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Oracle Databaseストレージ管理者ガイド
11gリリース1(11.1)
E05783-04
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用語集

A D N O R S

A

ASMLIB
ASMLIBは、オラクル社が開発したApplication Program Interface(API)であり、オペレーティング・システムとデータベースの間のインタフェースを簡素化し、Linuxベースのシステム上でベンダーのストレージ・アレイの機能を活用する。
ASMクラスタ(ASM Cluster)
内部接続されたノードの集合。各ノードにはASMインスタンスが存在し、Oracle Clusterwareを使用して統合クラスタとして機能する。ASMクラスタは、ノード上でも機能する1つ以上のOracle Databaseに共有ストレージ・プールを提供する。Oracle Real Application Clustersを使用してデータベースをクラスタ化することも可能だが、必須ではない。共有ストレージ・プールを提供するディスクにはASMクラスタのすべてのノードからアクセスできるようにする必要がある。

D

Direct Attached Storage(DAS)
介在するネットワークなしにホストに直接接続するストレージ・デバイスで構成される。一般に、DASはSAN接続ストレージよりもコストが低くなるが、柔軟性と機能性も低くなる。DASの例としては、ほとんどのデスクトップ・システムに共通するSATAディスク、数多くのサーバーにみられるSCSIディスクなどがある。

N

Network Attached Storage(NAS)
ファイル・サービスをホスト・コンピュータに提供するシステムのクラスで構成される。オペレーティング・システムのデバイス・ドライバは、NFSやCommon Internet File System(CIFS)などのプロトコルを使用してデータにアクセスする。アプリケーション・プログラムの観点からみると、Network Attached Storageは、そのアプリケーション・プログラムが存在するホスト・コンピュータにとってローカルなファイル・システムとして認識される。

O

Oracle Cluster File System(OCFS)
Oracleでは、Windows用にOCFS、Linux用にOCFS2の2つのクラスタ・ファイル・システムを提供している。Windows用のOCFSは独自のファイル・システムであるが、Linux用のOCFS2のソースはGNUのGeneral Public License(GPL)に基づき誰にでも使用可能である。2つのファイル・システムには互換性がない。

R

Redundant Array of Inexpensive Disks(RAID)
ソフトウェアで複数のディスクを結合し、それらを明らかに別個のディスクの集合としてホストに提供する手段。ミラー化とストライプ化は、ディスクを集合として結合するための2つの方法である。RAIDは、コンピュータ・システムのソフトウェア・コンポーネントとして、またはストレージ・アレイの内部で機能するソフトウェアとして実装できる。論理ファイル・レベルのASMミラー化およびストライプ化とは対照的に、RAIDはストレージの物理的表現に作用する。

S

Small Computer System Interface(SCSI)
コンピュータ・システムと周辺機器(最も一般的なのはストレージ・デバイス)の間のインタフェースを定義している標準規格。SCSI規格では、コンピュータ・システムと周辺機器の間のインタフェースについて論理的な側面と物理的な側面の両方が定義されている。

エクステント・マップ(extent map)
ファイルの全データ・エクステントを指しているエクステント・ポインタのリスト。これは、ファイルのRAWストレージである。各エクステント・ポインタは、データ・エクステントのディスクおよび割当て単位を提供する。信頼性を確保するため、各エクステント・ポインタには、破損していないことを確認するためのチェック・バイトも含まれている。これは、エクステント・マップのメモリー内コピーを使用してファイルI/Oを特定のディスク・ロケーションに向ける場合に特に重要となる。

クラスタ・ファイル・システム(Cluster File System: CFS)
複数のコンピュータ・システムにわたって分散されるファイル・システム。一般に、コンピュータ・システムは、ストレージ・エリア・ネットワーク(SAN)で接続されたディスクへのアクセスを共有する。各コンピュータ・システム上のCFSコンポーネントは、グローバル通信メカニズムを使用してディスクへのアクセスを調整する。

ストライプ化(striping)
ストレージ・システムにおけるストライプ化は、単一ディスクでのデータ格納とは対照的に、複数のディスクにわたってデータを分散させる手段である。通常ストライプ化は、パフォーマンスの向上を目的として行われる。一般に、ストライプ化は2つの方法のいずれかで導入できる。最も一般的なケースでは、RAIDストレージ・アレイの場合と同様に、単一のディスクに格納できる固定量の物理記憶領域が複数のディスクにわたって均等にストライプ化される。ストレージ・アレイ上のソフトウェアにより、複数のデバイスで物理的にストライプ化された領域は単一ディスクとしてホストに提供される。もう1つのストライプ化の方法は、ホストに接続された複数のディスクにわたってファイルの固定セグメントをストライプ化することである。ASMでは、最大限のパフォーマンスを得るために2番目の方法が使用される。
ストレージ・エリア・ネットワーク(Storage Area Network: SAN)
ストレージ・デバイス(ディスク・アレイやテープ・ドライブなど)をコンピュータ・システムに接続するために設計された専用ネットワーク。SANで使用される最も一般的なネットワーク・インフラストラクチャはファイバ・チャネルである。SANは、任意のストレージ・デバイスをどのコンピュータ・システムにも接続できる共通インターコネクト・インフラストラクチャを可能にすることにより、高度な柔軟性を提供する。ゾーニングおよびLUNマスキングは、SANのアクセス制御に一般的に使用されている。ゾーニングは、SANインフラストラクチャでコンピュータ・システムに対するストレージ・デバイスのアクセス権を決定するメカニズムである。LUNマスキングは、デバイスへの接続を許可されるコンピュータ・システムのアクセス権をストレージ・デバイスで決定するメカニズムである。

ディスク・グループ(disk group)
ASMが単位として管理するディスクの集合。ディスク・グループ内で、ASMはOracle Databaseファイルのファイル・システム・インタフェースを公開する。ディスク・グループ内に保存されたファイルの内容は、均等に分散されるか、またはストライプ化されるため、ホット・スポットがなくなり、ディスク間のパフォーマンスが均一になる。必要に応じて、ディスク・グループ内でASMファイルをミラー化することもできる。ディスク・グループ内のディスクのパフォーマンスは、RAWデバイスのパフォーマンスと同程度である。
データ・エクステント(data extent)
ファイルの内容を保持するためのRAWストレージ。各データ・エクステントは、特定のディスク上の1つ以上の割当て単位から構成される。

ネットワーク・ファイル・システム(Network File System: NFS)
数多くのプラットフォームでNetwork Attached Storageを提供する業界標準規格。NFSは、ローカル・ファイル・システム・フレームワークを拡張し、IPネットワーク上のユーザーにデバイス共有を提供する。NFSのユーザーからは、ホスト上のリモート・ファイル・システムはローカルにマウントされているかのように見える。

パーティション(partition)
通常、オペレーティング・システムは、ディスクをパーティションと呼ばれるセクションに分割する手段を備えている。アプリケーションでは、パーティションは、実際には独立していなくても独立したディスクとして認識される。オペレーティング・システムは、ディスク上のパーティションのサイズと場所を管理するコマンドを提供している。このコマンドは、アプリケーション・プログラムには見えない領域でパーティション・マップをディスクに書き込む。

ファイバ・チャネル(fibre channel)
コンピュータ・システムと周辺機器の間のインタフェースを定義する一連の規格。ファイバ・チャネル・インタフェースは、SCSI規格に取って代わるように当初設計されたシリアル・バス・インタフェースである。ただし、ファイバ・チャネルとSCSIインタフェースは互いに独立して進化しており、それぞれが互いの存在の恩恵を受けている。光ファイバ(Fiber Optics)などの用語と区別するために、ファイバ・チャネル(Fibre Channel)の「Fibre」はerではなくreになっている。銅線と光ファイバは、どちらもファイバ・チャネルの媒体として一般的に使用される。
ファイル(file)
ファイル・システムによってアプリケーション・プログラムに提供されるオブジェクト。ファイルは、ファイル・システムによってブロックに細分化される。通常、ファイル・システムは、連続したブロックとしてアプリケーション・プログラムに認識されるものをディスク上の非連続の場所に配置する。ディスク上の場所へのファイル・ブロックのマッピングは、エクステント・マップと呼ばれるものに保持される。
ファイル・システム(file system)
ディスクへの構造化アクセスを提供するソフトウェア・コンポーネント。ファイル・システムは、ファイルなどのオブジェクトをアプリケーション・プログラムに提供する。一般に、ファイルへのアクセスは、アプリケーション・プログラムがファイル・アクセスに使用するオペレーティング・システム・コール(Open/CloseやRead/Writeなど)を定義している標準APIで指定される。ファイル・システムは、通常はオペレーティング・システムのコンポーネントとして提供されるが、独立したソフトウェア・コンポーネントとして提供されることもある。

ホスト・バス・アダプタ(host bus adapter: HBA)
ホスト・バス・アダプタ(HBA)またはホスト・アダプタは、ホスト・システムを他のネットワークおよびストレージ・デバイス(eSATAやSCSIデバイスなど)に接続する。
ボリューム(volume)
ストレージの分野では、ボリュームの意味には数多くの関連した定義がある。ボリュームは、多くの場合、論理ユニット番号(LUN)として表される仮想エンティティとみなされる。たいていの場合、ボリュームは複数ディスクの断片の集合として表される。ディスクの断片の集合をボリュームにマッピングする処理は、ボリューム・マネージャと呼ばれるソフトウェア・コンポーネントによって管理される。

ミラー化(mirroring)
ストレージ・システムにおけるミラー化は、複数のディスクにデータのコピーを格納することでデータの整合性を保護するための手段である。ディスクに障害が発生した場合は、2番目または3番目のディスクでデータのセカンダリ・コピーが利用可能になる。一般に、ミラー化は2つの方法のいずれかで導入できる。最も一般的なケースでは、RAIDストレージ・アレイの場合と同様に、単一ディスク上の固定量の物理記憶領域が複数のディスクに均等にコピーされる。ストレージ・アレイ上のソフトウェアにより、複数のデバイスで物理的にミラー化された領域は単一ディスクとしてホストに提供される。ミラー化のもう1つの方法としては、ファイルの固定セグメントを複数のディスクにコピーする。ASMでは、最大限の柔軟性を実現するために2番目の方法が使用される。

論理ユニット番号(Logical Unit Number: LUN)
SCSI用語では、論理ユニット番号(LUN)はコンピュータ・システムに提供されるデバイス・アドレスを表す番号である。ストレージの分野では、多くの場合、LUNという用語はストレージ・アレイによってコンピュータ・システムに提供されるディスクを表す。