DBMS_XDBTパッケージは、管理者に対して、Oracle XML DB階層にCONTEXT索引を設定するための便利なメカニズムを提供します。このパッケージには、デフォルトのプリファレンスの作成、索引の作成、およびCONTEXT索引の自動同期化の設定を行うためのプロシージャが含まれています。
また、DBMS_XDBTパッケージには、索引の構成設定を指定する一連のパッケージ変数も含まれています。これらのパッケージ変数は、インストールに必要な基本カスタマイズで使用されますが、完全なセットではありません。
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関連項目: 『Oracle XML DB開発者ガイド』 |
この章では、次の項目について説明します。
概要
使用上の注意
DBMS_XDBTパッケージは、次のように使用できます。
パッケージをカスタマイズして、適切な構成を設定します。
DROPPREFERENCESプロシージャを使用して、既存の索引のプリファレンスを削除します。
CREATEPREFERENCESプロシージャを使用して、索引の新規のプリファレンスを作成します。
CREATEINDEXプロシージャを使用して、CONTEXT索引を作成します。
CONFIGUREAUTOSYNCプロシージャを使用して、索引の自動同期化を設定します。
DBMS_XDBTパッケージは、PL/SQLプロシージャまたは無名ブロックを使用してカスタマイズし、関連するパッケージ変数、構成設定を設定してから、プロシージャを実行できます。より一般的な方法として、このパッケージを設定環境に応じて、またはコピーとして変更し、適切なカスタマイズを導入します。 システムは、ジョブ・キューを使用するように構成されている必要があります。ジョブは、USER_JOBSカタログ・ビューを使用して表示できます。 ここでは、DBMS_XDBTパッケージのカスタマイズに使用できる構成設定(パッケージ変数)について説明します。
表152-1 DBMS_XDBTのカスタマイズのための一般的な索引付け設定
| パラメータ | デフォルト値 | 説明 |
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索引作成および同期化で使用されるメモリー。 |
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索引付けで |
表152-2 DBMS_XDBTのカスタマイズのフィルタ設定
| パラメータ | デフォルト値 | 説明 |
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索引付けが必要なMIMEタイプのリスト。 |
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INSOフィルタを使用する必要がないMIMEタイプのリスト。このパラメータは、テキストベースのドキュメントで使用します。 |
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フィルタ・プリファレンスの名前。 |
表152-3 DBMS_XDBTのカスタマイズのストップリスト設定
| パラメータ | デフォルト値 | 説明 |
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ストップリストの名前。 |
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表152-4 DBMS_XDBTのカスタマイズのセクションとセクション・グループ設定
| パラメータ | デフォルト値 | 説明 |
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デフォルトのセクショナ。 リポジトリに格納されているのが主にXML文書の場合は、 |
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セクション・グループの名前。 |
表152-5 DBMS_XDBTのカスタマイズのためのその他の索引付けプリファレンス設定
| パラメータ | デフォルト値 | 説明 |
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データストア・プリファレンスの名前。 |
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記憶域プリファレンスの名前。 |
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ワードリスト・プリファレンスの名前。 |
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デフォルトのレクサー・プリファレンスの名前。 |
表152-6 DBMS_XDBTのカスタマイズのための同期化(CONTEXT同期)設定
表152-7 DBMS_XDBTパッケージのサブプログラム
| サブプログラム | 説明 |
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自動メンテナンス(同期化)用の |
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XML DB階層の |
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XML DB階層の |
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既存のプリファレンスを削除します。 |
このプロシージャは、CONTEXT索引の自動同期化を行うためのジョブを設定します。
構文
DBMS_XDBT.CONFIGUREAUTOSYNC;
使用上の注意
システムは、自動同期化のジョブ・キュー用に構成する必要があります。 ジョブは、USER_JOBSカタログ・ビューを使用して表示できます。
AutoSyncPolicy構成パラメータを設定して、適切な同期ポリシーを選択できます。
同期化は、次のいずれかを基準にして実行できます。
| 同期化の基準 | 説明 |
|---|---|
SYNC_BY_PENDING_COUNT |
同期化は、ペンディング・キュー内のドキュメント数がしきい値を超えるとトリガーされます(「MaxPendingCount」の構成設定を参照)。ペンディング・キューは定期的にポーリングされ(「CheckPendingCountInterval」の構成パラメータを参照)、ドキュメント数がしきい値を超えているかどうかが判別されます。 |
SYNC_BY_TIME |
同期化は、定期的にトリガーされます(「SyncInterval」の構成パラメータを参照)。 |
SYNC_BY_PENDING_COUNT_AND_TIME |
前述の2つのオプションの組合せ。 |
このプロシージャは、XML DB階層のCONTEXT索引用のユーザー・データストア・プリファレンスを作成します。
構文
DBMS_XDBT.CREATEDATASTOREPREF;
使用上の注意
データストア・プリファレンスの名前は変更できます。DatastorePref構成設定を参照してください。
デフォルトのUSERデータストア・プロシージャは、渡されたドキュメントのフィルタ処理も行います。 DBMS_XDBTパッケージは、フィルタ処理を制御する一連の構成設定を提供します。
SkipFilter_Types配列には、正規表現のリストが含まれています。いずれかの式と一致するMIMEタイプのドキュメントは、索引付けされません。ドキュメント・メタデータの一部のプロパティ(作成者など)も索引付けされません。
NullFilter_Types配列には、正規表現のリストが含まれています。いずれかの式と一致するMIMEタイプのドキュメントは、フィルタ処理は行われませんが、索引付けは行われます。これは、HTML、XML、プレーン・テキストなど、テキストベースのドキュメントで使用するためです。
他のすべてのドキュメントでは、IFILTER APIを経由してINSOフィルタが使用されます。
このプロシージャは、XML DB階層のCONTEXT索引用のNULLフィルタ・プリファレンスを作成します。
構文
DBMS_XDBT.CREATEFILTERPREF;
使用上の注意
フィルタ・プリファレンスの名前は変更できます。FilterPref構成設定を参照してください。
USERデータストア・プロシージャは、渡されるドキュメントのフィルタを行います。詳細は、「CREATEDATASTOREPREFプロシージャ」を参照してください。
このプロシージャは、XML DB階層のCONTEXT索引を作成します。
構文
DBMS_XDBT.CREATEINDEX;
使用上の注意
索引の名前は変更できます。IndexName構成設定を参照してください。
LogFile構成パラメータを設定すると、索引作成時にROWIDロギングが使用可能になります。
IndexMemory構成パラメータを設定すると、索引作成および後の同期化で使用するメモリー量を判断できます。
このプロシージャは、XML DB階層のCONTEXT索引用の基本lexerプリファレンスを作成します。
構文
DBMS_XDBT.CREATELEXERPREF;
使用上の注意
lexerプリファレンスの名前は変更できます。LexerPref構成設定を参照してください。これ以外の構成設定はありません。
MultiLexerプリファレンスはサポートされていません。
デフォルトでは、ベース文字変換はオンになっています。
このプロシージャは、構成設定に基づいて、一連のデフォルトのプリファレンスを作成します。
構文
DBMS_XDBT.CREATEPREFERENCES;
このプロシージャは、XML DB階層のCONTEXT索引用のセクション・グループを作成します。
構文
DBMS_XDBT.CREATESECTIONGROUPPREF;
使用上の注意
セクション・グループの名前は変更できます。SectiongroupPref構成設定を参照してください。
デフォルトでは、HTMLセクショナが使用されます。デフォルトでは、ゾーン・セクションは作成されません。 大部分のドキュメントがXMLの場合は、AUTO_SECTION_GROUPまたはPATH_SECTION_GROUPの使用を検討してください。SectionGroup構成設定を参照してください。
このプロシージャは、XML DB階層のCONTEXT索引用のストップリストを作成します。
構文
DBMS_XDBT.CREATESTOPLISTPREF;
使用上の注意
ストップリストの名前は変更できます。StoplistPref構成設定を参照してください。
数値は索引付けされません。
StopWords配列は、ストップワードの構成可能なリストです。 このリストには、CTXSYS.DEFAULT_STOPLIST.の一連のストップワード以外のストップワードが含まれます。
このプロシージャは、XML DB階層のCONTEXT索引用のBASIC_STORAGEプリファレンスを作成します。
構文
DBMS_XDBT.CREATESTORAGEPREF;
使用上の注意
記憶域プリファレンスの名前は変更できます。StoragePref構成設定を参照してください。
CONTEXT索引を構成する表と索引用の表領域を指定できます。IndexTablespace構成設定を参照してください。
デフォルトでは、接頭辞とサブストリングの索引付けはオンになっていません。
I_INDEX_CLAUSEでは、キー圧縮が使用されます。
このプロシージャは、XML DB階層のCONTEXT索引用のワールドリスト・プリファレンスを作成します。
構文
DBMS_XDBT.CREATEWORDLISTPREF;
使用上の注意
ワードリスト・プリファレンスの名前は変更できます。WordlistPref構成設定を参照してください。これ以外の構成設定はありません。
FUZZY_MATCH属性とSTEMMER属性は、AUTO(自動言語検出)に設定されます。
このプロシージャは、XML DB階層のCONTEXT索引用に以前に作成されたプリファレンスを削除します。
構文
DBMS_XDBT.DROPPREFERENCES;