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Oracle Database PL/SQLパッケージ・プロシージャおよびタイプ・リファレンス
11g リリース1(11.1)
E05686-02
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146 DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORYパッケージを使用して、ワークロード・リポジトリを管理し、スナップショットやベースラインの管理などの操作を実行できます。


関連項目:

自動ワークロード・リポジトリの詳細は、『Oracle Databaseパフォーマンス・チューニング・ガイド』を参照してください。

この章では、次の項目について説明します。


DBMS_WORKLOAD_REPOSITORYの使用方法

この項では、DBMS_WORKLOAD_REPOSITORYパッケージの使用に関連する項目について説明します。


次の例では、データベースID 1557521192、インスタンスID 1、スナップショットID 5390と5391、およびデフォルト・オプションを指定し、DBMS_WORKLOAD_REPOSITORYパッケージを使用してAWRテキスト・レポートを生成する方法を示します。

-- make sure to set line size appropriately
-- set linesize 152
SELECT output FROM TABLE(
   DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_REPORT_TEXT(
     1557521192,  1, 5390, 5392) ) ;

この例のように、DBMS_WORKLOAD_REPOSITORYパッケージ・ファンクションを直接コールすることもできますが、パッケージ・ファンクション用に提供された、対応するSQLスクリプト(この場合はawrrpt.sql)を使用することをお薦めします。このスクリプトを使用すると、必要な情報の入力を求められます。


データ構造

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORYパッケージは、オブジェクト・タイプおよび関連する表タイプを定義します。

オブジェクト・タイプ

表タイプ


AWR_BASELINE_METRIC_TYPEオブジェクト・タイプ

このタイプは、ベースラインに対応するメトリックの値を示します。

構文

TYPE breakpoint_info AS OBJECT (
   baseline_name      VARCHAR2(64),
   dbid               NUMBER NOT NULL,
   instance_number    NUMBER NOT NULL,
   beg_time           DATE NOT NULL,
   end_time           DATE NOT NULL,
   metric_id          NUMBER NOT NULL,
   metric_name        VARCHAR2(64) NOT NULL,
   metric_unit        VARCHAR2(64) NOT NULL,
   num_interval       NUMBER NOT NULL,
   interval_size      NUMBER NOT NULL,
   average            NUMBER NOT NULL,
   minimum            NUMBER NOT NULL,
   maximum            NUMBER NOT NULL);

フィールド

表146-1 RUNTIME_INFOのフィールド

フィールド 説明

baseline_name

ベースラインの名前

dbid

スナップショットのデータベースID

instance_number

スナップショットのインスタンス番号

beg_time

その間隔の開始時間

end_time

その間隔の終了時間

metric_id

メトリックID

metric_name

メトリック名

metric_unit

測定の単位

num_interval

確認された間隔の数

interval_size

間隔の長さ(100分の1秒単位)

average

その期間の平均

minimum

確認された最小値

maximum

確認された最大値



AWR_BASELINE_METRIC_TYPE_TABLE表タイプ

このタイプは、SELECT_BASELINE_METRICSファンクションで使用されます。

構文

CREATE TYPE awr_baseline_metric_type_table AS TABLE OF awr_baseline_metric_type;

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORYサブプログラムの要約

表146-2 DBMS_WORKLOAD_REPOSITORYパッケージのサブプログラム

サブプログラム 説明

ASH_REPORT_HTMLファンクション


ASHレポートをHTMLで表示します。

ASH_REPORT_TEXTファンクション


ASHレポートをテキストで表示します。

AWR_DIFF_REPORT_HTMLファンクション


AWR Diff-DiffレポートをHTMLで表示します。

AWR_DIFF_REPORT_TEXTファンクション


AWR Diff-Diffレポートをテキストで表示します。

AWR_REPORT_HTMLファンクション


AWRレポートをHTMLで表示します。

AWR_REPORT_TEXTファンクション


AWRレポートをテキストで表示します。

AWR_SQL_REPORT_HTMLファンクション


AWR SQLレポートをHTML形式で表示します。

AWR_SQL_REPORT_TEXTファンクション


AWR SQLレポートをテキスト形式で表示します。

CREATE_BASELINEファンクションおよびプロシージャ


単一のベースラインを作成します。

CREATE_BASELINE_TEMPLATEプロシージャ


ベースライン・テンプレートを作成します。

CREATE_SNAPSHOTファンクションおよびプロシージャ


マニュアル・スナップショットを即時に作成します。

DROP_BASELINEプロシージャ


スナップショットの範囲を削除します。

DROP_BASELINE_TEMPLATEプロシージャ


不要になったベースライン・テンプレートを削除します。

DROP_SNAPSHOT_RANGEプロシージャ


サービスをアクティブにします。

MODIFY_SNAPSHOT_SETTINGSプロシージャ


スナップショット設定を変更します。

MODIFY_BASELINE_WINDOW_SIZEプロシージャ


デフォルトの変動ウィンドウ・ベースラインのウィンドウ・サイズを変更します。

RENAME_BASELINEプロシージャ


ベースラインの名前を変更します。

SELECT_BASELINE_METRICSファンクション


ベースラインに対応するメトリックの値を示します。



ADD_COLORED_SQLプロシージャ

このプロシージャは、色の付いたSQL IDを追加します。SQL IDに色が付いている場合、そのSQL IDはアクティビティのレベルに関係なく、すべてのスナップショットで取得され、必ずしもTOP SQLである必要はなくなります。 スナップショット・タイムにカーソル・キャッシュでこのSQLが検出された場合、取得が発生します。このSQLの色を解除するには、REMOVE_COLORED_SQLプロシージャをコールします。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.ASH_REPORT_HTML(
   sql_id         IN VARCHAR2,
   dbid           IN NUMBER DEFAULT NULL);

パラメータ

表146-3 ADD_COLORED_SQLプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

sql_id

13文字の外部SQL ID。

dbid

オプションのdbid(デフォルトはローカルDBID)。



ASH_REPORT_HTMLファンクション

このテーブル・ファンクションは、ASHスポット・レポートをHTMLで表示します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.ASH_REPORT_HTML(
   l_dbid          IN NUMBER,
   l_inst_num      IN NUMBER,
   l_btime         IN DATE,
   l_etime         IN DATE,
   l_options       IN NUMBER    DEFAULT 0,
   l_slot_width    IN NUMBER    DEFAULT 0,
   l_sid           IN NUMBER    DEFAULT NULL,
   l_sql_id        IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_wait_class    IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_service_hash  IN NUMBER    DEFAULT NULL,
   l_module        IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_action        IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_client_id     IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_plsql_entry   IN VARCHAR2  DEFAULT NULL)
 RETURN awrrpt_html_type_table PIPELINED;

パラメータ

表146-4 ASH_REPORT_HTMLのパラメータ

パラメータ 説明

l_dbid

データベース識別子。

l_inst_num

インスタンス番号。

l_btime

開始時間。

l_etime

終了時間。

l_options

レポート・レベル(現在は使用されていません)。

l_slot_width

レポートの「トップ・アクティビティ」セクションで使用するスロットの幅(秒)を指定します。この引数はオプションです。指定しない場合、l_btimel_etimeの間隔は、10スロット未満に適切に分割されます。

l_sid

セッションID(「使用上の注意」を参照)。

l_sql_id

SQL ID(「使用上の注意」を参照)。

l_wait_class

待機クラス名(「使用上の注意」を参照)。

l_service_hash

サービス名のハッシュ(「使用上の注意」を参照)。

l_module

モジュール名(「使用上の注意」を参照)。

l_action

アクション名(「使用上の注意」を参照)。

l_client_id

エンドツーエンドのバックトレースのクライアントID(「使用上の注意」を参照)。

l_plsql_entry

PL/SQLエントリ・ポイント(「使用上の注意」を参照)。


戻り値

出力はVARCHAR2(500)の1列です。

使用上の注意


ASH_REPORT_TEXTファンクション

このテーブル・ファンクションは、ASHスポット・レポートをテキストで表示します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.ASH_REPORT_TEXT(
   l_dbid          IN NUMBER,
   l_inst_num      IN NUMBER,
   l_btime         IN DATE,
   l_etime         IN DATE,
   l_options       IN NUMBER    DEFAULT 0,
   l_slot_width    IN NUMBER    DEFAULT 0,
   l_sid           IN NUMBER    DEFAULT NULL,
   l_sql_id        IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_wait_class    IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_service_hash  IN NUMBER    DEFAULT NULL,
   l_module        IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_action        IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_client_id     IN VARCHAR2  DEFAULT NULL,
   l_plsql_entry   IN VARCHAR2  DEFAULT NULL)
 RETURN awrrpt_text_type_table PIPELINED;

パラメータ

表146-6 ASH_REPORT_TEXTのパラメータ

パラメータ 説明

l_dbid

データベース識別子。

l_inst_num

インスタンス番号。

l_btime

開始時間。

l_etime

終了時間。

l_options

レポート・レベル(現在は使用されていません)。

l_slot_width

レポートの「トップ・アクティビティ」セクションで使用するスロットの幅(秒)を指定します。この引数はオプションです。指定しない場合、l_btimel_etimeの間隔は、10スロット未満に適切に分割されます。

l_sid

セッションID(「使用上の注意」を参照)。

l_sql_id

SQL ID(「使用上の注意」を参照)。

l_wait_class

待機クラス名(「使用上の注意」を参照)。

l_service_hash

サービス名のハッシュ(「使用上の注意」を参照)。

l_module

モジュール名(「使用上の注意」を参照)。

l_action

アクション名(「使用上の注意」を参照)。

l_client_id

エンドツーエンドのバックトレースのクライアントID(「使用上の注意」を参照)。

l_plsql_entry

PL/SQLエントリ・ポイント(「使用上の注意」を参照)。


戻り値

出力はVARCHAR2(80)の1列です。

使用上の注意


AWR_DIFF_REPORT_HTMLファンクション

このテーブル・ファンクションは、AWR期間の比較レポートをHTMLで表示します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_DIFF_REPORT_HTML(
   dbid1     IN NUMBER,
   inst_num1 IN NUMBER,
   bid1      IN NUMBER,
   eid1      IN NUMBER,
   dbid2     IN NUMBER,
   inst_num2 IN NUMBER,
   bid2      IN NUMBER,
   eid2      IN NUMBER)
  RETURN awrdrpt_text_type_table PIPELINED;

パラメータ

表146-8 AWR_DIFF_REPORT_HTMLのパラメータ

パラメータ 説明

dbid1

1番目のデータベース識別子。

inst_num1

1番目のインスタンス番号。

bid1

1番目の開始スナップショットID。

eid1

1番目の終了スナップショットID。

dbid2

2番目のデータベース識別子。

inst_num2

2番目のインスタンス番号。

bid2

2番目の開始スナップショットID。

eid2

2番目の終了スナップショットID。


戻り値

出力はVARCHAR2(500)の1列です。

使用上の注意

このファンクションを直接コールすることもできますが、ユーザーに必要な情報の入力を求めるawrddrpt.sqlスクリプトを使用することをお薦めします。


AWR_DIFF_REPORT_TEXTファンクション

このテーブル・ファンクションは、AWR期間の比較レポートをテキストで表示します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_DIFF_REPORT_TEXT(
   dbid1     IN NUMBER,
   inst_num1 IN NUMBER,
   bid1      IN NUMBER,
   eid1      IN NUMBER,
   dbid2     IN NUMBER,
   inst_num2 IN NUMBER,
   bid2      IN NUMBER,
   eid2      IN NUMBER)
  RETURN awrdrpt_text_type_table PIPELINED;

パラメータ

表146-9 AWR_DIFF_REPORT_TEXTのパラメータ

パラメータ 説明

dbid1

1番目のデータベース識別子。

inst_num1

1番目のインスタンス番号。

bid1

1番目の開始スナップショットID。

eid1

1番目の終了スナップショットID。

dbid2

2番目のデータベース識別子。

inst_num2

2番目のインスタンス番号。

bid2

2番目の開始スナップショットID。

eid2

2番目の終了スナップショットID。


戻り値

出力はVARCHAR2(500)の1列です。

使用上の注意

このファンクションを直接コールすることもできますが、ユーザーに必要な情報の入力を求めるawrddrpt.sqlスクリプトを使用することをお薦めします。


AWR_REPORT_HTMLファンクション

このテーブル・ファンクションは、AWRレポートをHTMLで表示します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_REPORT_HTML(
   l_dbid       IN    NUMBER,
   l_inst_num   IN    NUMBER,
   l_bid        IN    NUMBER,
   l_eid        IN    NUMBER,
   l_options    IN    NUMBER DEFAULT 0)
 RETURN awrrpt_text_type_table PIPELINED;

パラメータ

表146-10 AWR_REPORT_HTMLのパラメータ

パラメータ 説明

l_dbid

データベース識別子。

l_inst_num

インスタンス番号。

l_bid

開始スナップショットID。

l_eid

終了スナップショットID。

l_options

レポートの出力を制御するために指定するフラグ。現在、Oracleでは次の1つの値をサポートしています。

  • l_options - 8。レポートのADDM固有部分を表示します。これらのセクションには、バッファ・プール・アドバイス、共有プール・アドバイス、およびPGAターゲット・アドバイスが含まれます。


戻り値

出力はVARCHAR2(150)の1列です。

使用上の注意

このファンクションを直接コールすることもできますが、ユーザーに必要な情報の入力を求めるawrrpt.sqlスクリプトを使用することをお薦めします。


AWR_REPORT_TEXTファンクション

このテーブル・ファンクションは、AWRレポートをテキストで表示します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_REPORT_TEXT(
   l_dbid       IN    NUMBER,
   l_inst_num   IN    NUMBER,
   l_bid        IN    NUMBER,
   l_eid        IN    NUMBER,
   l_options    IN    NUMBER DEFAULT 0)
 RETURN awrrpt_text_type_table PIPELINED;

パラメータ

表146-11 AWR_REPORT_TEXTのパラメータ

パラメータ 説明

l_dbid

データベース識別子。

l_insT_num

インスタンス番号。

l_bid

開始スナップショットID。

l_eid

終了スナップショットID。

l_options

レポートの出力を制御するために指定するフラグ。現在、Oracleでは次の1つの値をサポートしています。

  • l_options - 8。レポートのADDM固有部分を表示します。これらのセクションには、バッファ・プール・アドバイス、共有プール・アドバイス、およびPGAターゲット・アドバイスが含まれます。


戻り値

出力はVARCHAR2(80)の1列です。

使用上の注意

このファンクションを直接コールすることもできますが、ユーザーに必要な情報の入力を求めるawrrpt.sqlスクリプトを使用することをお薦めします。


AWR_SQL_REPORT_HTMLファンクション

このテーブル・ファンクションは、AWR SQLレポートをHTML形式で表示します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_SQL_REPORT_HTML(
   l_dbid       IN    NUMBER,
   l_inst_num   IN    NUMBER,
   l_bid        IN    NUMBER,
   l_eid        IN    NUMBER,
   l_sqlid      IN    VARCHAR2,
   l_options    IN    NUMBER DEFAULT 0)
 RETURN awrrpt_html_type_table PIPELINED;

パラメータ

表146-12 AWR_SQL_REPORT_HTMLのパラメータ

パラメータ 説明

l_dbid

データベース識別子。

l_inst_num

インスタンス番号。

l_bid

開始スナップショットID。

l_eid

終了スナップショットID。

l_sqlid

分析する文のSQL ID。

l_options

レポートの出力を制御するために指定するフラグ。現在は使用されていません。


戻り値

出力はVARCHAR2(500)の1列です。

使用上の注意

このファンクションを直接コールすることもできますが、ユーザーに必要な情報の入力を求めるawrsqrpt.sqlスクリプトを使用することをお薦めします。


AWR_SQL_REPORT_TEXTファンクション

このテーブル・ファンクションは、AWR SQLレポートをテキスト形式で表示します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.AWR_SQL_REPORT_TEXT(
   l_dbid       IN    NUMBER,
   l_inst_num   IN    NUMBER,
   l_bid        IN    NUMBER,
   l_eid        IN    NUMBER,
   l_sqlid      IN    VARCHAR2,
   l_options    IN    NUMBER DEFAULT 0)
 RETURN awrrpt_text_type_table PIPELINED;

パラメータ

表146-13 AWR_SQL_REPORT_TEXTのパラメータ

パラメータ 説明

l_dbid

データベース識別子。

l_inst_num

インスタンス番号。

l_bid

開始スナップショットID。

l_eid

終了スナップショットID。

l_sqlid

分析する文のSQL ID。

l_options

レポートの出力を制御するために指定するフラグ。現在は使用されていません。


戻り値

出力はVARCHAR2(120)の1列です。

使用上の注意

このファンクションを直接コールすることもできますが、ユーザーに必要な情報の入力を求めるawrsqrpt.sqlスクリプトを使用することをお薦めします。


CREATE_BASELINEファンクションおよびプロシージャ

このファンクションおよびプロシージャは、ベースラインを作成します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_BASELINE(
   start_snap_id    IN  NUMBER,
   end_snap_id      IN  NUMBER,
   baseline_name    IN  VARCHAR2,
   dbid             IN  NUMBER DEFAULT NULL,
   expiration       IN  NUMBER DEFAULT NULL);

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_BASELINE(
   start_snap_id    IN  NUMBER,
   end_snap_id      IN  NUMBER,
   baseline_name    IN  VARCHAR2,
   dbid             IN  NUMBER DEFAULT NULL,
   expiration       IN  NUMBER DEFAULT NULL)
 RETURN NUMBER;

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_BASELINE(
   start_time       IN  DATE,
   end_time         IN  DATE,
   baseline_name    IN  VARCHAR2,
   dbid             IN  NUMBER DEFAULT NULL,
   expiration       IN  NUMBER DEFAULT NULL);

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_BASELINE(
   start_time       IN  DATE,
   end_time         IN  DATE,
   baseline_name    IN  VARCHAR2,
   dbid             IN  NUMBER DEFAULT NULL,
   expiration       IN  NUMBER DEFAULT NULL);
 RETURN NUMBER;

パラメータ

表146-14 CREATE_BASELINEファンクションおよびプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

start_snap_id

ベースラインの開始スナップショット順序番号。

end_snap_id

ベースラインの終了スナップショット順序番号。

start_time

ベースラインの開始時間。

end_time

ベースラインの終了時間。

baseline_name

ベースラインの名前。

dbid

ベースラインのデータベースID。NULLの場合は、ローカル・データベースのデータベースIDになります。デフォルトはNULLです。

expiration

ベースラインの有効期限日数。NULLの場合、有効期限は無期限になり、ベースラインは削除されません。デフォルトはNULLです。


例外

次の例では、ローカル・データベースのスナップショット105から107までのベースライン('oltp_peakload_bl'という名前で)を作成します。

EXECUTE DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_BASELINE (start_snap_id => 105,
end_snap_id => 107,
baseline_name => 'oltp_peakload_bl');

CREATE BASELINE操作後にDBA_HIST_BASELINEビューを問い合せると、ワークロード・リポジトリに新しく作成したベースラインが表示されます。


CREATE_BASELINE_TEMPLATEプロシージャ

このプロシージャでは、将来の期間でどのようにベースラインを作成するかを示すテンプレートを指定します。

構文

将来の単一の期間に基づいてベースラインを生成するためのテンプレートを指定します。

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_BASELINE_TEMPLATE(
   start_time              IN DATE,
   end_time                IN DATE,
   baseline_name           IN VARCHAR2,
   template_name           IN VARCHAR2,
   expiration              IN NUMBER,
   dbid                    IN NUMBER DEFAULT NULL);

繰返し期間に基づいてベースラインを作成および削除するためのテンプレートは、次のように指定します。

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_BASELINE_TEMPLATE(
   day_of_week             IN VARCHAR2,
   hour_in_day             IN NUMBER,
   duration                IN NUMBER,
   start_time              IN DATE,
   end_time                IN DATE,
   baseline_name_prefix    IN VARCHAR2,
   template_name           IN VARCHAR2,
   expiration              IN NUMBER,
   dbid                    IN NUMBER DEFAULT NULL);

パラメータ

表146-15 CREATE_BASELINE_TEMPLATEプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

start_time

作成するベースラインの開始時間。

end_time

作成するベースラインの終了時間。

baseline_name

作成するベースラインの名前。

template_name

テンプレートの名前。

expiration

ベースラインの有効期限日数。NULLの場合、有効期限は無期限になり、ベースラインは削除されません。デフォルトはNULLです。

dbid

ベースラインのデータベースID。NULLの場合は、ローカル・データベースのデータベースIDになります。デフォルトはNULLです。

day_of_week

ベースラインを繰り返す曜日。SUNDAYMONDAYTUESDAYWEDNESDAYTHURSDAYFRIDAYSATURDAYのいずれかの値を指定します。

hour_in_day

ベースラインを開始する日中の時間を指定する0から23の値。

duration

日中の時間後にベースラインを継続させる期間(時間数)。

baseline_name_prefix

ベースライン接頭辞の名前。ベースライン作成時には、このベースライン名が接頭辞となり、日付情報が追加されます。



CREATE_SNAPSHOTファンクションおよびプロシージャ

このファンクションおよびプロシージャは、スナップショットを作成します。ファンクションの場合、スナップショットIDが戻されます。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_SNAPSHOT(
   flush_level IN VARCHAR2 DEFAULT 'TYPICAL');

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_SNAPSHOT(
   flush_level IN VARCHAR2 DEFAULT 'TYPICAL')
 RETURN NUMBER;

パラメータ

表146-16 CREATE_SNAPSHOTのパラメータ

パラメータ 説明

flush_level

スナップショットが'TYPICAL'または'ALL'の場合のフラッシュ・レベル。


この例では、TYPICALレベルでマニュアル・スナップショットを作成します。

EXECUTE DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.CREATE_SNAPSHOT();

CREATE_SNAPSHOT操作後にDBA_HIST_SNAPSHOTビューを問い合せると、ワークロード・リポジトリにもう1つスナップショットIDが追加されているのが確認できます。


DROP_BASELINEプロシージャ

このプロシージャは、ベースラインを削除します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.DROP_BASELINE(
   baseline_name  IN  VARCHAR2,
   cascade        IN  BOOLEAN DEFAULT FALSE,
   dbid           IN  NUMBER DEFAULT NULL);

パラメータ

表146-17 DROP_BASELINEのパラメータ

パラメータ 説明

baseline_name

システムから削除するベースラインの名前。

cascade

TRUEに設定すると、ベースラインに関連付けられたスナップショットの組合せも削除されます。TRUE以外の場合、ベースラインのみが削除されます。

dbid

ベースラインのデータベースID。NULLの場合は、ローカル・データベースのデータベースIDになります。デフォルトはNULLです。


この例では、元のスナップショットを削除せずに、ベースライン'oltp_peakload_bl'を削除します。

EXECUTE DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.DROP_BASELINE (
       baseline_name => 'oltp_peakload_bl');

DROP_BASELINE操作後にDBA_HIST_BASELINEビューを問い合せると、指定したベースライン定義が削除されているのが確認できます。 DBA_HIST_SNAPSHOTビューを問い合せて、元のスナップショットが変更されていないことを確認できます。


DROP_BASELINE_TEMPLATEプロシージャ

このプロシージャは、不要になったテンプレートを削除します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.DROP_BASELINE_TEMPLATE(
   template_name           IN VARCHAR2,   dbid                    IN NUMBER DEFAULT NULL);

パラメータ

表146-18 DROP_BASELINE_TEMPLATEプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

template_name

削除するテンプレートの名前。

dbid

ベースラインのデータベースID。NULLの場合は、ローカル・データベースのデータベースIDになります。デフォルトはNULLです。



DROP_SNAPSHOT_RANGEプロシージャ

このプロシージャは、一定の範囲のスナップショットを削除します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.DROP_SNAPSHOT_RANGE(
   low_snap_id    IN  NUMBER,
   high_snap_id   IN  NUMBER
   dbid           IN  NUMBER DEFAULT NULL);

パラメータ

表146-19 DROP_SNAPSHOT_RANGEプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

low_snap_id

削除するスナップショットの最低のスナップショットID。

high_snap_id

削除するスナップショットの最高のスナップショットID。

dbid

データベースID(デフォルトはローカルDBID)。


この例では、ローカル・データベースのスナップショットID102から105までのスナップショットの範囲を削除します。

EXECUTE DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.DROP_SNAPSHOT_RANGE(102, 105);

Drop Snapshot操作後にdba_hist_snapshotビューを問い合せると、ワークロード・リポジトリからスナップショット102から105が削除されているのが確認できます。


MODIFY_SNAPSHOT_SETTINGSプロシージャ

このプロシージャは、スナップショット生成の3つの側面を制御します。

2つのオーバーロードがあります。最初のオーバーロードはtopnsql引数のNUMBERを使用し、2番目のオーバーロードはVARCHAR2を使用します。これらの違いについては、パラメータの説明を参照してください。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.MODIFY_SNAPSHOT_SETTINGS(
   retention   IN  NUMBER    DEFAULT NULL,
   interval    IN  NUMBER    DEFAULT NULL,
   topnsql     IN  NUMBER    DEFAULT NULL,
   dbid        IN  NUMBER    DEFAULT NULL);

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.MODIFY_SNAPSHOT_SETTINGS(
   retention   IN  NUMBER    DEFAULT NULL,
   interval    IN  NUMBER    DEFAULT NULL,
   topnsql     IN  VARCHAR2,
   dbid        IN  NUMBER    DEFAULT NULL);

パラメータ

表146-20 MODIFY_SNAPSHOT_SETTINGSプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

retention

新しい保存期間(分単位)。 値は、MIN_RETENTION(1日)からMAX_RETENTION(100年)の範囲で指定する必要があります。

ZEROを指定した場合、スナップショットは永久に保持されます。システム定義の大きい値が保存期間設定として使用されます。

NULLを指定した場合、古い保存期間の値が維持されます。

注意: 保存期間設定は、SYSTEM_MOVING_WINDOWベースラインのウィンドウ・サイズ以上にする必要があります。 保存期間をウィンドウ・サイズ以下にする必要がある場合は、MODIFY_BASELINE_WINDOW_SIZEプロシージャを使用してウィンドウ・サイズを調整できます。

interval

スナップショット間の新しい間隔設定(分単位)。 値はMIN_INTERVAL(10分)からMAX_INTERVAL(1年)の範囲で指定する必要があります。

ZEROを指定した場合、自動および手動によるスナップショットは無効になります。システム定義の大きい値が保存期間設定として使用されます。

NULLを指定した場合、現在の値が維持されます。

topnsql

  • NUMBERの場合: Top N SQLのサイズ。SQL基準(経過時間、CPU時間、解析コール、共有可能メモリー、バージョン・カウント)ごとにフラッシュするTop SQLの数。この設定の値は、統計レベルまたはフラッシュ・レベルによる影響を受けず、AWR SQLコレクションに対するシステムのデフォルト動作より優先されます。この設定の最小値は30で、最大値は100000000です。NULLを指定すると、現在の設定が維持されます。

  • VARCHAR2の場合: ユーザーはDEFAULTMAXIMUMNの値を指定できます。ここで、Nは、SQL基準ごとにフラッシュするTop SQLの数です。DEFAULTを指定すると、システムは統計レベルTYPICALのTop 30および統計レベルALLのTop 100のデフォルト動作に戻ります。MAXIMUMを指定すると、システムはカーソル・キャッシュ内のSQLの完全なセットを取得します。数値Nを指定することは、NUMBER型を使用してTop N SQLを設定することと同じです。この引数にNULLを指定すると、現在の設定が維持されます。

dbid

スナップショット設定を変更するAWR内のデータベース識別子。NULLを指定した場合、ローカルのdbidが使用されます。デフォルトはNULLです。


この例では、ローカル・データベースのinterval設定を1時間に変更し、retention設定を2週間に変更します。

EXECUTE DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.MODIFY_SNAPSHOT_SETTINGS(
  interval  =>  60,
  retention =>  20160);

このプロシージャの実行後にDBA_HIST_WR_CONTROL表を問い合せると、これらの設定の変更を確認できます。


MODIFY_BASELINE_WINDOW_SIZEプロシージャ

このプロシージャは、デフォルトの変動ウィンドウ・ベースラインのウィンドウ・サイズを変更します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.MODIFY_BASELINE_WINDOW_SIZE(
   window_size    IN   NUMBER,
   dbid           IN   NUMBER DEFAULT NULL);

パラメータ

表146-21 MODIFY_BASELINE_WINDOW_SIZEプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

window_size

デフォルトの変動ウィンドウ・ベースラインの新しいウィンドウ・サイズ(日数)。

dbid

データベースID(デフォルトはローカルDBID)。


使用上の注意

ウィンドウ・サイズは、AWR保存期間の設定以下にする必要があります。 ウィンドウ・サイズを保存期間以上にする必要がある場合は、MODIFY_SNAPSHOT_SETTINGSプロシージャを使用してウィンドウ・サイズを調整できます。


REMOVE_COLORED_SQLプロシージャ

このプロシージャでは色の付いたSQL IDを削除します。SQLを色なしにすると、そのSQLがTOPリストを作成しないかぎり、スナップショットに自動的に取得されることはありません。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.ASH_REPORT_HTML(
   sql_id         IN VARCHAR2,
   dbid           IN NUMBER DEFAULT NULL);

パラメータ

表146-22 REMOVE_COLORED_SQLプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

sql_id

13文字の外部SQL ID。

dbid

オプションのdbid(デフォルトはローカルDBID)。



RENAME_BASELINEプロシージャ

このプロシージャは、ベースラインの名前を変更します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.RENAME_BASELINE(
   old_baseline_name     IN   VARCHAR2,
   new_baseline_name     IN VARCHAR2,
   dbid                  IN NUMBER DEFAULT NULL);

パラメータ

表146-23 RENAME_BASELINEプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

old_baseline_name

旧ベースライン名。

new_baseline_name

新規ベースライン名。

dbid

データベースID(デフォルトはローカルDBID)。



SELECT_BASELINE_METRICSファンクション

このテーブル・ファンクションは、ベースラインに対応するメトリックの値を示します。 このテーブル・ファンクションは、AWR_BASELINE_METRIC_TYPEオブジェクト・タイプのオブジェクトを戻します。

構文

DBMS_WORKLOAD_REPOSITORY.SELECT_BASELINE_METRICS(
   baseline_name     IN VARCHAR2,
   dbid              IN NUMBER DEFAULT NULL,
   instance_num      IN NUMBER DEFAULT NULL)
 RETURN awr_baseline_metric_type_table PIPELINED;

パラメータ

表146-24 SELECT_BASELINE_METRICSファンクションのパラメータ

パラメータ 説明

baseline_name

メトリックを表示するベースラインの名前。

dbid

ベースラインのデータベースID。NULLの場合は、ローカル・データベースのデータベースIDを使用します。デフォルトはNULLです。

instance_num

ユーザーが統計を表示するインスタンスの番号。NULLの場合は、ローカル・インスタンスの統計を表示します。デフォルトはNULLです。