Profitability and Cost Managementのディメンションについて

Oracle Hyperion Profitability and Cost Managementでは、Profitabilityアプリケーション・コンソールで作成されたディメンションとメンバーを使用して、Oracle Essbaseアプリケーション・アウトラインのビジネス・モデルの様々な構造要素を表します。

すべてのタイプのProfitability and Cost Managementアプリケーションによって使用されるディメンションを次に示します:

  • ビジネス・ディメンション - 部署、勘定科目、アクティビティ、顧客、製品などの、ビジネス固有のモデル要素を表します。これらは1つ以上のステージまたはモデルに適用できます。

  • POVディメンション - 年、シナリオ、期間、バージョンなどの、モデルの特定の視点またはバージョンを識別します。バージョン・ディメンションを使用して、モデルの複数のバージョンを保持でき、モデルの代替(つまり仮定(What-if))シナリオ、または別の観点を作成できます

  • 属性ディメンション - ディメンション・メンバーの属性または品質に基づく分析を可能にします。属性は、製品のサイズや色など、データの特性を示します

  • 別名ディメンション(オプション) - ディメンションの定義に役立つ代替の名前、説明、言語またはその他のアイテムを割り当てるために使用されます

注:

管理元帳のルール・ディメンションと残高ディメンションはシード済のシステム・ディメンションで、システムの一部で許可される場合であっても(例: Profitabilityアプリケーション・コンソールでのディメンションの更新)、いかなる方法でも編集できません。これらのディメンションはシステムで使用するために予約されています。

データベース・アウトラインは、モデルのデータ構造を提供し、計算指示や式を含んでいます。Essbaseアウトラインのディメンションは階層型です。データはディメンションの交差に格納されます。詳細Profitabilityモデル内の各ステージには最大3つのディメンションを含めることができます。

注意:

メンバーは、同じディメンション内で繰り返すことはできません。ただし、複数のディメンション間では繰り返すことができます。

次の図に、Essbaseコンソールに表示されている、標準Profitability計算データベースのEssbaseアウトラインの例を示します。

図A-2 Essbaseの標準Profitabilityディメンションのアウトライン


Essbaseコンソールは、階層型のアウトラインに配置された一連のディメンションを示します。

作成できるディメンションおよびメンバーの数に物理的な制限はありませんが、ディメンション構造が大きくなると、パフォーマンス上の問題が発生することがあります。

ディメンションは、Profitabilityアプリケーション・コンソールで作成および管理しますが、モデル内で使用するには事前に作成しておく必要があります。Profitabilityアプリケーション・コンソールにより、Profitability and Cost Management管理者は、別の製品から既存のディメンションおよびメンバーを選択したり、モデル専用にディメンションおよびメンバーを新しく作成できます。複数の製品およびアプリケーション間で、汎用のデータを共有および更新できます。ディメンションとそのメンバーは、アプリケーションのデプロイ後にProfitability and Cost Managementアプリケーションで使用できます。

注意:

モデリング・プロセスを開始した後では、ディメンションおよびディメンション階層を追加または削除しないことをお薦めします。

各ディメンションには、ディメンション・タイプおよびディメンション名を指定する必要があります:

  • 「ディメンション・タイプ」は、ディメンションのプロパティで、定義済の機能をアプリケーションで使用可能にします。Profitability and Cost Managementのディメンション・タイプは、ディメンション・タイプを参照してください。

  • 「ディメンション名」は、ディメンションが持つ、組織またはビジネス上の内容を識別するためのものです。たとえば、「勘定科目タイプ」のディメンションには、「一般会計」や「勘定科目表」などのディメンション名を付ける場合があります。ディメンション名にディメンション・タイプを反映する必要はありませんが、反映することもできます。

    注:

    他のディメンションまたは階層のメンバー名として、システム・ディメンション・メンバー名を使用しないことをお薦めします。たとえば、DirectAllocationまたはGenealogyAllocationはAllocationTypeディメンションのシステム・メンバーです。モデルの他のディメンションではこれらの名前を使用しないでください。これはすべてのProfitability and Cost Managementアプリケーション・タイプにおいてよい習慣です。

    ディメンション・メンバー名には特殊文字を使用しないことを強くお薦めします。'_' (アンダースコア)および' ' (空白)文字はメンバー名でサポートされています。その他の特殊文字は機能しない可能性があるため、使用しないことをお薦めします。

Essbaseデータベースにデータ値を入力またはロードするには、データベースのすべてのディメンションのメンバーにデータ値を割り当てます。これをデータ値のディメンション交差と呼びます。ディメンション交差は、データベースの一意の場所またはセルを識別します。

ディメンションおよびメンバーの命名規則については、Oracle Hyperion Profitability and Cost Management管理者ガイドを参照してください。