Oracle® Fusion Middleware Oracle WebCenter Portalの管理 11gリリース1 (11.1.1.9.0) E51441-06 |
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この章では、Portal Frameworkアプリケーションで使用可能なエクスポート、インポート、バックアップおよびリカバリの機能とツールについて説明します。
この章には次のトピックが含まれます:
Portal Frameworkアプリケーションでは、様々な機能についての構成および内容に関連するデータが複数の場所に格納されています。Oracle WebCenter Portalには、障害回復や、開発からステージングおよび本番までの本番ライフサイクル全体を容易にするための一連のユーティリティが用意されており、それによりこのデータをバックアップし、ステージング環境と本番環境のPortal Frameworkアプリケーションの間でデータを移動できます。
テスト・インスタンスを本番インスタンスに移行する場合は、管理者ガイドのOracle WebCenter Portalのターゲット環境への移動に関する項で、別の移行手段に関する説明を参照してください。
権限: この章のタスクを実行するには、Oracle WebLogic Server管理コンソールでWebLogic ServerのAdmin ロールが付与されている必要があります。
第1.8項「管理操作、ロールおよびツールの理解」も参照してください。 |
この項では、Oracle JDeveloperを使用して開発したPortal Frameworkアプリケーションのメタデータおよびアプリケーションのカスタマイズをエクスポートおよびインポートする方法について説明します。
次の項が含まれます:
第44.1.3項「Portal Frameworkアプリケーションのポートレット・クライアント・メタデータのエクスポート」
第44.1.4項「Portal Frameworkアプリケーションのポートレット・クライアント・メタデータのインポート」
ステージング環境と本番環境間で、Portal Frameworkアプリケーション、アプリケーション間の接続およびカスタマイズ(つまり、アプリケーション、ページおよびポートレットに適用されたカスタマイズ)をエクスポートおよびインポートするには、いくつかの移行ツールを使用できます(図44-1)。
表44-1に、使用可能な移行ツールとその機能を示します。表44-1にリストされているすべてのカスタマイズは、Portal Frameworkアプリケーションを使用して移行されます。
表44-1 Portal Frameworkアプリケーション移行ツール
移行ツール | 機能 |
---|---|
ポートレット・クライアントWLSTコマンド |
ポートレット・クライアント・メタデータ、ポートレット・カスタマイズおよびパーソナライズをエクスポートおよびインポートできます。 |
ポータル・リソースWLSTコマンド |
スキン、ページ・テンプレートなどのポータル・リソースをエクスポートおよびインポートできます。 |
MDS WLSTコマンド |
次のデータをエクスポートおよびインポートできます。
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セキュリティ移行WLSTコマンド |
ロールおよびユーザーとロールのマッピングが含まれるセキュリティ・ポリシーをエクスポートおよびインポートできます。 |
Oracle Databaseユーティリティ |
Portal Frameworkアプリケーション・データをエクスポートおよびインポートできます。詳細は、『Oracle Databaseユーティリティ』の「Oracle Data Pump」の部を参照してください。 |
Oracle以外のデータベース・ユーティリティ |
データ移行ツールの詳細は、データベース・メーカーのドキュメントを参照してください。 |
Portal Frameworkアプリケーションのメタデータおよびカスタマイズをエクスポートまたはインポートする前に、次のことを確認してください。
アプリケーション・メタデータおよびスキーマが格納されているデータベースが稼働中であること。
ターゲット・インスタンスが、ソース・インスタンスと同じツールおよびサービスのセットで構成されていること。必要であれば追加のツールおよびサービスをターゲットで構成できますが、少なくともソースとターゲットの構成は一致している必要があります。
ソースおよびターゲット・インスタンスは、同じWebCenter Content構成を持ちます。混合構成間でのコンテンツの移動は、サポートされていません。たとえば、両方のインスタンスでFolders_gまたはFrameworkFoldersがフォルダ・サービスとして構成されている必要があります。Folders_gがソース・インスタンスで有効化され、FrameworkFoldersがターゲット・インスタンスで有効化されている場合、2つのインスタンス間でのポータル(コンテンツを含む)のエクスポートまたはインポートは失敗します。
ポリシーがインポート時に移行されるように、jps.policystore.removal
パラメータがアプリケーションのweblogic-application.xml
でOFF
に設定されていること。
<application-param> <param-name>jps.policystore.removal</param-name> <param-value>OFF</param-value> </application-param>
このオプションが設定されていない場合、ポリシー情報がインポートされません。一部のインスタンスでは、ポリシー・データを移行しない場合があります。これは、テスト環境から、テスト・データが必要とされない本番環境に移行する場合です。ただし、実行時にソース・インスタンスで作成されたページはターゲット・インスタンス上に表示されません。これは、ページ許可がターゲット上に存在しないためです。
Portal Frameworkアプリケーションに対するポートレット・クライアント・メタデータおよびプロデューサのカスタマイズとパーソナライズをエクスポートするには、WLSTコマンドexportPortletClientMetadata
を使用します。このコマンドはアプリケーション全体で実行されるため、アプリケーションで格納されるすべてのプロデューサのメタデータをエクスポートします。特定のプロデューサのメタデータをエクスポートすることはできません。
コマンドを実行する前に、Portal Frameworkアプリケーションをデプロイするカスタム管理対象サーバー、ポートレット・プロデューサ、およびアプリケーション・メタデータまたはスキーマを格納するデータベースが稼働中であることを確認してください。
構文の詳細と例は、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のexportPortletClientMetadataに関する項を参照してください。
WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。
すべてのアプリケーションに関連付けられたポートレット・クライアント・メタデータをエクスポートする方法の詳細は、『Oracle WebCenter PortalおよびOracle Jdeveloperでのポータルの開発』のJSR 286ポートレット用永続性ストアの管理方法に関する項およびPDK-Javaプロデューサ永続性ストアの移行に関する項を参照してください。
Portal Frameworkアプリケーションに対するポートレット・クライアント・メタデータおよびプロデューサのカスタマイズとパーソナライズをインポートするには、WLSTコマンドimportPortletClientMetadata
を使用します。
前提条件:
アプリケーション・メタデータまたはスキーマが格納されているデータベースおよびポートレット・プロデューサが稼働している必要があります。
WLSTコマンドexportPortletClientMetadata
を使用して、ポートレット・クライアント・メタデータおよびプロデューサのカスタマイズとパーソナライズをEARファイルにエクスポートします。第44.1.3項「Portal Frameworkアプリケーションのポートレット・クライアント・メタデータのエクスポート」も参照してください。
構文と例の詳細は、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のimportPortletClientMetadataに関する項を参照してください。メタデータ・サービス(MDS)カスタムWLSTコマンドも参照してください。
WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。
認可されたユーザーは、Portal Frameworkアプリケーションの実行時に、スキンおよびページ・テンプレートなどのポータル・リソースをダウンロードし、Oracle JDeveloperなどのツールでそれらのリソースを編集および展開し、Portal Frameworkアプリケーションにアップロードすることができます。ポータル・リソースを他のPortal Frameworkアプリケーションと共有、または他のPortal Frameworkアプリケーションに移行するユーザーもダウンロード機能を使用できます。
Portal Frameworkの管理コンソールから実行時に次のポータル・リソースをダウンロードできます。
スキン
ページ・スタイル
ページ・テンプレート
コンテンツ・プレゼンタ表示テンプレート
ナビゲーション
リソース・カタログ
タスク・フロー
タスク・フロー・スタイル
ポータル・リソースをダウンロード(またはエクスポート)すると、リソースの詳細がエクスポート・アーカイブ(.EAR)に保存されます。希望のファイル名を使用して、エクスポート・アーカイブをローカル・ファイル・システムまたはリモート・サーバー・ファイル・システムに保存することができます。
詳細は、第43.5.8項「アセットのアップロードとダウンロード」を参照してください。
または、システム管理者はWLSTコマンドexportWebCenterResource
を使用して同じタスクを実行できます。コマンドの構文と例は、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のexportWebCenterResourceに関する項を参照してください。
認可されたユーザーは、Portal Frameworkアプリケーションの実行時に、スキンおよびページ・テンプレートなどのポータル・リソースをインポートできます。WebCenter Portal管理コンソールから実行時に次のポータル・リソースをインポートできます。
スキン
ページ・スタイル
ページ・テンプレート
コンテンツ・プレゼンタ・テンプレート
ナビゲーション
リソース・カタログ
タスク・フロー
タスク・フロー・スタイル
ローカル・ファイル・システムまたはリモート・サーバー・ファイル・システム上のWebCenter Portalエクスポート・アーカイブ・ファイル(.ear)に以前に保存されたポータル・リソースをインポートできます。既存のポータル・リソース、つまり同じ内部IDを持つリソースがインポート時に上書きされます。
詳細は、第43.5.8項「アセットのアップロードとダウンロード」を参照してください。
または、管理者はWLSTコマンドimportWebCenterResource
を使用して同じタスクを実行できます。コマンドの構文と例は、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のimportWebCenterResourceに関する項を参照してください。
WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。
ページ、タスク・フロー、ツールおよびサービスに関連付けられたPortal Frameworkアプリケーションのメタデータは、Oracleメタデータ・ストア(MDS)に格納されます。MDSの詳細は、管理者ガイドの「MDSリポジトリの管理」を参照してください。
特定のPortal Frameworkアプリケーションについては、exportMetadata
コマンドを使用して、MDSに格納されているすべてベース・ドキュメントとそのカスマイズあるいは特定のツールまたはサービスのメタデータをエクスポートすることができます。
例:
exportMetadata(application='myWebCenterApp', server='WC_CustomPortal', toLocation='/tmp/myrepos', docs='/oracle/webcenter/**')
ここで:
application
: メタデータをエクスポートするPortal Frameworkアプリケーション名(例: myWebCenterApp
)。
server
: Portal Frameworkアプリケーションをデプロイするサーバー(例: WC_CustomPortal
)。
toLocation
: ソース・パーティションから選択したドキュメントをエクスポートする先のターゲット・ディレクトリ。toLocation
パラメータは、異なるサーバー間でメタデータを移行するための一時ファイル・システムとして使用できます。
docs
: ドキュメントの完全修飾名とドキュメント名パターン(*および**のパターン)のカンマ区切りリスト。
この例では、"docs='/oracle/webcenter/**
"はMDSでメタデータを格納しているすべてのOracle WebCenter Portalのツールおよびサービスに対して必要なドキュメントをエクスポートします。
注意: "docs='/oracle/webcenter/** "コマンドは、ポートレットのカスタマイズやパーソナライズ、またはconnections.xmlやadf-config.xml などの構成ファイルへの変更はエクスポートしません 。
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構文の詳細と例は、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のexportMetadataに関する項を参照してください。
WLSTコマンドの実行方法の詳細は、第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」を参照してください。
ベース・ドキュメントとカスタマイズ・ドキュメントからなるメタデータは、次のパスに格納されます。
分析: /oracle/webcenter/analytics/**
お知らせ: /oracle/webcenter/collab/announcement/**
ブログ: /oracle/webcenter/blog/**
ドキュメント: /oracle/webcenter/doclib/**
および/oracle/webcenter/doclib/view/jsf/fragments/**
ディスカッション: /oracle/webcenter/collab/forum/**
一般設定: /oracle/webcenter/generalsettings/**
イベント: /oracle/webcenter/collab/events/**
外部アプリケーション: /oracle/webcenter/admin/**
およびoracle/adfinternal/extapp/**
インスタント・メッセージおよびプレゼンス: /oracle/webcenter/collab/rtc/**
リンク: /oracle/webcenter/relationship/**
言語: /oracle/webcenter/webcenterapp/**
リスト: /oracle/webcenter/list/**および/oracle/webcenter/list/view/jsf/regions/**
メール: /oracle/webcenter/collab/mail/**
ナビゲーション: /oracle/webcenter/navigationtaskflows/**
注意: /oracle/webcenter/note/**
ページ: /oracle/webcenter/page/** and /pageDefs/**
投票: /oracle/webcenter/collab/survey/**
ピープル・コネクション(コネクション): /oracle/webcenter/peopleconnections/connection/**
ピープル・コネクション(フィードバック): /oracle/webcenter/peopleconnections/kudos/**
ピープル・コネクション(プロファイル・ギャラリ): /oracle/webcenter/peopleconnections/personalweb/**
ピープル・コネクション (プロファイル): /oracle/webcenter/peopleconnections/profile/**
ピープル・コネクション (メッセージ・ボード): /oracle/webcenter/peopleconnections/wall/**
投票: /oracle/webcenter/collab/survey/**
最近のアクティビティ: /oracle/webcenter/recentactivity/**
リソース・アクション・ハンドラ: /oracle/webcenter/framework/service/**
RSSニュース・フィード: oracle/webcenter/rssviewer/**
スコープ: /oracle/webcenter/framework/scope/**
検索: /oracle/webcenter/search/**
セキュリティ: /oracle/webcenter/security/**
スマート・タグ: /oracle/webcenter/collab/smarttag/**
ポータル・ブラウザ: /oracle/webcenter/community/**
ポータル連絡先: /oracle/webcenter/people/**
サブスクリプション: /oracle/webcenter/notification/**
タグ: /oracle/webcenter/tagging/**
adf-config.xml、connections.xml: /META-INF/mdssys/cust/adfshare/adfshare/**
構成ファイルの更新は、Oracle WebCenter Portalのツールとサービスのメタデータの横の/oracle/webcenter/
ディレクトリの下に格納されません。これらのファイルに関連付けられたカスタマイズをエクスポートするには、exportMetadata
"docs='META-INF/mdssys/cust/adfshare/adfshare/**"
とともに実行します。付録A「adf-config.xmlおよびconnections.xml」も参照してください。
Portal Frameworkアプリケーションのツールとサービスのメタデータおよびカスタマイズをインポートするには、WLSTコマンドimportMetadata
を使用します。例:
importMetadata(application='myWebCenterApp', server='WC_CustomPortal', fromLocation='/tmp/myrepos', docs='/**')
ここで:
application
: メタデータをインポートするPortal Frameworkアプリケーション名(例: myWebCenterApp
)。
server
: アプリケーションがデプロイされるターゲット・サーバーの名前(例: WC_CustomPortal
)。
fromLocation
: ドキュメントがインポートされる元のソース・ディレクトリ。fromLocation
パラメータは、異なるサーバー間でメタデータを移行するための一時ファイル・システムの場所とすることができます。
docs
: ドキュメントの完全修飾名とドキュメント名パターン(*および**のパターン)のカンマ区切りリスト。
構文の詳細と例は、『WebLogic Scripting Toolコマンド・リファレンス』のimportMetadataに関する項を参照してください。
第1.13.3.1項「Oracle WebLogic Scripting Tool (WLST)コマンドの実行」も参照してください。
セキュリティの移行には、アイデンティティ・ストア、資格証明ストアおよびポリシー・ストアのPortal Frameworkアプリケーションから別のPortal Frameworkアプリケーションへの移動が含まれます。Portal Frameworkアプリケーションの移行プロセスは、初期設定のアプリケーション"WebCenter Portal"で説明されているものとまったく同じです。詳細は、次を参照してください。
Portal Frameworkアプリケーションに対するアプリケーションのスキーマ・データを移行またはバックアップするには、エクスポートおよびインポート・データベース・ユーティリティを使用します。この項には次のサブセクションが含まれます:
Oracle WebCenter Portalのコンポーネントでは、サポートされているデータベースに様々なスキーマをインストールすることが必要になります。Portal Frameworkアプリケーションでは、次の1つ以上のスキーマを使用できます。
WEBCENTER
: アプリケーションでタグ、リンク、リスト、投票およびピープル・コネクションを使用します
PORTLET
: ポートレット・プロデューサのデータおよびカスタマイズを格納します
ACTIVITIES
: アクティビティ・グラフおよび分析データを格納します
DISCUSSIONS
およびDISCUSSIONS_CRAWLER
: ディスカッションおよびお知らせを格納します
OCS
: Oracle WebCenter Content Serverにドキュメントを保存します
Portal Frameworkアプリケーションに関連付けられたデータをエクスポートするには、適切なデータベース・ユーティリティを使用します。
Oracleデータベースの場合、データベースのORACLE_HOME
/bin
に移動して、expdp
コマンドを実行します。
たとえば、WEBCENTERスキーマのエクスポート方法を示している例44-1
を参照してください。この例では、スキーマ・データをエクスポートする前に、エクスポートされたデータを格納するディレクトリを作成する必要があることを示しています。第44.1.10.1項「Portal Frameworkアプリケーションで使用されるスキーマの理解」にリストされているその他のスキーマに対しても、同様のコマンドを使用できます。
Oracle以外のデータベースの場合、製造元のドキュメントを参照してください。
例44-1 Oracle Data Pumpユーティリティ(WEBCENTERスキーマのエクスポート)
sqlplus "sys/password
@serviceid as sysdba" create or replace directory dmpdir as 'full_path_to_directory_on_file_system'; GRANT read,write ON directory dmpdir TO public; exit;DB_ORACLE_HOME
/bin/expdp \"sys/password
@serviceid as sysdba\" directory=dmpdir
dumpfile=wcp.dmp SCHEMAS=srcprefix
_WEBCENTER EXCLUDE=STATISTICS NOLOGFILE=Y
ここで:
DB_ORACLE_HOME
は、WebCenter Portalスキーマ(WEBCENTER
)のデータベースがインストールされるディレクトリです。
password
は、システム・データベース・ユーザーのパスワードです。たとえば、mydb1234
のように指定します。
serviceid
は、データベース接続のサービスIDです。
directory
は、ダンプ・ファイルが作成されるデータベース・マシン上の場所です。
dumpfile
は、エクスポートされたデータを含むファイルの名前を識別します。
SCHEMAS
は、エクスポートされるスキーマを識別します。インストール時に使用されたRCU接尾辞(_WEBCENTER
)を、ユーザーが指定した接頭辞とともに含めます。例: DEV_WEBCENTER
。
EXCLUDE=STATISTICS
は、表の統計をエクスポートしないことを指定します。
NOLOGFILE=Y
は、ログ・ファイルの作成を抑制します。
expdp
コマンドの詳細は、『Oracle Databaseユーティリティ』を参照してください。
Portal Frameworkアプリケーション・データをインポートするには、適切なデータベース・ユーティリティを使用します。
Oracleデータベースの場合、データベースのORACLE_HOME
/bin
に移動して、impdp
コマンドを実行します。
たとえば、WEBCENTERスキーマのインポート方法を示している例44-2
を参照してください。第44.1.10.1項「Portal Frameworkアプリケーションで使用されるスキーマの理解」にリストされているその他のスキーマに対しても、同様のコマンドを使用できます。
Oracle以外のデータベースの場合、製造元のドキュメントを参照してください。
例44-2 Oracle Data Pumpユーティリティ(WEBCENTERスキーマのインポート)
DB_ORACLE_HOME
/bin/sqlplus "sys/password
@serviceid
as sysdba" create or replace directory dmpdir as 'mydmpdirectory'; GRANT read,write ON directory dmpdir TO public; drop usertgtprefix
_WEBCENTER cascade; exit;DB_ORACLE_HOME
/bin/impdp \"sys/password
@serviceid
as sysdba\" directory=dmpdir
dumpfile=wcp.dmp
SCHEMAS=tgtprefix_WEBCENTER
ここで:
DB_ORACLE_HOME
は、WebCenter Portalスキーマ(WEBCENTER
)のデータベースがインストールされるディレクトリです。
password
は、システム・データベース・ユーザーのパスワードです。
serviceid
は、データベース接続のサービスIDです。
directory
は、ダンプ・ファイルを配置するデータベース・マシン上の場所です。
dumpfile
は、インポートするデータを含むファイルの名前です。
SCHEMAS
は、インポートするターゲット・スキーマを識別します。スキーマの名前は、インストール時に使用されたRCU接尾辞(_WEBCENTER
)に、ユーザーが指定した接頭辞を加えたものになります。例: DEV_WEBCENTER
。
SCHEMAS
パラメータは、ソースとターゲットのスキーマ名が一致するときに使用します。たとえば、両方のスキーマの名前はDEV_WEBCENTER
になります。
スキーマ名が一致しないときには、かわりにREMAP_SCHEMA
パラメータを使用します。詳細は、例41-3「WebCenter Portalスキーマ・データのインポート(ソースとターゲットのスキーマ名が異なる場合)」を参照してください。
impdp
コマンドの詳細は、『Oracle Databaseユーティリティ』を参照してください。
データベース・ハードウェアを消失した場合や、ファイルやデータベースから誤ってデータを削除した場合などの障害からデータをリカバリするには、Portal Frameworkアプリケーションを頻繁にバックアップすることが重要です。バックアップの頻度は、アプリケーションに格納されている基礎となる情報が特定の顧客アプリケーションでどのくらいの頻度で変更されるか、およびどのくらいの時間と情報量を消失しても許容されるかによって決まります。データが業務にとって非常に重要であり、障害発生時にはデータのリストアが必須である場合は、増分バックアップまたは部分バックアップを適用できます。
Portal FrameworkアプリケーションおよびWebCenter Portalコンポーネントのバックアップとリカバリは、データベースのエクスポートおよびインポート・ユーティリティ、および様々な他のツールから管理できます。詳細は、管理者ガイドの「詳細管理: バックアップおよびリカバリ」を参照してください。