UTL_RAW
パッケージは、RAW
データ・タイプを操作するためのSQLファンクションを提供します。
この章では、次の項目について説明します。
概要
使用上の注意
通常のSQLファンクションは複数のRAW
で作動せず、PL/SQLはRAW
データ・タイプとCHAR
データ・タイプの間でのオーバーロードができないため、このパッケージが必要になります。 UTL_RAW
には、各種のCOBOL数値形式を複数のRAW
の間で変換するサブプログラムも含まれています。
UTL_RAW
は、必ずしもデータベース環境に固有のものではなく、実際には他の環境でも使用できます。このため、DBMSのかわりに、UTLという接頭辞がパッケージに付けられます。
UTL_RAW
によって、RAW
レコードは多くの要素で構成できます。RAW
データ・タイプを使用すると、キャラクタ・セット変換は実行されず、RAW
は、リモート・プロシージャ・コールを介して転送されるときに元の形式で保持されます。
また、RAW
ファンクションによって、以前はhextoraw
ファンクションとrawtohex
ファンクションに限定されていたバイナリ・データを操作できます。
表213-1 UTL_RAWパッケージのサブプログラム
サブプログラム | 説明 |
---|---|
|
|
|
|
|
|
|
|
CAST_FROM_BINARY_DOUBLEファンクション |
( |
|
( |
CAST_FROM_BINARY_INTEGERファンクション |
( |
|
( |
|
( |
|
( |
|
( |
|
( |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
最大12までの |
|
|
|
|
|
|
|
target |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
値 |
このファンクションは、RAW
r1
とRAW
r2
の値でビット単位の論理演算ANDを実行し、AND演算後の結果RAW
を戻します。
構文
UTL_RAW.BIT_AND ( r1 IN RAW, r2 IN RAW) RETURN RAW;
プラグマ
pragma restrict_references(bit_and, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
戻り値
使用上の注意
r1
とr2の長さが異なる場合、AND演算は、短い方のRAW
の最終バイト後に終了し、長い方のRAW
の未処理部分は部分結果に追加されます。したがって、結果の長さは、2つの入力RAW
の長い方と同じ長さになります。
このファンクションは、RAW
r
の値でビット単位の論理演算補数を実行し、補数演算後の結果RAW
を戻します。結果の長さは、入力RAW
r
の長さと等しくなります。
構文
UTL_RAW.BIT_COMPLEMENT ( r IN RAW) RETURN RAW;
プラグマ
pragma restrict_references(bit_complement, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
戻り値
このファンクションは、RAW
r1とRAW
r2の値でビット単位の論理演算ORを実行し、OR演算後の結果RAW
を戻します。
構文
UTL_RAW.BIT_OR ( r1 IN RAW, r2 IN RAW) RETURN RAW;
プラグマ
pragma restrict_references(bit_or, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
戻り値
使用上の注意
r1
とr2
の長さが異なる場合、OR演算は、短い方のRAW
の最終バイト後に終了し、長い方のRAW
の未処理部分は部分結果に追加されます。したがって、結果の長さは、2つの入力RAW
の長い方と同じ長さになります。
このファンクションは、RAW
r1
とRAW
r2
の値でビット単位の論理演算XORを実行し、XOR演算後の結果RAW
を戻します。
構文
UTL_RAW.BIT_XOR ( r1 IN RAW, r2 IN RAW) RETURN RAW;
プラグマ
pragma restrict_references(bit_xor, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
戻り値
使用上の注意
r1
とr2
の長さが異なる場合、XOR演算は、短い方のRAW
の最終バイト後に終了し、長い方のRAW
の未処理部分は部分結果に追加されます。したがって、結果の長さは、2つの入力RAW
の長い方と同じ長さになります。
このファンクションは、(RAW
の)BINARY_DOUBLE
のバイナリ表現を戻します。
構文
UTL_RAW.CAST_FROM_BINARY_DOUBLE( n IN BINARY_DOUBLE, endianess IN PLS_INTEGER DEFAULT 1) RETURN RAW;
プラグマ
pragma restrict_references(cast_from_binary_double, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
表213-10 CAST_FROM_BINARY_DOUBLEファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
|
|
big-endianまたはlittle-endianのアーキテクチャを表す |
戻り値
BINARY_DOUBLE
の値のバイナリ表現。入力がNULL
の場合は、NULL
を戻します。
使用上の注意
8バイトのbinary_double
値からIEEE 754倍精度形式へのマッピングは、次のとおりです。
byte 0: bit 63 ~ bit 56 byte 1: bit 55 ~ bit 48 byte 2: bit 47 ~ bit 40 byte 3: bit 39 ~ bit 32 byte 4: bit 31 ~ bit 24 byte 5: bit 23 ~ bit 16 byte 6: bit 15 ~ bit 8 byte 7: bit 7 ~ bit 0
この表は、endianessパラメータで、BINARY_DOUBLE
のバイトからRAW
のバイトへのマッピング方法を記述する方法について説明しています。次のマトリックスでは、rb0からrb7がRAWのバイトを参照し、db0からdb7がBINARY_DOUBLE
のバイトを参照しています。
rb0 | rb1 | rb2 | rb3 | rb4 | rb5 | rb6 | rb7 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
big_endian | db0 |
db1 |
db2 |
db3 |
db4 |
db5 |
db6 |
db7 |
little_endian | db7 |
db6 |
db5 |
db4 |
db3 |
db2 |
db1 |
db0 |
machine-endianの場合、BINARY_DOUBLE
引数の8バイトがRAW
の戻り値に直接コピーされます。big-endianマシン上のbig_endian
またはlittle-endianマシン上のlittle_endian
を渡した場合も同じです。
このファンクションは、(RAW
の)BINARY_FLOAT
のバイナリ表現を戻します。
構文
UTL_RAW.CAST_FROM_BINARY_FLOAT( n IN BINARY_FLOAT, endianess IN PLS_INTEGER DEFAULT 1) RETURN RAW;
プラグマ
pragma restrict_references(cast_from_binary_float, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
表213-11 CAST_FROM_BINARY_FLOATファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
|
|
big-endianまたはlittle-endianのアーキテクチャを表す |
戻り値
BINARY_FLOAT
の値のバイナリ表現(RAW)。入力がNULL
の場合は、NULL
を戻します。
使用上の注意
4バイトのbinary_float
値からIEEE 754単精度形式へのマッピングは、次のとおりです。
byte 0: bit 31 ~ bit 24 byte 1: bit 23 ~ bit 16 byte 2: bit 15 ~ bit 8 byte 3: bit 7 ~ bit 0
この表は、endianessパラメータで、BINARY_FLOAT
のバイトからRAW
のバイトへのマッピング方法を記述する方法について説明しています。次のマトリックスでは、rb0からrb3がRAW
のバイトを参照し、fb0からfb3がBINARY_FLOAT
のバイトを参照しています。
rb0 | rb1 | rb2 | rb3 | |
---|---|---|---|---|
big_endian | fb0 | fb1 | fb2 | fb3 |
little_endian | fb3 | fb2 | fb1 | fb0 |
machine-endianの場合、BINARY_FLOAT
引数の4バイトがRAW
の戻り値に直接コピーされます。big-endianマシン上のbig_endian
またはlittle-endianマシン上のlittle_endian
を渡した場合も同じです。
このファンクションは、(RAW
の)BINARY_INTEGER
のバイナリ表現を戻します。
構文
UTL_RAW.CAST_FROM_BINARY_INTEGER ( n IN BINARY_INTEGER endianess IN PLS_INTEGER DEFAULT BIG_ENDIAN) RETURN RAW;
プラグマ
pragma restrict_references(cast_from_binary_integer, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
表213-12 CAST_FROM_BINARY_INTEGERファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
|
|
big-endianまたはlittle-endianのアーキテクチャを表す |
戻り値
BINARY_INTEGER
の値のバイナリ表現。
このファンクションは、(RAW
の)NUMBER
のバイナリ表現を戻します。
構文
UTL_RAW.CAST_FROM_NUMBER ( n IN NUMBER) RETURN RAW;
プラグマ
pragma restrict_references(cast_from_number, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
戻り値
NUMBER
の値のバイナリ表現。
このファンクションは、(RAW
の)BINARY_DOUBLE
のバイナリ表現をBINARY_DOUBLE
に変換します。
構文
UTL_RAW.CAST_TO_BINARY_DOUBLE ( r IN RAW endianess IN PLS_INTEGER DEFAULT 1) RETURN BINARY_DOUBLE;
プラグマ
pragma restrict_references(cast_to_binary_double, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
表213-14 CAST_TO_BINARY_DOUBLEファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
|
|
big-endianまたはlittle-endianのアーキテクチャを表す |
戻り値
BINARY_DOUBLE
値。
使用上の注意
RAW
引数が8バイトを超える場合は、最初の8バイトだけが使用され、残りのバイトは無視されます。 結果が-0
の場合は、+0
が戻されます。 結果がNaN
の場合は、BINARY_DOUBLE_NAN
の値が戻されます。
RAW
引数が8バイト未満の場合は、VALUE_ERROR
例外が発生します。
8バイトのbinary_double値からIEEE 754倍精度形式へのマッピングは、次のとおりです。
byte 0: bit 63 ~ bit 56 byte 1: bit 55 ~ bit 48 byte 2: bit 47 ~ bit 40 byte 3: bit 39 ~ bit 32 byte 4: bit 31 ~ bit 24 byte 5: bit 23 ~ bit 16 byte 6: bit 15 ~ bit 8 byte 7: bit 7 ~ bit 0
この表は、endianessパラメータで、BINARY_DOUBLE
のバイトからRAW
のバイトへのマッピング方法を記述する方法について説明しています。次のマトリックスでは、rb0からrb7がRAWのバイトを参照し、db0からdb7がBINARY_DOUBLE
のバイトを参照しています。
rb0 | rb1 | rb2 | rb3 | rb4 | rb5 | rb6 | rb7 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
big_endian | db0 |
db1 |
db2 |
db3 |
db4 |
db5 |
db6 |
db7 |
little_endian | db7 |
db6 |
db5 |
db4 |
db3 |
db2 |
db1 |
db0 |
machine-endianの場合、RAW
引数の8バイトがBINARY_DOUBLE
の戻り値に直接コピーされます。big-endianマシン上のbig_endian
またはlittle-endianマシン上のlittle_endian
を渡した場合も同じです。
このファンクションは、(RAWの)BINARY_FLOAT
のバイナリ表現をBINARY_FLOAT
に変換します。
構文
UTL_RAW.CAST_TO_BINARY_FLOAT ( r IN RAW endianess IN PLS_INTEGER DEFAULT 1) RETURN BINARY_FLOAT;
プラグマ
pragma restrict_references(cast_to_binary_float, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
表213-15 CAST_TO_BINARY_FLOATファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
|
|
big-endianまたはlittle-endianのアーキテクチャを表す |
戻り値
BINARY_FLOAT
値。
使用上の注意
RAW
引数が4バイトを超える場合は、最初の4バイトだけが使用され、残りのバイトは無視されます。 結果が-0の場合は、+0が戻されます。 結果がNaNの場合は、BINARY_FLOAT_NAN
の値が戻されます。
RAW
引数が4バイト未満の場合は、VALUE_ERROR
例外が発生します。
4バイトのbinary_float
値からIEEE 754単精度形式へのマッピングは、次のとおりです。
byte 0: bit 31 ~ bit 24 byte 1: bit 23 ~ bit 16 byte 2: bit 15 ~ bit 8 byte 3: bit 7 ~ bit 0
この表は、endianessパラメータで、BINARY_FLOAT
のバイトからRAW
のバイトへのマッピング方法を記述する方法について説明しています。次のマトリックスでは、rb0からrb3がRAW
のバイトを参照し、fb0からfb3がBINARY_FLOAT
のバイトを参照しています。
rb0 | rb1 | rb2 | rb3 | |
---|---|---|---|---|
big_endian | fb0 |
fb1 |
fb2 |
fb3 |
little_endian | fb3 |
fb2 |
fb1 |
fb0 |
machine-endianの場合、RAW
引数の4バイトがBINARY_FLOAT
の戻り値に直接コピーされます。big-endianマシン上のbig_endian
またはlittle-endianマシン上のlittle_endian
を渡した場合も同じです。
このファンクションは、(RAW
の)BINARY_INTEGER
のバイナリ表現をBINARY_INTEGER
に変換します。
構文
UTL_RAW.CAST_TO_BINARY_INTEGER ( r IN RAW endianess IN PLS_INTEGER DEFAULT BIG_ENDIAN) RETURN BINARY_INTEGER;
プラグマ
pragma restrict_references(cast_to_binary_integer, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
表213-16 CAST_TO_BINARY_INTEGERファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
|
|
big-endianまたはlittle-endianのアーキテクチャを表す |
戻り値
BINARY_INTEGER
値。
このファンクションは、(RAW
の)NUMBER
のバイナリ表現をNUMBER
に変換します。
構文
UTL_RAW.CAST_TO_NUMBER ( r IN RAW) RETURN NUMBER;
プラグマ
pragma restrict_references(cast_to_number, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
戻り値
NUMBER
の値。
このファンクションは、n
データ・バイトを使用して表したVARCHAR2
を、n
データ・バイトのRAW
に変換します。データは変更されませんが、データ・タイプのみRAW
データ・タイプに変換されます。
構文
UTL_RAW.CAST_TO_RAW ( c IN VARCHAR2) RETURN RAW;
プラグマ
pragma restrict_references(cast_to_raw, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
戻り値
表213-19 CAST_TO_RAWファンクションの戻り値
戻り値 | 説明 |
---|---|
|
先行する長さのフィールドのない、入力 |
|
入力パラメータ |
このファンクションは、n
データ・バイトを使用して表したRAW
を、n
データ・バイトのVARCHAR2
に変換します。
注意: VARCHAR2 への変換時、そのVARCHAR2 内の文字に対して現行のグローバリゼーション・サポート・キャラクタ・セットが使用されます。 |
構文
UTL_RAW.CAST_TO_VARCHAR2 ( r IN RAW) RETURN VARCHAR2;
プラグマ
pragma restrict_references(cast_to_VARCHAR2, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
戻り値
このファンクションは、n
データ・バイトを使用して表したRAW
を、n
データ・バイトのNVARCHAR2
に変換します。
注意: NVARCHAR2 への変換時、そのNVARCHAR2 内の文字に対して現行のグローバリゼーション・サポート・キャラクタ・セットが使用されます。 |
構文
UTL_RAW.CAST_TO_NVARCHAR2 ( r IN RAW) RETURN NVARCHAR2;
プラグマ
pragma restrict_references(cast_to_NVARCHAR2, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
戻り値
このファンクションは、RAW
r1
とRAW
r2
を比較します。r1
とr2
の長さが異なる場合、短い方のRAW
は、必要に応じてpad
バイト列を使用して右側に拡張されます。
構文
UTL_RAW.COMPARE ( r1 IN RAW, r2 IN RAW, pad IN RAW DEFAULT NULL) RETURN NUMBER;
プラグマ
pragma restrict_references(compare, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
表213-24 COMPAREファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
比較する1番目の |
|
比較する2番目の |
|
このパラメータはオプションです。 |
戻り値
表213-25 COMPAREファンクションの戻り値
戻り値 | 説明 |
---|---|
|
最初に不一致になったバイト位置(1から番号付けされている)と等しい番号。 |
このファンクションは、最大12までのRAW
を単一のRAW
に連結します。連結したサイズが32Kを超える場合は、エラーが戻ります。
構文
UTL_RAW.CONCAT ( r1 IN RAW DEFAULT NULL, r2 IN RAW DEFAULT NULL, r3 IN RAW DEFAULT NULL, r4 IN RAW DEFAULT NULL, r5 IN RAW DEFAULT NULL, r6 IN RAW DEFAULT NULL, r7 IN RAW DEFAULT NULL, r8 IN RAW DEFAULT NULL, r9 IN RAW DEFAULT NULL, r10 IN RAW DEFAULT NULL, r11 IN RAW DEFAULT NULL, r12 IN RAW DEFAULT NULL) RETURN RAW;
プラグマ
pragma restrict_references(concat, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
r1
....r12
は、連結するRAW
項目です。
戻り値
例外
入力値の合計の長さがRAW
の最大許容長である32767バイトを超えると、エラーが発生します。
このファンクションは、RAW
r
をキャラクタ・セットfrom_charset
からキャラクタ・セットto_charset
に変換し、結果のRAW
を戻します。
from_charset
とto_charset
は両方とも、Oracleサーバーに定義されているサポート・キャラクタのセットである必要があります。
構文
UTL_RAW.CONVERT ( r IN RAW, to_charset IN VARCHAR2, from_charset IN VARCHAR2) RETURN RAW;
プラグマ
pragma restrict_references(convert, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
表213-27 CONVERTファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
変換する |
|
|
|
|
戻り値
例外
表213-29 CONVERTファンクションの例外
エラー | 説明 |
---|---|
|
次のいずれかです。 - - - |
このファンクションは、r
をn
回コピーして連結したものを戻します。
構文
UTL_RAW.COPIES ( r IN RAW, n IN NUMBER) RETURN RAW;
プラグマ
pragma restrict_references(copies, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
戻り値
このファンクションは、n
回コピーしたRAW
を戻します。
例外
表213-31 COPIESファンクションの例外
エラー | 説明 |
---|---|
|
次のいずれかです。 - - - 結果の長さが、 |
このファンクションは、RAW
r
の長さをバイトで戻します。
構文
UTL_RAW.LENGTH ( r IN RAW) RETURN NUMBER;
プラグマ
pragma restrict_references(length, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
戻り値
このファンクションは、target RAW
の指定部分をoverlay_str
RAW
でオーバーレイし、target
の位置pos
バイトから始まるlen
バイト分を処理します。
構文
UTL_RAW.OVERLAY ( overlay_str IN RAW, target IN RAW, pos IN BINARY_INTEGER DEFAULT 1, len IN BINARY_INTEGER DEFAULT NULL, pad IN RAW DEFAULT NULL) RETURN RAW;
プラグマ
pragma restrict_references(overlay, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
表213-34 OVERLAYファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
targetをオーバーレイするために使用するバイト列。 |
|
オーバーレイするバイト列。 |
|
オーバーレイを開始する、target内での位置(1から番号付けされている)。 |
|
オーバーレイするtargetバイトの数。 |
|
オーバーレイ |
デフォルトとオプション・パラメータ
戻り値
使用上の注意
overlay_str
がoverlay_str
バイト未満の場合は、pad
バイト列を使用してlen
バイトまで拡張されます。 overlay_str
がlen
バイトを超える場合は、overlay_str
の余分なバイトは無視されます。 target
の位置pos
から始まるlen
バイトがtarget
の長さを超える場合、overlay_str
全体を含む長さまでtarget
が拡張されます。
len
を指定する場合は、0(ゼロ)
以上にする必要があります。pos
を指定する場合は、1
以上にしてください。 pos
がtarget
の長さを超える場合、target
はpad
バイト列を使用してpos
の位置まで埋め込まれます。さらに、target
はoverlay_str
バイト列を使用して拡張されます。
例外
表213-37 OVERLAYファンクションの例外
エラー | 説明 |
---|---|
|
次のいずれかです。 - - targetが不明か、未定義です。 - targetの長さが、 - - |
このファンクションは、RAW
r
のバイトの順序を、最後から最初に逆転させます。たとえば、x'0102F3'はx'F30201'になり、'xyz'は'zyx'に逆転されます。結果は、入力RAW
と同じ長さになります。
構文
UTL_RAW.REVERSE ( r IN RAW) RETURN RAW;
プラグマ
pragma restrict_references(reverse, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
戻り値
例外
このファンクションは、RAW
r
のpos
からlen
バイトを戻します。
構文
UTL_RAW.SUBSTR ( r IN RAW, pos IN BINARY_INTEGER, len IN BINARY_INTEGER DEFAULT NULL) RETURN RAW;
プラグマ
pragma restrict_references(substr, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
表213-41 SUBSTRファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
一部分を抽出する |
|
|
|
|
デフォルトとオプション・パラメータ
戻り値
使用上の注意
pos
が正の値の場合、SUBSTR
はr
の初めからカウントして最初のバイトを検索します。pos
が負の値の場合、SUBSTR
はr
の最後から逆方向にカウントします。pos
の値は0(ゼロ)に指定できません。
len
が省略された場合、SUBSTR
はr
の終わりまですべてのバイトを戻します。len
の値は1未満に指定できません。
例外
表213-44 SUBSTRファンクションの例外
エラー | 説明 |
---|---|
|
次の場合は
|
このファンクションは、from_set
とto_set
のバイト列変換に従って、入力
RAW
r
内のバイト列を変換します。 r
内のバイト列がfrom_set
内のバイト列と一致すると、to_set
内の対応する位置にあるバイト列に置換され、一致しないと削除されます。
r
内のバイト列がfrom_set
で未定義の場合は、結果にコピーされます。from_set
にある最初(最左端)のバイト列のみ使用されます。後続の複製部分はスキャンされずに無視されます。
構文
UTL_RAW.TRANSLATE ( r IN RAW, from_set IN RAW, to_set IN RAW) RETURN RAW;
プラグマ
pragma restrict_references(translate, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
表213-45 TRANSLATEファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
変換する |
|
変換する |
|
対応する |
戻り値
使用上の注意
to_set
がfrom_set
より短い場合は、from_set
の余分なバイト列に対応する変換はなく、r
内に一致するバイト列はありません。
注意: TRANSLITERATE とは、次の点で異なります。
- 変換 - - 結果 |
例外
表213-47 TRANSLATEファンクションの例外
エラー | 説明 |
---|---|
|
次のいずれかです。 - - - |
このファンクションは、from_set
とto_set
のバイト列変換に従って、入力
RAW
r
内のバイト列を変換します。 r
内の連続するバイト列がfrom_set
内で検索され、見つからない場合は、変更しないまま結果RAW
にコピーされます。 見つかった場合、そのバイト列は、to_set
の対応するバイト列、対応するバイト列が存在しない場合はpad
バイト列のいずれかに結果RAW
内で置換されます。
r
内のバイト列がfrom_set
で未定義の場合は、結果にコピーされます。from_set
にある最初(最左端)のバイト列のみ使用されます。後続の複製部分はスキャンされずに無視されます。結果RAW
は、常にr
と同じ長さになります。
構文
UTL_RAW.TRANSLITERATE ( r IN RAW, to_set IN RAW DEFAULT NULL, from_set IN RAW DEFAULT NULL, pad IN RAW DEFAULT NULL) RETURN RAW;
プラグマ
pragma restrict_references(transliterate, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
表213-48 TRANSLITERATEファンクションのパラメータ
パラメータ | 説明 |
---|---|
|
変換する |
|
変換する |
|
対応する |
|
to-setが |
デフォルトとオプション・パラメータ
表213-49 TRANSLITERATEファンクションのオプション・パラメータ
オプション・パラメータ | 説明 |
---|---|
|
x'00'からx'ff'。 |
|
|
|
x'00'。 |
戻り値
使用上の注意
to_set
がfrom_set
より短い場合、選択したfrom_set
バイト列に対応するto_set
バイトがないと、pad
バイト列が結果RAW
に埋め込まれます(pad
列を使用して、to_set
がfrom_set
と同じ長さまで拡張されたようになります)。
注意: TRANSLATE とは、次の点で異なります。
- - 結果 |
例外
このファンクションは、値start_byte
で始まり値end_byte
で終わる、連続した有効な1バイト・コードをすべて含むRAW
を戻します。 start_byte
がend_byte
より大きい場合、結果バイトの連続はstart_byte
で始まり、x'FF'
からx'00'
に折り返してend_byte
で終わります。 start_byte
とend_byte
を指定する場合は、シングル・バイトのRAW
である必要があります。
構文
UTL_RAW.XRANGE ( start_byte IN RAW DEFAULT NULL, end_byte IN RAW DEFAULT NULL) RETURN RAW;
プラグマ
pragma restrict_references(xrange, WNDS, RNDS, WNPS, RNPS);
パラメータ
デフォルトとオプション・パラメータ
start_byte - x f00 f end_byte - x fFF f
戻り値