カスタム・ドライバ式の例

カスタム・ドライバ式の例では、次の値が想定されています:

  • ステージ1のディメンション: GL_ Department x GL_Account

  • ステージ2のディメンション: ACT_ Department x ACT_Activity

Oracle Hyperion Profitability and Cost Managementの計算スクリプト生成プロセスにより、このドライバを使用するソースのカスタム・ドライバに定義されたスクリプトが挿入されます。システム生成のスクリプトにより、ソースにアタッチされた割当ロジックに定義されているソースと宛先の組合せを正確に示すためのFIX文が作成されます。

カスタム・ドライバ・スクリプトではこのFIXを作成する必要はありませんが、利用することはできます。また、FIXを変更し、宛先ソース割当グローバルのメジャーの場所に通常定義されているものとは異なる場所のデータを参照することも可能です。

カスタム・ドライバの一般的な使用方法は、通常の4つ以外の場所に保管されているデータを参照する権限によって異なります。これにより、ユーザーは、階層のより高いレベルまたはより少ない交差のドライバ・メジャーへのアクセスが可能になります。

CalculatedDriverValueメジャーにより計算されるデフォルトのFIX文は、ソースと宛先の間のリンクを反映します。サンプル・ステージを使用し、システム生成のスクリプトにより作成されたFIXを次に示します:

GL_Department.member x GL_Account.member x ACT_Department.member x ACT_Activity.member

ここで、各ディメンションのディメンション・メンバーは、実行中の配賦のソース交差および宛先交差を示します。

後続の例では、このデフォルトのFIXを変更して、別の場所からドライバ・メジャーを取得します。デフォルトのFIXで参照されているメンバーが目的に一致している場合は、上書きする必要はありません。

例1: 宛先ディメンションの1つのみと、他の場所にあるNoMember(この場合はACT_Department)に存在するドライバ・メジャーを参照

"CalculatedDriverValue" = "DriverMeasure" ->"[ACT_Activity.NoMember] ->"[ GL_Department.NoMember] ->"[ GL_Account.NoMember];

この式は、平方フィート、メーターまたは人数など、部門全体のドライバ値が1つの場合に使用します。

例2: 宛先ディメンションのいずれかの親と、他のディメンションにあるNoMemberに存在するドライバ・メジャーを参照:

"CalculatedDriverValue" = "DriverMeasure" ->"[ACT_Activity.NoMember]"->"(@PARENT(ACT_Department)" ->"[ GL_Department.NoMember] ->"[ GL_Account.NoMember];

また、@ANCSET関数を使用して値を取得する祖先の世代を参照することもできます。この例において、ドライバは、宛先のDepartmentメンバーの世代2の祖先からDriverMeasure値が取得されます:

"CalculatedDriverValue" = "DriverMeasure" ->"[ACT_Activity.NoMember]"->"(@ANCEST(ACT_Department, 2)" ->"[ GL_Department.NoMember] ->"[ GL_Account.NoMember];

その他の一般的な使用方法は、ソース/宛先の組合せの特性におけるドライバ値の計算を入力するためのものです。このオプションを使用すると、配賦に関連する交差の特性に基づき、ドライバを特定の状況に適合させることができます。

例3: 1つの宛先メンバーのUDAに基づいてドライバ計算の異なるメジャーを参照:

IF(@ISUDA(Activity,"UDA1"))

"CalculatedDriverValue" = {Measure1->Destination};

ELSE IF (@ISUDA(Activity,"UDA2"))

"CalculatedDriverValue" = {Measure2->Destination};

ELSE IF (@ISUDA(Activity,"UDA3"))

"CalculatedDriverValue" = {Measure3->Destination};

ENDIF;

この式は、製品フォーム係数または顧客分類など、宛先の特性からドライバ式を入力する場合に使用します。この例の次の構文に注意してください: ‘{Measure1->Destination}’は、通常のOracle Essbaseの計算スクリプト構文と一致しません。中かっこ({ })を使用すると、Profitability and Cost Managementでの->Destinationの解釈が簡単になり、ターゲットとなる実際の宛先との置換えが可能になります。Essbaseにスクリプトがデプロイされると、Profitabilityにより適切なメンバー参照および構文が挿入されます。