Oracle Hyperion Financial Managementは、アプリケーション・データを格納するためにリレーショナル・データベースを必要とします。各Financial Managementアプリケーションには、表、インデックス、ストアド・プロシージャなどの一連のオブジェクトが含まれます。このようなオブジェクトの数とサイズは、ユーザーのデータセット、アプリケーションの設計およびレポート要件に応じて異なるため、データベースを設定するために具体的なルール・セットを指定することは困難です。この項では、Oracleデータベースへのデプロイ時に発生する2つの最も一般的な問題について説明します:
必要な数のデータベース接続をサポートするためのメモリーが不足しているOracle DB
レポート作成および連結時の低パフォーマンス
これらの問題はいずれも不適切なOracleパラメータの設定および構成に端を発します。大きすぎるシステム・グローバル領域(SGA)を作成すると、ユーザーの接続およびアクティビティをサポートするための空き物理メモリーの量が制限されます。反対に、小さすぎるSGAを作成すると、余計なディスク・アクセスが発生してパフォーマンスが低下します。
この項では、一般的なデータベースをモニタリングしてパフォーマンスを最大化するために適切な初期化設定を決定するプロセスを見ていきます。データセット、ワークロードおよびアプリケーションの設計に対する変更に対応するには、このプロセスを定期的に繰り返す必要があります。
Oracle 11gでは、データベースをモニタリングおよびチューニングするプロセスが以前のバージョンよりもずっと簡単になっています。Oracle Enterprise Manager (Data ControlとGrid Controlの両方)を使用して、データベース・パフォーマンスをモニター、診断およびチューニングすることをお薦めします。正確なインスタンスの統計を取得するには、Oracleデータベースの自動メンテナンス・タスクを有効にすることをお薦めします。
データベース起動直後にチューニングを実行しないことが非常に重要です。その時点で、バッファ・キャッシュは空であり、統計は収集されていません。常に、Financial Managementアプリケーションのアクティビティ期間後にデータベースをテストしてチューニングします。