Serverドメインが作成されます。このドメインには、管理サーバーおよび選択した製品に応じてIPM_server1などの1つ以上の管理対象サーバーが含まれます。

ドメインを作成したら、後でそのドメインを拡張して追加のOracle WebCenter Content製品をアプリケーションとしてデプロイおよび構成できます。

第3.2項「Oracle WebLogic Serverドメインの作成」

第3.5項「管理対象サーバー用のJava VMヒープ・サイズの増大」

第3.6項「UNIXシステムでのフォントの設定」



7. LDAPベースの外部アイデンティティ・ストアのインストールと構成

Oracle SOA SuiteをAXF for BPMまたはAXF for BPEL製品と同じドメインにインストールする場合、次の行で説明されている「単一のドメイン」または「複数ドメイン/複数マシン」の指示に従い、それ以外の場合は、「複数ドメイン/複数マシン」の指示に進みます。


7a. 単一のドメイン:

デフォルトで、Oracle WebCenter Contentは、Oracle WebLogic Server組込みのLDAPサーバーを使用します。デフォルトの組込みLDAPは安全ですが、企業の本番環境では適切に調整されない場合があります。


第3.8項「Oracle WebCenter ContentアプリケーションのためのSSLの構成」

第3.9項「アイデンティティ・ストアと外部LDAP認証プロバイダの再関連付け」



7b. 複数ドメイン/複数マシン

本番システムでは、Oracle WebCenter Contentアプリケーションでは、Oracle WebLogic Server組込みのLDAPサーバーではなく、外部Lightweight Directory Application Protocol (LDAP)認証プロバイダを使用する必要があります。様々なサーバー間でユーザーのアイデンティティを管理し、アプリケーション間でシングル・サインオンを可能にするには、外部LDAPベースのアイデンティティ・ストアをインストールおよび構成する必要があります。

第3.9項「アイデンティティ・ストアと外部LDAP認証プロバイダの再関連付け」

詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle WebLogic Serverの保護』のWebLogic Serverドメイン間の信頼関係の有効化に関する項を参照してください。

第3.8項「Oracle WebCenter ContentアプリケーションのためのSSLの構成」


8. インストール後の構成の実行

管理対象サーバーでアプリケーションを稼働させるには、Oracle WebCenter Contentアプリケーションごとにいくつかの初期構成を実行する必要があります。この初期構成の一部は、管理対象サーバーを最初に起動する前に実行しておく必要があります。

第6.5.1.1項「AXF for BPMの構成」


第6.2項「WebCenter Contentリポジトリでの全文検索機能の構成」

第6.4項「Imagingビューア・キャッシュの構成」

第7章「Oracle WebCenter Enterprise Capture構成の完了」


9. 構成の確認

インストールを検証するには、管理サーバーおよび管理対象サーバーを起動する必要があります。

第6.5.1.2項「AXF for BPMのインストールの検証」


第6.5.2.3項「HelloBpelを使用したAXF for BPELのインストールおよび構成の検証」



1.2.1 インストール・モジュール

Oracle WebCenter Contentの製品をインストールするには、次のインストール・モジュールが必要です。

1.2.1.1 Oracle Fusion MiddlewareホームとOracle WebLogic Serverホーム

Oracle WebCenter Contentには、システムにミドルウェア・ホームとアプリケーション・サーバーが必要です。システムにまだOracle WebLogic Serverがない場合は、第2.3項「アプリケーション・サーバーとOracle Fusion Middlewareのインストール」の説明に従って新しいミドルウェア・ホーム・ディレクトリをインストールできます。

使用するアプリケーション・サーバーがIBM WebSphere Application Serverの場合は、サードパーティ・アプリケーション・サーバー・ガイドのIBM WebSphereアプリケーション・サーバーでのOracle WebCenter Contentの管理に関する項を参照してください。

1.2.1.1.1 ミドルウェア・ホーム、Oracle共通ホーム、Oracleホーム

ミドルウェア・ホームは、Oracle WebLogic Serverホーム、および必要に応じて1つのOracle共通ホームと1つ以上のOracleホームのコンテナです。ディレクトリ構造は次のようになります。

/middleware_home
     coherence_3.7
     logs
     modules
     wlserver_10.3
     oracle_common
     utils
     WCC_ORACLE_HOME
     user_projects

ミドルウェア・ホームは、ローカル・ファイル・システム上、またはネットワーク・ファイル・システム(NFS)経由でアクセス可能なリモートの共有ディスク上に配置できます。MW_HOMEは、パス名でミドルウェア・ホームの場所を表します。詳細は、『インストレーション・プランニング・ガイド』のMiddlewareおよびWebLogicホーム・ディレクトリに関する項を参照してください。

WebCenter Content Oracleホームには、Oracle WebCenter Contentで必要なバイナリおよびライブラリ・ファイルが含まれます。WCC_ORACLE_HOMEは、パス名でWebCenter Content Oracleホームを表します。デフォルトのWebCenter Content Oracleホームは、UNIXオペレーティング・システムではMW_HOME/Oracle_ECM1、Windowsオペレーティング・システムではMW_HOME\Oracle_ECM1です。WebCenter Content Oracleホームは、複数のOracle WebLogic Serverドメインと関連付けることができます。Oracle共通ホームには、Oracle Enterprise Manager Fusion Middleware ControlおよびJava Required Files (JRF)に必要なバイナリ・ファイルとライブラリ・ファイルが含まれています。

Middlewareホームの構造とコンテンツの詳細は、『管理者ガイド』のOracle Fusion Middlewareの概念の理解に関する項を参照してください。

1.2.1.1.2 Oracle WebLogic Serverドメイン

各Oracle WebLogic Serverドメインには、管理サーバーと1つ以上の管理対象サーバーが含まれます。ドメインを作成または拡張することにより、管理対象サーバー上に各Oracle WebCenter Contentアプリケーションを構成できます。

ドメインは、Oracle WebLogic Serverの基本管理単位です。1つ以上のOracle WebLogic Serverインスタンス、および1つの単位としてまとめて管理されている論理的に関連したリソースとサービスで構成されます。

図1-2に、管理サーバー、管理対象サーバーおよび管理対象サーバーのクラスタが存在するドメインの構造を示します。

図1-2 Oracle WebLogic Serverのドメイン構造

図1-2の説明が続きます
「図1-2 Oracle WebLogic Serverのドメイン構造」の説明

ドメインの作成後、Oracle WebLogic Server Administration ConsoleまたはFusion Middleware Controlを使用して、ドメインでインストール後のタスクを実行できます。また、Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドを使用して、一部のインストール後のタスクを実行することもできます。

1.2.1.2 データベース

Oracle WebCenter Contentの構成では、サポート対象のデータベースを使用できる必要があります。データベースが起動され、データベース・インスタンスが実行されている必要があります。Oracle WebCenter Contentをインストールするのと同じマシン上にある必要はありません。

WebCenter Contentシステムの全体的なパフォーマンスは、サーバーにチェックインされたファイルが格納および取得される速度に依存します。サーバーに格納されるファイルを、データベースを使用して格納する場合は、データベースで読取りと書込みの両方のコマンドをファイル・システムと同様の速度で実行できることが必要です。Oracle WebCenter ContentおよびOracle Database 11gを使用すると、コンテンツ・アイテムの保存にOracle Secure Filesが使用されるため、この要件が満たされます。Oracle Database以外のデータベースの場合は、データベースのプロバイダに問い合せてデータベースが格納および取得の要件を満たせるかどうかを確認してください。

詳細は第2.1.5項「サポートされているデータベースのインストールと構成」を参照してください。

1.2.1.3 リポジトリ作成ユーティリティ

構成するOracle WebCenter Contentアプリケーションのデータベース・スキーマを作成するには、リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)をインストールし、実行する必要があります。

RCUは、LinuxまたはWindowsオペレーティング・システムでのみ使用できます。LinuxまたはWindowsオペレーティング・システムから、RCUを使用して、任意のオペレーティング・システムにインストールされた、サポート対象のデータベースにスキーマを作成できます。

RCUのインストールおよび実行の詳細は、第2.2項「リポジトリ作成ユーティリティによるOracle WebCenter Contentスキーマの作成」を参照してください。

1.2.1.4 Oracle WebCenter Content

Oracle WebCenter Contentのインストールでは、すべての製品のファイルがシステムにコピーされます。これらの1つ以上の製品を使用するには、それぞれの製品をOracle WebLogic Serverにデプロイされるアプリケーションとして管理対象サーバーで実行されるように構成する必要があります。

1.2.1.5 Oracle SOA Suite (AXFおよびImagingの場合)

AXF for BPMおよびAXF for BPELを使用するには、Oracle WebCenter Contentと同じドメインまたは別のドメインにOracle SOA Suiteがインストールされている必要があります。Imagingでは通常、Oracle SOA Suiteも必要です。Oracle SOA Suiteは、Oracle WebCenter Contentアプリケーションと同じマシンまたは別のマシンにインストールできます。

1.2.2 Oracle WebCenter Contentをインストールおよび構成するためのソフトウェアのダウンロード

Oracle WebCenter Contentのインストールおよび構成に必要なソフトウェアは、次の2つのWebサイトのいずれかからダウンロードできます。

  • Oracle Software Delivery Cloud

  • Oracle Technology Network (OTN)

1.2.2.1 Oracle WebCenter Contentをインストールおよび構成するためのOracle Software Delivery Cloudからのソフトウェアのダウンロード

Oracle Software Delivery Cloud Webサイトを使用して、ライセンスを購入した製品をダウンロードできます。

Oracle WebCenter Contentのインストールおよび構成に必要なソフトウェアをOracle Software Delivery Cloudからダウンロードする手順は、次のとおりです。

  1. 次のOracle Software Delivery Cloud Webサイトにアクセスします。

    http://edelivery.oracle.com
    
  2. ようこそページで、「続行」をクリックします。

  3. ユーザー情報を入力し、「続行」をクリックします。

  4. Oracle Fusion Middleware製品パックおよびインストール・プラットフォームを選択し、「実行」をクリックします。

  5. メディア・パックのリストから、Oracle WebCenter Contentが含まれているOracle Fusion Middleware 11gのメディア・パックを選択します。

  6. 「説明」リンクをクリックして、メディア・パックのダウンロード可能なZIPファイルのリストを表示します。

    各ZIPファイルには一意の部品番号があります。

  7. 製品ライセンスに対してダウンロードするファイルの詳細は、リストの上部にある「Readme」ボタンをクリックして参照してください。

1.2.2.2 Oracle WebCenter Contentをインストールおよび構成するためのOTNからのソフトウェアのダウンロード

Oracle WebLogic Server 11gR1 (10.3.6)、Oracle Database、リポジトリ作成ユーティリティおよびOracle WebCenter Contentソフトウェアは、Oracle Technology Network (OTN)からダウンロードできます。

Oracle WebCenter Contentをインストールおよび構成するためにOTNからソフトウェアをダウンロードするには、次の手順を実行します。

  1. Oracle WebLogic Server 11gR1 (10.3.6)がシステムにない場合は、次のOTNでOracle WebLogic Serverのダウンロード・ページからダウンロードできます。

    http://www.oracle.com/technetwork/middleware/weblogic/downloads/index.html
    

    使用しているプラットフォーム用のOracle WebLogic Server 11gR1 (10.3.6)をダウンロードします。

  2. Oracle Databaseが必要な場合は、次のOTNでOracle Databaseソフトウェアのダウンロード・ページからダウンロードできます。

    http://www.oracle.com/technetwork/database/enterprise-edition/downloads/index.html
    

    使用しているプラットフォーム用のOracle Database 11gをダウンロードします。

    Oracle Databaseのかわりに、Microsoft SQL ServerまたはIBM DB2を使用できます。リポジトリ作成ユーティリティおよびOracle WebCenter Contentでサポートされているデータベース・バージョンの詳細は、次のOracle Technology NetworkにあるOracle Fusion Middlewareのサポートされるシステム構成のページを参照してください。

    http://www.oracle.com/technetwork/middleware/ias/downloads/fusion-certification-100350.html
    
  3. Oracle WebCenter Contentメディアおよびリポジトリ作成ユーティリティの対応するバージョンは、次のOTNのOracle Fusion Middlewareソフトウェアのダウンロード・ページを参照してください。

    http://www.oracle.com/technetwork/middleware/fusion-middleware/downloads/index.html
    

    ImagingをOracle BPEL Process Manager、およびAXF for BPMまたはAXF for BPELのいずれかとともに使用する場合は、インストール前の要件に、Oracle SOA Suite 11gとOracle JDeveloperとOracle Application Development Framework 11gのインストールが含まれます。Oracle Fusion Middlewareソフトウェアのダウンロード・ページで、次のソフトウェアをダウンロードします。

    • Runtime Softwareの下のSOA Suite (11.1.1.9.0)

    • Required Additional Softwareの下のJDeveloper and Application Development Framework (11.1.1.9.0)

      JDeveloperをインストールした後、Oracle SOA Suite Design-Time Componentsをインストールする必要があります。Oracle SOA Suiteのインストールでは、JDeveloperは自動的にはインストールされません。SOAアプリケーションおよびプロジェクトを作成する前に、JDeveloper用のOracle SOA Suite拡張をインストールする必要があります。Oracle SOA Suiteをインストールして構成する方法の詳細は、『Oracle Fusion Middleware Oracle SOA Suite and Oracle Business Process Management Suiteインストレーション・ガイド』を参照してください。

1.3 Oracle WebCenter Contentのトポロジ・サマリー

Oracle WebLogic Serverをインストールすると、Oracle WebLogic Server Installerによってミドルウェア・ホーム・ディレクトリ(MW_HOME)が作成されます。このディレクトリには、Oracle WebLogic Serverホーム・ディレクトリ(WL_HOME)、およびFusion Middleware ControlとJava Required Files (JRF)に必要なバイナリ・ファイルとライブラリ・ファイルが格納されたOracle共通ホーム・ディレクトリ(ORACLE_COMMON_HOME)があります。

Oracle WebCenter Contentをインストールすると、WebCenter Content Oracleホーム・ディレクトリ(WCC_ORACLE HOME)がミドルウェア・ホーム・ディレクトリの下に作成されます。WebCenter Content Oracleホームには、Oracle WebCenter Contentのバイナリおよびライブラリ・ファイルが含まれます。

Oracle WebLogic Serverドメインを作成するようにOracle WebCenter Contentを構成すると、MW_HOME/user_projects/domainsディレクトリの下にドメイン・ディレクトリが作成されます。Oracle WebCenter Contentを構成するドメインのディレクトリには、管理サーバーおよび1つ以上の管理対象サーバーが含まれ、それぞれOracle WebCenter Contentアプリケーションをホストします。インストールするアプリケーションに基づいて、次の管理対象サーバーが作成されます。

  • WebCenter Content管理対象サーバー

  • Inbound Refinery管理対象サーバー

  • Imaging管理対象サーバー

  • Oracle WebCenter Enterprise Capture管理対象サーバー

  • Oracle IRM管理対象サーバー

  • Records管理対象サーバー

図1-3に、これらの製品のインストールおよび構成によってシステムに作成されるディレクトリ構造を示します。

図1-3 Oracle WebCenter Contentインストールのディレクトリ構造

図1-3の説明が続きます
「図1-3 Oracle WebCenter Contentインストールのディレクトリ構造」の説明

図1-3のトポロジには、Oracle WebCenter Contentアプリケーションのみを含む1つのOracle WebLogic Serverドメイン内の同じホスト上に構成された複数のアプリケーションが含まれています。アプリケーションのスキーマは、同じデータベース内にあります。