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Oracle Database PL/SQLパッケージ・プロシージャおよびタイプ・リファレンス
11g リリース1(11.1)
E05686-02
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90 DBMS_PREPROCESSOR

DBMS_PREPROCESSORパッケージは、後処理された形式でPL/SQLユニットのソース・テキストの出力または取出しを行うためのインタフェースを提供します。

この章では、次の項目について説明します。


DBMS_PREPROCESSORの使用方法


概要

次の3つのスタイルのサブプログラムがあります。

  1. スキーマ名、ユニット・タイプ名およびユニット名を使用するサブプログラム

  2. 任意のPL/SQLコンパイル・ユニットのソース・テキストを含むVARCHAR2の文字列を使用するサブプログラム

  3. 任意のPL/SQLコンパイル・ユニットのセグメント化されたソース・テキストを含むVARCHAR2の索引付き表を使用するサブプログラム

1つ目のスタイルのサブプログラムは、保存されたPL/SQLユニットの後処理済ソース・テキストの出力または取出しのために使用されます。ユーザーは、このユニットの元のソース・テキストを表示するための権限が必要です。また、ユーザーは、ユニットが定義されているスキーマ、ユニット・タイプおよびユニット名を指定する必要もあります。スキーマがNULLの場合は、現行のユーザー・スキーマが使用されます。保存されたユニットのステータスがVALIDで、ユーザーが必要な権限を持っている場合、後処理済のソース・テキストは、最後にコンパイルされたユニットのソース・テキストと同じであることが保証されます。2つ目または3つ目のスタイルのサブプログラムは、現行のユーザー・スキーマで後処理済のソース・テキストを生成するために使用されます。ソース・テキストは、2つ目のスタイルでは単一のVARCHAR2の文字列として、3つ目のスタイルではVARCHAR2の索引付き表として渡されます。ソース・テキストには、任意のPL/SQLコンパイル・ユニットを指定できます。通常は、無名ブロックのソース・テキストを渡して、現行のユーザー・スキーマに後処理済のソース・テキストを生成するために使用されます。3つ目のスタイルは、ソース・テキストがVARCHAR2の長さの制限を超える場合に有効です。


使用上の注意


データ構造

DBMS_PREPROCESSORパッケージは、表タイプを定義します。

表タイプ

SOURCE_LINES_T表タイプ


SOURCE_LINES_T表タイプ

この表タイプは、後処理済のソース・テキストの行を格納します。処理前および処理後の両方で、PL/SQLソース・テキストを保持するために使用されます。テキストの容量が32Kを超える場合に、特に有効です。

構文

TYPE source_lines_t IS
    TABLE OF VARCHAR2(32767) INDEX BY BINARY_INTEGER;

DBMS_PREPROCESSORサブプログラムの要約

表90-1 DBMS_PREPROCESSORパッケージのサブプログラム

サブプログラム 説明

GET_POST_PROCESSED_SOURCEファンクション


後処理済のソース・テキストを戻します。

PRINT_POST_PROCESSED_SOURCEプロシージャ


後処理済のソース・テキストを出力します。



GET_POST_PROCESSED_SOURCEファンクション

このオーバーロードされたファンクションは、後処理済のソース・テキストを戻します。複数の機能を構文形式ごとに、定義とともに示します。

構文

保存されたPL/SQLユニットの後処理済のソース・テキストを戻します。

DBMS_PREPROCESSOR.GET_POST_PROCESSED_SOURCE (
   object_type    VARCHAR2,
   schema_name    VARCHAR2,
   object_name    VARCHAR2);
  RETURN source_lines_t;

コンパイル・ユニットの後処理済のソース・テキストを戻します。

DBMS_PREPROCESSOR.GET_POST_PROCESSED_SOURCE (
   source        VARCHAR2);
  RETURN source_lines_t;

コンパイル・ユニットのソース・テキストを含むINDEX-BY表の後処理済のソース・テキストを戻します。

DBMS_PREPROCESSOR.GET_POST_PROCESSED_SOURCE (
   source        source_lines_t);
  RETURN source_lines_t;

パラメータ

表90-2 GET_POST_PROCESSED_SOURCEファンクションのパラメータ

パラメータ 説明

object_type

PACKAGEPACKAGE BODYPROCEDUREFUNCTIONTYPEBODYまたはTRIGGERのいずれかを設定します。大/小文字が区別されます。

schema_name

スキーマ名。引用された識別子を使用しないかぎり、大/小文字は区別されません。NULLの場合は、現行のスキーマが使用されます。

object_name

オブジェクトの名前。object_typeでは、大/小文字は常に区別されません。引用された識別子を使用しないかぎり、大/小文字は区別されません。

source

コンパイル・ユニットのソース・テキスト。

source_lines_t

コンパイル・ユニットのソース・テキストを含むINDEX-BY表。ソース・テキストは、すべてのNULLではないINDEX-BY表の要素を昇順の索引順序で連結したものです。


戻り値

このファンクションは、索引1から開始する後処理済のソース・テキストの行を含むINDEX-BY表を戻します。

使用上の注意

例外

表90-3 GET_POST_PROCESSED_SOURCEファンクションの例外

例外 説明

ORA-24234

権限が不十分であるか、またはオブジェクトが存在しません。

ORA-24235

オブジェクト・タイプの値が正しくありません。PACKAGEPACKAGE BODYPROCEDUREFUNCTIONTYPEBODYまたはTRIGGERのいずれかを設定する必要があります。

ORA-24236

ソース・テキストが空です。

ORA-00931

識別子がありません。object_nameをNULLにしないでください。

ORA-06502

数値または値のエラーが発生しました。

  • 文字列バッファが小さすぎます。

  • 行が長すぎます(32767バイトを超えている)。



PRINT_POST_PROCESSED_SOURCEプロシージャ

このオーバーロードされたプロシージャは、DBMS_OUTPUT.PUT_LINEをコールして後処理済のソース・テキストを表示できます。複数の機能を構文形式ごとに、定義とともに示します。

構文

保存されたPL/SQLユニットの後処理済のソース・テキストを出力します。

DBMS_PREPROCESSOR.PRINT_POST_PROCESSED_SOURCE (
   object_type    VARCHAR2,
   schema_name    VARCHAR2,
   object_name    VARCHAR2);

コンパイル・ユニットの後処理済のソース・テキストを出力します。

DBMS_PREPROCESSOR.PRINT_POST_PROCESSED_SOURCE (
   source        VARCHAR2);

コンパイル・ユニットのソース・テキストを含むINDEX-BY表の後処理済のソース・テキストを出力します。

DBMS_PREPROCESSOR.PRINT_POST_PROCESSED_SOURCE (
   source        source_lines_t);

パラメータ

表90-4 PRINT_POST_PROCESSED_SOURCEプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

object_type

PACKAGEPACKAGE BODYPROCEDUREFUNCTIONTYPEBODYまたはTRIGGERのいずれかを設定します。大/小文字が区別されます。

schema_name

スキーマ名。引用された識別子を使用しないかぎり、大/小文字は区別されません。NULLの場合は、現行のスキーマが使用されます。

object_name

オブジェクトの名前。object_typeでは、大/小文字は常に区別されません。引用された識別子を使用しないかぎり、大/小文字は区別されません。

source

コンパイル・ユニットのソース・テキスト。

source_lines_t

コンパイル・ユニットのソース・テキストを含むINDEX-BY表。ソース・テキストは、すべてのNULLではないINDEX-BY表の要素を昇順の索引順序で連結したものです。


例外

表90-5 PRINT_POST_PROCESSED_SOURCEプロシージャの例外

例外 説明

ORA-24234

権限が不十分であるか、またはオブジェクトが存在しません。

ORA-24235

オブジェクト・タイプの値が正しくありません。PACKAGEPACKAGE BODYPROCEDUREFUNCTIONTYPEBODYまたはTRIGGERのいずれかを設定する必要があります。

ORA-24236

ソース・テキストが空です。

ORA-00931

識別子がありません。object_nameをNULLにしないでください。

ORA-06502

数値または値のエラーが発生しました。

  • 文字列バッファが小さすぎます。

  • 行が長すぎます(32767バイトを超えている)。


使用上の注意

索引付き表には、空白が含まれる場合があります。NULL要素は、連結時に無視されます。