Shared Servicesネイティブ・ディレクトリの移行オプション

移行のインポート・オプション

次に、Oracle Hyperion Shared Servicesのインポート・オプションを示します:

  • インポート操作 - オプションを選択します:

    • 作成 - ユーザー、グループおよび役割がターゲットに存在しない場合、作成します。ターゲットに存在する場合、作成操作は失敗します。グループ、役割およびプロビジョニングの関係を強化します。

    • 更新 - ユーザー、グループおよび役割を更新します。グループ、役割およびプロビジョニングの関係を置換します。

    • 作成/更新 - ファイル内のエンティティごとに作成操作を試行します。操作が失敗すると、更新操作が試行されます。

    • 削除 - インポートされるユーザー、グループおよび役割を更新します。グループ、役割およびプロビジョニングの関係を削除します。

      注:

      非アクティブ化されたユーザーを削除するには、ユーザーを最初にアクティブ化してから削除する必要があります。

      注:

      • Shared Servicesデータがソースから宛先に移行される場合、ソースと同じアプリケーション・グループの下にアプリケーションが登録されることを確認してください。

      • 「作成」または「更新」オプションを選択してソースから宛先に移行する場合、データは作成または更新されますが、削除されません。

      詳細は、アプリケーション・グループおよびアプリケーションでの操作を参照してください。
  • 「インポートを停止する前の最大エラー数」: インポート・プロセスを停止する前に許可するエラー数を指定します。

CSVファイル

インポート・ソース・ファイルはCSVファイルです。

CSVファイル・フォーマットは、カンマで区切られたフィールドを含んだ表データ・フォーマットで、二重引用符で囲まれています。Oracle Hyperion Enterprise Performance Management Systemライフサイクル管理では、Excel準拠のCSVファイルのみがサポートされています。Excelで出力するCSVファイルは、標準のCSVファイルとは次のように異なります:

  • 前後の空白が大きくなります。

  • バックスラッシュは特殊文字ではなく、エスケープしません。

  • 引用符で囲まれた文字列内の引用符は、円記号(バックスラッシュ)ではなく二重引用符でエスケープします。

ExcelはデータをCSVフォーマットにする前に変換します。

ExcelはCSVファイルで次のような変換を行います。

  • タブはシングル・スペースに変換されます。

  • 改行は常に"\n"して示されます。

  • 12桁以上の桁数は切り捨てられた科学表記で示されます。

次のエンティティに対して別々のCSVファイルを使用できます:

  • ユーザー

  • グループ

  • 役割

  • プロビジョニング情報

  • 委任リスト

CSVファイル内の各セクションは、エンティティとヘッダーの2つの必須の行により識別されます。エンティティ行は、頭に#(シャープ)文字の付いた事前定義エンティティ名により識別されます。ヘッダー行は、エンティティ行に続きます。ヘッダー行は、カンマで区切られたエンティティの事前定義属性のリストです。

ヘッダー行の属性の順序に意味はありません。ただし、ヘッダー行に続くデータ行では、ヘッダー行が属性を提示する順序でデータを提示する必要があります。データが指定されていない場合は、カンマを使用して値が設定されていないことを示します。エンティティ行、ヘッダー行、およびデータ行には、処理に必要が情報が表示されます。

CSVファイルで作成、更新、および削除の操作を行うために、次の境界が適用されます。

  • ユーザー、グループおよび役割が処理されるのは、一度に1行のデータ・ラインである

  • グループ・メンバーは、1つのヘッダーと1つの親グループの下では複数のデータ・ラインが処理される

  • 役割メンバーは、1つのヘッダーと1つの親役割の下では複数のデータ・ラインが処理される

  • ユーザー・プロビジョニングは、1つのヘッダーと1つのグループまたはユーザーの下では複数のデータ・ラインが処理される

エラー処理は、プロセスの境界に基づいて行われます。プロセスの境界では、1つのエラーは1回の失敗としてカウントされます。

サンプルのCSVファイルおよび属性情報については、次の項を参照してください:

ユーザーのCSVファイル

ユーザーのCSVファイルのサンプル
#user
id,provider,login_name,first_name,last_name,description,email,internal_id,password,active
admin,Native Directory,admin,administrator,user,hss admin user,admin@hyperion.com,"native://DN=cn=911,ou=People,dc=css,dc=hyperion,dc=com?USER",{SHA}W6ph5Mm5Pz8GgiULbPgzG37mj9g=,true

このサンプルのユーザーのCSVファイルでは、ログイン名admin、名administrator、姓user、説明hss admin user、電子メールID admin@hyperion.com、内部ID "native://DN=cn=911,ou=People,dc=css,dc=hyperion,dc=com?USER"、暗号化パスワード{SHA}W6ph5Mm5Pz8GgiULbPgzG37mj9g=、およびアクティブtrueを使用したユーザーadminがネイティブ・ディレクトリに作成されます。

注:

CSVファイルで指定されているプレーン・テキスト・パスワードは、暗号化されています。

表J-3 ユーザー・エンティティの属性

属性 説明と例
id
ユーザーのID

例: admin

provider
オプション: ソース・ユーザー・ディレクトリの名前

例:

login_name
ユーザーのログイン名

例: admin

first_name
オプション: ユーザーの名前

例: administrator

last_name
オプション: ユーザーの姓

例: user

description
オプション: ユーザーの説明

例: hss admin user

email
オプション: ユーザーの電子メール・アドレス

例: admin@example.com

internal_id
ユーザーの自動生成された内部アイデンティティ

例: "native://DN=cn=911,ou=People,dc=css,dc=hyperion,dc=com?USER"

password
ユーザーのパスワード

例: {SHA}W6ph5Mm5Pz8GgiULbPgzG37mj9g=

active
ユーザーがアクティブ(true)か非アクティブ(false)かを示します

例: true

グループのCSVファイル

グループのCSVファイルのサンプル

#group
id,provider,name,description, internal_id
WORLD,Native Directory,WORLD,Contains all users,611

このサンプルのグループのCSVファイルでは、グループID WORLD、説明Contains all users、および内部ID 611を使用したWORLDグループがネイティブ・ディレクトリに作成されます。

表J-4 グループ・エンティティの属性

属性 説明と例
id
グループ識別子

例: WORLD

provider
オプション: グループのソース・ユーザー・ディレクトリ

例:

name
グループ名

例: WORLD

description
オプション: グループの説明

例: Contains all users

internal_id
グループの自動生成された内部アイデンティティ

例: 611

ノート: エクスポートされたコンテンツの内部ID列データを変更しないでください。

役割のCSVファイル

役割のCSVファイルのサンプル

#role
id,product_type,name,description
Viewer,hp–11.1.1,Viewer,Viewer

このサンプルの役割のCSVファイルでは、製品HP–11.1.1 (Oracle Hyperion Planning、バージョン11.1.1)に対する役割ID Viewer、役割名Viewer、および説明Viewerを使用した集約役割が作成されます。製品のタイプは、集約役割が属する製品を示します。

表J-5 役割エンティティの属性

属性 説明と例
id
役割の識別子

例: Designer_rep

product_type
役割が属する製品のタイプ(製品コード-製品のバージョンと指定)

例: HP–11.1.1

name
役割名

例: Viewer

description
オプション: 役割の説明

例: Viewer

プロビジョニングのCSVファイル

プロビジョニングのCSVファイルのサンプル

#provisioning
app_id,product_type,role_id,user_id,group_id
Planning,hp–11.1.1,Provisioning Manager,pturner,testgroup

このサンプルのプロビジョニングのCSVファイルでは、アプリケーション名Planningに対する役割割当てが作成されます。役割IDは、Provisioning Managerで、この役割は製品タイプHP–11.1.1に属します。ユーザー: pturnerおよびグループ: testgroupに、この役割がプロビジョニングされます。

表J-6 プロビジョニング・エンティティの属性

属性 説明と例
app_id
役割が属するアプリケーション

例: Planning

product_type
役割が属する製品のタイプ(製品コード-製品のバージョンと指定)

例: hp–11.1.1

role_id
一意の役割の識別子

例: native://DN=cn=HUB:2,ou=HUB,ou=Roles,dc=css,dc=hyperion,dc=com?ROLE

user_id
この役割にプロビジョニングされたユーザーの一意のID

例: pturner

group_id
この役割にプロビジョニングされたグループの一意のID

例: testgroup

委任リストのCSVファイル

委任リストのCSVファイルのサンプル

#delegated list
id,name,description,manager_id,manager_provider,user_id,user_provider,group_id,group_provider
testlist,testlist,my_list,admin,Native Directory,,testGroup,NativeDirectory
このサンプルの委任リストのCSVファイルでは、リストIDとリスト名: testlist、および説明: my_listを持つ委任リストが作成されます。ネイティブ・ディレクトリで定義されたユーザーadminは、このリストの委任管理者です。このリストでは、adminはネイティブ・ディレクトリで定義されたグループtestGroupを管理できます。

表J-7 委任リスト・エンティティの属性

属性 説明と例
id
リストID、通常はリスト名と同じ

例: testlist

name
委任リスト名

例: testlist

description
委任リストの説明

例: my_list

manager_id
リストを管理するユーザーまたはグループの一意のID。各マネージャは、別の定義で識別されている必要があります。

例: admin

manager_provider
マネージャの勘定科目を保管するユーザー・ディレクトリ

例: Native Directory

user_id
リストのユーザー・メンバーの一意のID。各メンバーは、別の定義で識別されている必要があります。

例: admin

user_provider
ユーザー・メンバーの勘定科目を保管するユーザー・ディレクトリ

例: Native Directory

group_id
リストのメンバーであるグループの一意のID。各メンバーは、別の定義で識別されている必要があります。

例: myGroup

group_provider
グループの勘定科目を保管するユーザー・ディレクトリ

例: Native Directory