Oracle Databaseリリース11.1では、このマニュアルの主な内容がOracle Databaseのセマンティク・テクノロジを含むように拡張されています。これらのテクノロジには、リリース10.2でサポートされていたResource Description Framework(RDF)と、現在のリリースで新しくサポートされるWeb Ontology Language(OWL)のサブセットが含まれます。
機能の拡張に加え、APIに関連するネーミング規則の一部が変化している場合があります。たとえば、データ型、ファンクション名およびPL/SQLパッケージ名でSDO_RDFを含む名前は、変更されている可能性があります。ただし、以前のリリースでサポートされていた名前を使用して作成されたアプリケーションは、引き続きすべて動作します。
注意: これらの変更は、このドラフトの内容の一部にのみ反映されていますが、このドラフトの編成および内容は、新しい機能と名前を反映するよう定期的に更新される予定です。 |
この項では、2008年11月にOracle MetaLinkで入手可能になったリリース11.1.0.7.0パッチに組み込まれている機能について説明します。
仮想モデルのサポート(1.3.8項を参照)
SEM_MATCHグラフ・パターンでの中カッコ構文(OPTIONAL構成要素のサポートを含む)(1.6.2項を参照)
SEM_MATCH問合せでのHINT0("hint-zero")の使用(1.6項を参照)
SEM_MATCHから戻される新しい列: id、_prefix、_suffix(1.6項を参照)
モデルおよびルール索引に対してセマンティク・ネットワーク索引を作成および管理する機能(1.8項を参照)。
SEM_APIS.BULK_LOAD_FROM_STAGING_TABLEプロシージャ: タスクIZC
、MBV
およびMBT
に対するflags
パラメータjoin_hint
内の新しいオプション(parallel=
n
)
ステージング表定義(少なくなった列数)および権限要件の簡略化(1.7.1項を参照)。
バルク・ロード中のイベント・トレースの簡易化(1.7.1.1項の新しいRDF$ET_TAB表の説明を参照)。
格納モデルは、OWL推論をサポートするように拡張されました。一部の内部データ構造と索引は、変更、追加および削除されました。これらの変更の結果、パフォーマンスも向上しています。
これらの変更の影響により、以前のリリースで使用していたセマンティク・データがある場合は、今回のリリースの新機能を使用する前に、そのデータを新規形式に移行することでアップグレードする必要があります。セマンティク・データは、1.11項に記載されている必須手順の一部としてアップグレードされます。
Web Ontology Language(OWL)ベースのオントロジの格納、検証および問合せに対応するためのサポートが追加されました。OWL DL言語のサブセットがサポートされます。
オントロジ・データを問い合せる場合、セマンティク関係を調査するSEM_MATCH、SEM_RELATED、SEM_DISTANCEなどのテーブル・ファンクションおよび演算子を使用できます。
ステージング表の使用とSEM_APIS.BULK_LOAD_FROM_STAGING_TABLEプロシージャのコールにより、セマンティク・データをバルク・ロードする場合のパフォーマンスを向上できます。詳細は、1.7.1項を参照してください。
オントロジをデータに関連付け、SEM_RELATED新規演算子(およびオプションでそのSEM_DISTANCE補助演算子)を使用することで、構文的な一致機能より優れたリレーショナル・データのセマンティク関連ベースの問合せを実行できます。SEM_INDEXTYPE新規索引タイプにより、セマンティク問合せのパフォーマンスが向上します。
Oracleセマンティク・テクノロジ・サポートに関連するタイプ、シノニムまたはPL/SQLパッケージを使用する前に、$ORACLE_HOME/md/admin/catsem10i.sql
または$ORACLE_HOME/md/admin/catsem11i.sql
スクリプトを実行する必要があります(1.11項を参照)。この手順により、セマンティク・テクノロジ・サポートに対応するリリース11.1のサポートがインストールされ、既存のリリース10.2のRDFデータはすべてリリース11.1の形式に移行されます。