IRRファンクションは、一連のキャッシュ・フロー値に関連付けられている内部収益率を計算します。結果の各値は、対応するキャッシュ・フローの正味現在価値がゼロに等しくなる各期間の割引率として計算されます。
戻り値
DECIMAL(たとえば、n 8.25パーセントの内部収益率では、.0825
の結果値が生成される)
IRRファンクションによって返される結果は、時間ディメンションを除くcashflowsのすべてのディメンションによってディメンション化されます。cashflowsが時間ディメンションによってのみディメンション化される場合、IRRは単一の値を返します。
構文
IRR(cashflows, [time-dimension])
引数
キャッシュ・フロー値の系列を指定する、time-dimensionによってディメンション化される数式。
注意: 結果値の計算に使用されるすべてのキャッシュ・フローは、それらが関連付けられている期間内の同じ相対時点に発生するとみなされます。ステータス外のディメンション位置に対応するキャッシュ・フローは無視されます。 |
時間ディメンションを指定する名前。cashflowsのディメンションがDAY、WEEK、MONTH、QUARTERまたはYEAR型である場合、time-dimension引数はオプションです。これは、time-dimensionの値を指定しない場合、IRRは自動的にcashflowsのDAY、WEEK、MONTH、QUARTERまたはYEARのディメンションを使用するためです。
注意
複数の割引率
キャッシュ・フローの系列には、正味現在価値がゼロに等しくなる割引率が複数ある場合があります。この場合、IRRはそれらの割引率のうちの1つを内部収益率とみなして結果を返します。解が1つのみで-99.9〜10,000パーセントである場合、IRRファンクションはそれを内部収益率とします。IRRが内部収益率を計算できない場合、結果の対応する値はNA
です。
例
例7-131 内部収益率の計算
次の文は、project
という名前のディメンションを作成し、それに値を追加します。さらに、year
およびproject
によってディメンション化されるcflow
という名前の変数を作成します。
DEFINE project DIMENSION TEXT MAINTAIN project ADD 'a' 'b' 'c' 'd' 'e' DEFINE cflow VARIABLE DECIMAL <project year>
次の値をCFLOWに割り当てたとします。
------------------------CFLOW---------------------- -----------------------PROJECT--------------------- YEAR a b c d e -------------- ---------- ---------- ---------- ---------- ------- Yr95 -200.00 -200.00 -300.00 -100.00 -200.00 Yr96 100.00 150.00 200.00 25.00 25.00 Yr97 100.00 400.00 200.00 100.00 200.00
続いて、次の文を発行します。
REPORT IRR(cflow, year)
この文によって生成される内部収益率のレポートは、次のとおりです。
IRR(CFLOW, PROJECT YEAR) -------------- ---------- a 0.00 b 0.84 c 0.22 d 0.13 E 0.06