ここでは、Oracle Spatialのトポロジ・データ・モデルおよびネットワーク・データ・モデルについて、Oracle Database 11g リリース1(11.1)の新機能および変更された機能について説明します。
ネットワーク分析を実行するために、ネットワークをパーティション化して、ネットワーク分析中に必要なパーティションを必要なときに自動的にロードできるオプションが提供されるようになりました。この方法は、以前にネットワークの編集と分析をするために使用していたインメモリー方式を補うものです。
注意: インメモリー方式は、次のリリースのSpatialでは非推奨になる予定です。今後の開発では、インメモリー方式のかわりに使用が推奨されているロード・オンデマンド方式が強化されます。 |
ロード・オンデマンド方式を使用する場合は、最初にネットワークを管理可能なサイズのパーティションに分割し、ロード・オンデマンドのJava APIを使用して分析を実行します。これにより、分析中に必要なパーティションが自動的にロードおよびアンロードされます。この方法を使用すると、メモリー制限が重要な要因になることはなく、Spatialで大規模なネットワークに対してネットワーク分析を実行できます。
ロード・オンデマンド分析およびネットワークのパーティション化については、5.7項を参照してください。
サブパスは、パスに沿った部分的なパスであり、ネットワーク分析操作の結果として作成されたり、ユーザーによって明示的に作成されます。サブパスの開始点および終了点は、リンクの索引と、パスにおける次のノードまでの距離の割合として定義されます。サブパスについては、5.3項を参照してください。
ユーザー独自のデータはユーザー・データ・メタデータ・ビューで定義することができ、Spatialによりユーザー・データと接続性情報が管理されます。各ユーザー・データ・エントリは、ノード表、リンク表、パス表およびサブパス表に列として格納されます。Spatialでは現在、VARCHAR2、INTEGER、NUMBER、SDO_GEOMETRYなどの単純なデータ型をサポートしています。
SDO_NET.GENERATE_PARTITION_BLOB、SDO_NET.GENERATE_PARTITION_BLOBSおよびSDO_NET.GET_PARTITION_SIZEの各サブプログラムのinclude_user_data
パラメータに関する情報を参照してください。
ネットワーク・データ・モデルのXML APIを使用してネットワーク分析を実行できます。Webサービス・リクエストは、Oracle SpatialのWebサービス(『Oracle Spatial開発者ガイド』を参照)を介してサポートされます。
ネットワーク・データ・モデルのXML APIのXMLスキーマについては、次のファイルを参照してください。
$ORACLE_HOME/md/doc/sdondmxml.zip