基本的な設計上の考慮事項

  • データ監査機能がビジネス要件に含まれていない場合、データ監査を無効にすることをお薦めします。データ監査表が10GBを超えるアプリケーションでは、パフォーマンスの低下が認められています。

    ヒント:

    メンバーの監査を無効にするには、メタデータ・ファイルですべてのメンバーについてEnableDataAudit属性をNに変更します。

  • 設計の悪いルールの危険(ルールによるデータ爆発など)を回避するため、本番環境にロードする前にルールをテストする必要があります。システム・パフォーマンスを許容範囲に収めるには効率的なルールが重要です。

  • Oracle Hyperion Financial Managementでは、サブキューブがRAMに格納されている間にそれを介してすべての処理を実行するため、サブキューブが大きいほどパフォーマンスへの影響は大きくなります。可能なかぎりサブキューブのサイズを最小化してください。たとえば、最適なシステム・パフォーマンスを確保するために、サブキューブが基本レコードの制限200,000件を超えないようにします。

  • Financial Managementアプリケーションでゼロをロードしたり、ゼロを計算したりすることはお薦めしません。ゼロはデータとして保管されるため、データベース・サイズが増えてパフォーマンスに影響する場合があります。Financial Managementには、1000などの数値情報のみ格納してください。Oracle Hyperion Financial Managementユーザーズ・ガイドのデータ・ファイルに関する項を参照してください。

  • Financial Managementが正常にシャット・ダウンされない場合、再起動時に一時ファイルが残っていることがあります。最適なパフォーマンスを確保するには、Financial Managementを起動する前に、Financial Management Serverの作業用フォルダから*.db.*の付くファイル名をすべて削除することをお薦めします。

  • データ・グリッドまたはプロセス単位に複数のドキュメントを添付する場合、1つのセルに添付するドキュメントは3つ以下にすることをお薦めします。データベースに与えるパフォーマンスの影響を制限するために、各ドキュメントのサイズは100K未満にする必要があります。

    ヒント:

    アプリケーションを作成するときに、ユーザーごとにドキュメントの添付のサイズ制限や最大数を設定できます。この制限は、アプリケーション・メタデータのAppSettings属性で設定できます。

  • 「すべてを連結」オプションは、適切な状況下でのみ使用します。このオプションを使用すると、NoDataのエンティティがスキップされないため、連結パフォーマンスに重大な影響を及ぼす可能性があります。

    ヒント:

    ロジックまたは連結が必要なエンティティのみが更新されるため、「連結(変更したデータのみ連結)」が最も効率的なオプションです。「データのあるものすべてを連結」オプションは、メタデータの変更後にシステム・ステータスを「OK SC」から「OK」に更新するのに便利です。詳細は、Oracle Hyperion Financial Managementユーザーズ・ガイドの連結オプションを参照してください。