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Oracle Database PL/SQLパッケージ・プロシージャおよびタイプ・リファレンス
11g リリース1(11.1)
E05686-02
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217 UTL_SPADV

UTL_SPADVパッケージは、Oracle Streamsパッケージ・セットの1つであり、分散データベース環境におけるOracle Streamsコンポーネントの統計を収集して分析するためのサブプログラムを提供しています。このパッケージでは、統計の収集にOracle Streamsパフォーマンス・アドバイザを使用します。


関連項目:

このパッケージおよびOracle Streamsパフォーマンス・アドバイザの詳細は、『Oracle Streams概要および管理』を参照してください。

この章では、次の項目について説明します。


UTL_SPADVサブプログラムの要約

表217-1 UTL_SPADVパッケージのサブプログラム

サブプログラム 説明

COLLECT_STATSプロシージャ


Oracle Streamsパフォーマンス・アドバイザを使用して、分散データベース環境におけるOracle Streamsのコンポーネントおよびサブコンポーネントに関する統計を収集します。

SHOW_STATSプロシージャ


COLLECT_STATSプロシージャを使用して収集した統計が含まれる出力を生成します。



COLLECT_STATSプロシージャ

このプロシージャは、Oracle Streamsパフォーマンス・アドバイザを使用して、分散データベース環境におけるOracle Streamsのコンポーネントおよびサブコンポーネントに関する統計を収集します。


注意:

このプロシージャはコミットします。


関連項目:

Oracle Streamsパフォーマンス・アドバイザの詳細は、『Oracle Streams概要および管理』を参照してください。

構文

UTL_SPADV.COLLECT_STATS(
   interval                      IN NUMBER  DEFAULT 60,
   num_runs                      IN NUMBER  DEFAULT 10,
   comp_stat_table             IN VARCHAR2  DEFAULT 'STREAMS$_ADVISOR_COMP_STAT',
   path_stat_table             IN VARCHAR2  DEFAULT 'STREAMS$_ADVISOR_PATH_STAT',
   top_event_threshold           IN NUMBER  DEFAULT 15,
   bottleneck_idle_threshold     IN NUMBER  DEFAULT 50,
   bottleneck_flowctrl_threshold IN NUMBER  DEFAULT 50);

パラメータ

表217-2 COLLECT_STATSプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

interval

Oracle Streamsパフォーマンス・アドバイザが連続して2回実行される間の時間(秒)。

num_runs

このプロシージャによってOracle Streamsパフォーマンス・アドバイザが実行される回数。

comp_stat_table

Oracle Streamsのコンポーネントおよびサブコンポーネントに関して収集した統計を格納する表の名前。表の名前を[schema_name.]object_nameの形式で指定します。スキーマを指定しない場合は、現行のユーザー名がデフォルトで使用されます。

このプロシージャは、指定された表が存在しない場合、その表を作成します。

デフォルトの表であるSTREAMS$_ADVISOR_COMP_STATを使用することをお薦めします。

このパラメータの詳細は、「使用上の注意」を参照してください。

path_stat_table

ストリーム・パスに関して収集した統計を格納する表の名前。表の名前を[schema_name.]object_nameの形式で指定します。スキーマを指定しない場合は、現行のユーザー名がデフォルトで使用されます。

このプロシージャは、指定された表が存在しない場合、その表を作成します。

デフォルトの表であるSTREAMS$_ADVISOR_PATH_STATを使用することをお薦めします。

このパラメータの詳細は、「使用上の注意」を参照してください。

top_event_threshold

上位待機イベント統計を収集するかどうかを決定する割合。

このプロシージャで待機イベント統計を収集するには、待機イベントの割合が、このパラメータに指定された値を超える必要があります。 たとえば、15を指定した場合は、15%よりも大きい値の待機イベントのみが収集されます。

bottleneck_idle_threshold

Oracle Streamsのコンポーネント・セッションで、そのIDLEの割合に基づくボトルネック分析が可能かどうかを決定する割合。

Oracle Streamsのコンポーネント・セッションでボトルネック分析を可能にするには、IDLEの割合が、このパラメータに指定された値以下である必要があります。 たとえば、50を指定した場合は、アイドル状態が時間の50%以下であるコンポーネントのみでボトルネック分析が可能になります。

bottleneck_flowctrl_threshold

Oracle Streamsのコンポーネント・セッションで、そのFLOW CONTROLの割合に基づくボトルネック分析が可能かどうかを決定する割合。

Oracle Streamsのコンポーネント・セッションでボトルネック分析を可能にするには、FLOW CONTROLの割合が、このパラメータに指定された値以下である必要があります。 たとえば、50を指定した場合は、フロー制御のための一時停止が時間の50%以下であるコンポーネントのみでボトルネック分析が可能になります。


使用上の注意

path_stat_tableパラメータで指定した表には、ストリーム・パス統計が格納されます。 この表では、comp_stat_tableパラメータで指定した表に格納されているコンポーネントとサブコンポーネントの統計も連結されます。 このパッケージのSHOW_STATSプロシージャでは、path_stat_tableパラメータで指定した表に格納されている統計のみが表示されます。


SHOW_STATSプロシージャ

このプロシージャは、COLLECT_STATSプロシージャを使用して収集した統計が含まれる出力を生成します。

出力は、分析用にスプレッドシートにインポートできる形式に構成されます。


注意:

このプロシージャはコミットしません。


関連項目:

Oracle Streamsパフォーマンス・アドバイザの詳細は、『Oracle Streams概要および管理』を参照してください。

構文

UTL_SPADV.SHOW_STATS(
   path_stat_table IN VARCHAR2  DEFAULT 'STREAMS$_ADVISOR_PATH_STAT',
   path_id         IN NUMBER    DEFAULT NULL,
   bgn_run_id      IN NUMBER    DEFAULT -1,
   end_run_id      IN NUMBER    DEFAULT -10,
   show_path_id    IN BOOLEAN   DEFAULT TRUE,
   show_run_id     IN BOOLEAN   DEFAULT TRUE,
   show_run_time   IN BOOLEAN   DEFAULT TRUE,
   show_cca_mode   IN BOOLEAN   DEFAULT TRUE,
   show_setting    IN BOOLEAN   DEFAULT FALSE,
   show_stat       IN BOOLEAN   DEFAULT TRUE,
   show_sess       IN BOOLEAN   DEFAULT FALSE,
   show_legend     IN BOOLEAN   DEFAULT TRUE);

パラメータ

表217-3 SHOW_STATSプロシージャのパラメータ

パラメータ 説明

path_stat_table

ストリーム・パス統計が含まれている表の名前。 この表は、COLLECT_STATSプロシージャのpath_stat_tableパラメータに指定されています。表の名前を[schema_name.]object_nameの形式で指定します。スキーマを指定しない場合は、現行のユーザー名がデフォルトで使用されます。

path_id

ストリーム・パスのID。

NULL以外に設定すると、指定したストリーム・パスのみの出力が表示されます。

NULLに設定すると、すべてのアクティブなストリーム・パスの出力が表示されます。

bgn_run_id

実行の範囲で表示する場合のOracle Streamsパフォーマンス・アドバイザの最初の実行ID。

このパラメータの詳細は、「使用上の注意」を参照してください。

end_run_id

実行の範囲で表示する場合のOracle Streamsパフォーマンス・アドバイザの最後の実行ID。

このパラメータの詳細は、「使用上の注意」を参照してください。

show_path_id

TRUEに設定すると、各ストリーム・パスのパスIDが出力に含まれます。

FALSEに設定すると、各ストリーム・パスのパスIDは出力に含まれません。

show_run_id

TRUEに設定すると、Oracle Streamsパフォーマンス・アドバイザの実行IDが出力に含まれます。

FALSEに設定すると、Oracle Streamsパフォーマンス・アドバイザの実行IDは出力に含まれません。

show_run_time

TRUEに設定すると、Oracle Streamsパフォーマンス・アドバイザの実行時間が出力に含まれます。

FALSEに設定すると、Oracle Streamsパフォーマンス・アドバイザの実行時間は出力に含まれません。

show_cca_mode

TRUEに設定すると、取得と適用の複合による最適化に関連する情報がパスの出力に含まれます。

FALSEに設定すると、取得と適用の複合による最適化に関連する情報はパスの出力に含まれません。

show_setting

TRUEに設定すると、しきい値パラメータの設定が出力に含まれます。 しきい値パラメータとは、COLLECT_STATSプロシージャのtop_event_thresholdbottleneck_idle_thresholdおよびbottleneck_flowctrl_thresholdパラメータです。

FALSEに設定すると、しきい値パラメータの設定は出力に含まれません。

show_stat

TRUEに設定すると、コンポーネントレベルおよびサブコンポーネントレベルの統計が出力に含まれます。この場合のコンポーネントには、取得プロセス、キュー、伝播の送信者、伝播の受信者、適用プロセスがあります。サブコンポーネントとは、取得プロセスと適用プロセスのサブコンポーネントです。

FALSEに設定すると、コンポーネントレベルおよびサブコンポーネントレベルの統計は出力に含まれません。

show_sess

TRUEに設定すると、セッションレベルの統計が出力に含まれます。セッションレベルの統計には、IDLE統計、FLOW CONTROL統計およびEVENT統計があります。

FALSEに設定すると、セッションレベルの統計は出力に含まれません。

show_legend

TRUEに設定すると、凡例が出力に含まれます。凡例は、出力で使用される略語を説明します。

FALSEに設定すると、凡例は出力に含まれません。


使用上の注意

表示するOracle Streamsパフォーマンス・アドバイザの実行の範囲を指定するには、bgn_run_idend_run_idの両方を使用してください。正の値を指定すると、先の実行から順に統計が表示されます。負の値を指定すると、後の実行からさかのぼって統計が表示されます。

たとえば、bgn_run_id1に設定し、end_run_id10に設定すると、最初の10個のOracle Streamsパフォーマンス・アドバイザの実行の統計が表示されます。

一方、bgn_run_id-1に設定し、end_run_id-10に設定すると、最後の10個のOracle Streamsパフォーマンス・アドバイザの実行の統計が表示されます。


関連項目:

取得と適用の複合による最適化の詳細は、『Oracle Streams概要および管理』を参照してください。