SHOWコマンドは、式の単一の値を表示するコマンドです。通常、SHOWは、単一セルの変数の値またはメッセージを表示するのに使用します。SHOWは、エラー条件が発生せずに、エラーに似たメッセージを生成するプログラムで便利です。SHOWの出力は現行の出力ファイルに送信されます。
構文
SHOW expression [NONL]
引数
表示する値。expressionがディメンション化されている場合は、ディメンションの現行のステータスに基づいてその式の最初の値のみが表示されます。テキスト・リテラルを表示する場合は、一重引用符で値を囲む必要があります。
値の最後に改行文字を付加しないことを示します。デフォルトでは、SHOWは改行文字を付加します。
注意
出力行の連結
SHOWに付けるNONL引数は、プログラムで便利です。この引数を使用すると、複数の値を単一の出力行に連結できます。このためには、NONL引数を持つ1つ以上のSHOWコマンドの後に、NONL引数を持たない1つのSHOW文を続けます。すべてのSHOWコマンドから得られた値は、指定した順序で単一の出力値に連結されます。行の長さによって、実際の値は出力の1行よりも長くなることがあります。
エラー・メッセージの生成
プログラムからエラー・メッセージを生成する場合、SHOWをSIGNALのかわりとして使用できます。SIGNALはエラー状態を知らせてプログラムの実行を停止しますが、SHOWはこれを実行せずにメッセージを生成します。エラー・メッセージは、デバッグ・ファイルに送信して活用できます。DBGOUTFILE文を使用してメッセージをデバッグ・ファイルに送るように指定すると、SHOWの出力は、現行の出力ファイルのみでなく、デバッグ・ファイルにも送信されます。
コンポジットの値の表示
SHOWを名前付きまたは名前のないコンポジットとともに使用すると、コンポジットにそのベース・ディメンションのステータスの最初の値に対応する値がない場合はNA
値が表示されます。たとえば、次の文を発行します。
SHOW SPARSE <market product>
market
およびproduct
の現行値の組合せがコンポジットに存在しない場合、NA
値を生成します。
テキストの行の分割
テキスト式を出力テキストで2つ以上の行に分割するには、改行デリミタ(\n)をテキストの適切な場所に挿入します。
NTEXT値に対するSHOWの使用
SHOWコマンドはNTEXT値を出力ファイルのキャラクタ・セットに変換します。NTEXT値を出力ファイルのキャラクタ・セットで表示できない場合、その文字は正しく表示されません。
例
例10-118 オプションの値の表示
この例では、SHOWを使用してDECIMALSオプションの現行値をレポートします。次のOLAP DML文を発行します。
SHOW DECIMALS
生成される出力は次のとおりです。
2
例10-119 データ値の表示
SHOWを使用してディメンション化された変数の値をレポートする場合、そのディメンションの現行のステータスに基づいて変数の最初の値のみが表示されます。次のOLAP DML文を発行します。
SHOW JOINCHARS('Actual = ' actual)
生成される出力は次のとおりです。
Actual = 533,362,88