Oracle Data Provider for .NETは、XCopyまたはOracle Universal Installerを使用してインストールできます。
XCopy
管理者は、XCopyを使用してOracle Providers for ASP.NETを多数のコンピュータに本番デプロイ用にデプロイします。インストールおよび構成中のXCopyのインストール・サイズはOracle Universal Installerに比べて小さく、また、XCopyにはファイングレイン・コントロールがあります。
Oracle Universal Installer(OUI)
開発者および管理者は、Oracle Universal Installerを使用してODP.NETの自動インストールを行います。Oracle Universal Installerには、XCopyに含まれていないドキュメントおよびサンプル・コードが含まれています。
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注意: この項では、Oracle Universal Installerを使用したインストールについて説明します。XCopyを使用したインストールおよび構成については、インストールに含まれているREADME.TXTを参照してください。 |
さらに、Oracle Data Provider for .NET Dynamic Helpが、Visual Studio .NETとともに登録され、Visual Studio .NET Dynamic Helpとシームレスに統合された文脈依存のオンライン・ヘルプを提供します。Dynamic Helpでは、ユーザーは、ODP.NETのキーワードにカーソルを置き、[F1]キーを押すことで、Visual Studio .NET IDE内のODP.NETドキュメントにアクセスできます。
Oracle Data Provider for .NETは、インストール先のコンピュータのmachine.configファイルに、ADO.NET 2.0およびOracleClientFactoryクラスを使用したアプリケーション用のエントリを作成します。これにより、DbProviderFactoriesクラスがODP.NETを認識できるようになります。
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関連項目: インストール手順については、Oracle Databaseインストレーション・ガイドfor Windowsを参照してください。 |
Oracle.DataAccess.dllアセンブリが次の場所にインストールされます。
NET Framework 1.x
ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥odp.net¥bin¥1.xディレクトリ
NET Framework 2.0
ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥odp.net¥bin¥2.xディレクトリ
ドキュメントおよびreadme.txtファイルは、ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥ODP.NET¥docディレクトリにインストールされます。
サンプルはORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥ODP.NET¥Samplesディレクトリに指定されます。
インストール後、ODP.NETは、Windowsレジストリ内の構成およびトレースのエントリを作成します。構成およびトレース・レジストリの値は、Oracleクライアントのインストールを実行しているすべてのODP.NETアプリケーションに適用されます。各ODP.NETアプリケーションは、値(たとえば、FetchSize)をODP.NETアプリケーション自身内で構成することで、これらの値をオーバーライドできます。ODP.NETレジストリの値はHKLM¥Software¥Oracle¥ODP.NET¥version¥にあります。
.NET Framework 1.xのキーが1つ、および.NET Framework 2.0以上のキーが1つあります。
1つのバージョンのODP.NETに依存したコンピュータに多数のアプリケーションを保有する顧客の場合、特定のバージョンのODP.NETに対するWindowsレジストリの設定は、そのバージョンのODP.NETを使用するすべてのアプリケーションに対して必ずしも適用可能ではありません。より粒度の高い制御を提供するため、ODP.NET構成ファイル・サポートでは、開発者がODP.NETの構成設定をアプリケーションの構成ファイル、web.configファイルまたはmachine.configファイルに指定することができます。
コンピュータにODP.NETバージョン・レベルの構成設定を超える粒度の制御が不要な場合、構成ファイルを使用してODP.NETの構成設定を指定する必要はありません。次に、.NET Framework 1.xに対応したweb.configファイルの例を示します。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8" ?>
<configuration>
<oracle.dataaccess.client>
<add key="DllPath" value="C:\oracle\bin"/>
<add key="FetchSize" value="65536"/>
<add key="StatementCacheSize" value="10"/>
<add key="TraceFileName" value="c:\odpnet1.trc"/>
<add key="TraceLevel" value="63"/>
<add key="TraceOption" value="1"/>
</oracle.dataaccess.client>
</configuration>
次に、.NET Framework 2.0に対応したweb.configファイルの例を示します。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8" ?>
<configuration>
<oracle.dataaccess.client>
<settings>
<add name="DllPath" value="C:\oracle\bin"/>
<add name="FetchSize" value="65536"/>
<add name="PromotableTransaction" value="promotable"/>
<add name="StatementCacheSize" value="10"/>
<add name="TraceFileName" value="C:\odpnet2.trc"/>
<add name="TraceLevel" value="63"/>
<add name="TraceOption" value="1"/>
</settings>
</oracle.dataaccess.client>
</configuration>
DllPath構成パラメータを使用することで、依存する非管理Oracle Clientバイナリのロード元の場所ORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥binをアプリケーションごとに指定できます。ただし、ORACLE_BASE¥ORACLE_HOMEには、アプリケーションで使用されるものと同じバージョンのODP.NETがインストールされている必要があります。インストールされていない場合、バージョンの不一致による例外がスローされます。
Oracle.DataAccess.dllは、依存する非管理DLL(Oracle Clientなど)を次の順序に基づいて検索します。
アプリケーションまたは実行可能ファイルのディレクトリ。
アプリケーションの構成ファイルまたはweb.configに指定されたDllPath設定。
machine.configに指定されたDllPath設定。
Windowsレジストリに指定されたDllPath設定。
HKEY_LOCAL_ MACHINE¥Software¥Oracle¥ODP.NET¥version¥DllPath
WindowsのPATH環境変数で指定されたディレクトリ。
DllPathレジストリ値は、Windows 2000を除く、サポートされているすべてのWindowsオペレーティング・システムで有効です。Windows 2000の場合、ODP.NETは、依存する非管理DLLをロードする際、アプリケーション・ディレクトリおよびWindowsのPATHに依存します。
ODP.NETのインストール時に、Oracle Universal Installerは、DllPath Windowsレジストリ値を対応する依存DLLがインストールされたORACLE_BASE¥ORACLE_HOME¥binディレクトリに設定します。開発者はこの構成情報をアプリケーションごとに指定する必要があります。
新しいバージョンのODP.NETがインストールされると、その新規バージョンに対応したデフォルト値がWindowsレジストリに設定されます。ポリシーDLLがすべてのODP.NET参照をこの新規バージョンのODP.NETにリダイレクトするため、アプリケーションはデフォルト値を使用します。開発者は、このリダイレクトを回避するため、アプリケーションに固有の構成ファイルまたはweb.configファイルを指定する必要があります。構成ファイルの設定は、パッチや新規バージョンが後からインストールされたかどうかにかかわらず、常にアプリケーションに適用されます。
ODP.NET構成ファイル・サポートは11.1.0.6.0以降でのみ使用可能です。