Oracle Multimediaには、使用可能な多数のスクリプトおよびサンプル・アプリケーションがあります。サンプルには、OCI、SQL、Java、PL/SQLおよびASP/VBScriptのサンプル・アプリケーション(デモ)が含まれています。これらのアプリケーションについては、次の項で簡単に説明します。
サンプル・アプリケーションは、Oracle Multimediaのインストール後に作成される次のディレクトリに格納されます。
LinuxおよびUNIXの場合
<ORACLE_HOME>/ord/img/demo
<ORACLE_HOME>/ord/im/demo/java
<ORACLE_HOME>/ord/http/demo/
Windowsの場合
<ORACLE_HOME>\ord\img\demo
<ORACLE_HOME>\ord\im\demo\java
<ORACLE_HOME>\ord\http\demo\
Oracle Multimediaをインストールすると、Oracle Multimedia Image OCI Cサンプル・アプリケーションを実行してイメージを変更することができます。また、このアプリケーションは、インストールが成功したかどうかを確認するテストとして使用することもできます。サンプル・アプリケーション・ファイルおよびREADME.txtファイルは、次のOracleホーム・ディレクトリにあります。
<ORACLE_HOME>/ord/img/demo(LinuxおよびUNIXの場合)
<ORACLE_HOME>\ord\img\demo(Windowsの場合)
Oracle Multimedia Image機能の詳細は、README.txtファイルを参照してください。この項では、Oracle Multimedia Image OCI Cサンプル・アプリケーションを実行する方法について説明します。
Image OCI Cサンプル・アプリケーションの実行
imgdemo.cファイルは、プログラムでのOracle Multimedia Image機能の使用方法を示すサンプル・アプリケーションです。このアプリケーションはC言語を使用して記述されており、Oracle Call Interface(OCI)を使用してデータベースにアクセスし、Oracle Multimedia Image機能を使用します。
このアプリケーションでは、imgdemo.binを操作します。imgdemo.binはdemoディレクトリに保存されているビットマップ(BMP)・イメージです。イメージ・ファイルがアプリケーションと同じディレクトリにある場合は、コマンドラインにイメージ・ファイル名をオプションで指定できます。いずれの場合でも、Oracle Multimediaによってイメージが操作されると、結果のイメージはimgdemo.outファイルに書き込まれ、ユーザーが指定した一般的なレンダリング・ツールで表示できます。
アプリケーションを実行すると、デフォルト・データベースのSCOTTスキーマ内でIMGDEMOTABという名前の表が削除されてから再作成されます。この表を使用してアプリケーション・データが管理されます。表が作成されると、イメージ・ファイルへの参照が表に挿入されます。次に、そのデータが表にロードされ、ORDImageのprocessCopy( )メソッドを使用してJFIFに変換されます。
イメージのプロパティが、setProperties( )メソッドを使用してデータベース内に抽出されます。setProperties( )メソッドがコールされた後、UPDATE文が発行されます。setProperties( )のコールでは、そのタイプの属性のローカル・コピーのみが更新されるため、オブジェクトの属性を永続的に格納するには、UPDATE文が必要になります。
アプリケーションを終了しても、imgdemo.outファイルは現行のディレクトリに残ります。また、IMGDEMOTAB表も、データベースのSCOTTスキーマ内に残ります。
次に、process( )メソッドを使用して、データベース内でイメージの切取りおよびスケール変更が行われます。この処理の後で、変更をコミットする更新が行われます。アプリケーションによって、ピクセル位置(100,100)を起点として、幅100ピクセル、高さ100ピクセルの範囲のイメージが切り取られます。このサブイメージは、元のサイズの2倍に拡大された後、ファイル・システム内のimgdemo.outファイルに書き込まれます。
次のようにimgdemoをコマンドラインに入力してアプリケーションを実行します。
$ imgdemo <optional-image-filename>
アプリケーションを実行すると、その進行状況についてのメッセージが表示され、正しく設定されなかった場合はエラーが表示されます。表示される可能性があるメッセージは次のとおりです。
Dropping table IMGDEMOTAB... Creating and populating table IMGDEMOTAB... Loading data into cartridge... Modifying image characteristics... Writing image to file imgdemo.out... Disconnecting from database... Logged off and detached from server. Demo completed successfully.
アプリケーションでエラーが発生する場合、Oracle Multimediaソフトウェアが正しくインストールされていないか、またはデータベースが起動されていない可能性があります。アプリケーションが正常に終了すると、元のイメージと結果のイメージ(前述のとおり、切取りとスケール変更が行われた状態)を一般的なイメージ・レンダリング・ツールで表示できます。
Oracle Multimediaをインストールすると、3つのJavaサンプル・アプリケーションを利用できます。次の方法があります。
Oracle Multimedia IMExampleサンプル・アプリケーション
IMExampleアプリケーションは、オーディオ、ビデオ、イメージおよびメディア(ORDDoc)・クライアント側Javaクラスの使用方法の習得を支援するために提供されます。このアプリケーションによって、独自のJavaアプリケーションを作成できるようになります。このJavaサンプル・アプリケーションでは、サンプル・スキーマを使用して、ORDAudio、ORDVideo、ORDImageおよびORDDoc Javaオブジェクトの使用方法のデモを行います。サンプル・アプリケーション・ファイルおよびREADME.txtファイルは次のディレクトリにあります。
<ORACLE_HOME>/ord/im/demo/java(LinuxおよびUNIXの場合)
<ORACLE_HOME>\ord\im\demo\java(Windowsの場合)
このサンプル・アプリケーションの実行方法に関する要件および手順については、README.txtファイルを参照してください。このアプリケーションのインストール方法および使用方法の詳細は、第5章を参照してください。
Oracle Multimedia Javaサーブレット・フォト・アルバム・サンプル・アプリケーション
Javaサーブレット・フォト・アルバム・アプリケーションでは、Oracle Multimedia Servlets and JSP Java APIを使用してマルチメディア・データをアップロードおよび取得する方法を示します。サンプル・アプリケーション・ファイルおよびREADME.txtファイルは次のディレクトリにあります。
<ORACLE_HOME>/ord/http/demo/servlet(LinuxおよびUNIXの場合)
<ORACLE_HOME>\ord\http\demo\servlet(Windowsの場合)
このサンプル・アプリケーションの実行方法に関する要件および手順については、README.txtファイルを参照してください。このアプリケーションのインストール方法および使用方法の詳細は、3.2項を参照してください。
Oracle Multimedia JavaServer Pages(JSP)フォト・アルバム・サンプル・アプリケーション
JSPフォト・アルバム・アプリケーションでは、Oracle Multimedia Servlets and JSP Java APIを使用してマルチメディア・データをアップロードおよび取得する方法を示します。サンプル・アプリケーション・ファイルおよびREADME.txtファイルは次のディレクトリにあります。
<ORACLE_HOME>/ord/http/demo/jsp(LinuxおよびUNIXの場合)
<ORACLE_HOME>\ord\http\demo\jsp(Windowsの場合)
このサンプル・アプリケーションの実行方法に関する要件および手順については、README.txtファイルを参照してください。このアプリケーションのインストール方法および使用方法の詳細は、3.3項を参照してください。
Multimedia Tag Libraryの使用方法の詳細は、Oracle Application Server JP Documentation Libraryの『Oracle Application Server Multimedia Tag Library for JSPユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』を参照してください。
Oracle Multimediaをインストールすると、2つのPL/SQLサンプル・アプリケーションを利用できます。次の方法があります。
Oracle Multimedia PL/SQL Web Toolkitフォト・アルバム・サンプル・アプリケーション
PL/SQL Web Toolkitフォト・アルバム・アプリケーションでは、PL/SQL Web ToolkitおよびPL/SQL Gatewayを使用して、イメージ・データをアップロードおよび取得する方法を示します。SQLスクリプトおよびREADME.txtファイルは次のディレクトリにあります。
<ORACLE_HOME>/ord/http/demo/plsqlwtk(LinuxおよびUNIXの場合)
<ORACLE_HOME>\ord\http\demo\plsqlwtk(Windowsの場合)
このサンプル・アプリケーションの実行方法に関する要件および手順については、README.txtファイルを参照してください。このアプリケーションのインストール方法および使用方法の詳細は、3.1項を参照してください。
PL/SQL Gateway用のOracle Multimedia Code Wizardサンプル・アプリケーション
PL/SQL Gateway用のCode Wizardアプリケーションを使用すると、任意のOracle Multimediaオブジェクト型を使用してデータベースに格納されたメディア・データをアップロードおよび取得するPL/SQL GatewayのPL/SQLプロシージャを作成できます。SQLスクリプトおよびREADME.txtファイルは次のディレクトリにあります。
<ORACLE_HOME>/ord/http/demo/plsgwycw(LinuxおよびUNIXの場合)
<ORACLE_HOME>\ord\http\demo\plsgwycw(Windowsの場合)
このサンプル・アプリケーションの実行方法に関する要件および手順については、README.txtファイルを参照してください。このアプリケーションのインストール方法および使用方法の詳細は、第4章を参照してください。
Oracle Multimediaでは、Oracle Multimedia ASP/VBScriptフォト・アルバム・サンプル・アプリケーションも用意されています。このアプリケーションは、Microsoft Active Server Pages(ASP)およびVisual Basic Scripting(VBScript)を使用してマルチメディア・データをアップロードおよび取得する方法を示します。サンプル・アプリケーション・ファイルおよびREADME.txtファイルは次のディレクトリにあります。
<ORACLE_HOME>/ord/http/demo/asp(LinuxおよびUNIXの場合)
<ORACLE_HOME>\ord\http\demo\asp(Windowsの場合)
このサンプル・アプリケーションの実行方法に関する要件および手順については、README.txtファイルを参照してください。このアプリケーションのインストール方法および使用方法の詳細は、3.4項を参照してください。
その他のOracle Multimediaサンプル・アプリケーションは、Oracle Technology Networkの次のOracle Multimedia Webページから入手できます。
http://www.oracle.com/technology/sample_code/products/intermedia/