データベース設定を最適化するためのシミュレーションの作成

データベースのパフォーマンスは多くのパラメータによって異なります。様々なデータベース・パラメータの最適値に到達するには、データベースに異なる組合せのパラメータ値を適用してパフォーマンス統計の変化を確認することでシミュレーションを作成できます。Oracle Hyperion Calculation Managerには、シミュレーションごとに取得するパフォーマンス統計を分析し、それらのパフォーマンス統計のレポートを作成するオプションが用意されています。

注:

ブロック・ストレージ・アプリケーション・データベースのシミュレーションを作成できます。

シミュレーションおよびシミュレーション・レポートを作成するには:

  1. システム・ビューで、「データベース・プロパティ」アイコンをクリックします。
  2. 「エンタープライズ・ビュー」で、Oracle Hyperion Planningアプリケーション・タイプと、シミュレーションを作成するデータベースを含むアプリケーションを展開します。
  3. プラン・タイプを右クリックし、「DB設定の調整」を選択します。
  4. 「タスクの選択」で、「アウトライン・プロパティのシミュレーションの新規作成」を選択し、「次」をクリックします。
  5. 「シナリオの初期化」で、次のタスクを実行します。
    1. 実行する繰返しの数を入力します。(最小値は1で、最大値は6です。)
    2. 各繰返しを開始するに実行するルールを入力または選択します。
    3. 各繰返しに実行するルールを入力または選択します。
    4. 各繰返しに実行するルールを入力または選択します。
    5. シミュレーション中にログ・ファイルに書き出すエラーのタイプを指定するには、次のエラー・メッセージ・レベルのいずれかを選択します。
      • シミュレーション中にサーバーが実行するルーチン・アクションを取得する場合は「情報」

      • サーバーによる重大でないと思われる条件を取得する場合は「警告」

      • シミュレーションの実行中に発生したエラーを取得する場合は「エラー」

      • シミュレーション中に計算統計に関する詳細情報を取得する場合は「詳細」

      • シミュレーション中に計算統計の要約を取得する場合は「要約」

      • シミュレーション中に情報またはエラーを取得しない場合は「なし」

    6. 各シミュレーション後に、新規データベースを作成するかどうかを選択します。
    7. 「次」をクリックします。
  6. 「繰返しパラメータの設定」で、次のパラメータの初期値および増分値を設定します。
    • データ・キャッシュ設定: 非圧縮データ・ブロックを保持するメモリー内のバッファです。

    • インデックス・キャッシュ設定: インデックス・ページを保持するメモリー内のバッファです。キャッシュに割り当てられているメモリー量に同時に依存するメモリー内のインデックス・ページ数。

    • バッファ・サイズ: データベース・バッファは、抽出された行データ・セルを評価の前に保持するデータベースごとのサーバー・バッファです。各データベースには、変更できるKB単位の取得バッファ設定があります。デフォルトのバッファ・サイズは、32-bitプラットフォームでは10KB、64-bitプラットフォームでは20KBです。バッファのサイズを増やす場合、サイズ制限は100,000KBに設定されていますが、100KBを超えないことをお薦めします。

    • ソート・バッファ・サイズ: 取得中にソートするデータを保持するサーバー・バッファのサイズ(KB単位)を指定します。データベースごとにバッファ・サイズを調整できます。デフォルトのバッファ・サイズは、32-bitプラットフォームでは10KBに設定され、64-bitプラットフォームでは20KBに設定されます。

  7. 「完了」をクリックします。

    検証エラーがない場合、「レポートの表示」タブに次の情報が表示されます。

    • 「使用可能な統計」領域で、次の情報を表示できます。

      • ランタイム統計: このタブには、平均クラスタ率や繰返し当たりのインデックス・キャッシュ・ヒット率などのデータベース固有のパラメータが含まれます。

      • 実行時間統計: このタブには、各繰返しで実行した各ルールの実行時間(秒単位)が表示されます。

    • 「統計チャート」領域で、各繰返しで各ルールの実行に要した時間(秒単位)の折れ線グラフ、棒グラフまたは縦棒グラフを表示できます。

    • 「要約」領域の「繰返し詳細」タブで、データおよびインデックス・キャッシュ設定やバッファ・サイズなどの各繰返しに対して設定したパラメータの詳細を確認できます。

      「ディメンション」タブで、ディメンションの名前とタイプ(密または疎)、各ディメンションのメンバー数、各ディメンションに格納されるメンバー数など、各繰返しで使用されるディメンションとメンバーに関する情報を表示できます。

    • 「ログ」領域の「チャート」タブで、各繰返しの各ルールに対して生成されるログ・メッセージのタイプの折れ線グラフ、棒グラフまたは縦棒グラフを表示できます。

      「ログ」タブで、各繰返しの各ルールのログ・メッセージのテキストを表示できます(存在する場合)。ルール、繰返しおよびメッセージ・レベルでログ・テキストをフィルタできます。

  8. 「レポートの表示」タブの表示中にいずれかのデータベース・パラメータを変更するには、「概要」タブを選択できます

    データベース・パラメータを変更し、シミュレーションを再実行します。これを行った後、新しいレポートが表示されます。

  9. シミュレーション・レポートをエクスポートするには、「ファイル」、「エクスポート」の順に選択します。XMLファイルの名前を入力します。
  10. シミュレーション・レポートをインポートするには、「タスクの選択」で、「インポート/ロード・シミュレーション・レポート」を選択します。