1 Oracle TimesTen In-Memory Databaseの概要

Oracle TimesTen In-Memory Database (TimesTen)は、高速なレスポンスとスループットのためのメモリーが最適化されたリレーショナル・データベースです。1つ以上のインメモリー・データベース、SQLリレーショナル・データベース、ACID準拠データベースを作成できます。このデータベースは、実行時に全体がメモリーに常駐し、リカバリおよび再起動できるようにファイル・システムに保持されます。

  • クラシック・モードのOracle TimesTen In-Memory Database (TimesTen Classic)は、アプリケーションの応答性とハイスループットを実現する、メモリーが最適化されたリレーショナル・データベースです。トランザクションのレプリケーションによって、インメモリー・データベースの高可用性が実現されます。

  • グリッド・モードのOracle TimesTen In-Memory Database (TimesTen Scaleout)は、メモリー内データの高速アクセス、フォルト・トレランスおよび高可用性を実現するために連携するTimesTen Scaleoutインスタンスを実行している相互接続されたホストのグリッドです。K-safetyでは、データのコピー数を定義して、様々なフォルトがあっても(データの単一のコピーにアクセス可能なかぎり)データベースが動作し続けるようにすることで、フォルト・トレランスが提供されます。グリッドには1つ以上のデータベースが含まれ、各データベースはグリッドのすべてのインスタンス間で分散されます。

  • キャッシュは、パフォーマンス重視のOracleデータベースのサブセットをキャッシュしてアプリケーション層でのレスポンス時間を短縮するのに最適です。キャッシュ表は、読取り専用または更新可能にすることができます。アプリケーションでは、標準SQLを使用してキャッシュ表の読取りおよび更新を行い、キャッシュとOracle Database間でデータの同期が自動的に実行されます。キャッシュによって、リレーショナル・データベースの十分な汎用性と機能性、Oracleデータベースとのキャッシュ一貫性の透過的な維持、および高パフォーマンスのインメモリー・データベースがアプリケーションに提供されます。

次の項では、TimesTenの概要を示します。