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Oracle Databaseライセンス情報
11gリリース1(11.1)
E05724-10
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1 Oracle Databaseのエディション

この章では、Oracle Databaseの4つのエディションと、各エディションで使用できる機能について説明します。この章は、次の項目で構成されています。

Oracle Database製品ファミリ

Oracle Databaseには、様々な開発とデプロイメントのシナリオに適した4つのエディションがあります。また、Oracleには、特定のアプリケーションの用途にあわせてOracle Databaseの機能を拡張する、複数のデータベース・オプション、パックおよびその他の製品が用意されています。この項では、Oracle Databaseの各エディションについて説明します。データベース拡張製品については、第2章「オプションおよびパック」で説明します。

Oracle Database Standard Edition One Oracle Standard Edition Oneは、ワークグループ、部門レベルおよびWebアプリケーションに対して、比類なき操作性、能力およびパフォーマンスを提供します。Oracle Standard Edition Oneは、中小規模事業所のシングル・サーバー環境から、分散された支社サーバー環境まで、ビジネスクリティカルなアプリケーションの構築に必要なすべての機能を備えています。

Oracle Database Standard Edition Oracle Database Standard Editionは、Standard Edition Oneと同様の比類なき操作性、能力およびパフォーマンスを提供し、より大きなマシンのサポートとOracle Real Application Clusters(Oracle RAC)によるサービスのクラスタ化をサポートします。Oracle RACは、Oracle Database 10gよりStandard Editionに含まれ、Oracle9i以前の旧リリースのStandard Editionでは使用できません。

Oracle Database Enterprise Edition Oracle Database Enterprise Editionは、大規模なOnline Transaction Processing(OLTP)アプリケーション、問合せ集中処理型データ・ウェアハウスおよび要求の厳しいインターネット・アプリケーションなどのミッションクリティカルなアプリケーションに必要な、パフォーマンス、可用性、スケーラビリティおよびセキュリティを提供します。Oracle Database Enterprise EditionにはOracle Databaseのすべてのコンポーネントが含まれており、第2章「オプションおよびパック」で説明する有償オプション製品およびOEM Management Pack製品を購入することでさらに拡張できます。

Oracle Database Personal Edition Oracle Database Personal Editionは、Oracle Standard Edition One、Oracle Database Standard EditionおよびOracle Database Enterprise Editionとの完全な互換性を持ち、スタンドアロン環境での開発および利用をサポートします。

Oracle Database Personal Editionには、Oracle Database Enterprise Editionに含まれるすべてのコンポーネントの他に、Oracle Database Enterprise Editionで使用できるすべてのオプションが含まれます。ただし、Oracle Database Personal Editionでは使用できないOracle Real Application Clustersは含まれません。Oracle Database Personal Editionを使用できるのは、Windows版のみです。また、Oracle Enterprise Manager Management Pack製品は、Oracle Database Personal Editionには含まれません。

エディション別の使用可能な機能

表1-1では、Oracle Database Standard Edition One(SE1)、Standard Edition(SE)およびEnterprise Edition(EE)で使用できる機能を示しています。列内のYの値は、指定リリースでその機能が使用できることを意味し、Nは機能が使用できないことを意味します。この表を参照すれば、エディション間の相違を理解し、Enterprise Edition(シングル・ユーザー環境ではPersonal Edition)が必要かどうかを判断できます。

表1-1 Oracle Databaseの各エディションで使用可能な機能

機能/オプション SE1 SE EE 注意事項

高可用性





Oracle Fail Safe

Y

Y

Y

Windowsのみ

Oracle Data Guard - REDO Apply

N

N

Y


Oracle Data Guard - SQL Apply

N

N

Y


Oracle Data Guard - スナップショット・スタンバイ

N

N

Y


Oracle Active Data Guard

N

N

Y

追加費用オプション

ローリング・アップグレード - パッチ・セット、データベースおよびオペレーティング・システム

N

N

Y


オンライン索引再ビルド

N

N

Y


オンライン索引構成表編成

N

N

Y

ALTER TABLE ... MOVE ONLINE操作

オンライン表再定義

N

N

Y

DBMS_REDEFINITIONパッケージを使用

多重化バックアップ・セット

N

N

Y


増分バックアップおよびリカバリ

Y

Y

Y

SE1/SE: 最適化済の増分バックアップなし

バックアップでの未使用ブロックの圧縮

N

N

Y


ブロックレベル・メディア・リカバリ

N

N

Y


Lost Write Protection

N

N

Y


パラレル・バックアップおよびリカバリ

N

N

Y


表領域のPoint-in-Timeリカバリ

N

N

Y


試行リカバリ

N

N

Y


ファスト・スタート・リカバリ

N

N

Y


フラッシュバック表

N

N

Y


フラッシュバック・データベース

N

N

Y


フラッシュバック・トランザクション

N

N

Y


フラッシュバック・トランザクション問合せ

N

N

Y


Oracle Total Recall

N

N

Y

追加費用オプション

スケーラビリティ





Oracle Real Application Clusters

N

Y

Y

EEでは追加費用あり、SEに付属

自動ワークロード管理

N

Y

Y

Oracle Real Application Clustersが必要

パフォーマンス





問合せ結果キャッシュ

N

N

Y


PL/SQLファンクション結果キャッシュ

N

N

Y


クライアント側問合せキャッシュ

N

N

Y


In-Memory Database Cache

N

N

Y

追加費用あり

SQL計画の管理

N

N

Y


Oracle Exadata Storage Serverのサポート

N

N

Y


Oracle Exadata Storage Serverソフトウェアのサポート

N

N

Y


セキュリティ





Advanced Securityオプション

N

N

Y

追加費用オプション

Oracle Label Security

N

N

Y

追加費用オプション

Virtual Private Database

N

N

Y


ファイングレイン監査

N

N

Y


Oracle Database Vault

N

N

Y

追加費用オプション

セキュアな外部パスワード・ストア

N

N

Y


開発プラットフォーム





SQLJ

Y

Y

Y

Oracle Programmerが必要

Oracle Developer Tools for Visual Studio .NET

Y

Y

Y

Windowsのみ

Microsoft分散トランザクション・コーディネータのサポート

Y

Y

Y

Windowsのみ

Active Directory統合

Y

Y

Y

Windowsのみ

ネイティブ.NETデータ・プロバイダー - ODP.NET

Y

Y

Y

Windowsのみ

.NETストアド・プロシージャ

Y

Y

Y

Windowsのみ

管理性





Oracle Change Management Pack

N

N

Y

追加費用オプション

Oracle Configuration Management Pack

N

N

Y

追加費用オプション

Oracle Diagnostics Pack

N

N

Y

追加費用オプション

Oracle Tuning Pack

N

N

Y

追加費用オプション。Diagnostics Packも必要。

Oracle Provisioning and Patch Automation Pack

N

N

Y

追加費用オプション

データベース・リソース・マネージャ

N

N

Y


Oracle Real Application Testing

N

N

Y

追加費用オプション

VLDB、データ・ウェアハウス、ビジネス・インテリジェンス





Oracle Partitioning

N

N

Y

追加費用オプション

Oracle OLAP

N

N

Y

追加費用オプション

Oracle Data Mining

N

N

Y

追加費用オプション

Oracle Profiling and Data Quality

N

N

Y

追加費用オプション

Oracle Data Watch and Repair Connector

N

N

Y

追加費用オプション

Oracle Advanced Compression

N

N

Y

追加費用オプション

ダイレクト・ロード表の圧縮

N

N

Y


ビットマップ索引およびビットマップ結合索引

N

N

Y


パラレル問合せ/DML

N

N

Y


パラレル統計収集

N

N

Y


パラレル索引作成/スキャン

N

N

Y


パラレル・データ・ポンプ・エクスポート/インポート

N

N

Y


トランスポータブル表領域(クロス・プラットフォームを含む)

N

N

Y


サマリー管理 - マテリアライズド・ビューのクエリー・リライト

N

N

Y


非同期チェンジ・データ・キャプチャ

N

N

Y


統合





Oracle Streams

Y

Y

Y

SE1/SE: REDOログからのキャプチャなし

基本レプリケーション

Y

Y

Y

SE1/SE: 読取り専用、更新可能なマテリアライズド・ビュー

アドバンスト・レプリケーション

N

N

Y

マルチマスター・レプリケーション

Database Gateways

Y

Y

Y

別個の製品ライセンス

ネットワーク





Oracle Connection Manager

N

N

Y


InfiniBandのサポート

N

N

Y


コンテンツ管理





Oracle Spatial

N

N

Y

追加費用オプション

セマンティク・テクノロジ(RDF/OWL)

N

N

Y

Oracle Spatial、Oracle Advanced CompressionおよびOracle Partitioningオプションが必要

Oracle Content Database Suite

N

N

Y

追加費用オプション


Windowsプラットフォーム固有の機能

アプリケーション開発に関連する次の機能を使用できるのは、Windowsプラットフォーム上に限られます。

特殊な使用方法のライセンス

Oracle Database Standard EditionおよびOracle Real Application Clusters(Oracle RAC) Oracle Database Standard Editionをクラスタ・サーバー環境でOracle Real Application Clustersとともに使用する場合、Oracle Clusterwareを使用する必要があります。Oracle Databaseと依存関係があるサード・パーティのクラスタウェア管理ソリューションはサポートされません。

Standard Editionについては次のライセンス制約に厳密に従う必要があります。定義されているCPUの最大数はクラスタ全体に対する数です。ノード単位の最大数ではありません。

すべてのデータベース関連ファイルの管理には、自動ストレージ管理(ASM)を使用する必要があります。サード・パーティのボリューム・マネージャおよびファイル・システムを使用して管理した場合にはReal Application Clustersはサポートされません。次の記憶域にはASMを使用する必要があります。

次の記憶域にはRAWディスク・パーティションを使用する必要があります。

次の記憶域にはローカル記憶域を使用する必要があります。

前述のファイルのOracle用のコピーは、いずれも他の場所に置くことはできません。ただし例外として、スタンバイ・データベースのメンテナンス・スクリプトを手動で記述する場合は、アーカイブ・ログの2つ目のコピーをASMの外側に作成できます。コピー先は、LOG_ARCHIVE_DEST_nパラメータによって指定されたローカル・ファイル・システム上に限られます。

ファイルのRMANバックアップは、ローカルまたはネットワークにマウントされたファイル・システム上に置くことができます。

OCFS、OCFS2、サード・パーティのクラスタウェア、サード・パーティのクラスタ・ボリューム・マネージャ、サード・パーティのクラスタ・ファイル・システムなど、その他のクラスタ・ソフトウェアはシステムにインストールできません。

Oracle Clusterware 

Oracle Clusterwareは、次のいずれかの条件が満たされているかぎり、インストールし、任意のOracleまたはサード・パーティ・ソフトウェアを保護するために使用できます。

  1. 保護されるソフトウェアがオラクル社によって提供されていること。

  2. 保護されるソフトウェアがOracle Databaseを使用すること。

  3. 保護されるソフトウェアがOracle Unbreakable Linux上で実行されていること。

  4. 保護されるソフトウェアが実行されているクラスタについて、クラスタを構成する少なくとも1台のマシンに対して、Oracle Database Enterprise EditionまたはOracle Database Standard Editionの適切なライセンスが購入されていること。

クラスタは、同じOracle Cluster Registry(OCR)および投票ディスクを共有するすべてのマシンが含まれるものと定義されています。

Oracle Connection Manager Oracle Connection Managerは、Oracle Databaseがインストールおよび使用されているマシンと異なるマシン上にインストールし、使用できます。Oracle Connection Managerを実行しているマシン用に別途ライセンスを取得する必要はありません。

Oracle Database Gateway for ODBC 

Oracle Database Gateway for ODBCは、Oracle Databaseがインストールおよび使用されているマシンと異なるマシン上にインストールし、使用できます。Oracle Gateway for ODBCを実行しているマシン用に別途ライセンスを取得する必要はありません。

以前のリリースにおけるReal Application Testingのサポート 

Oracle Real Application Testingのフル機能は、Oracle Database 11gリリース1以上でのみ利用可能です。ただし、Oracle9i Databaseリリース2またはOracle Database 10gからのアップグレードを希望しているお客様は、Oracle Real Application Testingの一部の機能を利用できます。

Oracle9i Databaseリリース2で利用可能な機能は次のとおりです。

Oracle Database 10gリリース2で利用可能な機能は次のとおりです。

Oracle Scheduler 

Oracle Schedulerはジョブ・スケジューリング機能を提供するデータベースの機能です。Oracleデータベースがインストールされているマシンでのジョブの実行は、Oracle Databaseライセンスに含まれています。エンタープライズ・スケジューリングのために、Oracleデータベースがインストールされていないリモート・マシンでのジョブの実行はホスト用のSystem Monitoring Plug-inの一部としてライセンスされます。

Oracle Secure Backup Express Oracle Secure Backup ExpressはOracle Databaseにバンドルされています。Oracleサポート・サービスでは、Oracle Secure Backup Expressが有効な顧客サポートID(CSI)を持つ別のOracle製品のバックアップに使用される場合、Oracle Secure Backup Expressに関する技術サポート、電話サポートまたは更新を提供します。たとえば、Oracle Secure Backup Expressを有効な顧客サポートIDを持つOracleデータベースのバックアップに使用する場合、Oracleサポートはこのデータベースのバックアップに関する技術サポートを提供します。

更新および技術サポートは、オラクル社の技術サポート・ポリシーに準拠して、Oracleライセンスの技術サポート・サービスを保持しているお客様にのみ提供されます。Oracle Secure Backupは独立したライセンスを持つ製品であり、オラクル社の技術サポート・ポリシーに準拠してサポートされます。

Legato Storage ManagerおよびLegato Single Server Version。Oracle Secure Backup Expressは、Legato Storage Manager(LSM)およびLegato Single Server Version(LSSV)の代替製品です。現在LSMまたはLSSVを使用している場合、『Oracle Secure Backup移行ガイド』で、これらの製品をOracle Secure Backup Expressに移行する方法を参照できます。

Oracle Secure Backup Expressでは、Oracleデータベースおよびテープ保護を必要とするOracleホーム・ファイルおよびその他のファイル・システム・データをバックアップできます。

Oracle Wallet 

Oracle Walletはパスワードで保護されたコンテナで、パスワード、秘密鍵、証明書、信頼できる証明書およびTDEマスター鍵などの、認証および署名の資格証明を格納するために使用されます。Oracle Wallet Managerは、ウォレット所有者がOracle Wallet内のセキュリティ資格証明を管理および編集するためのアプリケーションです。Oracle Walletは、無料でクライアント、中間層およびデータベース・サーバーにデプロイできます。ただし、Oracle Walletを使用するPKI資格証明および透過的データ暗号化マスター鍵機能には、Oracle Advanced Securityオプションのライセンスが必要です。Oracle DatabaseとOracle Internet Directory間の通信を保護するためにウォレットを構成する場合には、Oracle Advanced Securityオプションは必要ありません。

インフラストラクチャ・リポジトリ・データベース ライセンスを追加購入しなくても、独立したOracle Databaseをインストールし、Recovery Manager(RMAN)リポジトリとして使用できます。ただし、このリポジトリ内で管理されるすべてのOracleデータベースについて適切なライセンスを購入している場合にかぎられます。このリポジトリ・データベースは、Oracle Enterprise Grid Controlリポジトリにも使用できます。このデータベースは、他の用途で使用することもデプロイすることもできません。

ライセンスを追加購入しなくても、独立したOracle Databaseをインストールし、Oracle Enterprise Manager Grid Control(OEM Grid Control)リポジトリとして使用できます。ただし、このリポジトリ内で管理されるすべてのターゲット(データベース、アプリケーションなど)について適切なライセンスを購入している場合にかぎられます。このデータベースは、Recovery Managerリポジトリにも使用できます。このデータベースは、他の用途で使用することもデプロイすることもできません。

Oracle In-Memory Database Cache 

Oracle In-Memory Database Cacheのライセンスを取得する場合、必要なライセンス数を決定する際には、In-Memory Database CacheソフトウェアのTimesTen In-Memory Databaseコンポーネントがインストールおよび(または)実行されているプロセッサのみがカウントされます。

使用制限付きライセンス 使用制限付きライセンスは、Oracle Databaseのエディションに、次のように含まれています。

製品ライセンスにおける変更

Oracle Warehouse Builder Enterprise ETLオプション

次の機能は、以前Oracle Warehouse Builder ETLオプションとともにライセンス供与されていた機能で、Oracle Databaseではライセンス供与されなくなりました。かわりに、Oracle Data Integrator Enterprise Editionでライセンス供与されています。