出資比率の計算プロセス

出資比率の計算プロセスでは、Shares%Ownedシステム勘定科目に格納された株式数を使用して出資比率が計算され、Voting%Ownedシステム勘定科目に格納された株式数を使用して支配比率が計算されます。プロセスでは、次のシステム勘定科目で選択された親の子孫が計算されます: 出資比率(POWN)、連結比率(PCON)、支配比率(PCTRL)、直接出資比率(DOWN)および連結メソッド(METHOD)。

また、次の式を使用して、少数比率(PMIN)の金額も計算されます:

Percent Consolidation (PCON) - Percent Ownership (POWN) = PMIN

これらのシステム生成の出資比率と連結の勘定科目、およびPOWNやPOWNMINなどの連結メソッドの詳細は、Oracle Hyperion Financial Management管理者ガイドを参照してください。

出資比率

出資比率(POWN)は、他のエンティティが直接的または間接的に保有する、エンティティの議決権のない株式の比率です。Shares%Owned勘定科目に格納されている株式の値に基づいて、出資比率が計算されます。計算結果は、ICPディメンションを使用して、親のPOWNシステム勘定科目に保管されます。たとえば、エンティティAの計算結果が90%の場合、ICP=Aの親エンティティのPOWN勘定科目に90が保管されます。

コントロール比率

支配比率(PCTRL)は、他のエンティティが直接的または間接的に保有する議決権株式に基づいたエンティティの比率です。Voting%Owned勘定科目に格納されている株式の値に基づいて、各子孫を支配する選択した親の持株会社の比率が計算されます。計算結果は、ICPディメンションを使用して、親のPCTRLシステム勘定科目に格納されます。たとえば、エンティティAの計算結果が80%の場合、ICP=Aの親エンティティのPCTRL勘定科目に80が保管されます。

直接出資比率

直接出資比率(DOWN)は、各エンティティが所有する株式のうち議決権のない通常株式の比率です。Shares%Owned勘定科目の株式の値に基づいて比率が計算されます。計算結果は、ICPディメンションを使用して、DOWNシステム勘定科目に格納されます。

たとえば、エンティティ002のICPがholdingでShares%Owned勘定科目の値が80(持株会社がエンティティ002の80%を所有している)の場合、Entity=Group1のICP=AのDOWN勘定科目に80が格納されます。

連結比率

連結比率(PCON)は、親に連結されるエンティティの値の比率です。システムは、連結メソッド・メタデータ表で定義されているメソッドを使用して、各エンティティに適用する連結比率を決定します。連結メソッドがエンティティに割り当てられていない場合や、エンティティに割り当てられているメソッドがUsedByCalcRoutineのマークが付いたメソッドと一致しない場合は、支配比率に応じて連結比率が使用されます。

たとえば、Custom1=Global、ICP=001のMethod勘定科目の値が1で、連結メソッド表で、Globalメソッドに対応する連結比率が100%である場合、ICP=001のPCON勘定科目に100が格納されます。

連結メソッド

連結メソッドは、エンティティのデータをその親に連結する方法を決定するための一連のルールです。このメソッドは、UsedbyCalcRoutine属性が含まれる連結メソッド・メタデータ表の支配比率と連結メソッドに基づいて提案されます。支配比率が計算される各エンティティには、表で指定されている連結メソッドの支配比率に応じて、連結メソッドが割り当てられます。たとえば、エンティティAに対して計算されたコントロール比率が75%で、コントロール比率が50%-100%の場合の連結メソッドにGLOBALメソッドが割り当てられている場合、Custom1=GLOBAL、ICP=Aの親エンティティのMethod勘定科目に1が保管されます。

ただし、親エンティティの持株会社には、このルールが適用されません。持株会社に対しては、連結メソッドの決定に支配比率は使用されません。かわりに、IsHoldingMethod属性が含まれる連結メソッドが割り当てられます。